高橋芳朗が語るカニエ・ウェストBlack Skinheadとスコセッシの選曲術

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音楽ジャーナリストの高橋芳朗さんがTBSラジオ『ザ・トップ5』の中で、映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』の予告編で使われている楽曲、カニエ・ウェスト『Black Skinhead』について話していました。

(高橋芳朗)『ちょっと洋楽』のコーナーですが、今週ご紹介しますのはですね、こんな曲を紹介したいと思います。カニエ・ウェストの『Black Skinhead』っていう曲をご紹介したいと思います。カニエ・ウェストは現在36才。シカゴ出身のHIPHOPアーティストです。でもHIPHOPアーティストなんですけど、いまのポップミュージック全体を引っ張っているような、すごい影響力のある先鋭的なアーティストで。アルバムとか毎回リリースするたびに、結構主要な音楽メディアの年間ベストアルバムに選ばれるようなすごいアーティストなんですけど。

(江藤愛)うん。

(高橋芳朗)で、この『Black Skinhead』という曲。去年の6月にリリースされたカニエ・ウェストの最新アルバムに収録されている曲なんですね。で、先週末から公開された、先ほど話しましたマーティン・スコセッシ監督、レオナルド・ディカプリオ主演の映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』の予告編とか、テレビコマーシャルで使われている曲なんですよ。

(江藤愛)あ、そうなんですか。じゃあ聞いたことあるかな?

(高橋芳朗)あると思う。ちなみに、映画本編では使われてないんです。予告とCMだけ。

(江藤愛)なんでなんですかね?

(高橋芳朗)なんですかね?ですから、耳にされている方は結構いると思います。何気なく。

(江藤愛)何度か、コマーシャル見ました。

(高橋芳朗)なので、あとで聞いたら、ああこれかとなると思うんですけど。で、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』って、劇中で使われている音楽、基本的に古いロックとかリズムアンドブルースがメインなんですよ。それはそれで結構上手くハマっていてかっこよかったんですけど。実際に映画を見た印象からすると、予告編やテレビコマーシャルで、劇中で使用した曲じゃなくて、このカニエ・ウェストの『Black Skinhead』を使ってきたことがものすごく合点がいった感じですね。

(江藤愛)へー。

(高橋芳朗)やっぱり、あのなんかギラギラした、さっきも言いましたけど、金とSEXとドラッグにまみれた物語のイメージを、短い時間で的確に伝えるには、これからかける『Black Skinhead』が相応しいと思いました。

(江藤愛)映画を見たらわかる。これ、音楽ジャーナリストじゃない私たちでもわかります?

(高橋芳朗)じゃないかな、と思いますよ。すごい、本当見事な選曲だと思いました。で、この『Black Skinhead』っていう曲は映画のミュージックスーパーバイザーのアドバイスを受けて、スコセッシが選んだのかな?なんかそういう裏話を聞いたんですけど。スコセッシはとにかくね、選曲センスが素晴らしいんですよ。今回の『ウルフ・オブ・ウォールストリート』も、劇中で流れた曲は全部彼が選曲したらしいです。基本的には、割とよく知られているロックの名曲を使うんですけど。ロックの暴力性とか猥雑さみたいなのを敏感にかぎとって引き出すのが抜群に上手いんですね。

(江藤愛)うん。

(高橋芳朗)具体的な作品を言うと、『ミーン・ストリート』とか『グッドフェローズ』とか『カジノ』あたりの映画を見るとわかりやすいと思うんですけど。いままで散々聞いてきた曲でも、聞こえが変わるっていうか。スコセッシが選んだ曲はね、バイオレンスとコカインの匂いがしますね。僕、コカインやったことないんですけどね。

(江藤愛)(笑)

(高橋芳朗)なんかそういう危険な香りがするんです。でも、ここ最近、スコセッシらしい選曲術がちょっと影を潜めていたところがあったんですけど。もう70才を越えたおじいちゃんですからね。もうしょうがないかなと思ってたんですけど。今回久しぶりにスコセッシらしい映画で、久しぶりにカマしてくれたなと。しかも、カニエ・ウェストの『Black Skinhead』みたいな、いまいちばんトッポい音を選んできたっていうのがね、またグッと来たというか。

(江藤愛)へー。

(高橋芳朗)まあ、スコセッシがこの曲から邪悪なものを嗅ぎとったと思うと、それだけでゾクゾクするというかですね。なんでちょっとこの曲、聞いてみたいと思います。映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』の予告編で使われている曲ですね。カニエ・ウェストで『Black Skinhead』です。



(高橋芳朗)映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』の予告編とかテレビCMとかで使われている曲です。カニエ・ウェストの『Black Skinhead』を聞いて頂いております。

(江藤愛)激しい曲ですね。

(高橋芳朗)うん。この曲がね、あの映画のエネルギーを体現しているようなところがあると思うんですけど。でも本当ね、さっきも話しましたけど、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』。72才のおじいちゃんが撮ったとは思えないバイタリティーですよ。ちょっと長いですけどね。

(江藤愛)長いんですよね。

(高橋芳朗)やっぱりね、スコセッシは何度も言いますけど、金とSEXとドラッグとバイオレンスが好きなんですよ。で、いままではそれをマフィアとかギャングを使って描いて来たんだけど、現代劇でそういう世界観をやるとしたら、いまだったらやっぱりこういう株式ブローカーとかがうってつけなんだったんだと思います。

(江藤愛)女性が見ても、働くぞ!っていう感じになるのかしら?

(高橋芳朗)どうですかね?ちょっと江藤さんがドン引きしないことを祈ります。

(江藤愛)ちょっと見たいですね。

(高橋芳朗)見てほしいです。でも本当に。

(江藤愛)音楽にも注目ですね。

(高橋芳朗)ぜひぜひ。チェックしてみてください。

<書き起こしおわり>





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