東野幸治さんが2024年12月6日放送のABCラジオ『東野幸治のホンモノラジオ』の中で康芳夫さんについてトークした後、その弟子筋であるテリー伊藤さんについてもトーク。かつて、テリー伊藤さんがダウンタウンのバラエティ番組用に出したという幻の企画案を見たことを思い出した東野さんがその内容を紹介していました。
（東野幸治）今、プリンスの歌を聞きながらしゃべっていて。「テレビってやっぱりこのうさん臭さが面白いね」みたいな話になっていて。テリー伊藤の原風景がその康芳夫さんというプロデューサーで。オリバーくんっていって普通のチンパンジーと「人間とチンパンジーの間から生まれた存在だ」っていうことにして嘘をついて日本中を一大ムーブメントにするっていう。そういうのはやっぱり、必要じゃないですか。
で、それがテリー伊藤さん、当時の伊藤輝夫の企画プロデューサーとしての最初じゃないですか。ほんで、それが『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』になって、巨大大仏が動き出すとか、あったやん？
（渡辺あつむ）大仏魂ですね。
『元気が出るテレビ!!』大仏魂
（東野幸治）大仏魂。あれがめちゃくちゃ面白かって。最初の振りで「巨大な大仏がある」っていうので、みんなで見に行ったらCMプランナーの川崎さんっていう方が当時、レギュラーで。「これが巨大な大仏です……あっ、あああーっ！」って急に言いだして。「あ、歩き出したーっ！」って言って。ガーン、ガーン！って歩いて。「逃げろー！」って。やってたよね？ そういうのがあって、「うわっ、めちゃくちゃおもろいな、テレビって」って。
もう嘘ばっかりやん？ で、それを本気にする人が一部、いてるのもまた面白いし。家族全員、一家団欒でじいちゃん、ばあちゃん、お父さん、お母さん、子供たちが見ていて。子供がゲラゲラ笑って。じいちゃん、ばあちゃんが「えっ、動き出した……」「いや、じいちゃん、ばあちゃん、こんなん嘘だよ」って言って。それでゲラゲラ笑うっていう、おおらかな時代じゃないですか？
で、その話をしてたらそういえば昔、『生生生生ダウンタウン』っていう番組があって。それはTBSで。今は『水曜日のダウンタウン』をやっているけど、元々ダウンタウンさんの番組はフジテレビで「ごっつええ感じ」。TBSで『生生生生ダウンタウン』っていう風に2つ、始まったんです。それで俺、『生生生生ダウンタウン』に出てて。それはすぐ終わるんやけど。
それでなんかダウンタウンさんとTBSさん。言うたらドリフターズの作り物のコントみたいなののみんな、スペシャリスト。でも、なんかそういういろんな企画みたいなのを美術さんが発注してとか、ディレクターが、とかいうのがなかなかその大阪の笑いとTBSが思うバラエティっていうので。最初、意見合わせがなかなか難しい時、あるじゃないですか。なんとなく面白い方向を一緒にせなあかんから。
で、そんな時にいろんな企画案みたいなのをたまたま俺と今田さんと誰かかな？ その当時のメンバーでたまたま……ダウンタウンさんに当てたのか、「こういうのどうですか？」って。幻のテリー伊藤さんが……それ、特番なんか？ 『生生生生ダウンタウン』の企画なんか、わかりませんけど、企画案のペラを見たことあんのよ。それを見て今田さんとかみんな、怒ってたんですよ。それ、「吉本の若手芸人とタコ八郎の血を入れ替える」とかていう（笑）。だから、原風景ですよ。
若手芸人たちが憤慨したテリー伊藤企画
（東野幸治）あと、若手芸人がおむつして言うたら、ションベンとかクソをどこまで我慢できるか、耐久レースとか。そういう、言うたらほぼほぼ……言葉悪いけど「これ、芸人を使ったただの人体実験や」みたいな。そんなんがブワー！って書いてて、我々若手芸人全員が憤慨するっていう（笑）。もちろん、そんなんは結局、なくなって。ないねんけど。だからテリーの企画案、「めちゃくちゃやな。こんなん絶対、許されへんやろ」みたいなのをいっぱい書いてたあったっていう。それを今、思い出しました（笑）。全て、オリバーくんから始まってるんです。お願いします。
様々な番組で数々のめちゃくちゃな企画をやってきたテリー伊藤さん。「吉本の若手芸人とたこ八郎さんの血液を入れ替える」なんてひどすぎですよね。それもこれも、康芳夫さんが仕掛けたオリバーくんなどの狂った企画が影響しているという話、非常に興味深いです。「オリバーくんの子供を産んでくれた女性には1000万円払う」というひどさに比べれば、たこ八郎さんと吉本芸人の血液を入れ替えるなんて、まだまだかわいい方なのかもしれません。テリー伊藤さんの中に流れる康芳夫イズムがよくわかるトークでした。康芳夫さんとテリー伊藤さんの関係性についてご興味のある方は、同じ放送で東野幸治さんがされていた康芳夫さん追悼トークも合わせてお読みください。
東野幸治 康芳夫を追悼する
