(菊地成孔)でね、私あんまり電卓はじくような人間じゃないんですけど、その時はですね、一生懸命頑張って『携帯電話の中に電卓があったはずだ!』なんつって、そんなことも出来ないんですけども(笑)。こうパパパパパッて一生懸命頑張ったら出てきたんですよ。電卓が。で、やった!っつって。『これで謎を解いてやる!』って思ってですね、この『2人で330円』・・・今度しつこくなってますけどね。得だっていう数字の根拠は無いなって。「いや、これどういう風に得なの?」って言う人、いると思うんですよ。やっぱり。だから、クレーマー対応出来てないはずがない!って。絶対何かあるんだって思って計算してみたんですよね。そしたらね、2人前・3人前って上がっていくじゃない?おひとり様の料金が書いてあるから。
それでね、2人前・3人前ってこう、上げてったんですよ。そしたらね、3人前が元の単品でたのんだ場合の二人分なんですよ。何?このスフィンクスの謎みたいな・・・パッと聞き、意味が分かるような分からないような。『あっ、そうか!』って思ったんですよね。一瞬。でもさっきも言いましたよね。料理の量は少ないはずなの。だから、『3人前が元料金のきっかり二人分にして何か意味あるの?』って思ったんですよ。ないですよね?私、間違ってますか?もともとソロバンは苦手ですけども。結局ね、私思ったんですけど、『おひとり様◯◯円』っていうのは、結局飲み放題の推し方だと思うんですね。飲み放題は『おひとり様◯◯円』で『◯時間』で『◯名』でいいじゃないですか。
スフィンクスの謎的なバーミヤンの謎
その、飲み放題の時のパブのやり方とコース料理のやり方を、なんかどっかで適当にごっちゃにしたと思うんですね。バーミヤンが。それで、『◯人前で◯円お得です』って言ってるんですけど、料理のポーションはさっき言ったように規定的ではありませんし、きっかり3人前になってますってよくスフィンクスの謎みたいなね、『こことここを測ったらちょうどこの高さの平方根になりました!』っつって、『ものすごい計算されてるんだピラミッドは!』って謎の迷宮にハマり込む人いますけど。ちょっとそういう誘いのある作りになっていて。
結局ね、何が訴えたかったのか、どこでしくじったのか、どこが計算ずくでピッタリになっているのかが分からない、まさにこれは何て言うんですかね、バーミヤンっていうのはね、シルクロードの中の拠点の一つですからね(笑)。バーミヤンはね。そういった古代の謎っていうかね、そういうところがあるなって話だったんですよ(笑)。でまあ、要するに何が言いたいかっていうと、バーミヤンの今回のコースメニューに関してはこうしてスフィンクスの謎のようなものが我々顧客に投げかけられてます。ですが、ロイヤルホストのメニューの混乱と言えない、愛が溢れすぎておかしくなっちゃった感じっていうのと比べると、バーミヤンっていうのは趣きのある・・・シルクロードにこう、記憶がね、太古にパーッと飛ぶような感じのもので、ロイホのいま目の前に愛が溢れているっていう感じとは大分違うなっていう話で、ロイホの話につながるんですけども。
<書き起こしおわり>