宇多田ヒカル 子育てをして本当の自分を発見した話

宇多田ヒカル『SCIENCE FICTION』リレコーディングと再ミックス作業を語る J-WAVE

宇多田ヒカルさんが2024年4月15日放送のJ-WAVE『宇多田ヒカルのトレビアン・ボヘミアン スペシャル 2024』の中でもうすぐ出産を控えているというリスナーからの「子供中心の生活になることで自分らしさを失うのではないかと不安に感じます」という質問に回答。母親となり、子育てをしていく中で本当の自分が発見できたと話していました。

(宇多田ヒカル)三重県の方からのお便り。「ヒカルさん、こんばんは。ベストアルバム発売、おめでとうございます。私は現在、妊娠しており、もうまもなく臨月です」。おおっ、じゃあもしかして、この放送の頃、もう生まれているのかな? 「とても楽しみにしているのですが、子供中心の生活になることで自分らしさのようなものを失うのではないかと不安に感じます。ヒカルさんは母親としてのご自身と、1人の人間としてのご自身をどう考えられていますか?」。

ええと、まず健康で無事に……まだ妊娠中だったら、順調にいってるといいし。もし生まれていたら全て、みんな元気で健やかに過ごしてるといいなと思うんですけど。私は……わかるよ。その、母親であることが一種の没個性的な、「母親」っていうふわんとしたイメージの海の中に放り投げられるみたいな感じ。みんなが同じになるような、ひとつのイメージっていう。でも、それもわかるし。最初って本当、大変だから。もうなんか、普通の思考ができなくなるし。自分を見失いそうになったっていうのもすごい感じたんだけど。

没個性ではなく、逆に自分がどういう人間かがわかった

(宇多田ヒカル)でも私は逆に母親として精一杯、いい母親であろうって思うことが私は没個性じゃなくて、逆に自分がどういう人間か、すごくわかったって思って。むしろそこから自分らしさっていうのにいろいろ気づかされたなって思います。私は。だって、究極の試されることとか立場、状況だと思うの。だって、赤ちゃんとか子供とか、とにかくそんだけか弱くて。しかも自分がさ、ある程度、冷たい態度を取ったり、嫌なやつみたいな言動とかをしてても、それでもお母さんとして頼らざるを得なくて、愛してくれるって存在。愛してくれちゃう存在っていうの? それに対して、とにかくそういう……なんていうんだろう?

その、それまで私が知っているいろんな人間関係の中で、ここまで自分の自由で嫌なやつにもなれちゃうし、いい人にも……それまでにないぐらい、最高の人にもなれる関係って、あんまりないんじゃないかなって思うの。その子供に見せる自分の顔って、他の誰ともまた、ちょっと切り離されてる世界じゃん? 社会から。家とかさ。だからなんやかんや、子供が一番自分をよく知ってると思うのね。

とにかく、ガチでマジで向き合うから。だから、どんだけ疲れててもさ、やっぱり優しく相手の気持ちを考えて。イライラするのを抑えて。誰のせいでもないから、どんだけ疲れててもとか、どんな状況でもやっぱり相手を思いやってっていうことができるのは、子供と向き合ってる時が一番その究極なんじゃないかなと思うし。うーん。なんか逆に個性……自分は、己はどんな人間なんじゃ?っていうのはそこで一番、浮き彫りになる気がするな。逆に、どんな風にでもあれてしまうから。子供の周りって。

うん。あと、私は他の人のいろんな子育てしてる看護師さんとか、そういう人たちとか。他のお母さんにしてる人とかと話をしてて、「ええっ、そんなに真面目にやってるの?」みたいに言われることがいろいろあって。私はずっと、自分がすごいいい加減で、だらしない人間だって思っていたのに。「えっ、私って真面目なの?」っていう発見があったりとか。だから、いろんなことがあると思うけど。子供に学ぶことがいっぱいあって。楽しい、面白い、刺激的な日々になるんじゃないかな? その中で、自分の個性とかいろいろと。だから、楽しみですね。おめでとうございます。

「えっ、私って真面目なの?」という発見があった

<書き起こしおわり>

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