赤江珠緒さんがTBSラジオ『たまむすび』の中で、憧れだった寝台列車、トワイライトエクスプレスに初めて乗った話をしていました。
(赤江珠緒)ぜんぜん話、変わりまして。瀧さんにね、これ言いたかったんですよ。ずっと、瀧さんに言ってたかな?私、憧れとして寝台列車に乗ったことがないって言ってたじゃないですか。
(ピエール瀧)あ、びっくりした。『しんだえれっしゃ』って言うから、『死んでる、なんだろうな?』と思って。
(赤江珠緒)『寝台列車』(笑)。
(ピエール瀧)『デッドボディが?』と思って。『興味、あんの?』っていう。『なかなか斬新ですな!』っていう(笑)。
(赤江珠緒)違う(笑)。なんの話をどんどん展開していくんだ?
(ピエール瀧)『しんだえれっしゃ』っていうから、『えっ?「死んだ、エレッシャ」って何?なんか、北欧の女性?』とか思って。
(赤江珠緒)怖い怖い!
(ピエール瀧)『なんだろう?ミステリー小説かな?』と。
(赤江珠緒)寝台列車とか、食堂車とかも経験したことがなかったんですよ。
(ピエール瀧)食堂車もないですか?
寝台列車も食堂車も未体験
(赤江珠緒)なかったの。新幹線でね、みなさんよく『食堂車が・・・』っておっしゃっててね。年代の方、いらっしゃるけど。もう私が乗り始めた頃には、なかったんですよね。で、『乗ってみたいな』と思っていたところ、先々週、乗りました。私。
(ピエール瀧)なんです?いま、なんだろう?北斗星はもう終わっちゃったんだっけ?なにに乗ったの?
(赤江珠緒)トワイライトエクスプレス。
(ピエール瀧)ああー!
(赤江珠緒)実はね、いまトワイライトエクスプレスがJR西日本で大阪駅から萩を通って下関の方まで。
(ピエール瀧)大阪駅から萩まで。西に向かっている?
(赤江珠緒)西へ向かって走るのが、臨時でね、走っているんですよ。で、あと2年後ぐらいに、さらにトワイライトエクスプレスが新しくなって。さらに豪華になるトワイライトエクスプレス瑞風っていうのができるんですよ。北九州のななつ星みたいに。豪華寝台列車になって生まれ変わるっていうことで。
(ピエール瀧)まあ、オリエント急行っぽいやつってことですよね。
(赤江珠緒)そうそう。で、そのね、古い方のトワイライトエクスプレスにお仕事で乗らせていただきまして。
(ピエール瀧)萩まで行ったってことですか?
(赤江珠緒)行きました。すごいよ!瀧さん。
(ピエール瀧)なにが?なにがすごいの?
(赤江珠緒)ちょっとさ、まず、あ、これこれ。トワイライトエクスプレスの中。これがですね・・・
(ピエール瀧)まだいま、豪華になる前?
(赤江珠緒)旧車内。でも、もう豪華。
(ピエール瀧)あ、豪華じゃないですか。
(赤江珠緒)豪華でしょ?ちょっとアガサ・クリスティーの世界よ。
(ピエール瀧)はいはい。ポワロね。
(赤江珠緒)うん。まあ、乗っていたのは仕事の関係者ばっかりでしたけど。もうこの中でかならず殺人事件が起きるんじゃないか?みたいな雰囲気の。もう、隅々まで金細工なんかが施されて。素敵な。
(ピエール瀧)そうですね。ちゃんと食堂車もあるじゃないですか。
想像以上の食堂車の食事
(赤江珠緒)そう!で、食堂車の中のお食事が、ちょっと若干私、言っても動く車内の中でいただくお食事なんで。まあ、言っても雰囲気もんじゃないかな?なんて。
(ピエール瀧)レトルトでしょ?みたいな感じでね。
(赤江珠緒)うん。ちょっと甘く見てたんですよ。ぜんっぜん!めちゃくちゃ美味しいんですよ!
(ピエール瀧)ほー。
(赤江珠緒)どっちかって言うと、地上っていうか、町にあるちょっとしたお店よりもむしろ美味しいっていう。
(ピエール瀧)なるほど。コース料理?
(赤江珠緒)うん。で、駅々ごとの、いろんな土地の、その場所の名産を使うんですよ。『いま、ここでしたら淡路島の前を通っています。玉ねぎが・・・』とか言って。玉ねぎとか、塩はこだわったナントカとか。但馬牛のお肉とか言って、まあ、いやちょっと嘘?車内の中でこんなお料理、いただけるの?みたいな。
(ピエール瀧)なるほど。
(赤江珠緒)とかも食べながら。でね、寝るじゃないですか。寝台車で。
(ピエール瀧)どんぐらいかかるんですか?ちなみに、大阪から萩まで。
(赤江珠緒)ええとね、1晩たってたから、朝10時に出発して・・・
(ピエール瀧)朝10時に出発すんの?朝の10時に大阪駅を出発すんの?
