プチ鹿島とサイプレス上野 東スポの魅力を語る

プチ鹿島とサイプレス上野 東スポの魅力を語る ザ・トップ5

時事芸人のプチ鹿島さんがTBSラジオ『ザ・トップ5』に出演。サイプレス上野さんと、大好きな新聞東スポ(東京スポーツ)の魅力について熱く語っていました。

(外山惠理)中学生の頃からこの新聞を愛読してきたという社会派のプチ鹿島さんと一緒にジャーナリスティックに切り込んでいきましょう。本日、11月3日正午時点の東スポWeb総合人気記事ランキングトップ5。

第五位:麻薬逮捕 高部あい奇行証言 尿検査で陽性反応
第四位:高部あい逮捕にアニメファン衝撃『キルミーベイベー』二期は夢に消えた
第三位:現役人気アイドル高部あい 麻薬逮捕されていた
第二位:高部あい 麻薬逮捕 知人の間では公然の秘密 春頃から内偵されていた
第一位:野球賭博が巨人ドラフトを直撃 泣く泣くオコエ一位指名回避

以上、本日11月3日正午時点の東スポWeb総合人気記事ランキングトップ5でした。

(プチ鹿島)高部あいが大活躍ですね。なんか。一時の『ザ・ベストテン』のチェッカーズみたいな感じで。3つ、4つぐらい入ってましたよ。すごいなー。

(外山惠理)でも、鹿島さんは中学生の頃から東スポを愛読していたと?

(プチ鹿島)はい。まあやっぱり、プロレスとか野球とか芸能、社会記事が大好きなんで。やっぱり田舎に・・・僕、長野なんですけど。いると、当時当然ネットなんかありませんから。ビッグマッチ、プロレスのね、結果を載せてくれるのって、東スポしかないんですよ。僕、そっからプロレス者としての戦いが始まったんですよ。なんで普通の一般紙。毎日新聞とか、載ってねえんだ?とか。そっから悩みが始まるわけですよ。

(サイプレス上野)(笑)

(プチ鹿島)俺はなんか、見ちゃいけないものを見てるのか?とか。そういうなんか、悩みが始まったわけですよ。

(サイプレス上野)いま、外山さんすごい顔してましたよ(笑)。毎日新聞のくだりになった時に『ええっ!?』みたいな。

(プチ鹿島)だって猪木が防衛して、なんで次、毎日新聞に載ってねえんだよ?とか。朝日新聞載ってない、読売新聞・・・

(サイプレス上野)すっげえわかりますよ。

(プチ鹿島)ねえ。水曜スペシャルのあの探検の成果と同じですけど。次の日、なんかバーゴンを捕まえたら載っているだろうな?と思ったら、載ってない。これは何かやっぱり見ちゃいけない、大人はあんまり眉をひそめるものを見てしまっているのかな?っていう。そこからコンプレックスが始まるわけですよね。

(外山惠理)でもそんなに愛読していた新聞にいまやコラムをお書きになっているんですもんね。

(プチ鹿島)いや、ありがたいです。本当に。それで、いま書かせていただいているんですけども。

(外山惠理)『ソースは東スポ!』。

(プチ鹿島)そうなんです。『ソースは東スポ!』っていうのはよくネットとかで見ると、なんかニュース記事が流れてきますよね。で、それが『なんだ、東スポかよ(笑)』みたいな。すごくバカにした言い方なんですけど。僕、言いたいんですけど、そういう人に限って、東スポを読んでないんですよ。

(サイプレス上野)ああ、すっごいわかりますよ。

東スポをバカにする人ほど、東スポを読んでいない

(プチ鹿島)読んでから否定してほしいんです。というのは、東スポっていうのはたしかにUFOとかツチノコとかネッシーとか。なんかとぼけたことを出しますよ。出しますけど、たとえばこういう野球賭博とか、こういうニュースが出た場合。ものすごくシビアに徹底して深掘りして淡々と報じるのは、キラー的な東スポなんですよ。

(外山惠理)へー!すごい。もう、ねえ。サ上さんもすごい、うんうん!って。

(プチ鹿島)で、そういうキラー的な部分もあるし、普通の朝刊紙っていうのは当然裏付けが取れたものしか載せちゃいけないじゃないですか。だけどタブロイド紙とか夕刊紙東スポっていうのは、ある程度のウワサ話ぐらいで。でもどうやら本当らしいぞ?みたいなのも書けるんですよ。その際、イニシャルだったりとか、ぼかしますよ。謎の影絵とかね。

(サイプレス上野)そうそう(笑)。影絵、ありますね。誰か全然わかんないですよ(笑)。

(プチ鹿島)『大物ミュージシャン 麻薬』みたいな。で、『さあ、これ誰なんだろう?』って、ああでもないこうでもないって答えを当てるのが僕らの楽しみなんですよ。で、実際そこまでの派手な一面じゃなくても、東スポが怖いのは、いわゆるベタ記事でシレッと書くんですよ。そういう情報を。で、それが半年後、たとえば2ヶ月後、3ヶ月後。誰かが逮捕されたり、事件が公になると、『あれ?あの時、六本木でどうたら・・・って書いていたの、東スポのあれが当たってるじゃん!』っていう。そういうことなんですよ。

