吉田豪さんがTBSラジオ『たまむすび』に出演。俳優の哀川翔さんとその周辺の方々の数々の伝説を紹介していました。
(赤江珠緒)そんな中、豪さんが今日取り上げてくださるのが、俳優の哀川翔さん。
(吉田豪)はい。
(博多大吉)おっ、この歌。
(吉田豪)きましたね。『前略、道の上より』。一世風靡セピアというね。1961年生まれの現在53才の哀川さんなんですけど。僕、仲いいんですよ。仲いいというか、取材は2回しかしてないんですよ。2度めなんですけど。今回。7、8年前に1回やって。その後、哀川翔さんの番組のゲストに呼ばれたことがあって。で、僕一世風靡セピア周辺の情報を調べるのとかが大好きで。まあ、その辺詳しいプラス、哀川翔さん夫婦の結婚式の引き出物を持ってるんですよ。
(赤江珠緒)へえー!
(吉田豪)で、そういうのをネタで持って行って。放送では全部カットになってたんですけど、哀川翔さん夫婦にすごい気に入られて。奥さんが事務所の社長兼マネージャーなんで。是非とも!っていう感じで。その後、哀川さんが親友の玉置浩二さんと対談集を出すっていう計画があったんですよ。ポシャったんですけど。それを吉田豪さんにやってもらえって奥さんが言って、みたいなのとか。なぜか哀川翔さん主催の名古屋の釣り大会、それに2年前に呼ばれて。
(赤江珠緒)(笑)。豪さん?豪さん、釣りのイメージないんですけど。
(吉田豪)釣り、僕30年やってないんですよ。小学生の時以来の釣りをやる羽目になって。やりましたよ。名古屋のホテルも交通費も出て、みたいな。アゴアシ付きで呼ばれて。しかも僕、ちょうどその前日がすごい見たいアイドルのライブがあって。見てたら何度も電話がかかってきて。『まだ来ないのか?』って。『スナックで待機してるんだ』って(笑)。で、急いで行って、スナックで朝3時くらいまで飲んで、5時起きで釣り大会っていう(笑)。
(赤江珠緒)つらいよー!(笑)。
(博多大吉)タフですねー!
(吉田豪)タフなんですよ。
(赤江珠緒)朝釣りなのに?3時まで?
(吉田豪)ホテルの部屋が隣で。哀川翔さん夫妻が、奥さんがその時消える時に、『この後、うるさくしちゃうかもねー』とか(笑)。
(赤江・大吉)(笑)
(吉田豪)元気だなー、この夫婦!っていう(笑)。面白い夫婦なんですよ。
(赤江珠緒)へー。じゃあ奥さんもすごい明るい方なんですね。
(吉田豪)明るいですね。太田光代社長と並ぶ強者みたいに言われてて。僕の自慢がその両者に気に入られたってことなんですよ。数少ない自慢です。そんなね、哀川さん。84年に一世風靡セピアのメンバーでデビューして、90年代の『ネオチンピラ 鉄砲玉ぴゅ~』っていうシリーズを皮切りに、Vシネマに多数出演し、Vシネマの帝王と呼ばれるというね。で、週刊ポストでVシネマ特集があって、それでインタビューしに行ったんですよ。僕別にVシネマそんなに詳しいわけでもないんで、まあVシネマと関係ない話をどれだけ聞くか?っていうのがテーマで行ったんですよね。
(赤江珠緒)ええ。
(吉田豪)で、まあそんな感じで。そもそもVシネマっていうのは89年に東映がはじめたレンタル用のオリジナルビデオ作品、東映Vシネマっていうのに由来していて。哀川さん、当時まだ役者としては無名だったんですけど。そのネオチンピラの高橋伴明監督が主役を選ぶ時に『いま六本木でいちばん元気なのは誰だ?』って聞いて回って。『六本木だったら哀川翔だろう』っていう話になって主演という。
(赤江・大吉)へー!
(吉田豪)意外と有名な話なんですけど。どう元気だったのか?を掘り下げるっていう。
(博多大吉)えっ、だってもうこの時点でタレントさんっていうか、俳優さんですよね?
哀川翔 六本木で暴走族に囲まれた諸星和己を救う
(吉田豪)もちろんもちろん。長渕さんのドラマとかは出ていて。ただ、その主演っていうのがなかったわけですよ。で、哀川さん自身は『当時はもう暴れてなかった』って言ってたんですけど。僕が本人に確認したい伝説があって。他の俳優さんから聞いた。六本木で光GENJIの諸星さんとかといた時に暴走族に囲まれた事件があったんですよ。で、哀川さんは諸星さんに『お前は有名人だから車の中にいろ』と言い残して、暴走族に立ち向かったという。
(赤江珠緒)ええーっ!?
