博多大吉が語る 地方ローカル局のハリウッドスター取材の実態

博多大吉が語る 地方ローカル局のハリウッドスター取材の実態 たまむすび

博多大吉さんがTBSラジオ たまむすびで地方ローカル局のハリウッドスター取材の実態を熱く語っていました。こんな感じです。

(赤江珠緒)大吉先生、今日は5月らしい爽やかな天気となりましてね、良かったですね。爽やかと言えば、先生、今日『笑っていいとも』にトム・クルーズが。

(博多大吉)出てましたね。他局ではございますが。

(赤江珠緒)珍しいことですね。

(博多大吉)いろんなハリウッド俳優から花が来てましたね。カタカナでね(笑)。でも、ああいうね、ハリウッドスターが来るたびに私は思いますよ。みなさんね、ああいう方が来て、はしゃぐというか視聴者の方も楽しんでると思いますけど、その後ろでね、100人単位の人間が泣いてるんだということをね。今日はちょっと言わせてもらっていいですか?

(赤江珠緒)分かりました。

(博多大吉)ああいうのって、映画の宣伝で来るでしょ?赤江さんとか、言ったらキー局のアナウンサーさんなんで、東京とか大阪とか。ああいうの、やったことあるんでしょ?

(赤江珠緒)あ、タレントさんが来日された時に、インタビューするというね。15分ずつぐらい時間もらって、順番にインタビューってありますね。

(博多大吉)やったこと、あるでしょ?大変でした?

(赤江珠緒)大変ですね。通訳の方、間に挟むので、2問ぐらいしか結局質問できないんですね。あれ?違います?

(博多大吉)いや、それはそれで大変だと思いますけど、実はそれはキー局・・・東京とか大阪、あと多分名古屋ぐらいまでのテレビ局の方の苦労で。実はそれ以外の47都道府県のいわゆるローカル局というか、そういうところにもね、実は『取材に来てくれませんか?』みたいなオファーが来るんですよ。ああいうの。

(赤江珠緒)あ、そうですね。

(博多大吉)で、全国から実は集められるんですよ。

(赤江珠緒)いろんな番組ごとにね。

(博多大吉)ローカル番組。僕で言うと、福岡でその当時出ていた番組、たとえば『ナイトシャッフル』を代表してトム・クルーズに会いに行くわけですよ。っていうのも僕ね、何年か前に『宇宙戦争』でトム・クルーズさんが来た時に、『記者会見でローカル局でも取材来てくれたら受け付けますよ』みたいなことを言ってもらったんで、プロデューサーさんとかね、こんな機会ないじゃん。自分のローカル番組にトム・クルーズが出るなんて。で、『行ってこい!』っつって、華丸と2人で行かされるんですけど、そういう人たちってキー局、東京・大阪・名古屋のそういうテレビ局の人たちとは違う感じのインタビューなんですよ。

(赤江珠緒)えっ、違うんですか?

(博多大吉)はっきり言って、赤江さんとかの番組は、自然に割り当てられてるでしょ?

(赤江珠緒)何時から15分間は・・・

(博多大吉)トム・クルーズの時間とか。一応我々、呼ばれて行きますけど、行ったらまず、抽選から始まるんですよ。

(赤江珠緒)ええー!

(博多大吉)あのね、トム・クルーズさんと、スピルバーグさんと、『宇宙戦争』の子役の子が来とったんかな?当時は。この3人のうち、誰にインタビューできるかの権利をまずね、抽選で引くんですよ。

(赤江珠緒)その期に及んでと言いますか、ここで・・・今から抽選?

(博多大吉)講談みたいなことやるんですよ。まず(笑)。それで、引き当てた人にインタビュー出来るんですけど、インタビューもそういうホテルの部屋とかじゃないんですよ。レッドカーペット、あそこに抽選で当てたトム・クルーズならトム・クルーズ、スピルバーグならスピルバーグ、子役なら子役の方の名前を書いた大きなプラカードをぶら下げて、トム・クルーズさんとかが来たら呼んでくださいと。本人には伝えてますからと。このプラカードのところに行くようにと。で、行ったらそこで勝手にカメラを回して映画のことを聞いてくださいっていうスタイルなんですよ。

(赤江珠緒)はー!でもあれは結構アットランダムと言いますか、ファンの方とかも並んでね、花道になりますから。

(博多大吉)ちょっとファンの方とは離れた所に我々ローカルレポーターの陣はあるんですけどね。いやもう、だからね、大変なんすよ。結局来てるメンバーが福岡の放送局全局来てるんで。で、福岡の放送局の各局の看板番組の看板レポーターが来てるんですよ。

(赤江珠緒)いや、分かりますよ。よく有りがちな使命を帯びさせられるなんてないですか?

