ジェーン・スーさんとコンバットRECさんがTBSラジオ『ジェーン・スー相談は踊る』で、『作家に喜ばれる応援の仕方は?』という質問に対し、回答をしていました。
(コンバットREC)(相談メールを読む)『スーさん、コンバットRECさん、こんばんは。売れていない作家の応援の仕方について相談したく、メールをしました。僕には好きな漫画家がいます。非常に面白い漫画を描いており、すすめた人はみんな面白いというのに、単行本が売れず、連載が打ち切りになったりしてしまいます。そのことが漫画の中の自虐ネタになっているぐらいです。もっともっと本が売れれば、連載も増え、より多くの作品を読むことができるでしょう。けれど、読みもしないのに、同じ本を1人で10冊、100冊と買うのも、なんだか違うような気がしますし。お金には限りがあります。相談は踊るの番組本を僕が100冊買ったところで、スーさんもうれしくはないでしょう』。
(ジェーン・スー)いや、そこそこうれしいですけど。
(コンバットREC)(メールを読む)『普段僕がしていることは、ブログやTwitterに感想を書く、無理やり友達にプレゼントして信者を増やすぐらいです。スーさん、ただの読者である僕に、なにかできることはないでしょうか?逆にスーさんだったら、どういう応援をしてくれたらうれしいですか?ちなみに、僕の好きな作家は「僕の小規模な生活」や「うちの妻ってどうでしょう?」などを描かれている福満しげゆきさんです』。
(ジェーン・スー)なるほど。非常に心温まる、熱いファンからのメール、ありがとうございます。ただ、『売れてないんです』って冒頭でバサーッ!って言ってるんで(笑)。
(コンバットREC)福満先生ってそんなに売れてないんですかね?
(ジェーン・スー)そんな印象、ないですよね。
(コンバットREC)大人気っていう印象ですけど。人気がなくて打ち切りになってるんですか?あれ。
(ジェーン・スー)意外と、私の中では人気のある作家さんっていう認識でしたけどね。
(コンバットREC)僕も割とそういう印象でしたけどね。
(ジェーン・スー)もしかしたら作品の中で、『すぐに打ち切りになっちゃうんだよ』みたいなことをネタで描いているのを、リスナーさんが結構マジにとっちゃっているとか。
(コンバットREC)まあ、基本的に福満先生の漫画ってほぼ愚痴とボヤキで占められているんで。しかも、編集者に対する個人攻撃とかが描いてあったりするから。どっちかって言うと、そっちに問題があるのかもしれないですけどね。
(ジェーン・スー)絵はかわいらしいんですけどね。すごいね。聞いてらっしゃいますでしょうか?漫画家さんもたくさん聞いてくださっているっていうのをね、聞いてますから。この番組は。いや、これね、どうしたら喜ぶか?っていうことなんですけど。
(コンバットREC)えっ、ちょっと僕の立場で言わせてもらうとですよ、私はアイドルが大好きじゃないですか。割と複数買いを普段からしているわけです。いや、うれしいんじゃないですか?やっぱり。
(ジェーン・スー)そうですね。まあただ、負担になるとか、生活が立ち行かなくなるぐらい買われると、ちょっと辛いので。
(コンバットREC)どっちかって言うとあれですよね?買った人に申し訳ない感みたいな。
(ジェーン・スー)そうです。そうです。
(コンバットREC)ことですよね?でも、売れれば印税入るんだから、うれしいですよね。
(ジェーン・スー)まあ、ね。だけど、たとえば友達にプレゼントをしてくれるために2、3冊買うとかっていう範囲だったら、ぜんぜんうれしいし。あと、あれですよね。私がやってもらってうれしいのは、Amazonとか楽天とか、ああいうネットショップのところで、丁寧な高評価のレビューを書いてくれること。
(コンバットREC)あー、最近はでも、あれでしょ?買ってもないのに書けちゃったり模するから。なんか足を引っ張るために悪口ばかり書く人もいるみたいですね。あそこにね。
(ジェーン・スー)まあでも、そういう人を見ると、その人のところ行くと、だいたい全部悪口なんですよ。
(コンバットREC)ああ、そうなんだ。
(ジェーン・スー)だから、『ああ、まあこれは信用しなくていいかな』っていうのはあるんですけど。そう。なんか、うれしいのはそれかな?っていうか、うれしいアンド販促につながるのは口コミっていうことで言うと、そうですよね。
(コンバットREC)はいはいはい。
(ジェーン・スー)ブログとかよりも、たぶんAmazonレビューとかの方が人の目につく確率は高いと思うので。
(コンバットREC)たしかにね。うん。今どき、ブログってね、あんまり読まなくなってきてません?
