吉田豪と菊地成孔 安達祐実『Viva!AMERICA』・市井由理『JOYHOLIC』を語る

吉田豪と菊地成孔 安達祐実『Viva!AMERICA』・市井由理『JOYHOLIC』を語る SHOWROOM

菊地成孔さんが『猫舌SHOWROOM 豪の部屋』に出演。吉田豪さんと安達祐実『Viva!AMERICA』、市井由理『JOYHOLIC』について話していました。

(菊地成孔)はい、どうも。菊地成孔です。

(吉田豪)どうも、ありがとうございます。

(菊地成孔)すいません、マスクで……。

(吉田豪)全然、全然。体調がちょっと微妙な?

(菊地成孔)先週1週間はインフルエンザで謹慎中というか。人に会っちゃいけなくて。

(吉田豪)病み上がりでいきなりここに。というか、菊地さんがここに出てくれるのが奇跡ですよ。

(菊地成孔)そうですか?

(吉田豪)「出てくれるんだ!」って思ったの、GLAYのHISASHIさん以来ですよ(笑)。「菊地さん、いいの?」っていう。

(菊地成孔)フフフ、全然。だって歩いてこれるし。

(吉田豪)まあね。ご近所ですからね(笑)。だって僕がこのマンションなんですけども、出た瞬間に菊地さんに会ったこと、ありましたよね?

(菊地成孔)会ったことあるし、僕だけ見かけたことも多々ある(笑)。「ああ、自転車漕いでるな」って。

(吉田豪)はいはい(笑)。とかね、中華料理屋でメシ食ってたら菊地さんが……とかね(笑)。近所すぎたっていう(笑)。

(菊地成孔)生活圏内なんで(笑)。新宿区民っていうか。

(吉田豪)まだ新宿ではあるんですか?

(菊地成孔)いまはね、ギリギリで。新宿2丁目、1丁目。で、次が四谷4丁目なんですけども。そこらへん。ギリのところですね。

(吉田豪)なるほど。ちょっとあっち側に行った感じで。

(菊地成孔)歌舞伎町から四谷4丁目、新宿御苑の間で。

(吉田豪)前に1回、ご自宅で取材をさせていただいて。その時が……まあ、引っ越したからネタにできるようになったので僕もよく言っていたんですけども。「菊地さんは『歌舞伎町の住人』とは言っていたけども、あそこは正確には歌舞伎町ではなくて大久保ではないか?」問題というのが……。

(菊地成孔)そうです。あそこは住所的には大久保です(笑)。

(吉田豪)そうそう。あれ、最初の出会いはたぶん格闘技のムックで対談をさせていただいて。

(菊地成孔)最初は格闘技の本で。

(吉田豪)書評をやったりした関係で会って。

(菊地成孔)紙プロですよね。いまはなき……あるのかな?

(吉田豪)紙プロ、いまはないですよね。残党が散り散りになって。その関係で何度か接点ができて。たぶん最初に会った時に僕がアイドル関係のがっつき方をしたのを覚えてますよ。「安達祐実の『Viva!AMERICA』がすごい好きで……」みたいな話を(笑)。

(菊地成孔)フフフ、あれは名盤ですよ。

(吉田豪)名盤ですよ! 狂ってますよ!

(菊地成孔)あれ、ヤバいです。

(吉田豪)ニック・ヘイワードから菊地さんからなにから……。

(菊地成孔)そう。「ニック・ヘイワードもやってるんだ!」っていう(笑)。びっくりしましたよ。

(吉田豪)安達祐実はね、ファーストから冒険はしていたんですよね。早い段階でラップをしたりとか。いちばん冒険をしたのがサード・アルバムですね。アメリカ国歌から始まるっていう。

(菊地成孔)そう(笑)。『Viva!AMERICA』ってね、いまこそトランプに聞かせたい(笑)。

安達祐実『Viva!AMERICA』

(吉田豪)フハハハハハハッ! 破壊的なアメリカ国歌から始まるという。ジミヘン級の破壊力がすごい好きで。

(菊地成孔)あれはね、プロデューサーがちょっとあの時、いかれていたんですね。バブル期で。

(吉田豪)もう大好きなアルバムで。それとあと、東京パフォーマンスドールの市井由理さんの『JOYHOLIC』っていうアルバムが大好きで。

(菊地成孔)はいはい。あれも名盤ですよね。

(吉田豪)あれも結構菊地さんががっつり関わっていて。

(菊地成孔)あれはコ・プロデュースですね。全体的にASA-CHANGがプロデュースで。

(吉田豪)大好きなアルバムで。数年前に市井さんが復帰して取材をしたんですよ。「あのアルバムがいかに素晴らしいか」っていう話をして。

市井由理『JOYHOLIC』

(菊地成孔)あれはいいアルバムですね。あのアルバムが出て、即EAST ENDに……。

(吉田豪)EAST ENDが当たっちゃったせいでまずアルバムがなかなか出なかったんですよね。シングルを出して、さあアルバムを出すっていう段階で売れちゃったからペンディングになっちゃって。

(菊地成孔)そうです。おっしゃる通り。で、ペンディングになって。その時に彼女、市井由理さんは「こんな女子ラップなんて半年も持たないから。すぐにこっちに戻ってくるんで待っていてください」って言ってたんですけども。

(吉田豪)フハハハハハハッ!

(菊地成孔)永遠に待ちになっちゃって(笑)。

(吉田豪)紅白まで出ちゃって(笑)。

(菊地成孔)そう。紅白まで。

(吉田豪)それでリリースの予定も狂い……。

(菊地成孔)そうですね。それがまあ、なんていうのかな? 平成アイドルっていうんですかね? あとは僕、声優さんも……。

(吉田豪)山本麻里安さん。『お散歩ハウス』。

(菊地成孔)そうそうそう(笑)。すごい。曲名まで(笑)。

(吉田豪)彼女もだってね、菊地さんの参加曲ではないですけど、ゲンズブールのカバーとかもやっていたりして。不思議な方向の声優でしたよね。

(菊地成孔)そうですね。プロデューサーがちょっとマニアックな人だと僕のところに話が来るんですよね。

(吉田豪)なるほど。そういう流れ。

(菊地成孔)で、まあそれを吉田さんがチェックされていたということで。僕、全然吉田さんがアイドルが好きとか知らなかったので。

(吉田豪)ああ、ただの格闘系雑誌で書評を書いている人みたいな?

(菊地成孔)そうそうそう(笑)。格闘技雑誌ないし昭和の男に対するインタビュアーっていう。

(吉田豪)なるほど。単行本を見る限りはそうですよね。そっちの人だっていう。

(菊地成孔)だからびっくりしたんですよ。

(吉田豪)だから主にミュージシャンの方に会うと僕、そういうがっつき方をしますよ。ミトさんに会った時にも「椎名法子のシングル、最高でした!」って(笑)。あまり褒められないポイントを褒めるっていう。

(菊地成孔)フフフ、あれは嬉しいもんですよ。正直。

(吉田豪)もちろんスパンクハッピーとかも好きですけども、そっちよりはたぶん……。

(菊地成孔)そうですね。かゆいところに手が届くっていう(笑)。

<書き起こしおわり>

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