犬山紙子さんが2025年3月22日放送のTBSラジオ『ナイツのちゃきちゃき大放送』の中で元アンジュルムの和田彩花さんがうつ病を公表された件について話していました。
(出水麻衣)同じく木曜日。アイドルグループ、アンジュルムの元メンバーで歌手、女優の和田彩花さんがInstagramを更新。一部のメディアでうつ病を公表した思いを明かしました。「うつ病であることは、私がこの世から消える時まで内緒にしておこうと思っていました」とした上で「グループの仲間といろんな感情を全力でぶつけ輝いた時間と苦しんだうつとの時間がやっと共存できるようになった気がします」と公表後の心境もつづっています。
(中略)
(土屋伸之)さあ、犬山さん。気になったニュースなんですけども。まずはどれでしょう?
(犬山紙子)はい。まずはアンジュルム元メンバーの和田彩香さんがうつだったっていうことを公表されたニュースが本当にすごく今、心に響いていて。和田さんは私、面識もあるんですけれども。たぶんこれって「自分のため」っていうというところよりは、この先の自分のその下の世代のアイドルの子たちが精神的にしんどくなったりするのをもっとケアしてほしいとか。もっとより良い環境になってほしいという願いからきっと、公表をされたんだなっていうのをこの文章見ながらすごく感じていて。私、アイドルオタクなので……。
(塙宣之)ああ、そうみたいですね。特にアンジュルムとかを。
(犬山紙子)アップフロントさん、ハロー!プロジェクトが大好きなんで。今日、森高千里さんがいらっしゃるんですよね? すごい楽しみなんですけども(笑)。
(土屋伸之)呼吸がおかしくなっている(笑)。
アイドルたちに健康で幸せになってほしい
(犬山紙子)なんですけども。アイドルを推す者としても、やっぱりそのアイドルとして輝かれてる方がその表のキラキラしたところだけを私は消費しているという側面があって。でも、やっぱりアイドルに健康で幸せになってほしいっていうのが一番の願いなので。やっぱりそこの彼女たち、彼たちの実態っていうのをちゃんと知って。それで声を上げられるところを上げていきたいなっていうのをすごく思っていて。今回、和田さんは「うつだった」っていうお話を書かれてたんですけど。実際ですね、アイドル経験者100人にアンケートを取られていたことがあって。で、6割のアイドルがまず、ダイエットによる精神的な不安を抱えている。
(出水麻衣)多いですね……。
(犬山紙子)で、8割はダイエットしてるってことでした。「細くないとダメ」っていう規範がなにか、ありますよね。で、これが結構ショックだったんですけど。アイドル活動中にその精神疾患を抱えたアイドルは半数を超えて。52%だったという。で、日本の人口の中でだいたい 5%ぐらいの方が精神疾患を今、抱えてらっしゃるっていうことなので、その10倍。それぐらい過酷な……。
(土屋伸之)なんとなくね、大変だろうなとは思っていたけれども。数字を見ると……ちょっと多いですね。
(犬山紙子)多いんです。たぶん、表に出るお仕事の場合ってその割合は高いと思うんです。芸人さんとかも、アナウンサーさんとかも皆さん、そこはたぶんあると思うんですけど。それで忙しすぎるっていうのもまたひとつ。
(塙宣之)ちょっと忙しすぎるのと、スタッフの数も全然違うじゃないですか。アイドルの人のコンサートとかに行くと。だから、責任感みたいなものもあるんでしょうね。「私たちがいなきゃいけない」って。
「迷惑をかける」と思って「休みたい」と言えない
(犬山紙子)おっしゃる通りです。「私が今、ここで『しんどいから』っていうことで休むと、多くの人に迷惑をかける」っていうので。そこで「しんどいな」と思っていても「休みたい」って言えない。和田さんご自身も何でしょう? 「もう消えたい」って思うぐらい追い詰められていた中で、でもやっぱり事務所とかに迷惑をかけたくないから病院に行くのはためらっていたっていうことを書かれていました。
で、忙しさなんですけど。これは竹中夏海さんっていうアイドルの振り付けとかをされている方が書いた『アイドル保健体育』っていう本の中に書いてあったことなんですが。シーズン中のプロスポーツ選手よりも、アイドルの方がトータルの運動量は多いんじゃないかっていうようなことをおっしゃっている先生もいるということで。だいたいアイドルのワンマンの1回の長さが平均的なバスケの試合と一緒ぐらいの長さなんだそうですね。
(土屋伸之)ああ、1試合、フルで出てるぐらいの運動量だと?
(犬山紙子)それに加えて、その前にリハーサルをしていて。その後、1日で2公演やったりとか。それから特典会で握手をしたりっていうのがあったりする。で、それが本当に休みなく……スポーツ選手ってきっちりと、たとえば週1でここはリカバリーするとかっていうのがありますけども。
(塙宣之)いや、本当にアスリートだよ。
(犬山紙子)それぐらいの忙しさ、運動量に加えて人から比較されやすい職業っていうのがあって。この和田さんの書いてくれたことの意義っていうか、意味っていうものをすごく感じていて。
(塙宣之)本当にそうだね。結局、野球にたとえると攻撃ばっかりがみんな、好きだけど守備も……だから守ることの大切さですよね。もうどんなことでも守りを強くしないと、人生って長いわけですからね。ねえ。やっぱり守ってあげなきゃダメですよね。自分でもそうだし、みんなもそうだしね。攻めることしか芸能界って……「こういう風にしたら目立つから、こうしろとか」、「攻め」ばっかりを考えるんですよね。
(土屋伸之)で、焦っちゃいますよね。周りが頑張っているから。
(犬山紙子)まさにそうだと思うんですよ。やっぱり長く活動を……それで最近、いいなと思うのが昔だったら25歳とかでアイドルの子たちが卒業することがとても多かった。
(出水麻衣)多かったですね。
(犬山紙子)「賞味期限」なんて言われてましたけど。ちょっとずつそこは改善されてるような気はしていて。そこも長く……そして、セカンドキャリアもきっと皆さん、考えたりとかもあると思うんで。学業などもね、並列でできたらいいなっていう、そんな願いを持ちながら。
(塙宣之)やっぱり何個もっていうのは無理ですからね。「これはちょっと、ごめんなさい」っていうこともやっていかないと。大変ですよね。
(犬山紙子)おっしゃる通りです。
(土屋伸之)徐々に変わっていけばいいですね。そういう願いもあって今回、告白されたのかもしれないですね。
(犬山紙子)未成年の子もいますから。守っていきたいなっていうのをすごい強く思いつつ。
和田彩花さんの告白、自分より下の世代のアイドルの皆さんのためを思ってされたのではないかという犬山さんの指摘、さすがですね。まだ若い方々が多大なプレッシャーを感じながら活動し、メンタルヘルスが不調になってしまうのは非常に不健全ですから。皆さんが健康で楽しく活動をされて、それをファンが楽しむといういいサイクルになることを願います。