石山蓮華とでか美ちゃん『渇水』を語る

町山智浩 映画『渇水』と水道のビジネス化を語る こねくと

石山蓮華さんとでか美ちゃんさんが2024年7月9日放送のTBSラジオ『こねくと』の中で映画『渇水』について話していました。

(石山蓮華)先週は生田斗真さん扮する水道局の職員が水道料金未払いの家の水道を止めることへの葛藤を描いた映画『渇水』をご紹介いただきました。2人とも見てきました。

(町山智浩)ああ、本当に?

(でか美ちゃん)いや、もうなんか「いい映画」って言っていいのかな?って思うんですけど。本当に作品として素晴らしいというか。

(石山蓮華)そうですね。今、見るべき作品だなと思いました。

(町山智浩)あれでね、生田斗真さんがすごく葛藤していて。水を止められちゃった子供たちを助けるっていうので。でも、彼らだけを助けたって、世の中全体の問題は解決しないだろうと。でも、目の前のその人助けないんだったら全体も助からないよねっていう話をするんですね。そこが本当にもう……って思っていたらね、水道の民営化を今、進めている東京都の小池都知事がね、続投ということになりましたね。

(でか美ちゃん)そうですね。だからいろいろと見ていかなきゃいけないというか。都民としてはより責任を持って、見張っていかなければという気持ちです。

日本中で進みつつある水道民営化

(町山智浩)やっぱり民営化をすると、本来は福祉であって。国民の権利として、その水道を供給されるという権利があるわけですけど。それは憲法で政府は満たさなきゃならないんですが。それを民営化することによって、そこにビジネスの概念が持ち込まれて。そうすると……水が止められたらみんな、死にますからね。これは本当に大変なことなんで。これからもずっとね、東京都のやることとか……そして地方もっとひどくなってますから。水道業務は。本当に見張っていかないと、大変な世の中になりますね。

(でか美ちゃん)あと、子役のお二人もそうですけど、やっぱり磯村勇斗さんはいい俳優ですよね。

(町山智浩)いいですよね! 彼がやった『正欲』っていう映画。あちらとそっくりのシーンがあるんですよ。こっちにね。偶然なんですけど。でも、どちらも水っていうのは本当に大事なんだっていうことで。磯村さんがね、両方とも出ていてね。非常によく似た映画でもありますね。テーマ的にもね。

(でか美ちゃん)あと、ちょっと一言だけ。ようやく『関心領域』を見に行きまして。絶対に見るべき作品だなと思いましたし。結構ロングランというか、まだ上映してるんですけど。上映館が結構少なくなってきてるんで、興味ある方はお早めにと思いました。

(町山智浩)そうですね。あれもだから、自分たちの生活だけちゃんとしていれば、もう塀の向こうで誰が苦しんでても構わないというね。ナチスのアウシュビッツ収容所の所長の奥さんの話でしたけど。水もね、止められてる人のことを知らないとね、「そんなの、俺は別に……水道を止められるやつが悪いんじゃないの?」って思ってる人がいると思うんですよ。でも、そうじゃなくて水道は国民の権利なので。それは、止めちゃいけないんですよ。実際はね。ということですね。

<書き起こしおわり>

町山智浩 映画『渇水』と水道のビジネス化を語る
町山智浩さんが2024年7月2日放送のTBSラジオ『こねくと』の中で映画『渇水』についてトーク。日本中で進行中の水道のビジネス化などと合わせて話していました。
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