空気階段・鈴木もぐら 大阪の大衆演劇に日本の推し文化の原点を感じた話

空気階段・鈴木もぐら 大阪の大衆演劇に日本の推し文化の原点を感じた話 空気階段の踊り場

空気階段の鈴木もぐらさんが2026年8月24日放送のTBSラジオ『空気階段の踊り場』の中で大阪の大衆演劇を見に行った際の模様を紹介。「日本の推し文化の元祖」と話していました。

(鈴木もぐら)あともうひとつ、串カツだけじゃなくて大阪で私、大衆演劇も見に行きまして。

(水川かたまり)大衆演劇?

(鈴木もぐら)そうそう。大阪はね、結構大衆演劇の聖地みたいな感じなのよ。大衆演劇って見に行ったこと、ある?

(水川かたまり)ない。

(鈴木もぐら)もうね、俺もね、小学校以来とかだよ。本当、ちっちゃい頃に近くに回ってきて。それを見に行った……本当、その時以来だったから。ちゃんと劇場で大衆演劇を見たことがなかったから。いや、本当にね、めっちゃ楽しかったですよ!

(水川かたまり)へー。

(鈴木もぐら)まずね、そもそも……。

(水川かたまり)大衆演劇ってそもそもどういうものなの? 梅沢富美男さんとかの?

(鈴木もぐら)そうそう。梅沢富美男さんとか、早乙女太一さんとかがやられているのが大衆演劇ね。歌舞伎があって、その歌舞伎をより庶民的にしてみんなが楽しめるような、そういったものをやっているという。それが大衆演劇。だからね、値段がめっちゃ安いのよ。

(水川かたまり)ああ、歌舞伎ってすごく高いイメージだよね。

(鈴木もぐら)でしょう? 大衆演劇、2000円だからね。

(水川かたまり)ああ、安いね!

(鈴木もぐら)2000円。

(水川かたまり)安いね。『彩Jr.』じゃん。無限大ホールでやっていた。

(鈴木もぐら)まあまあまあ、よくわかんないけど。

(水川かたまり)よくわかんないことないだろ? 無限大ホールのランキングライブと同じ。

(鈴木もぐら)で、子供はもう本当に1000円とか800円とか、そういうような感じで。それで2時間半ぐらい、もうがっつり楽しめるから。まあ、その全国にだからすごい劇場がバーッとあって。いわゆる旅劇団というかさ。そういう、なんていうの? 旅演劇っていうか。大体ひとつの劇場で1ヶ月間ぐらい、ずっと公演をやんのよ。毎日。週末は昼夜みたいな。毎日昼みたいな感じでずっとやられていて。

で、1ヶ月ぐらい経ったら次のところにみんなで、一座でガーッと向かう。で、それを日本全国にたぶん100ぐらい大衆演劇をやられている劇団があって。ぐるぐる全国をゆっくり、順繰りに回っていくっていうような感じなのよ。で、それがさ、第一部が演劇なんだけど。まあ本当にね、わかりやすくてめっちゃ面白いのよ。勧善懲悪で、本当にもう悪いやつ、出てこない。わかりやすくて。

(水川かたまり)悪いやつは退治されるんだ。

(鈴木もぐら)だし、いいやつがいい思いをする。もう「いい行いをしてよかったな!」っていうような(笑)。

(水川かたまり)もう全員が納得できる。

(鈴木もぐら)全員が納得で気持ちいい話があって。それで1時間ちょい、やるんだけど。で、ちょっと休憩があって今度、第二部があるの。

(水川かたまり)二部構成で。

(鈴木もぐら)そうそう。で、これが舞踊。

(水川かたまり)ああ、そうなってるんだ!

