三谷幸喜さんが2022年12月24日放送のニッポン放送『八木亜希子 LOVE & MELODY』の中で『鎌倉殿の13人』についてトーク。作品が面白くなった理由について話していました。
(八木亜希子)去年、来ていただいた時には「3本目の大河をやるっていうのは、映画を3本やるっていうのとはまた全然違う、すごく大変なことなんだ」っていうことを三谷さんがおっしゃっていて。私、叱られたことを覚えてるんですけど。
(三谷幸喜)そうそう。思い出しましたよ。なんか軽くおっしゃったんで。「またやるんですか? 3本目?」みたいな(笑)。「朝ご飯を3回、食べるのか」みたいな感じでおっしゃっていたので。
(八木亜希子)3本目を終えられて。本当に3本目も、ものすごく話題になりましたけど。どんなお気持ちですか?
(三谷幸喜)ありがたいですね。ただね、僕もがんばりましたけども。やっぱりあの時代が面白いんですよ。鎌倉時代が。あんまり知られてないっていうのはあるけれども。調べていくと、本当にドラマチックだし。だから、僕はそれをどういう風にドラマに落とし込んでいくか?っていう作業をした程度の感じかなっていうのはありますよ。やっぱり頼朝と政子と義経、義時。あのあたりが面白いからじゃないのかなと思いますけどね。
本当にドラマチックな時代
(八木亜希子)書いていて、ご自身でもやっぱりすごくのめり込んでいく感じってあったんですか?
(三谷幸喜)なんかでも、あんまりああいう風に次々と登場人物が死んでいく話……昔、『新選組!』っていうのもやりましたけども。あれに比べると、もっとそれぞれの人々に背負っているものが大きいというか。だから、そのひとつひとつの死が重いんですよね。で、それを書くっていうのはそんな……いつもね、コメディを専門で書いてますから。あまり自分に経験がなかったので、とても新鮮な気持ちで書きましたけど。
(八木亜希子)三谷さんの作品をずっとご覧になってる方たちも、新鮮な気持ちでね、すごく……また違う感じでご覧になっていた方も多いんじゃないかなって。
(三谷幸喜)八木さんはどう思われました?
(八木亜希子)どんどん、後半に行くに従って毎回のように大物の方たちが亡くなって。それで、亡くなるシーンって、やっぱり皆さん、全員力が入るじゃないですか。だから毎回、すごく鬼気迫る感じ。「力がすごいな!」って思って。
(三谷幸喜)ひとつひとつのね。
(八木亜希子)熱量が……現場は本当に皆さん、大変だったろうなと思いましたね。
(三谷幸喜)ねえ。どうだったのかな? すごかったでしょう? リスナーの皆さん。最終回の最後のシーン。
(八木亜希子)もうあの前振りは大変なことになっている。すごい!っていう。
(三谷幸喜)ちょっとね、盛り上げすぎかなと思ったんだけど。でも、やっぱり見てくださった方の評判を聞くと、「すごかった」って皆さん、おっしゃりますね。「あんな風になるのか!」みたいなね。
(八木亜希子)たぶん、4分の1とか5分の1ぐらいの方は、まだ録っておいてあって。「年末にまとめて見よう」って方もいると思うんですよ。そういう方に向けて、なにか「ここを見逃さないように!」とか……ほら、もう1回、見たい人もいるじゃないですか。録っておいてね。もう1回見る時に、「こういうところを」って。
何回も見たくなる北条政子の演説
(三谷幸喜)でも、たしかにね、その前の回の政子の演説のところとか。あれもなんか、僕もそうなんですけど。何回でも見たくなっちゃう。あれでもうご飯、いくらでも食べられる感じじゃないですか?
(八木亜希子)フフフ(笑)。
小池栄子さん演じる北条政子の演説は圧巻だった。
史実とは多少違う演出も、かえって素晴らしい出来になっていた。源頼朝が武士たちの生活を守る土地保障制度を作り上げたが、まだまだ不満もある。
しかし、たった1人の熱量ある演説が人々の心を打った。
心意気に感じるとはこのこと。#鎌倉殿の13人 pic.twitter.com/k4WCcrw9CT— 戦略マスター頼朝@セルフブランディング戦略とリーダーシップ論 (@6VQGPJH3FHYoZn6) December 11, 2022
<書き起こしおわり>