(ジェーン・スー)そうですね。ブログよりもやっぱり、TwitterとかInstagram。Instagramがすごいですね。いまね。視覚的にみんな。
(コンバットREC)Amazonとかって、要は店頭ってことですもんね。店頭ポップみたいなもんですよね。皆さんが書いている感想っていうのはね。
(ジェーン・スー)そうです、そうです。そうそう。
(コンバットREC)たしかにあれで、丁寧に書いてあるのは結構僕も参考にしてますね。
(ジェーン・スー)読む読む。そうそう。やっぱり、店頭ポップって自分で書けないじゃないですか。普通のお店だと。だけどAmazonだったらそれができると思ったら、ファンの人はね、それを結構真面目にやってくれるってことは、作家さんにとってはうれしいことだと思うんですけどね。
(コンバットREC)なるほどね。
(ジェーン・スー)相談は踊るの単行本もさっそくついてました。ありがとうございます。どなたか存じ上げませんけれども。
(コンバットREC)あと、ね。よくファンがやるのって、書店で勝手に面出しする人とか、いますよね。
(ジェーン・スー)あー!あの、勝手に平積みにしちゃったりとかね。
(コンバットREC)そこに置いて帰ってくる人とか、いますもんね。あれは本屋さん、迷惑だからね。あんまりやんない方がいいでしょうけどね。
(ジェーン・スー)あと、無いところに言って、取り寄せてもらう。
(コンバットREC)あ、よく作者の人でそれを『やってきました!』って言ってる人、いますけどね(笑)。
(ジェーン・スー)でも、取り寄せてもらったことによって、もちろんそれは買わなきゃいけないんだけど、『この人がいま、需要があるんだ』みたいなことにはなるらしいので。まあでもね、1人だと地道な作業になると思うんですけど。
(コンバットREC)あと、買う時に紀伊國屋書店で買ったりした方がいいとかもあるんですよね。
(ジェーン・スー)そうですね。パブラインだ、パブライン(笑)。
(コンバットREC)やっぱり(笑)。
(ジェーン・スー)あの、これ、なんの話かわからない人、いると思うんですけど。大体どれぐらい消化しているか?とか、だいたいどれぐらい売れているか?みたいなものの指標になる数字っていうのがあるわけで。
(コンバットREC)世の中的にはね。書店だと、やっぱりそれがいちばん大きいんですか?書籍の場合には。
(ジェーン・スー)一応パブラインと、もう1個あるみたいですけどね。なんか、そういう数字を見るものは。
(コンバットREC)はいはい。なんか、オリコン的に使われていると思っていいんですか?その、紀伊國屋のランキングって?
(ジェーン・スー)いや、私が、ランキングというよりも、消化率とか。もっと奥の話担っちゃうんですけど。
(コンバットREC)はあはあはあ。
(ジェーン・スー)だいたい何冊入って、どれぐらいいま消化しているか?っていうのを。嫌な作者ですよねー。電話して、『いま、消化率何%?』って電話してるっていう(笑)。
(コンバットREC)ちなみに僕もね、昔、某漫画家さんの作品を応援していて。なんか初版が8000しか出ていないって聞いて。漫画で8000ってそんなに多くないんですよ。で、どうやったら増刷かかるかな?と思って。まずは、中古品を市場から枯らすのがいいんじゃないか?と思って。
(ジェーン・スー)おおー!すっげーな、その発想。
(コンバットREC)Amazonの1円のやつをすごいいっぱい買ったりしたこと、ありましたよね。
(ジェーン・スー)おおー!もう、増刷するしか世の中に入る手はない(笑)。
(コンバットREC)そうそうそう。まずみんなそっち買っちゃうから。
(ジェーン・スー)なんか、焼き畑農業みたいな。かっこいいですね。
(コンバットREC)そうそうそう。まあ、なんで俺がそんなことしなきゃいけないんだ?とか、そんなことを考えたらお終いですから。
(ジェーン・スー)まあ、買い支えるって考えるとちょっと負荷が強いかもしれないですけど。好きな人だったら、出たら買うっていうのは大事かもしれないですね。
(コンバットREC)大事だし。でも僕は複数買いはそんなに否定しないですけどね。まあ、アイドルヲタっていうのもあるんですが。なんか、おひねりみたいなもんだと思っているんで。その作品に対していくら払うんだ?っていう時に。
(ジェーン・スー)ああ、なるほど。自分で値段をつけているようなもんだ。
(コンバットREC)そうそう。本を1冊買うと500円にしかなんないけど、『いや、こんだけ素晴らしい本だったら、僕は1万円の価値があると思うよ』と思ったら、20冊買ったっていいし。まあ、それで人に後で配って。配布芸してもいいわけですから。
(ジェーン・スー)お渡し会みたいな。交換会みたいなの、ありますからね。
(コンバットREC)だから、いっぱい買っても別にいいんじゃないか?と思いますけどね。
(ジェーン・スー)なるほどね。
<書き起こしおわり>