(吉田豪)あなたも有名人ですけど?っていう(笑)。大好きな話があって。『あれ、どうだったんですか?』って聞いたら、『いや、俺の場合はまだ大丈夫だから。諸星が出て来たら、騒ぎになっちゃうからね』って言っていて。『その時、バイク50台ぐらいいたんだけど、「もう帰ったほうがいいよ、君たちは」って言ったらピシッと収まった』って。なかなか収まらないじゃないですか。
(博多大吉)サラリーマン金太郎みたいですね。
(吉田豪)『そこに出て行くのも勇気いると思うんですよ』って言ったら、『いやいや、ぜんぜん平気だった。だってみんな俺らより若いし』って。『年下に負けるわけないんだから』って。理論がそれなんです。『あいつら、年下だよ?』って(笑)。
(赤江・大吉)(笑)
(吉田豪)なんでか?って思ったら、『俺の同級生でむちゃくちゃ強いのがいたんだけど、そいつは兄貴には絶対勝てなかったもん。やっぱ年上は強いんだよ!』っていうね。
(博多大吉)年上最強論。
(吉田豪)子どもだからですよね?っていう(笑)。
(博多大吉)ねえ。大人になってから、あんまり関係ないと思うんですけどね。
(吉田豪)なんですけど、この理論で常に年下に勝ってきてるんですよ。だから、暴走族も怖がるわけもなくて。『いや、暴走族に俺ね、よく送ってもらったりしてたんだよ』って言っていて。なにかと思ったら、飲んでて、朝方新宿で知らない暴走族止めて、『ちょっと家まで送って行ってよ』って言って、送ってもらったりしてたらしいんですよ。
(赤江珠緒)知らない人に(笑)。
(吉田豪)『いちばん早いよ。すごく丁寧だった。タクシーなんかより道もよく知ってる!』っていう(笑)。
(赤江珠緒)まあ、そうかもしれませんね。たしかに(笑)。
(吉田豪)飲み屋をハシゴする時も暴走族使ったりしてたらしいんで。『ちょっとあそこまで乗せて行って』っていう。そういうことをしていたから、六本木でいちばん元気だっていう噂が広まったっていうことなんですよ。
(博多大吉)なかなかの、だから迫力だったんですね。やっぱり哀川さん。
(赤江珠緒)暴走族の人も、あまりにも自然に言われるから断れなかったんですかね?『あっ・・・じゃあ、乗る?』みたいな(笑)。
(吉田豪)で、それで主演した『ネオチンピラ 鉄砲玉ぴゅ~』っていうのが大ヒットして。原作の安部譲二さんからは『チンピラをやらせたらナンバーワンだ』って言われて。まあでもとにかく、Vシネマの場合はケンカでもなんでも、実体験が生きてくるっていうのが哀川さんの持論で。それをいろいろ、六本木とかで経験したエピソードとかをそのまま役に入れたりしてたんですよ。まあでも、大変なこともあって。『すてごろ 梶原三兄弟激動昭和史』っていう梶原一騎先生の実録作品があって。実はこれ、僕も出てるんですけど。
(赤江珠緒)ええーっ!?ああ、そうですか。
(博多大吉)何役で出てるんですか?
(吉田豪)僕は、おでん屋のマスターかなんかです(笑)。僕、何気に映画、10本くらい出てるんですよ。
(赤江・大吉)ええーっ!?
(吉田豪)で、僕、哀川翔さん主演作品で殺し屋役で出てたりしてるんですよ(笑)。三池崇史監督作品。
(赤江珠緒)おでん屋から殺し屋まで。
(博多大吉)それはどういう感じで?オファーが来るんですか?
