町山智浩 パトリシア・ハイスミス『アメリカの友人』を語る

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町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』の中で新訳文庫版に解説を書いたパトリシア・ハイスミスの小説『アメリカの友人』を紹介していました。



(赤江珠緒)町山さん、プレゼントがあるということで。本が届いております。

(町山智浩)今回ね、プレゼントがあります。『アメリカの友人』というタイトルのミステリー小説の文庫を5冊、リスナーのみなさまにプレゼントします。これはね、パトリシア・ハイスミスという女流作家が書いたんですけども。この人の前作は『太陽がいっぱい』なんですよ。

(赤江珠緒)ああ、うん。

(町山智浩)アラン・ドロンの。で、その『太陽がいっぱい』の続編として書かれているのがこの『アメリカの友人』で。これは、映画監督のヴィム・ベンダースという人に「続編を書いてくれ」ってたのまれたんで、これを書いたんですね。で、これは主人公が同じでアラン・ドロンが演じたトム・リプリーっていう完全犯罪者が次に起こす犯罪の話なんですよ。『アメリカの友人』っていうのは。で、これ、僕が解説を書くことになったのは『たまむすび』でパトリシア・ハイスミスの自伝的な映画『キャロル』についてお話したのを出版社の人が聞いてくれたからなんですけど。

『キャロル』

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(赤江珠緒)ああっ、そうですか。

(町山智浩)パトリシア・ハイスミスっていう人は死ぬ直前ぐらいに同性愛者であることが判明して。それから彼女の作品の多くが――彼女自身はレズビアンだったんですけども――ホモセクシャルな裏のテーマがあったことがだんだん明らかになっていったっていう話を僕がしたんですね。

(赤江珠緒)はい。

(町山智浩)で、『太陽がいっぱい』もそういう話だったんですけど。で、この『アメリカの友人』もそういう話なんですよ。いま、読み直すと。ところが、ヴィム・ベンダースっていう監督は非常に、そのBLのセンスが全くない人なんですよ。だからそういう原作を書いてもらったのに、まったくそっちの方に行かないで、なんか違う方向の話に映画をしちゃったんですね。だから今回、新訳で文庫が出る時に僕が、「これは本来そういう話じゃなくて、こういう話なんですよ」っていうことを解説していますんで。ぜひ、読んでいただきたいと。で、文庫自体は10月6日に店頭に出るそうです。

(赤江珠緒)はい。河出書房文庫から。値段は税込み950円ということでね。

(町山智浩)はい。というね、非常に秘められたBL文学ですね。このパトリシア・ハイスミスは。

(赤江珠緒)そうか。町山さんの帯もついておりますよね。

<書き起こしおわり>

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