町山智浩さんが2024年11月5日放送のTBSラジオ『こねくと』「町山智浩の『アメリカ流れ者』」のコーナー冒頭で亡くなったクインシー・ジョーンズさん、そして楳図かずおさんについて話していました。
まずはクインシー・ジョーンズについて、町山さんのコーナーの出囃子になっている『鬼警部アイアンサイド』主題歌を作曲した人であることを紹介した町山さん。
町山智浩の出囃子『鬼警部アイアンサイド』テーマ曲
アフリカ系としてハリウッドの音楽界で作曲家として活躍した先駆けであるクインシーの功績について、こんな感じで話していました。
(町山智浩)それまで、ハリウッドの映画音楽を作る人の中にはアフリカ系の人がほとんどいなかったんです。まだ黒人に対する差別があった時代から活躍した人です。『We Are The World』、あれも彼がプロデュースしてるんですけれども。あとはマイケル・ジャクソンの師匠ですね。そういう偉大な人でしたね。そんな彼が亡くなりました。91だったということで、大往生ですけどもね。
その流れで、同じく亡くなったことが報道された漫画家の楳図かずお先生にも言及。おすすめの作品として『漂流教室』や『おろち』を挙げつつ、『おろち』のすごさについて話していました。
楳図かずおのおすすめ作品
(町山智浩)楳図かずお先生の作品、まだ読んだことはないという方がいらっしゃったら『漂流教室』とね、『おろち』あたりから読まれるといいと思うんですけども。たしかに怖い漫画を描いてるんで読みたくない人もいると思いますが、ただ『おろち』とかはすごくて。一切、超常現象が描かれてないんですよ。
おろち自身は超能力者の美少女なんですが、彼女が持っている超能力よりも人間の心の方が本当に恐ろしいし。でも、なおかつそこに希望があるってことも描いていて。本当に驚くんですよ。楳図先生はすごい若い頃、人間の心の奥底まで覗いた人なんで。それでいて、『まことちゃん』とかギャグマンガも書いてますけど。すごい人でしたよね。
町山さんの出囃子曲、10年以上聞いているのにクインシー・ジョーンズが作った曲だとは今日まで知りませんでした。自分の不勉強っぷり、お恥ずかしい限りです。楳図先生は何度か、吉祥寺でお見かけしたことがありましたが本当にいつもあの赤白のシャツを着ていてかっこよかったイメージがあります。偉大なる2人のクリエイターがお亡くなりになってしまったことは残念ですが、これからもお二人が残した作品で楽しませていただきたいと思います!