渡辺志保　Sheck Wes『MUDBOY』を語る

渡辺志保さんがblock.fm『INSIDE OUT』の中で『Mo Bamba』が大ヒットしたラッパー、シェック・ウェスのアルバム『MUDBOY』についてトーク。アルバムの中から『Gmail』を紹介していました。

（渡辺志保）ここでサッともう1曲、お届けしたいと思います。もうみなさん、現場で聞かない日はないんでしょうか？　『Mo Bamba』が現場で大バズり中のシェック・ウェスが……彼もT.I.のアルバムと同じ日、10月5日にデビュー・アルバム『MUDBOY』をリリースしました。

で、シェック・ウェスの何がいいかっていうのはこの後ろでかかっている『Mo Bamba』のロングヒットもすごいんだけど、トラビス・スコットのレーベルにいつつ、カニエのG.O.O.D.ミュージックともサインをしていて。かつ、それをカニエのG.O.O.D.を世話しているインタースコープとも契約をしているという。本当にいま、業界でいちばん強いカードをバババッ！っと持っている。

プラス、彼はもうモデルとしても大活躍してるんですよね。で、私もこの間知ったんですけど、YEEZY Season 3。カニエがマジソンスクエアガーデンを貸し切って『The Life of PABLO』をみんなにお披露目します！ってやったあのYEEZY Season 3。リル・ヨッティとかも出ていたけども。あそこでもすでにモデルとして参加してたんですね。もともとニューヨークのハーレム出身ということで。で、トラビス・スコットもフックアップするという。だからモデルとしても一流で、ラップもバズッているっていうことなのでだいぶ今年に入ってからぐらいはシェック・ウェスの名前を本当にいろんなところで聞いたような気がします。

で、彼はバスケットボールも、本当にいまでもNBAを狙ってるってピッチフォークのインタビューで答えちゃうぐらい本気でやっていて。『Mo Bamba』もさ、もともとのネタがモハメド・バンバ（Mohamed Bamba）選手という方がテキサス大学からドラフト指名されていまNBAのオーランド・マジック入りしていて。この曲は彼のことを歌っていて。で、モハメド・バンバ選手もニューヨークのハーレム出身でシェック・ウェスと一緒に学生の頃にバスケットボールもやっていたんですって。そういう流れもあって今回のアルバム『MUDBOY』もすごいバスケットボールに関する引用とかバスケ選手の名前がたくさんでてきていて。

で、ESPNをもじった『WESPN』っていう曲があったりとか（カイリー・アービングをネタにした）『Kyrie』という曲もあったりして。私、なにぶんちょっとNBAはなかなか詳しくないので全部のネタは拾いきれてないんですけど、そういったシーンの好きな方はすごく楽しめるアルバムだと思うし。あとサウンドもすごい全部尖っていて。これからこういう音がトレンドになるのでしょうか？っていう感じもします。

『Mo Bamba』も本当にひとつ、新しいトレンドを作ったような感じですし。いまだにクラブでかかると結構合唱とかをしているような印象ですね。

（DJ YANATAKE）「ビッチ！」っていうのを世界一かっこよく言えるっていう（笑）。

（渡辺志保）本当だよね（笑）。「ビッチ」が超多いんだよね。あと、自分のことを「シェック・ウェス」っていう風に言うリリックが多いんだ。だから「シェック・ウェスはかっこいい」「シェック・ウェスはスタジオに行った」「シェック・ウェスはバスケも上手い」とか……。

（DJ YANATAKE）で、「ビッチ！」って（笑）。

（渡辺志保）そう（笑）。そういうのがすごく多くて。「シェック・ウェス、シェック・ウェス……」なの。だから、たとえば「GOTTZは今日、スタジオに行った」とか「GOTTZはKANDYTOWNのみんなとメシ食った」とかそういうので、「GOTTZは、GOTTZは……」って言っているような感じなんですけど（笑）。

（GOTTZ）フフフ（笑）。

（渡辺志保）まあそれも、もしかしたら新しいトレンドになるかもしれないということで。で、このアルバム『MUDBOY』から1曲『Gmail』っていう曲をかけたいと思うんですけど。もうこのタイトル、何やねん？っていう（笑）。なんかもうタイトルも『Vetements Socks』とか本当にシンプルでエエなっていう感じがするんですけども。そんな『Gmail』。「女の子の誘いもディールの誘いも全部Gmailで来るっす」っていう曲ですけども。でも、曲のビートの構成が結構面白くて。最後にフックが来て、その後にまた変調してガラッとビートが変わって……っていうようなクールな曲なので、ここで聞いていただきたいと思います。シェック・ウェスで『Gmail』。

Sheck Wes『Gmail』

＜書き起こしおわり＞