(吉田豪)原作の真樹日佐夫先生から、『おう、豪ちゃん!役、取っといたから!』って言われると、『押忍!』しかないじゃないですか。そこで『NO』はないんで。『わかりました!』って行ってみたらセリフがすごいあったりとかの、怖い目に何度もあっているっていう。
(博多大吉)へー。だってね、本職はもちろん役者さんじゃないから・・・
(吉田豪)なにもできないですよ(笑)。
(博多大吉)なかなかの現場ですよね。それね。
(吉田豪)怖い人しかいないですからね。またね。打ち上げが本当に怖いんですよ(笑)。まあ、そういうのを見て遊んでいる。その時も、そのすてごろっていう作品で、哀川さんが真樹日佐夫先生役。梶原先生の弟さんの役をやって、安藤組で『日本で、すてごろ最強』と言われた花形敬さんっていう怖い人がいるんですけど。その2人が多摩川の土手でケンカするっていうシーンがあって。花形敬を演じたのが赤井英和さんなんですよ。
(赤江珠緒)赤井さん!?
(吉田豪)赤井さんとの、要は殺陣をやったんですよ。で、『赤井さんのパンチがすごかった!』って言ってるんですけど。『赤井さんは「ちょっとかじっているだけだから大丈夫です」って言ってたんだけどさ、違うだろ!』って。
(赤江珠緒)違うでしょ!?
(吉田豪)『芝居やっている最中に血がブワーッと出てきて、超リアルだった!』って(笑)。
(赤江珠緒)赤井さんのパンチは本物ですから!
(博多大吉)浪速のロッキーと打ち合うんですね。
(吉田豪)『赤井さん、強いな』って当たり前ですよ!って(笑)。本職ですよ、向こう!まあ、だから哀川さん自身がおかしいじゃないですか。元々タイガーマスクの2代目になろうとして、本気でプロレスラーになろうとした人で。発想がズレている人なんですよ。一世風靡の全盛期に常にマスクを持ち歩いて、控室でずっとスパーリングしてた人なんですよ。
(博多大吉)タイガーマスクに俺がなる!ってね。
(赤江珠緒)そうなんですね。
(吉田豪)辞めた以上、俺がやるしかないって。そうなんで、現場のトラブルとかも結構哀川さんが収めたりしてて。ある現場で萩原流行さんがいきなり暴れだしたことがあったらしいんですよ。哀川さんが『萩原さん、どうしたの?』って聞いたら、『助監督がナメてんだよ!「俺と焼きそば、どっちが大事なんだ?」って聞いたら、「焼きそば」って言うんだよ、あいつ!』ってね。
(赤江珠緒)(笑)。どういうケンカなんですか?
(吉田豪)どういうことか?っていうと、萩原さんが助監督に自分の段取りを聞こうと思ったら、助監督がお昼ごはんの焼きそばを作っている最中で。『ちょっと待ってください』と。萩原さんが『焼きそばと俺と、どっちが大事なんだ?』って聞いたら、助監督が『焼きそばです』と答え、萩原さんが超キレたと。だいたいでも、こういう時に哀川さん止めに入るんですけど。止めに入っているうちに、哀川さんの方がエキサイトして哀川さんが暴れることもよくあるっていう(笑)。哀川さんが入ってきたらヤバいって。でも哀川さん曰く、『現場でいちばん暴れ者なのは監督だ』って。三池崇史さんはハンパじゃないって。
(博多大吉)へー。
(吉田豪)あの人も空手とかやっていた人なんで。無許可で撮影とかよくやっているから、警察が来るらしいんですよ。で、助監督が『すいません、私が・・・』とか泣いている暇に、『引っ張れ!引っ張れ!その間に撮っちゃうぞ!』みたいな感じで。泣いて説得してもらっている間にさっさと撮っちゃうっていうのをよくやっていて。
(赤江珠緒)うわー、助監督さんが大変ですね。
(吉田豪)そうなんですよ。本当、監督悪くて。助監督が捕まっているのに警察官の前でバッと興奮して、『なんでそんなことをやるんだ!?』って助監督を殴ったりとか(笑)。助監督は大変みたいですね(笑)。そんな現場だから打ち上げがむちゃくちゃ面白いと。『なにが面白いんですか?』って聞いたら、『ぜったいケンカ!』っていう(笑)。
(赤江珠緒)ぜったいケンカ。
(吉田豪)お酒が入って『表でろ、この野郎!』ってね。『そういう時にね、大活躍するのがね、殺陣師なんだよ!パパッと入るんだよ!』って。早いらしいんですよ。間に入るのが。『ガーン!と掴みかかる瞬間にポーン!と入るからね。早い、早い!さすが殺陣師!』って。
(赤江珠緒)いやいや、そこで本領を発揮しなくても(笑)。
(吉田豪)たしかに僕もいくつかのVシネマの打ち上げを見てますけど。スリリングですよ。あれは怖いです。
(博多大吉)やっぱりなにかのタイミングでバッと。
(赤江珠緒)それはそれで回した方がいいんじゃないか?っていうね。
(吉田豪)僕のよく知っている中山一也さんっていう俳優さんがいるんですけど。この人は監督を刺したりとか、ちょっとヤンチャなことをする人なんですけど。
(博多大吉)いやいや、ヤンチャで済まないでしょ。指さしたのかな?
