菊地成孔 40年ぶりに見た紅白歌合戦のエレファントカシマシを語る

菊地成孔 40年ぶりに見た紅白歌合戦のエレファントカシマシを語る 菊地成孔の粋な夜電波

菊地成孔さんがTBSラジオ『粋な夜電波』の中で40数年ぶりに見たという2017年の紅白歌合戦についてトーク。エレファントカシマシ『今宵の月のように』を見て驚いたことを話していました。

(菊地成孔)はい。『菊地成孔の粋な夜電波』、ジャズ・ミュージシャン、そしてですね、まあまあまあ、いろいろと人生の艱難辛苦がございまして。別居だ再婚だといろいろと面倒くさいことがあって、結果なにがあったか?っていうと、先日紅白歌合戦っていうNHKさんの番組を小学生の時以来見たんで。小学生の時以来って言ったら、何年? ざっと40年ですよね。40年ってすごいね。いや、もっとか? 41、2年ぶりぐらいで見たんですよ。それまでは見ていたの。水商売は大晦日もやりますからね。8時ぐらいになりゃあ紅白が始まったんで、まあ客は全員見るんでね、見ていたんですけど。それ以来パタッと見なくなったんですよね。店の手伝いを止めてからは見なくなったんですけど。

久しぶりに見たら、あれは懐メロの番組に変わっているんですね。いつから変わったのかとか全然知らないです。とっくに変わっていたのか、今年からなのかなんだか全然わからないんですけど、紅白歌合戦っていうのはその年に流行った歌をやると思っていたんですよ。浦島効果っていうんですか? 完全な浦島効果ですよね。すごいびっくりしちゃって。びっくりしながら見終えましたけどね。びっくりだらけですよ、本当に。まあ、いちばんびっくりしたのはエレファントカシマシさんの『今宵の月のように』っていう曲が……(笑)。笑っちゃいけないんだけど。すいません。「いまから面白いことを言うぞ!」って思うと先に笑っちゃうのが悪い癖なんですけども。

あの……「つーまらねえと♪」ってね。あ、「くーだらねえと♪」か(笑)。いま、サブから「『くだらねえと』だ!」って言われちゃって(笑)。この話自体がくだらないですけどね(笑)。「くーだらねえと、つーぶやいてー♪」っていうね。なんだっけ? 「しけた顔して歩く♪」かな? あっ……「くだらねえとつぶやいて 醒めた面して歩く」なのね。それをずっと長い間「つまらねえとつぶやいて しけた顔して歩く」って思っていたわけですけども。まあ、なんの問題もなく40年やってきたわけですね。でも、それはいいんだけど。こんなのは別に驚きでもなんでもないですよ。

エレファントカシマシ『今宵の月のように』

あの曲にサビがあることを知ったんですね。ないと思っていたの。サビが「タララララーララー♪ タラララララーラー、ララーラーラー♪」って、『(自主規制音)』と全く同じ(笑)。どの曲とは言わないですけども。だからびっくりして。「えっ? メドレー?」って思って。だからね、これは別にディスってるんじゃないですよ。おそらく、エレファントカシマシのあの方は躁病だと思いますけども。あの方が知らずにやったと思うんですよ。もういい調子で書いていて。たぶんああいう方はね、曲を書いている時にハイになっていると思うんで。落ち着いて一小節ずつ書いてはいないと思うんですね。ハイになってギターをジャンジャカ鳴らしながら書いていると思うんですよ。

ほんでこう、書いているうちに自然になっちゃったと思うんです。こういうのはまあ、無意識パクなんで、全然罪がないパクなんですけども。まあそれにしても『今宵の月のように』のサビっていうか中メロっていうんですか? サビじゃねえや。Bメロっていうのか。が、メジャーで、しかも『(自主規制音)』っていう曲と同じだっていうことにすげーびっくりした菊地成孔がTBSラジオをキーステーションに全国にお送りしております。

<書き起こしおわり>

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