宇多丸 映画『の・ようなもの のようなもの』試写を語る

宇多丸 映画『の・ようなもの のようなもの』試写を語る 宇多丸のウィークエンド・シャッフル

宇多丸さんがTBSラジオ『タマフル』の中で森田芳光監督の映画『の・ようなもの』の続編、『の・ようなもの のようなもの』の試写会に行った話をしていました。

(宇多丸)あとですね、うーんと、これももう半分私事で本当、申し訳ないんですけど。あんまりね、僕、試写とかお誘いはすごくいただくんですけど。まあ、この番組でね、要は自分でお金を払って批評するというのをやっている手前もありますし。まあ、試写会の雰囲気が苦手だということもありましてですね、あんまり試写会って行かないんですけど。これは、ちょっと、かなり公開まで時期があるだけにですね、ちょっと先に行っておきたいぞという試写、お誘いいただいたんで行ってきたと。

ちょっと、速報というか。まさにですね、昨日ですよ。昨日。なにを行ってきたか?というと、2016年。来年、全国ロードショーが予定されている『の・ようなもの のようなもの』という。森田芳光さん。亡くなってしまいましたけど。森田芳光監督の長編劇場デビュー作『の・ようなもの』の34年ぶりの続編っていう。で、その・・・そうそう、これね、情報が、あまりまだ言っちゃダメみたいな情報がいっぱいあるんで。でも、オリジナル版で。

『の・ようなもの』の34年ぶりの続編

主演は松山ケンイチさん、北川景子さん。このへんは発表されている。で、オリジナルにも出ていた、オリジナルの主演である、志ん魚(しんとと)ちゃんというね、落語家。ぜんぜん目が出ない落語家を演じられた伊藤克信さんとか、尾藤イサオさん、でんでんさんとか。あと、まあ森田作品に縁のある宮川一朗太さんとか。ここまでは、言ってもいい人たちですけど。そういうのも含めてですね、34年ぶりの。で、まあその中身がどうか?みたいなのに関しては、それこそ来年公開されたら、ぜひムービーウォッチメンなどで扱ってもいいと思うんですけども。

とにかく、34年で、オリジナルキャストが年月を経た分で登場するじゃないですか。言っちゃえば、あれですよね。あの、『スターウォーズ フォースの覚醒』の2個目のトレーラーのね、『Chewie, We’re Home.』『ウォーッ!』。あれと同じように、志ん魚ちゃんがもう、ぶっちゃけ変わり果てた姿で登場するだけで、うおおおーっ!あなたも歳とったし、俺も歳とった・・・っていうね。やっぱり感慨ですよね。僕、初めて見たのは『転校生』との同時上映で。大井武蔵野館で中1か中2だよな。そん時からね、まさか46になってね、そうそうそう。見るとは。そんな感慨もあるような作品でございまして。まあ、詳しくは来年の公開時まで楽しみにしていただきたいと。

ここまで時間あるから、俺、待てねえ!と思ってね。行かせてください!なんつって。で、まあなんで僕なんかね、ぜんぜん関係ないのに潜り込めたか?というと、森田芳光監督の奥様の、で、作品のプロデューサーなども手がけてらっしゃる三沢和子さんという方と、森田さんの追悼企画みたいのをぴあでやった時の対談。リップスライムのRYO-Z。リップスライムはね、森田作品を何個か曲、提供してたりしますから。2個か?ですから、そのあれで対談した時にお会いしてですね。その他にも、ちょいちょいご縁があったりなんかして。お誘いいただいて。

で、そのですね、なんとみなさん、興味がある方にぜひお誘いしておきたいのが、その三沢和子さん。監督のすぐそばでずーっとね、それこそインディーズ時代から、自主制作映画時代からですね、ずっとやってこられた三沢さんをお招きしてというか。もうすでに出ている本でですね、鉄人社から出ている『観ずに死ねるか!傑作絶望シネマ88』という本がいま出ておりまして。もうすでに出ています。まあ、いろんな方が要するに後味悪いね、ズシーンと来るような映画について語っている。1人1本ずつ。『観ずに死ねるか!』シリーズっていうのがあって。

で、その中で僕は森田芳光監督の『ときめきに死す』というね、作品について語っているわけですね。で、なんとですね、出版記念ということでその扱っている作品をテアトル新宿で8月1日から7日まで上映会。傑作絶望シネマ88出版記念上映会っていうのを行う。で、その中で、8月4日にその『ときめきに死す』をやるわけですよ。まず、都内でなかなか『ときめきに死す』なんかね、スクリーンで見れないですから。そういうのも貴重な機会だし。で、まあそこで私がこう、呼んでいただいてやるんですけど。

まあ、僕だけでやるのもね。もうずいぶん、あちこちでも話していますし・・・って思って。そこで三沢さんをお誘いして。監督のそばでいろいろ見られてきた三沢和子さんをお招きして、いろいろちょっと貴重なお話をうかがおうかな?ということになっておりますので。まあ、『ときめきに死す』を見たことがないよという方もね、私、本当になんですかね?超かっこいいオープニング映画のトップにも入りますし。トラウマエンディングにも入るという作品で。まあ、素晴らしい、森田芳光さんの様々なね、フィロモグラフィーの中でもいちばんカルト的人気が高い作品でございまして。

公開当時は本当に散々なもんだったんですけど。興行的にも評価的にも。まあ、後にカルト的な評価を。私みたいな人が多かったということだと思いますけど。なので、初めて見る方もぜひですし、もう1回見たいという方もぜひですし。まあ、詳しい方も三沢さんのお話をうかがえるんですから。私、宇多丸があまり気に入らない方も結構ね、貴重な機会になるんじゃないかと思いますので。ぜひ、8月4日。トークショー付き上映会。これ、1500円均一ということになっているそうなので、ぜひお越しいただきたいと思います。8時からの『ときめきに死す』回に私、出演させていただきます。

<書き起こしおわり>

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