(赤江珠緒)そう。
(ピエール瀧)で?
(赤江珠緒)で、次の日の3時ぐらいについているから、時間はものすごいかけるの。
(ピエール瀧)次の日の3時っていうことは、24時間プラス5時間ってことは、29時間ぐらいかけて行くってこと?
(赤江珠緒)そうそう。
(ピエール瀧)あ、そんなかかる?大阪から萩まで?
(赤江珠緒)かかんないでしょ?いや、かかんない。かかんない。22時間だ。22時間かけて行くんですよ。だから普通だったら・・・
(ピエール瀧)22時間?えっ?朝10時に乗るんですよね?朝10時に乗って、翌日の午後3時に着くんでしょ?
(赤江珠緒)そうそうそう。
(ピエール瀧)だから24足す5だから、29なんじゃないの?
(赤江珠緒)(笑)。ええとね、じゃあどっかで2時間・・・
(ピエール瀧)22時間で着く?
(赤江珠緒)22時間で着く。で、途中に萩とかで停まって、散策できる時間が3時間ほどあったりするんですよ。
(ピエール瀧)うん。うん。午後3時に乗って、朝10時に着くんじゃないの?違うの?
(赤江珠緒)違う違う。朝乗ったもん。
(ピエール瀧)まあ、いいや。22時間かけて行く。
(赤江珠緒)22時間かけて行くんですよ。でね、それがね、寝るでしょ。寝台列車だから。
(ピエール瀧)2段ベッド?
(赤江珠緒)ううん。
(ピエール瀧)3段?
(赤江珠緒)ううん。1段の。個室の部屋を今回貸していただいたんで。そうすると私が寝ているベッドの横がね、もう全面の窓ガラスなんです。で、この車両のカーブのところの上の面まで、カーブまでを全部ガラス張りにしてあるから。この技術がすごく難しいらしいんですけど。だから、空とかも見えるの。
(ピエール瀧)なるほど。窓ガラスがデカいんで、車体の上の方に向かって、曲面のところもガラスになっているから。ちょっとルーフトップみたいになっているってことですね。
(赤江珠緒)そうなんですよ。だから、星も見える。ちょっとまあ、お天気は悪かったんで、星は見えなかったけど。で、もう夜ですから。走って行って、駅とかに停まっていくんですけど。自分が寝ている横がホームだから。もう興奮しすぎて眠れなくて。ずっと起きてたんです。結局、私ね。
(ピエール瀧)わかります。わかるわかる。俺、小学生の頃、ブルトレ乗って、大阪駅とか着いた時とか、ずっと窓から見て。『うわー、おじさんたちがこんなに夜遅くなのに働いている。すごいなあ!』なんて思いながら。ずーっと眺めちゃってましたもん。
(赤江珠緒)そうでしょう?で、もう夜中の2時とか3時とかでも動いているから。2時ぐらいになったらもうね、人もいないし・・・と思って。全部カーテンも開けて。で、タラタラ私、寝てたんですよ。だけど、やっぱり夜中でも、車両とか線路の点検をしてる方がいらっしゃるんで。ヌッてそういう人が現れたりして。向こうは向こうでギョッ!みたいなね。こんなに窓を開けて寝てるやつがいる!みたいな感じになるんですけど。
(ピエール瀧)うん。
(赤江珠緒)そういうのがさ、あの、ホームで横向きになってる景色なんて、相当泥酔してる人しか見たことがない景色でしょ?
(ピエール瀧)えっ?あ、自分が泥酔して横になってね。ホームに寝そべった状態で見るなんて・・・ってこと?
(赤江珠緒)だって見たことないから。だからそれを見れたんで、すっごく楽しかったですよ。
(ピエール瀧)人生初寝台列車?
(赤江珠緒)人生初寝台列車。
(ピエール瀧)はー!そっか。個室ってことは、みんなであそこで2段ベッドとかになる感じの、『じゃあ、どっちが上にする?』なんてやつはまだやっていない?
(赤江珠緒)あ、それはなく。
(ピエール瀧)あれはあれで楽しいんです。
(赤江珠緒)みたいですね。そこでなんか、出会いっていうかね、ちょっとした、『はじめまして。どちらから?』とかいうような出会いもあるなんてね。一緒に行った方があの、石破さんだったんですよ。石破茂さんっていう・・・
(ピエール瀧)えっ?
(赤江珠緒)あの、大臣の。
(ピエール瀧)石破さんと?
