町山智浩 アメリカ国内での『ゴジラ-1.0』の評判を語る

町山智浩 アメリカ国内での『ゴジラ-1.0』の評判を語る こねくと

町山智浩さんが2023年12月5日放送のTBSラジオ『こねくと』の中でアメリカで公開された『ゴジラ-1.0』の評判についてトーク。実際に劇場で体感した観客たちの反応などを紹介していました。

(町山智浩)でね、僕は最近、日本映画をすごく見てるんですけど。この間、日本にちょこっと行ったっていうのもあって。でね、ちょうどねアメリカでね、先週『ゴジラ-1.0』が公開されたんですよ。山崎貴監督の。満員でした。

(でか美ちゃん)へー!

(町山智浩)すごかったです。なかなかチケット、取れませんでしたよ。

(石山蓮華)そうなんですね!

(でか美ちゃん)日本でも話題にはなってるけど、満員御礼みたいな感じではちょっとなさそうなんで。

(町山智浩)ああ、そうなんですか。アメリカではね、そんなにスクリーン数は多くはなかったんですけど。今週、第3位ですよ。

(石山蓮華)へー! すごいな!

(でか美ちゃん)それってやっぱり「ゴジラ」っていうコンテンツそのものが人気なのか、作品として評価が……期待が高くてなのか、どっちなんですか?

(町山智浩)まず事前にね、批評がめちゃくちゃよくて。Rotten Tomatoesっていう映画批評をまとめたサイトで「100%」だったんですね。

(石山蓮華)へー! 「100%フレッシュ」ってやつですか?

(町山智浩)そうなんですよ。

(でか美ちゃん)そんなこと、あるんですか?

Rotten Tomatoesで高評価

(町山智浩)めったにないんですよ。で、すごく期待して見に行ったんですけど。僕はすごいね、もう胸が締め付けられちゃって、苦しくなるぐらいでしたね。あのね、当時の雰囲気って……これ、終戦直後なんですけども。僕は昭和37年生まれではあるんですけど。あの頃の雰囲気って、わかるんですよ。僕。っていうのは、その頃に作られた映画を見て育ってるのと、あと途中でね、電車が出てくるんですよ。有楽町のところを、高架のところを電車が出てきて、ヒロインが乗ってるんですけど。浜辺美波さんが。あの電車がね、僕が子供の頃に乗っていた電車なんですよ。

(石山蓮華)へー!

(町山智浩)戦前からある電車がね、僕は子供にはまだ残っていて。で、木造なんですよね。で、床がね、木なの。でね、ものすごい油が染みていて、独特の匂いがする電車なんですけど。それが出てきて、ゴジラに食われて折られちゃうんですけども。だって、木だもん。折れるよね?(笑)。

(石山蓮華)まあ、そうですよね。

(でか美ちゃん)あと、本当にゴジラ系映画あるある「無慈悲」というね(笑)。うわー、見なきゃな。

(町山智浩)でね、ちっちゃい子も結構来ていてね。ゴジラ映画っていうんで、子供も見れると思って連れてきた親がいたんだと思うんですけど。たぶん相当怖い夢を見ていると思いますよ(笑)。めちゃくちゃ怖い……トラウマになっていると思いますけども。

(石山蓮華)なんか映像がすごいリアルらしいと聞きました。

(町山智浩)そうなんですよ。僕ね、リアルなのはルックス……これ、デジタルで撮ってるんですけど。昭和30年代の日本映画のフィルムみたいな質感があるんですよ。すごく。これはたぶん監督がすごく調整して、そういう昔の東宝のゴジラ映画とかの質感を再現したんだと思うんですけど。しかも俳優さんがね、みんな古臭い顔なの。

(でか美ちゃん)それは俳優さんの力もだいぶありそうだけど。でも私も大好きな俳優さん、安藤サクラさんとか出られてるし。

(町山智浩)ああ、そうですね(笑)。これ、言っちゃ悪いけど出てくるあゆさんがみんなね、ちょ、今日は30年代にいそうな顔の人ばっかりなんですよ。

(石山蓮華)神木隆之介さんとか。

(でか美ちゃん)浜辺美波さんとか、すごい今っぽい顔って感じするけど。

(町山智浩)そう? 僕ね、神木隆之介さんは見ていて、東宝の怪獣映画によく出てくる久保明さんっていう俳優がいるんですよ。雰囲気がすごい似てるんですよ。

(でか美ちゃん)へー!

(町山智浩)浜辺美波さんもね、ゴジラ映画によく出てた河内桃子さんとか、そういった女優さんたちにすごく似ていて。でね、やっぱり途中で出てくる田中美央さんっていう俳優さんがいるんですね。この日は軍人の役で出てくるんですけど。この人が東宝映画に出てくる軍人そのものなんですよ。顔が! 「うわっ、これはキャスティング、すげえ!」と思いましたよ。

絶妙なキャスティング

(町山智浩)これ、現代っぽい俳優を使ってないんですよね。でね、脇の方で銀座で踏み潰される人たちもね、本当に古臭い顔の人ばっかり集めているの。

(石山蓮華)なんか本当に、ねえ。細部までこだわりが詰まってるって感じですね。

(町山智浩)だからこれを見て思うのはね、やっぱり人の顔ってね、50年、60年経つと変わっていくんですね。洗練されてくるわけですけど、そうじゃないところの人たちをちゃんと集めて使ってるのはすごいなと思ったですね。

(でか美ちゃん)あとはメイクのね力とかで、逆に神木さんとか浜辺さんにそんな印象なかったんで。私は。むしろなんなら今、普段のドラマとか出る時に、今っぽいメイクとか、スタイリングをしてるからそう見えてるだけで。

(町山智浩)そうかもしれないですね。

(でか美ちゃん)昔から、そのいわゆる美男・美女みたいな人は変わってないのかもしれないですね。顔立ちがね。

(町山智浩)そうですね。あと、どんなに頑張っても昭和の人にしか見えないピエール瀧っていう俳優もいますけれども。

(でか美ちゃん)ああ、瀧さん(笑)。

(町山智浩)大昔の人にしか見えない人なんですけど。そういうような人たちも、それで仕事はちゃんとあるのでね。

(でか美ちゃん)ちょっとゴジラも見よう。

(石山蓮華)ねえ。見なきゃ!

(町山智浩)だから僕は本当に懐かしい気持ちで感動したんですけどもね。で、いろいろ日本映画を見たんですが。宮崎駿監督の新作も見て、びっくりしましたけど。『君たちはどう生きるか』。見ました?

(でか美ちゃん)ああ、はいはい。

(石山蓮華)見ましたよ。

(町山智浩)あれ、すごくないですか?

(でか美ちゃん)私、ジブリの中でめっちゃ好きな方の作品でした。私は。

(町山智浩)ああ、そうですか?

(石山蓮華)私も「夢みたいだな」と思いながら見てました。

(町山智浩)80歳過ぎて、あれだけの想像力ってすごいですよ。子供のような想像力なのね。ちょっと驚いた。俺、80過ぎて、あれだけとんでもないことを考えることができるだろうか?って思いましたけども。もしできたらたぶん俺、ボケてるんだと思いますけど。

(でか美・石山)いやいやいやいや……。

(でか美ちゃん)なんかちょっと「最後の作品だ」みたいな触れ込みもあったけど。これ作れるなら、まだ作れるだろうって。

(町山智浩)そう。全然枯れていないの。

(石山蓮華)体力いっぱいあるなって。

(町山智浩)ものすごい精力だなと思いましたけど。

<書き起こしおわり>

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