(吉田豪)その人が挨拶で、『今回の映画、監督がムカついたから刺そうかと思いました』って言って(笑)。知っている人も知らない人も引くっていう(笑)。『なに言ってるんだ、この人?』っていう。そういう会なんでね。で、そんな中で個人的に聞きたい話を2つ確認したんですよ。
(博多大吉)はい。
(吉田豪)哀川さん伝説。というか、他の人の伝説でもあるんですけど。柳葉敏郎さんの酒癖の悪さの伝説を確認したくて。
(博多大吉)なんか、聞きますね。
(吉田豪)聞きますよね?僕、木村一八さんから聞いたんですけど。酔っ払った柳葉さんが哀川さんに絡んだ話があるんですよ。哀川さん曰く、知り合いの結婚式で『翔さん、今日は暴れないでね』ってすごい念を押されていた時があったんですよ。で、『暴れないよ、結婚式だから』って言っていたら、なんか知らないけど柳葉さんが吸っていたタバコを哀川さんが酒飲んでいるロックグラスにジュッ!と入れてきて・・・っていう事件があったんですよ。で、止められてるし、みんな、どうするんだろう?って見ている時に、『暴れないでね』って言われているからしょうがないなと思って、そのまま飲み干したっていう。
(赤江珠緒)えっ?
(博多大吉)タバコが入ったまま。
(吉田豪)そう。哀川翔、すげえ!ってなったっていう伝説があるんですけど。ところが、それで一旦収まったんですけど、今度柳葉さんが木村一八さんの耳に水割りをピューっと吹きかけて(笑)。
(赤江珠緒)柳葉さん、なにやってるんですか!?
(吉田豪)木村さんが『はあ?なにしてんすか!?』って。1回で止めればいいのに、もう1回ピューってやって。木村さんが哀川さんに『やってもいいんですかね?』って聞くやいなや大乱闘みたいな(笑)。『俺が止めてるのにお前かよ!』ってなっちゃって。木村さんからは『なに止めてるんですか!?暴れてるのは自分じゃないですか!』とかわけわかんないことを言い出して。『それをたまたま吉本興業の誰だっけ?今田さんとか東野さんとか、みんな見てて。TV局のアナウンサーとかも見てて、固まっていたよ』って(笑)。
(博多大吉)これ、誰の?
(吉田豪)誰の会だろう?っていう。僕もこれ、確認したくて。誰の会だかはわからないですけど。ただ、柳葉さんっていろんな伝説があるんですよ。一世風靡の仲間の結婚式でプロレスラーの方が山ほど来ていたことがあったんですよ。その時、天龍さんとか三沢さんとかにメンチ切ってケンカを売ったことでお馴染みの人なんですよ。
(赤江珠緒)ええーっ!?
(博多大吉)らしいですね。
(吉田豪)たぶんご存知でしょうけど。大変な人なんですよ。一世風靡周辺って、大変な人が多くて。まあとにかく、あ、すごい話があったんですよ。これがですね、柳葉さんの伝説のもうひとつなんですけど。こういう感じで柳葉さん話をいろいろしていたら、ちょうど一世風靡時代に、一世風靡のコンサートがあった特に、近くにテキ屋がいっぱい出てて、バッタものとかを売るじゃないですか。
(博多大吉)グッズみたいな。写真とか。
(吉田豪)グッズの、無許可のやつ。それを、柳葉さんが来る時に偶然見かけて。『なんだよ!お前、誰の許可を取ってやってんだよ!』って言って、殴って全部持って来ちゃったことがあるんですよ。で、本人としては『取ってきましたよ!』とか言って、『褒美をくれ』みたいな感じで。『どうですか?』っていう感じで持ってきたらしいんですけど、大変じゃないですか。そんなの(笑)。哀川さんが『こんなの持って来ちゃったら大変だから、早く戻して来いよ』とか注意してたら、ちょっとあのね、タトゥーの入った怖そうな人が『オイ!』とやってきて。柳葉さんをトイレから逃して、話し合いスタートっていうね。
(赤江珠緒)うわー!