(赤江珠緒)そうそう。
(ピエール瀧)あの?(笑)。新派閥立ち上げの?
(赤江珠緒)そうそうそう(笑)。
石破茂とトワイライトエクスプレス
(ピエール瀧)石破さんと、赤江さんが萩に・・・あ、そうか。萩はやっぱり総理とかそういうのをいっぱい出してますから。
(赤江珠緒)で、あと出雲の方も通って行くんで。島根の方はさ、石破さんの地元でもあるし。あの方はもう、寝台列車千回くらい乗っているっていう。もう超・鉄ちゃんじゃないですか。
(ピエール瀧)あ、石破さん、軍事オタクだけじゃなく・・・
(赤江珠緒)乗り鉄なの。
(ピエール瀧)乗り鉄なんですか。なるほど。
(赤江珠緒)だからその乗り鉄の石破さんと一緒に乗った寝台列車はもうね、細かいところまでめちゃくちゃ説明してくださるし。すっごい楽しかった。
(ピエール瀧)ああ。じゃあ全部石破さんが、(モノマネで)『これはー、電気機関車がー、引っ張っておるわけでー・・・』って。
(赤江珠緒)そうそう。そうなの。で、もう1人、出雲で有名な小泉八雲さんのお孫さん。小泉凡先生っていう教授の方も乗ってくださって。小泉八雲さんって言えば、怪談話で有名ですけども。そういう方とお話しながら、ゴトゴトゴトゴト行くわけですよ。
(ピエール瀧)うん。
(赤江珠緒)で、そこで石破さんのそういう口調でお話されると・・・
(ピエール瀧)(モノマネで)『わたしがー・・・』って。
(赤江珠緒)怪談話じゃないのに、怖くなってくるみたいなね(笑)。
(ピエール瀧)ああー!そうか。
(赤江珠緒)夜、ここで石破さんと話していたら、なんか怖いって(笑)。
(ピエール瀧)はいはい。ダジャレ言ってもちょっと怖いなっていう感じの。
(赤江珠緒)(笑)。そうなんですよ。だからいまね、政界もいろいろ大変だと思いますが・・・
(ピエール瀧)(モノマネで)『寝台列車だけに、死んだ医者・・・』。
(赤江珠緒)(爆笑)。怖い怖い怖い!怖いよ(笑)。これはBS TBSで10月25日に放送されます。
(中略)
(赤江珠緒)トワイライトエクスプレスは新しくなったら、今度一車両が一つの部屋みたいなのを一個、作るらしくて。中にお風呂もあるんですって。で、いま世界では、インドのマハラジャしかそういうお風呂が付いている車両って走ってないらしいんですけど。それを作るんですって。
(ピエール瀧)いくらするの?だってもう、スイートルームじゃん。
(赤江珠緒)そう。もう走るホテルですよ。
(ピエール瀧)走るホテルって、まあそうね。
(赤江珠緒)50万は超えるでしょう。
(ピエール瀧)まあ、超えるでしょうね。
(赤江珠緒)いやー、だからそういう・・・いま、やっぱりね、寝台列車っていうのは移動は早くみたいになっちゃっているんで、なかなか需要としてね、成立しないんだけど。ホテルとしての、娯楽としての寝台列車をこれからはどんどん。
(ピエール瀧)まあ、いいでしょうね。
(赤江珠緒)進めていこうっていうことですよ。
(ピエール瀧)まあでも、金額も半端ないでしょう。エッチしないと元、取れないよ。
(赤江珠緒)そうね(笑)。
(ピエール瀧)やっぱ、そこはさ。そこは本当にさ、下品な話ですけども。やっぱそうなっちゃうよね。感じ的には。
(赤江珠緒)なるほどね。まあ、そこはいいんじゃないかな。ただね、寝台列車の中のシャワーって、私の部屋もシャワー出る部屋でしたけど。
(ピエール瀧)ついてんの?
(赤江珠緒)ついてた。でもね、時間が決まっていたよ。20分とかいって。タイマーがね、使っていくたびに減っていくんですよ。
(ピエール瀧)だってあの、走ってますから。タンクに入っている分の水しか使えないから。あんまりガンガン使わないでってことでしょう。
(赤江珠緒)そのへんの水の量は考えないといけないと思うよ。
(ピエール瀧)はー。いやでも、スイートで一個だったらもう半端ない量、積んでるっしょ?水。
(赤江珠緒)ああ、そう(笑)。
(ピエール瀧)そりゃそうでしょう。停まる駅、停まる駅で全部チェックしてくれますって。『4リットル足りないから、入れとこ!』みたいな感じになるでしょう。
(赤江珠緒)なるほどね。そうですね。
<書き起こしおわり>