(鈴木もぐら)そう。で、これはほとんどそうなっているんですよ。どこの大衆演劇も。最初に演劇をやった後、第二部で舞踊がある。で、そこはもう曲をガンガン流して。さっきまで演技してた人が1人ずつ、自分のその好きな曲とか、自分の曲とかを歌いながら踊っていくのよ。

(水川かたまり)ああ、舞踊っつっても、たとえばなんか琴の音が鳴っていて。ちょっとそういう日本舞踊的なことではないの?

(鈴木もぐら)いや、違う。『レイニーブルー』とか。

(水川かたまり)『レイニーブルー』とかなんだ。へー!

(鈴木もぐら)しかもその『レイニーブルー』のロックバージョンみたいな感じで。もう徳永さんじゃない方が歌ってるようなね。ただ、格好は着物を着てっていう感じよ。で、カツラはちょっと派手なカツラ。オーケンさんみたいなカツラだったりとか、ちょっと宝塚っぽいカツラだったりとかを被って踊っていくんだけど。で、そこでさ、俳優さんとかが踊っていると、これがたぶん大衆演劇の文化なんだけど。花を渡しに行くの。いわゆる、おひねりですよ。

(水川かたまり)お客さんが?

(鈴木もぐら)そう、お客さんが。で、踊っているところにおひねりを持っていって、それを俳優さんがこう、踊りを止めずに。歌って踊って、踊っているこの流れのままにおひねりをいただいて、みたいなね。で、そのお客さんは着物のところにおひねりをカッてこう、ピンとかで挟んだりとか。そういう文化があるわけよ。で、踊り終わった後、バーッとここにもう4、5万、くっついているとかさ、そういうようなのがあって。で、もうそれを見ていたら、俺も本当に渡したくなっちゃって。

おひねりを。めっちゃやっぱり、超汁が出てそうなのよ。なんかおひねりを渡してる人。「汁、出てるだろうな!」っていう顔をしてんのよ。好きな俳優さんにワーッて寄っていってさ。で、俳優さんのところにはさ、絶対にスポットライトが当たっているんだけど。ピンスポが当たっているんだけど。で、こう移動したらそのピンが移動するみたいな。そのおひねりをさ、こうやって渡しに行く時にさ、そのお客さんがそのスポットライトの中に入るんだよね。

(水川かたまり)ああ、そうなんだ。お客さんも照らしてくれる。

おひねりを渡すお客さんは脳汁が出ている

(鈴木もぐら)そうなのよ! これがいいんだよね、やっぱり。その中に入れるというか。そのライトの中に。っていうのでガンガンになんか汁、出てる顔をしてんのよ。「ああ、これは気持ちいいだろうな!」っていう。たぶんこれがすごい、なんか1個の気持ち良さっていうか。

(水川かたまり)エンタメとして。その中にもう含まれた……。

(鈴木もぐら)そう。っていうのがあるんだろうなっていう。で、まあその後もなんか座長がさ、出てきて。「じゃあ、ちょっとトークの時間です。今日は皆さん、ありがとうございました」みたいな。ちょっとエンディングみたいな感じでね、始めるのかなと思ったら「いやー、もう今日はたくさんの人が入っていただいてね」とかって、そこからもう30分ぐらい、ずっと漫談スタイルで。全然、ずっとしゃべってるな、くらいの。で、それももう受けてさ。

で、バーッて劇団員の方が途中で入ってきて。それで15人ぐらい、入ってくるんだけど。それも、その劇団員の人が1人1人言うってよりかは座長が真ん中になっていて。扇形に劇団員の人がこう、囲んでいて。で、座長が基本、自分の話を中心にいろいろ話していて。で、たまに「おう、お前もそうだよな?」とか言って振ったりとかして進めていくの。だから座長のカロリー、半端なくね?っていうような感じの構成なんだけど。でも、それがすげえ楽しめるの。

で、帰りは劇団の方々が入り口のところにバーッて並んでお見送りがあると。で、そのお見送りの時にも自分の好きな俳優さんを1人、選んで。その人と普通に写真が撮れるの。それも2000円の中に含まれてるのよ。

(水川かたまり)安いね、それで2000円って。

(鈴木もぐら)でしょう? だからめちゃくちゃ楽しかったんだけど。それを体験してやっぱり、これがこの日本の元祖推し文化だと。やっぱりすごい推すじゃん、日本人って。推すの、好きじゃない?