(吉田豪)『殴ったのは悪いんだけど、こっちもこれが商売だから勝手にやられるとウチも商売にならないから、おかしいと思いますよ』って言ったら、『わかった、次からはやらないよ』『じゃあ、これ持って行ってください』って言って、うまく和解したらしいんですけど。
(赤江珠緒)そんな交渉、できたんですか!
(吉田豪)できるのもすごいですよね。
(赤江珠緒)すごい(笑)。っていうかもう柳葉さん、なにやってるの!?
(吉田豪)『あいつはおかしいんだよ!本当に!』って言ってましたけどね(笑)。幻想、高まって来ますよ。
(博多大吉)一世風靡、すごい。路上王ですね。本当ね。
(吉田豪)路上での伝説がすごいんですよ。前略、道の上からなんですよ。
(博多大吉)本当にそうですよね(笑)。
(吉田豪)もう1個、確認したかったのが、哀川さんが矢沢永吉さんと初めて遭遇した時の話がかなり伝説的で。『それを詳しく聞いていいですか?』って聞いて。そしたら、『詳しくはしゃべれないけど・・・』って言いつつ、かなりいろいろ教えてくれて。飲み屋でばったり会ったんですよ。おふたりが。で、矢沢さんが立ち上がって『矢沢です』って言って握手を求めてきて。哀川さんも『哀川です』って言って握手をしたら、そのまま無言で20分。
(赤江・大吉)えっ?
(吉田豪)握手をしたまま。握手をして、お互い見つめ合ったまま無言で20分。
(博多大吉)うわー!それはどういうことなんですか?目をそらした方が負け、みたいな?
(吉田豪)そう。謎の戦いが始まって(笑)。引くに引けない。
(赤江珠緒)(笑)。どっちも引かなかったんですね。
(吉田豪)哀川さん曰く、『いままで会った大人でいちばん怖い』って(笑)。どうしよう?なにしてるんだろう?ってわかんないらしいんですよ。手からなにかスキャンとかしてるんじゃねーか?ぐらいの感じで。ずっとこの状態で。それがすごい詳しく知りたくて。『どうなったんですか?それ』って聞いたら、20分たって握手を永ちゃんサイドがやめて。永ちゃんの一言が、『・・・最高!』っていう(笑)。
(赤江・大吉)(笑)
(博多大吉)それをもらうのに、20分かかるんすか!?
(吉田豪)認められたんですよ。
(博多大吉)うわー!これは高い壁ですね!いや、無理だな、これ。
(吉田豪)無理ですよ。1分も持たないですよ、こっちは(笑)。
(博多大吉)矢沢さん以外とも持たないですよ。
(吉田豪)で、その後、『それじゃ飲もうか』っていう話になって。哀川さんが自分でお酒を作ろうとしたら、永ちゃんが焼酎をドボドボ注いで。『とりあえず、これ』って言って、かなり強いのを作って。『飲めないでしょ?』『でも、半分ぐらいは』って言って、ガバッて半分一気飲み。で、永ちゃんが残ったのを半分一気飲みっていう。もうベロンベロンになっちゃって。哀川さん。本人曰く、『そこからもう、俺のストッパーは無いよね』ってことで(笑)。
(博多大吉)もうなにが起こったんですか?
