渡辺志保さんが2023年5月1日放送のblock.fm『INSIDE OUT』の中で『ユリイカ』 2023年5月号の特集「フィメールラップの現在」について話していました。
(渡辺志保)ただ、その中でもバタバタしながらも、ありがたいことにいろいろお仕事はしてる状況なんですけど。先週、すごい熱い案件というか、取材があって。まだ言えないんだけど、日本の国内の女性のラッパーたちにババババッと立て続けにインタビューするっていう仕事があって。まあ本当にデビューしたての方から、もうそこそこ、デカい規模でライブをやってらっしゃる方までいろんな方がいたんだけど。
なんかね、すごい私自身もめちゃめちゃパワーをもらえましたし。早く皆さんにお届けしたいなという思いでインタビューをさせてもらったんですけど。ひとつ、非常に個人的に印象的だったのは、4人の女性ラッパーに立て続けにインタビューをして。4人ともが結構、同じようなことを……4人はそれぞれ、別の場所でインタビューしたんだけど。でも4人とも、それぞれちょっと似たようなことをお話してたの。ラッパーとして何を伝えたいか、とか。世の、日本の女の子に対してどんなことを伝えたいと思いますか、みたいな質問に対して非常に意欲的で。かつ、共通するような問題意識なんかを語ってくださって。
だからすごい、私もお話を聞きながら、元気というか勇気をもらえましたし。そうした話と地続きの話して言いますと、4月の末に発売になりまして。今、書店に並んでる『ユリイカ』という文芸誌があるんですけれども。そちらの最新号がなんと「〈フィメールラップ〉の現在」というタイトルで。分厚いんですよね。『ユリイカ』って。で、文字ばっかりって感じなんだけど。丸ごと1冊、フィメールラップについて特集をしていると。
で、論考を書いてらっしゃる先生方もいれば、あっこゴリラちゃんとかDaokoさんが自分の気持ちというか、自分の思い。自分がなぜラップをしているのか?っていうようなことを自分の言葉でテキストにして発表しているものもありますし。いろんなアーティストのインタビューなんかも載っていて。で、すごく本当に素晴らしいかったのはですね、さんぴんCAMPにも出演していらっしゃったHACさんのインタビューがこの『ユリイカ』の最新号に載ってるんですよね。
HACインタビュー
(渡辺志保)で、HACさん、つやちゃんさんが取材をしてらっしゃるんですけれども。HACさんご自身も「ちゃんとこうして面と向かってアーティスト・HACとしてインタビューされたことが今まで、ほぼない」っていう風におっしゃっていて。なんかストリートスナップ的な感じで雑誌に載ることとかはあったけど、インタビュー経験がほぼないっていう風におっしゃっていて。で、もちろん内容も素晴らしくてですね。そうしたものが読めるというのも興奮でございますし。
で、本当にありがたいんですけど結構、巻頭の方にですね、valkneeちゃんとCOMA-CHIちゃんと私の3人のトーク……鼎談という風に言うんですかね? 3人のトーク、すごい結構長いんですけど。それを『ユリイカ』の編集部のアベさんがまとめてくださっていて。結構三者三様、思い思いにしゃべってます。そこでもやっぱり私がvalkneeちゃんにどういう風に……「どういう心持ちでラップしてるのですか?」みたいなことを聞いたんだけど。やっぱりvalkneeちゃんもめっちゃいいこと言ってるし。
で、COMA-CHIちゃんもやっぱりあれだけのキャリアを誇るフィメールラッパーですから。COMA-CHIちゃんを改めて話を聞くと、やっぱりすっげえいいことを……しょっぱなからめちゃめちゃいいことを言っていて。COMA-CHIが「実際にグラミー賞の授賞式に参加したことがあるんだけど……」っていうようなエピソードを話していて。「それが結構、自分にとっての転機だった」っていう話をしてて。それとかめちゃめちゃ興味深いなと思って。
で、彼女のそうした気持ちがね、今まで新作をリリースするたびにインタビューとかを受けてこられたと思うけれども。結構、COMA-CHIにとっても彼女の気持ちがここまで詳らかにされたインタビューってこれまでにあんまりなかったのでは?っていう風に感じるところもあるので。ぜひぜひ読んでほしいなと思います。あともう1組、私はMARIAにインタビューしてて。それも『ユリイカ』の同じ号の載っているんだけども。MARIAも「マジで来週、出産予定日っすわ」みたいな。めっちゃギリギリのタイミングでありがたいことにZoomでね、インタビューさせてもらって。
で、私もMARIAにはインタビューを過去にも何度かしてるし。かつ、やっぱりMARIAの家に遊びに行ったりとかさ、MARIAと一緒に六本木で夜通し遊んだりとか。そういうこともしてるけど。なんか改めて母に……今、まさに母になろうとしてるMARIAに結構いろんなことをディグりながらインタビューできたっていうのは個人的にはめちゃくちゃいい経験になりましたし。
あとひとつ、私がこれまで、中学生ぐらいからずっとヒップホップ、洋楽の、特にUSのヒップホップをずっと聞き続けていて。で、いろんなフィメールMC、時代時代、その時代その時代に勇気をもらってきたわけですけど。そうした個人的な体験。「このMCのこの曲のこの1行に元気をもらいました」みたいな。そういう個人的なエッセイみたいな感じのことも書いておりますので。ちょっとね、ぜひぜひゴールデンウィーク中、お時間がある方は『ユリイカ』を読んでほしいなと思いますし。
かつ、5月20日にはなんとvalkneeちゃん、私、そしてつやちゃんの3名で、下北沢のB&Bでトークイベントも行います。なのでぜひぜひですね、遊びに来てほしいなと思います。来店していただいてもOKですし、リアルタイムで配信プラス見逃し視聴もねありますよということで。ぜひぜひおいでくださいっていう感じですかね。
下北沢B&Bトークショー
(DJ YANATAKE)いいですね。ちょっと『ユリイカ』、興味出てきたし。B&B、前にやりましたよね? 1回ね。
(渡辺志保)ああ、そうそう。場所は変わってるんですけど。前とは。今、新しくなって。そうなんですよ。前は小林雅明さんと。
(DJ YANATAKE)そう。小林雅明さんと。あの時、たしか結構ビールとかも買えたりしてさ。結構リラックスしてトークイベントを楽しめる、みたいなね。
(渡辺志保)そうそう。B&Bは「Book」と「Beer」なので。
(DJ YANATAKE)そうか。じゃああるんだね。
(渡辺志保)あるので。美味しいお酒と……別にお酒を召し上がらない方はそれでもいいんですけど。そういう楽しみ方もできますので。
(DJ YANATAKE)まあ普段、クラブに行ってる人はもちろんあれですけど。そういうところにはなかなか行かないけど……みたいな人も、意外とそういうトークイベントに行くと、めっちゃ面白いんで。ぜひ。
(渡辺志保)はい。来ていただければと思います。
<書き起こしおわり>