星野源さんが2020年1月21日放送のニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で2020年お正月のニューヨーク旅行についてトーク。ザ・ルーツやディアンジェロのドラムを務めるクエストラブと会った話などをしていました。
(星野源)ああ、あの話をしましょうかね。私、星野源。新年、あるところに行っておりまして。楽しかったなー。楽しかったなー! 星野源、ニューヨークに旅行に行ってきました! 楽しかったなー! いやー、めっちゃ楽しかったなあ(笑)。ええとですね、ただ……特に話すことないです(笑)。なんて言えばいいんだろう? 今回、仕事じゃなかったんで。本当、ただ遊んだり、ご飯食べてたりしてただけなので(笑)。「あのイタリアンがおいしかったな」とか「あそこの本屋で買った本がよかったな」とか。非常に楽しかったですね、もうね。楽しかった。以上! フフフ(笑)。
ええと、メールが来てます。神奈川県の方。「源さんがインスタグラマーデビューされてから欠かさずポストをチェックしているんですが、まさかあのあのクエストラブ様とのツーショットポストに狂喜乱舞してしまいました。一体全体、いつ、どこでお会いできたのですか? ぜひこの日の感動をオールナイトニッポンの中でもお話してください。源さんの喜びの声、とてもとても詳しく聞きたいです。よろしくお願いします」という。ありがとう。
千葉県の方。「インスタのクエストラブとのツーショット、すごいですね。びっくりしました。そして源さんの文章にグッときました。源さんが大きな影響を受けたクエストラブとのお話、ぜひぜひ聞きたいです。ニューヨークはこの冬休みに行ってたんですか?」という。そうですね。行ってました。なのでだから、ええとね、初めて行ったのが去年の6月とかかな? だから半年ちょい……半年強でですね、3回ニューヨークに行くという。本当にすごい……すごい海外に行ったなっていう。もうこれまで全く行かなかった人間なのに。どうしたんだ、急に?っていうぐらい。でもなんかすごい楽しくて。
本当、だから知らない場所に行ったり知らない人と会うっていうのがこんなに楽しいんだっていう。こんなに何か自分の好奇心みたいなものをすごく刺激されるというか。「好奇心って楽しいな」っていう。何かすごいそういう気持ちになります。だからもう今、いろんなところに行きたいなっていう。それは日本でもそうなんですけどね。日本の行ったことない場所なんて山ほどあるんで。そういう風にもっと行きたいなっていうのはすごく、改めて思いました。
で、そうそう。クエストラブと会ったんですけど……秘密です。フフフ(笑)。別にただ会ったというあれなんですけども(笑)。
クエストラブ×星野源
なんで、僕はすごくクエストラブさん……ドラマー、ドラムを叩く人なんですけど。数々の名演を残されている方でですね。僕は前から「好きだ」って言ってるディアンジェロのビートを叩いていたりとかもするし。ザ・ルーツというバンドを組んでいて。数々の名盤もあったりとか。僕、本当に大好きなドラマーで。
僕も一番最初に始めた楽器はドラムだったので、ビートを作ることが好きだし、自分で叩くことも好きなんですけど。自分の楽曲の中でドラムっていうものはすごく大事な……だからドラムのパターンもそうだし、音もすごくいつもこだわって作ってます。なので、自分ではとても大事なんですけど。ビートというものが。
で、その中でクエストラブという人にすごく影響を受けていて。それで、そう。この間、でも改めて思ったんだけど、僕が「ディアンジェロを好きだ」ってすごく言ってるじゃないですか。
細野晴臣と星野源 D’Angelo『Playa Playa』を語る https://t.co/NfxkYHR7Um
(星野源)僕はなんとなく2人で聞きたいなという曲を選んできました。ブロスで対談をさせていただいている時に前に何度かお話に出たディアンジェロを。— みやーんZZ (@miyearnzz) January 22, 2020
でもそのディアンジェロのことを知ったのは、2011年なんですよ。で、でももう9年ぐらいにはなるんだけど。何で知ったかというと、僕は『湯気』っていう曲を……今回のワールドツアーでもやった曲なんですけれど。『湯気』っていう曲を自分で普通に作ったんですよ。「こういうのやりたい」って。
星野源『湯気』
それで作ったら、角張さんっていうねその時にいたレーベルの社長だった方。角張さん、元気かな? たまに会うんですけどね(笑)。全く変わってなくて非常に安心するという。そうそう。角張さんがですね、「すごいディアンジェロみたい」って言って。それで「ディアンジェロ? 誰?」っていう話になって。そこから僕、ディアンジェロの『Voodoo』ってういアルバムを聞いて「何じゃ、こりゃ!」ってなって。
だから僕、そこからブワーッと聞き始めて。それこそプリンスとかマイケルとかジャズとかR&Bとかソウルとかは聞いてたけど、そのネオソウルというところはあまりよくわかってなくて。で、そこからガーッと聞き始めて。それでその、影響を受けてるって思ってるんだけども。でも、よく考えたら俺、そのナチュラルに……でも、もちろんディアンジェロとすごく似てるか?っていうと違うんだけど、何かその要素が『湯気』という曲の中に既に入ってたんですよね。だから僕はその古いジャズとかを聞いて。
それで「こういうアレンジにしたい」と思って『湯気』という曲を作ったんだけど。だからそのディアンジェロ経由での『湯気』なんじゃなくて、ナチュラルボーン『湯気』だったんですよ。で、そこからのディアンジェロなんで。自分の中にはもうディアンジェロがいると思って(笑)。その、何て言うか「ディアンジェロの知らないディアンジェロがいるのだ」みたいなことを改めて、そういえばそうだなと思って。「ディアンジェロを聞くより先にそういうニュアンスをやりたいと自分で思ってたわ」と思って。
だからその自分がやりたいと思う方向のなんか補強をすごくしてくれるというか。それを突き詰めに突き詰めた人たちがもうすでにいて。で、それに対して自分はどう考えるか?っていうような、そういうようなことをずっとやってきたんだろうなっていうのを改めて思ったんですよね。なので、非常にそのクエストラブの叩き方とかもそうだし、音とかもかっこいいなっていう。
なんか改めて音楽を愛してる人だなというのを話しながらも改めて、すごい優しい人。うーん、何だろう? キャラクター的には結構クールなキャラクターなんだけど、すごく優しい人でですね。なんかより大好きになってしまったという。そんな感じでですね、ちょっと曲を聞いていいですか? じゃあザ・ルーツの曲を聞こう。皆さんで聴いてみましょう。ザ・ルーツで『Dynamite!』。
The Roots『Dynamite!』
<書き起こしおわり>