菊地成孔『ボクらの時代』満島ひかり出演回を語る

菊地成孔『ボクらの時代』満島ひかり出演回を語る 菊地成孔の粋な夜電波

菊地成孔さんがTBSラジオ『粋な夜電波』の中で満島ひかりさんが出演されたテレビ番組『ボクらの時代』について話していました。

(菊地成孔)まあ、私が子供の頃。つまり昭和ですけども。ゴールデンタイムなんてものがありましたけども。その段で言えば、私のテレビのゴールデンタイムは……家のテレビに生意気にもちっちゃい小テレビがついてるんですよ(笑)。「小テレビ」っていいですね。小テレビがついてるんですね。バスタブのところに防水の小テレビがついてまして、足の指でちょいちょいとチャンネルをいじったり、ボリュームを上げたり下げたりして楽しんでいるんですけど。その小テレビを風呂に入りながら見るっていうのがひとつのゴールデンタイムになっているんですけど、そのゴールデンタイムが早朝の5時から10時ぐらいがゴールデンタイムなんだっていうね。そういう人間からすると、『ボクらの時代』っていう番組があります。3人組の関係のある方が出てきて対談をするだけっていう比較的ユルい番組なんですけど。

満島ひかり×Chara×EGO-WRAPPIN’中納良恵

満島ひかりさんが出演されたんですね。先週か先々週だと思いますけどね。テーマ曲がどういうわけだかビートルズの『Hello, Goodbye』の番組なんですけども。満島さんが出てらっしゃいまして。で、音楽が大好きだっていうんで、3人出てくるんだけど。満島さんが声をかけた方がCharaさんと、EGO-WRAPPIN’のボーカルの方だったんですね。で、Charaさんは比較的初期にCharaさんのアルバムにだいぶ参加をさせていただいたので知己がなくもないんですけども。もうだいぶお会いしてないですけどね。EGO-WRAPPIN’の……中納さんとはね、意外とジャズベースのポップスというようなマッピングの立ち位置で似てなくもないと言えなくもないので(笑)。よく、ライブの開場でアンケートなんかを取ると「好きなアーティスト:EGO-WRAPPIN’」って書いてあったりするんですけど。

全然、一度もお会いしたことがないですし、オファーを頂戴したこともないですし、こちらから出したこともなく、全くご縁がない方なんですけどね。で、何が言いたいか?っていうと、満島さんはCharaさんとEGO-WRAPPIN’さんがものすごいファンらしいんですよ。で、あとは「今日は呼べなかったけど……」って矢野顕子さんのファンなんですね。Chara、EGO-WRAPPIN’、矢野顕子ですよ。もうそろそろ歌を歌うか?ってね。満島さんがね。満島さんっていうのは、この番組ではずっと長く言っていましたけども、まだ刀の柄に手がかかった段階で、抜いてもいないってままある程度頂点まで行ったという方で。抜いたらどんなことになるか、恐ろしい……っていうことをずっと1、2年前からキャンペーンしていたんですけどね。

この間、やっと半身は抜いたというのが『トットてれび』じゃないですかね。Nで始まってHでつないでKでとどめを刺す局がありますよね?(笑)。あそこでやっていた『トットてれび』っていうね、要するに黒柳徹子さんの役をやっていたんですね。満島ひかりさんがね。あの時は、半身を抜いたと思うんですよね。でも抜いたと思ったらね、放映中に離婚されたんで。なんか、本当にすごいな、この人!っていう(笑)。

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で、離婚報道も適当な感じで、なんか囲みにヘラヘラ出てきて、「すいません、おさわがせしてま~す」みたいな感じで終わりにしちゃったんですね。だから結構な方だったと思うんですよね。なんですけど、その番組でおっしゃっていたんですけどね、歌が歌えないんだって。Folder5の頃はね、もうダンス専門だったらしいですよ。で、Nで始まってHでつないでKでとどめを刺す……しかもテレビ番組の話をTで始まってBでつなぎSでとどめを刺す局のラジオ番組で言っているのもどうかと思うんですけども。その番組はもう、いろんな意味で話題になりまして。音楽をたしか大友っち、大友良英さんがやっていたと思うんですよね。まあ、大友っちとも会ってねえな。ああ、違う違う。再来週、会うわ。再来週、2人でライブやるわ。まあ、それはともかくとして……

「ラップならできるかもしれない。セリフは入る」って言ってましたから(笑)。で、Charaさんがね、「もう歌詞も覚えられない」って。まあまあ、Charaさんはそういう女性ですから。「私、歌詞も覚えられないのに」って平然と言ってましたけどね。だから、「セリフなんてよく入りますね」って言ったら、「入りますよ」って言ってましたけどね。なんで、「ラップならできる」って言った瞬間にね、ちょっとピクッときたんですけどね。ただまあ、菊地凛子さんとのアルバムがどのぐらいセールスをしているのか?っていうことを考えた時にね、ショボンとしたりする自分がいたりするんですけども……(笑)。

「ショボン」っつってもしょうがないんですけどね(笑)。まあまあまあ、フランスでは売れているらしいです。ですよ。二階堂(ふみ)さんもね、この番組でもずいぶん話したと思うんだけども。『タモリ倶楽部』で隣になった時にね、まあまあ、なんていうか……まだまだ二階堂さんがいまみたいに――誤解を恐れずにストレートに言ってしまいますが――エロくなられる前で。そのエロさの助走だった時期にね、『タモリ倶楽部』に出た時に「妙にエロい方だな」と思って。なにをされたわけでもないんですけど、隣に座ってじっと隣りにいる男性のことを見つめることが平気な方ですよね。で、私も見つめられるのが平気な方なんで、お互い見つめ合ったりして(笑)。他の人たち全部すっぽかして、収録中に2人でニヤニヤしながら下向いて笑ったりしていたまま、収録が終わった記憶がありますけどもね。

二階堂さんなんかもたしかに(質問メール投稿してくれたリスナーの)フクシマさんのご指摘の通り、「音楽活動なんかをする?」って言ったらされそうですよね。まあ、そうですね。いずれにせよ私のレーベルのところに転がり込んでくるのは菊地凛子さんだけだと思いますけどもね(笑)。女優さんでどなたが歌手をやられたらプロデュースしたいですか?」みたいなことを菊地凛子さんをやった時にちょっと聞かれたりしたんですけどもね。この番組でどなたがって言うわけにはいかないですけども。まあ、素敵だなという方は、「この方がこういう音楽をやったらいいな」とか、年がら年中思っていますよ。仕事柄ね。あんまり考えたくないんですけどね。女優さんを見たらお芝居に集中して見るのがいちばん幸せな感傷態度だと思うんですけど、どうしても仕事柄ね、「この人が音楽をやるなら……」って考えちゃったりしますね。やっぱりね。これ以上は話を膨らませませんね(笑)。膨らませても危険な話になってしまうので……

<書き起こしおわり>

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