(水川かたまり)好きだね。

(鈴木もぐら)やっぱりその形がもう出来上がっているのよ。そのおひねりもそうだしさ。その写真を撮ったりとか。で、この推してすごい気持ちよくなって汁が出るみたいなのとか。だからなんか俺、アイドルとかも、なんかチェキとかさ、握手会とか、そうじゃなくて。もう、おひねりにしません?っていう(笑)。

(水川かたまり)提案?(笑)。

(鈴木もぐら)「ファイヤー! サンダー!」ってやってる時にこう、おひねりを渡しに行くみたいな(笑)。やっぱり元祖の文化があるから。そう。

(水川かたまり)へー。行ってみたいな。

(鈴木もぐら)だからホストとかもさ、やっぱりそこから真似してんのかもね。大衆演劇から。お見送りとか。

(水川かたまり)ああ、ホストってお見送りとかあるの?

(鈴木もぐら)送り指名っていうのがあるんだよ。で、その日、ホストがバンバン女の子についていくんだけど。バンバンバンバン、入れ代わり立ち代わり。1人だけ「この人、いいな」と思った人を送り指名っつって。最後、指名したらその人が送ってくれるの。で、大体その送りに指名した人を次、指名しに店に来るっていうのがこれ、まあ王道のパターンなんだけど。だからそういうのもなんか、そういう大衆演劇とか歌舞伎とかさ、そっちから夜の業界のそれを真似したのか。それが入って浸透してきてるんだろうなっていうような風に思いましたね。うん。あれは本当にね、良かった。

(水川かたまり)いいな。俺も見に行ってみよう。

(鈴木もぐら)いやもうその辺にあるからね。東京も、なんか板橋の方とかにたしか、色々ね、あるみたいなんで。ぜひぜひ行ってみてください。

(水川かたまり)へー。今度、行ってみよう。

(鈴木もぐら)めちゃくちゃ面白かったです。途中でさ、そのトークの時にさ、座長が花道のところに来て。普通に「いやー、ちっちゃいお子ちゃんとかもね、来てくれてありがとう」とかって子供のところに近寄っていったら、その子供が泣いちゃったのよ。「うわーん!」って。で、めっちゃ泣いちゃって。結構ね、たぶん小学生ぐらいの子なんだけど。それが俺の隣っていうか、近くにいて。それで「えーん!」って泣いちゃって。お客さん、客席にもみんな、聞こえるような声で。で、座長もさ、焦っちゃって。「いやいや、俺、正直こんなに子供に泣かれたこと、ないな。初めての経験だ。いやいや、やっぱりびっくりしちゃったかな。ごめんね。泣かないでね」とかって言っていて。それでもう座長がすごいんだけど。パッて俺を見てさ。「おじちゃんまで泣かないでね……」って。

(水川かたまり)すごい(笑)。

(鈴木もぐら)だからもうや俺もべえと思って。俺もすぐにさ、「うえーん!」ってやったら、もう客席がバーッて沸いて。その客席のワーッて受けているのでいつの間にか子供も泣き止んでるみたいな。

(水川かたまり)ああ、すごい!

(鈴木もぐら)すごいっしょ、これ? オススメです!(笑)。

(水川かたまり)いや、すごいね!

お子さんが泣いてしまったところでもぐらさんに急に振って笑いを取り、それで泣き止ませてしまうという座長さんのトークスキル、半端ない! ものすごい場数を踏んだことが感じられるエピソードですよね。大阪の大衆演劇、生で体験してみたい! おひねり渡して汁出したい!(笑)。

空気階段の踊り場 2026年8月24日

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