(博多大吉)ありますあります。

(赤江珠緒)ちょっとした使命。『この番組の名前を言ってもらおう!』とかね。『番組タイトル言ってもらおう、是非!』とか。

(博多大吉)僕で言えば、『明太子は好きか嫌いか?聞いてこい』とか。いやもう、トム・クルーズに何て聞けばいいか・・・

トム・クルーズに明太子が好きか聞く

(赤江珠緒)いやー!そうですよね!

(博多大吉)で、そういうのって僕らだけじゃなくて北海道から沖縄から、全部のローカルタレントさんたちが集結してるから、ちょっとした何ていうのかな?鉄火場みたいになるんですよ。何か。

(赤江珠緒)え、じゃあ北海道だったら北海道の『これは好きですか?』みたいなのが・・・

(博多大吉)みんなね、基本コスプレしてるんで。北海道ならキツネの着ぐるみとかね。秋田ならナマハゲとか。ちょっと仮装大会みたいな感じで。そうなってるんです。で、「来てくれー!」っつって。

(赤江珠緒)地域色が現れてますね。

(博多大吉)そうそう(笑)。それもやらされるんですけど、僕の時、本当に忘れられないのが、僕らのチームはね、引いたんですよ。トム・クルーズ。で、やった!って。まずは第1段階クリアです。だってトム・クルーズに言葉もらわないと、いくらローカル番組でも番組になりませんから。

(赤江珠緒)やっぱりね。

(博多大吉)スピルバーグさんもいいですよ。子役の方もいいですけど、やっぱり。

(赤江珠緒)主演!っていう感じでね。

(博多大吉)そうそう。で、引けて『やったー!』っつって、僕らトム・クルーズの札さげて待ってたんですね。そしたらトム・クルーズ、来ましたよ。向こうから。で、一応呼ぶんですよ。「トム!トム!」って。

(赤江珠緒)まあ『トム!』としか呼びようないですもんね。

(博多大吉)たしかその時僕ら、ホークスのユニホーム着てると思うんですよね。博多を代表して。明太子とか持って。で、トムさん来てくれるんですけど、こっから先はやりたい放題だなと。芸能界ってルール無いんだなと思いましたよ。僕らはトム・クルーズ引いて、『トム・クルーズ!』って待っているのに、僕らの2個隣が福岡のRKBの深夜番組で、モデルの女の子3人ぐらいが浴衣着て待ってたんです。

(赤江珠緒)わっ!

(博多大吉)で、そいつら、『スピルバーグ』だったんですよ。だからスピルバーグを呼べばいいのに、その子らもテンション上って「トム!」とか呼ぶから。

(赤江珠緒)そりゃあ、トムとしてはね・・・

(博多大吉)トムから見たら、見たこともない野球のユニホームと食べたこともない赤い物体を持つおっさん2人と、ジャパニーズ・ビューティフル・キモノ・ユカタ・ガールやったら、行くじゃないですか。向こうに。

(赤江珠緒)そりゃあそうです。

(博多大吉)目の前を本当に素通りされて、何か僕らのプラカードをパッと指だけさされて、なんか「ハロー!」みたいなこと言われて、そのまんま浴衣にバーン!って。ピットインして。

(赤江珠緒)そうか。テレビで見ている視聴者目線ではトムしか映ってないですけど、トムの目線から逆に見ると、ものすごいこう・・・(笑) 万博みたいになってるんですね。

(博多大吉)そうなんですよ。だからそん時、悔しくてね。『もう何で・・・抽選で引いたやん!』とか。『ルール守れよ!』とか思いましたけど。

(赤江珠緒)なるほどね。

(博多大吉)実はその浴衣の3人組の中のひとりが、まあ今のスザンヌなんですけどね。

(赤江珠緒)(笑)そうですか!

(博多大吉)だからね、正直スザンヌのこと、最初あんまり好きじゃなかったもん。『宇宙戦争』の恨みがあるから!

(赤江珠緒)(爆笑)

(博多大吉)今は仲良くさせてもらってますけどね。

<書き起こしおわり>

タイトルとURLをコピーしました