菊地成孔 星野源『恋』とイモ欽トリオ『ハイスクールララバイ』を語る

星野源 最新シングル『恋』を語る 菊地成孔の粋な夜電波

菊地成孔さんがTBSラジオ『菊地成孔の粋な夜電波』の中で星野源さんの『恋』についてトーク。曲の中に感じられる細野晴臣さんの遺伝子や、イモ欽トリオ『ハイスクールララバイ』との類似点について話していました。

恋

(菊地成孔)今年を代表する曲っつったらさ、もう星野源さんの『恋』でしょう? やっぱり。あれって、よくある話だけどダンスが……あれって本当に今年の忘年会で踊られているのかな?

(中村ムネユキ)いや、僕も練習しましたもん。

(菊地成孔)(笑)。まあ、詳しいことは言わないにしても、練習したわけですよね? ということは、100%行けるわけですね。中村くんと恋ダンスを一緒に踊りたい人、大募集中ということで……(笑)。

(中村ムネユキ)(笑)

(菊地成孔)ですけどね。まあ、俺も毎週見ているうちにだんだん覚えてしまった。門前の小僧、なんとやらで。別に練習したわけじゃないんだけど、だんだんだんだん覚えちゃったりなんかしているわけですが。ダンスが話題になっちゃうと、つい曲のことに話がいかなくなりがちですけど。でもあれ、よくできているよね。

菊地成孔 恋ダンスの習得率が81%になる
菊地成孔さんがTBSラジオ『粋な夜電波』の中で恋ダンスの習得率が81%になった話をしていました。 (菊地成孔)はい。恋ダンス習得率、なんと81%。菊地成孔です。 (吉田沙良)あらゆるダンスの習得率、なんと自分でも何%かわからない! 吉田沙良...

(中村ムネユキ)はい。

(菊地成孔)星野源さんってさ、細野晴臣さんの直弟子とまでは言わないけど、ほぼ弟子に近い人でしょう?

(中村ムネユキ)ああ、そうなんですか?

(菊地成孔)たしかね、「SAKEROCKからソロになれよ」って細野さんに言われたと思うんだよ。たぶん。

(中村ムネユキ)へー。

(菊地成孔)まあこういうのもいつもはね、このブースの中にはスマホがないんで(笑)。森永の贅沢ミルクココアしかないから(笑)。あと、綾鷹しかないからさ(笑)。まあ、もっと言うとRootsアロマブラック。俺、缶コーヒー飲むと腹が痛くなるんでこれは飲まないんだけどさ。でも、かならず置いてあるの。お守りみたいに(笑)。

(中村ムネユキ)「お守り」って(笑)。

(菊地成孔)あとはね、この水がね、おいしい水 大自然富士山っていうのが置いてあるんだけど(笑)。まあ、俺は「TBSセット」って呼んでいるんだけど。まあ、TBSセットしかないからね、調べられないんだけど。たしかそうだったと思う。で、あの曲ってさ、「ティ~ラリラリララ~ラリラリララ~♪」って始まるじゃん? あそこにやっぱり細野節っていうかさ。オリエンタルがさ。

(中村ムネユキ)オリエンタルな感じですね。

(菊地成孔)なぜあの曲にさ……まあ、始まっちゃえばさ、「ラーラララララー、ラララララララ♪」って曲自体は若干90年代的なメロディーラインを持った、なかなか注目されないけどいい詞だと思うんだけど。だけど、イントロが「ティ~ラリラリララ~ラリラリララ~♪」っつって、踊りがカンフーみたいに始まるじゃん? なんであそこ、オリエンタルなのかな?っていうと、やっぱりYMOの遺伝子が流れているんじゃないかな。

(中村ムネユキ)そこに。なるほど。

(菊地成孔)で、しかもさ、あれ歌に入る前に4つ、スネアが鳴って入るんだよ。「ティ~ラリラリララ~、ラリラリララ~、ラリラリラリ~、ラリラリララ(ガン!)、リラ(ガン!)、ラ(ガン!)、リラ(ガン!)、ダンダンダン……♪」ってね。この4つがね、『ハイスクールララバイ』と同じなの(笑)。

星野 源『恋』

(中村ムネユキ)(笑)

(菊地成孔)イモ欽トリオの『ハイスクールララバイ』のフックは、イントロから始まって、「ピャララ、バッバッバップク、バッバッバップク……♪」って始まってさ、「ティラリチャラララ♪」って。で、「とーにーかーく、とびきーりーの、美少女さ♪」っていう前に「ン(ガッ!)、ン(ガッ!)、ン(ガッ!)……」って4つ鳴るのよ。で、「パンパンパン」っていうところで顔を叩くの(笑)。

(中村ムネユキ)(笑)

イモ欽トリオ『ハイスクールララバイ』

(菊地成孔)わかんないよ、もういまの若い子には。でも、(このラジオを)若い子は聞いてねえからいいや(笑)。

(中村ムネユキ)まあ、たしかにあの曲は細野さんですよね。

(菊地成孔)あれ、細野晴臣。ひょっとしたら演奏は全部YMOじゃないかな? ドラムスは高橋幸宏さんじゃないかなと思いますが、ここらへんは記憶が曖昧なので。違うぞ! という方はどうかご立腹されずにですね、落ち着いて「違いますよ」という訂正のメールをいただければと思うんですけど。そこのね。スネアが4つ入るというところでイモ欽トリオを想起した国民が恋ダンスをやりながら何人いたか?っていうことをね、計算して……

(中村ムネユキ)いや、いないですよ(笑)。

(菊地成孔)いや、俺に気がついたんだから、気がついた人があとね、日本で結構ね……「あれ、なんとなく細野晴臣の香り?」っていうのを感じ取っている人が地球上にこの私だけのはずがないという気がしますよ。まあ、メールで送ってください。「私も感じてますよ」っていう人は。嘘でもいいんで(笑)。

(中村ムネユキ)意味ないじゃないですか!(笑)。

(菊地成孔)意味ないね(笑)。いちばんダメなモニターだよね。「嘘でもいいから○してください」っていうね(笑)。「聞いてなくても○してください」っつって。それで「1位とりました!」みたいな。聴取率で。ひどいな、それ(笑)。まあ、その時にやっぱり出てくるのは賄賂でしょうね。まあ、それはともかく……いま、人類における賄賂の起源について考えてしまいましたけども。思わず(笑)。

<書き起こしおわり>

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