(外山惠理)ええ。

(プチ鹿島)だから、僕、最初に言いましたけど。東スポを全部信用しろとは言わないんです。半信半疑で、これはどうなんだろうな?って。半分信じて半分疑うと、ものすごく面白い新聞ですね。これ、中国とかでもジャーナリストの人が言うには、やっぱり中国って正しい情報、本当の情報って出さないじゃないですか。じゃあ、ああいう人たちが何をやるか?っていったら、香港あたりで出るゴシップ誌なんですって。

(サイプレス上野)はいはい。

(プチ鹿島)で、それを全部一応チェックするんですって。で、その中で後で、『あっ、あれはやっぱり、党中央では言えないから、香港あたりに流した本当の・・・だから、ゴミ箱だけだと思ったら宝箱も入っているのが、そういう情報なんです。だから、それを、全部が本当だとは思わない。でも、なにか宝物が埋まっているかもしれない。

(サイプレス上野)本当、そう思います。

(プチ鹿島)だから行間を読む新聞って、よく考えたらおかしなことですけど。

(サイプレス上野)そうですね。そのまま出てればいいだけの話なんですけど(笑)。

(プチ鹿島)だけど、まあそういう前提で楽しませてくれるっていうのが東京スポーツですね。だから僕、一時本当に『ああ、これは本当にすごいことになったな』と思ったのが、95年に地下鉄サリン事件が起きて。ありましたよね。その時に、あれだけいままでお互い別方向を向いていた朝日新聞と東京スポーツが、見出しが同じだったんですよね。『これは世の中が本当にヤバいことが起きると、東スポと朝日新聞の見出しが同じになるんだな』って。

(サイプレス上野)一緒になる。

東スポと朝日新聞の見出しが同じになった日

(プチ鹿島)だって、『サティアンでサリンが○○』とかって。言ってみれば漫画チックな、なんかどうでもいい話じゃないですか。だけど、ああいうことを起こすと、朝日新聞も同じ『サリン製造』とか『サティアンで・・・』とか。向こうの発表するままを書くしかないんです。これ、ちょっともうなんか遊びのない時代になっちゃったなっていうのは95年にいちばん最初に感じました。

(サイプレス上野)おおー。

(プチ鹿島)東スポと朝日新聞が同じことを書いている時代っていうのは、ヤバいんですよ。本当に、うん。

(外山惠理)へー!わかります。

(サイプレス上野)いや、本当に。『日付以外は全て誤報』って言われている東スポですけども。その中を開いたら・・・

(プチ鹿島)そう。だからあれもね、詳しく言うと浅草キッドさん。キッドさんが東スポを愛しているから言っている、その舞台でウケていたフレーズなんですよ。それを、流れてきたものをつかまえて、『日付以外は誤報 東スポ(笑)』みたいな。そういう、ダメですよ。そういうことをしちゃ。

(サイプレス上野)よくないですよね。

(プチ鹿島)もともと、ちゃんと本当のことを知らないんですから。

(サイプレス上野)ちゃんと読めば変わってきますから。ただ、読むのは結構勇気がいりますよ。いまだに。

(プチ鹿島)(笑)

(サイプレス上野)電車の中とかでは。『○○白濁液』みたいな、書いてある一面を持って渋谷まで行っていた時に、隣にいたババアに『汚らわしい!』って言われて。

(プチ鹿島)『汚らわしい!』って言われましたか。これ、なかなかいないですよ。いま。

(外山惠理)あら、まあ!

(サイプレス上野)けど、『汚らわしいと思っているお前の方が汚らわしいだろ!おい、ババア!』っつって。俺も怒っちゃって。なんか・・・

(外山惠理)(笑)。

(プチ鹿島)そうなんですよ。白か黒かで、真ん中があっていいと思うんですよね。誰だってグレーの部分ってあるじゃないですか。それをみんな、白、黒。キレイか、汚いかで分けちゃうでしょ?

(サイプレス上野)ちゃんと記事を読めば、そこの書かれている・・・

(プチ鹿島)そうそうそう。

(外山惠理)言われちゃったんだー。

(サイプレス上野)言われちゃいました。

(外山惠理)不憫。ねえ。

(サイプレス上野)不憫ですよ(笑)。それを持って生きることが、俺たちの使命だと思って。

(プチ鹿島)そうですよね。はい。

(サイプレス上野)ありがとうござます(笑)。

(外山惠理)なるほどね。ちょっとね、でも見る目が変わりました。

(プチ鹿島)だから野球賭博報道とか、東スポがいちばん詳しかったですよ。本当に。

(サイプレス上野)間違いなかった。

(プチ鹿島)間違いなかったです。

<書き起こしおわり>

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