(赤江珠緒)かろうじてあったストッパーが。
(吉田豪)あったストッパーがなくなっちゃって。ちょうどその当時、永ちゃんが『お受験』というね、ちょっと永ちゃんのキャラとは違うようなドラマに主演してたんですよ。それが引っかかっていたみたいで。ストッパーなくなっちゃったんで、『お受験なんてやっている場合じゃないですよ!』って。絡みだしちゃったんですよ(笑)。
(赤江珠緒)(笑)
(吉田豪)『誰もそんなの見たいと思ってませんよ!』って言ったら、『哀川さ、それ、矢沢にケンカ売ってんの?』って。『ケンカじゃなくて、単純に見たくないですよ!マフィアとかヤクザとか、そういうの似合いますよ!』『そのままじゃねーか!』『それがかっこいい!』ってなって。でも、ぜんぜん。それで仲良くなって。永ちゃんの前で永ちゃんの歌を大熱唱して。ルイジアナ歌いながら自分でタオル投げたりとか、おしぼりを投げたりとか(笑)。
(赤江珠緒)すごい!ご本人の前で。
(吉田豪)でも、気に入られて。なんか普通に飲むような関係になって。何ヶ月か後に永ちゃんが打ち上げやっているっていう情報が入って。誘われてないのにそこに乗り込んだりとか(笑)。本当に身内だけで飲んでいる、バックバンドと永ちゃんだけで飲んでいるところに入っていって。『どうしたの?』って言われて『いや、飲んでいるって聞いたんで』みたいな感じで。いや、すごいですよ。
(赤江珠緒)やっぱり、相当な方ですね。
(吉田豪)どっちも相当な方ですよ。で、ちなみにVシネマ特集なのに誌面にも載せたすごい好きな話があるんですけど。Vシネマじゃないのに載せたのはなんでか?っていうと、『牙狼』っていうTVシリーズがあるんですよ。特撮の。
(博多大吉)パチンコにもなっている。
(吉田豪)そうですそうです。あれに出た時の話で、大黒埠頭で撮影したらしいんですけど。初日は、あそこトラックとかしか入れないらしいんですよ。それを撮影用にゲートを開けてくれて。そしたら、2日目出番なかったんだけど、監督に『釣り、後ろでやっていいですか?』って聞いて、休みなんだけど、スーツアクターの人がアクションをしている後ろで玉置浩二と釣りをしていたって(笑)。
(赤江珠緒)(笑)。まあ、普段入れないところだから。
(吉田豪)そうそう。『玉ちゃん、明日大黒埠頭開いているから、行こうよ!魚が跳ねているからよく釣れるし、行ったほうがいいよ!もうこんなチャンス、ないから!』って言って。で、『ちょっと映ってるんですけど、CGかなんかで消しておきます』って言われたって(笑)。
(赤江珠緒)(笑)。面白い!
(吉田豪)面白いんです。でも、絶対その2人がいるんだったら、そのままいた方が面白いじゃないですか。ものすごい怖そうな人たちが戦っている後ろで玉置浩二と哀川翔が釣りをしてるって(笑)。最高じゃないですか。すごい釣れたらしいですよ。
(博多大吉)すごい釣れた。
(吉田豪)『ライトもバッチリだったからすごいのよ!魚、寄ってきて!ハンパじゃない。鳥もバンバン増えてるから、やべーよ!これ!これは大変だから、明日来なきゃいけない!もう釣りまくりだもん!』っていうね。玉置さんがね、『上手いねー!俺の歌ぐらい釣り、上手いね!』って言ってたっていう。
(博多大吉)なんのやり合いなんですか(笑)。
(吉田豪)この2人の仲も面白いんですよ。僕が玉置さんの取材をしたことがあって。それがTVブロスの表紙にもなった青田典子さんとのベッドインタビューっていう。あれが実は自宅でベッドインしての撮影をした後で、『これからちょっと哀川翔さんの家に行くから、その車の中で取材しよう』って言われて。で、哀川翔さんの家の前まで行ってるんですよ。玉置浩二さんと(笑)。不思議な関係なんですよ。
(赤江珠緒)へー!いやー、なんか虫とかも大好きですしね。釣りも好き。なんか、少年のようなね。
(吉田豪)ゴルフとかやっていても、キャディーさんに聞くらしいんですよ。『このゴルフ場でカブトムシがいちばんいるのはどこだ?』っていうね(笑)。
(赤江珠緒)聞いてどうするんだ?っていう(笑)。
(吉田豪)大人の遊びをしながら、子どもの遊びもするんですよ。あの人。
(博多大吉)どうしてもエピソードは勝俣さんの口から語られることが多い方なんで。勝俣さんもやっぱりほぼ芸人さんみたいなもんだから。エピソード、ちょっと盛ってるんじゃないか?みたいな時もありますけど。
(吉田豪)それ以上ですね。抑えているぐらいですね。
(博多大吉)減らしてますね。
(吉田豪)そうですそうです。放送対応にたぶんしてるんですよ。
(赤江珠緒)なるほど(笑)。いやー、本当にすごい方ですね。
(吉田豪)そして僕は今年も釣り大会に誘われました(笑)。
(赤江珠緒)(笑)
(博多大吉)行くしかないですね。
(吉田豪)日にちも知らないんですよ、僕。
(赤江珠緒)急に呼び出される。
(吉田豪)急に呼び出されるんだと思いますよ。
(赤江珠緒)わかりました。豪さんに次回ご登場いただきますのは、8月20日水曜日ということになります。今日もどうもありがとうございました。
(吉田豪)どもでーす。
<書き起こしおわり>