カンニング竹山 AbemaTV 72時間ホンネTVで感じた時代の変化を語る

カンニング竹山 AbemaTV 72時間ホンネTVで感じた時代の変化を語る たまむすび

カンニング竹山さんがTBSラジオ『たまむすび』の中でAbema TVで放送された稲垣吾郎さん、草なぎ剛さん、香取慎吾さんの『72時間ホンネテレビ』の出演した際に感じた時代の変化について話していました。

(吉田明世)さて、週末話題になったのは『72時間ホンネテレビ』。元SMAPのお三方。稲垣さん、草なぎさん、香取さんが出ていた番組。ネット番組ですけど相当すごかったみたいですね。

(カンニング竹山)あのね、俺もね、参加させてもらったんですよ。すごいですよ。

(吉田明世)どうすごかったですか? 実際に出てみて。

(カンニング竹山)サイバーエージェントの藤田社長の別荘がまずすごいね(笑)。

(吉田明世)あそこですね。軽井沢の。

(カンニング竹山)軽井沢。社長がはじめ、ちょっと司会をしていたんだけども、社長がしゃべりが上手いね(笑)。

(吉田明世)さすが。

(カンニング竹山)でもあの人、いい人だよね。この間ちょっと挨拶をしたりなんだかんだして。で、社員さんとたまに飲んだりするんですけども。

(吉田明世)爆笑問題のお二人も「ジャスティン・ビーバーの家だった」って言っていました。軽井沢の別荘が。

(カンニング竹山)あ、そうそう。すごいのよ。家っていうか保養所みたいな感じ。どうやって使っているのか知らないけど、サイバーエージェントの人が使えるようになっているんじゃないの? スカッシュ場とかもあるしさ。

(吉田明世)ゴルフ場なんかも近くにあるんですよね。

(カンニング竹山)それは、軽井沢の近辺のゴルフ場がいっぱいあるってことじゃない? 庭もきれいだったよ。モミジがいっぱいあって。ライトアップはAbema側がやっているんだけど、もうテントを張りたくなるようなさ。いい、大きな庭で。家もどこまで行っても次の部屋にたどり着かないみたいな。映画館があったりさ。

(吉田明世)日本にあるんですね。そういうお家が。

(カンニング竹山)あるのよ。それもさ、そんな山奥じゃないんじゃない? 夜だからどこ行ってるかわかんなかったけど。そんなにロケバスも駅から走らなかったから。いや、よかったですね。あそこの家はね。

(吉田明世)私もちょこちょこ見させてもらったけど、もう製作費が総額いくらかかっているんだろうっていうぐらい豪華でしたね。出演者も。内容も。

いよいよ時代が過渡期に来た

(カンニング竹山)すごいですよ。でね、俺は思ったわけ。実はさ、先週の火曜あたりからめっちゃくちゃ忙しかったわけ。もうほぼ、家に帰れなかったわけ。ずーっと仕事がつながっていて。で、ちょっと家に帰ってシャワーを浴びて着替えてまた出ていかなくちゃいけない。そんな中に、金曜日。72時間が始まるわけですよね。で、なんかね、テレビの話で申し訳ないですけど。もう時代が過渡期に来ているというか。もういよいよ来ちゃったなっていう感じがするんですよ。

(吉田明世)それは今回の『72時間ホンネテレビ』をきっかけに思いましたか?

(カンニング竹山)これもそうだし、なんか「『めちゃイケ』が終わります」とか。

(吉田明世)ああ、ちょうどね、同じタイミングで。

(カンニング竹山)新聞に出ていたじゃないですか。「『めちゃイケ』が終わります」とか。「『みなさんのおかげでした』が終わります」とか。それは嘘か本当かわかりませんけど、それが出ていて。なんとなく時代の区切りっていうかさ。あれだけ人気があった2番組。2、30年やってきた番組が終わるんですよ。

(吉田明世)ひとつの時代が終わるっていう感じがしますよね。

(カンニング竹山)終わるんです。テレビ番組ってやっぱり、終わるんですよ。

(吉田明世)いつかはね。

(カンニング竹山)そう。10年、20年、30年、終わるんです。100年続いた、60年続いたってそんな言うほどないわけです。それはまず、中に出ている人が歳を取るじゃない。で、歳を取って、スタッフ。一緒に作っていた人たちも歳を取って、だんだん感覚も違ってきたり。視聴者も変わるよね。

(吉田明世)そうですね。テレビに求めているものも変わりますよね。昔とはね。

(カンニング竹山)そう。我々……俺が46で、吉田さんが30。いま、16才の子と吉田さんが話、合わないと思うんだよ。

(吉田明世)うん。ちょっとね、違うと思います。

(カンニング竹山)そういう感じで視聴者はどんどん日々変わっていくからさ。番組っていうのはいずれは終わるものなの。テレビっていうのは「今」を映し出すものだから。で、それはわかっているんだけど、そんな中さ、いままでインターネットテレビって、俺は10年以上前からいろんなところと関わってやっていたわけ。大概失敗して潰れていったわけよ。潰れていったの。その局自体が。やっぱりお金の儲け方がわからなくて。そんなになって潰れていったんだけど。そんな時に、サイバーエージェントがAbemaTVっていうのを始めた。

(吉田明世)はい。

(カンニング竹山)まあ、お金の流れは俺は経営者じゃないからわからないけど。「あれ? これ、ひょっとしたらAbemaTVって意外とデカいな。これ、続いていくな。お金とか大丈夫なのかな?」とか思いながらいろいろと出演者とか、みんなやってきたと思うの。そんな時に、この間の72時間をやって、なんか俺はすごい時代の過渡期、転換期というか。なんか感じたんですよ。

(吉田明世)へー!

(カンニング竹山)なにか?っていうと、地上波もインターネットも、やっぱり地上波でど真ん中にいた人がインターネットの扉を開けてきやがったのよ。要は。俺たちも地上波で仕事をさせてもらっていますけども、それよりももっとど真ん中にいたあの3人がインターネットのテレビに出てきて。で、自分たちでいままで開けなかったパンドラの箱を、自分たちでバンバン開けだしたわけ。そうなった時に、インターネットテレビっていままではちょっとサブのものっていうか、アングラな感じがあったんだけど、「いや、これはそうじゃないな。これ、一般の人たち、この人たちのファンの人とか普通の人もえらい見ているな」っていう。

(吉田明世)たしかに、一気に大衆の媒体になった感じはありますよね。累計視聴数も7200万回。

(カンニング竹山)これってやっぱりすごいんですよ。いかに、いろんな人が見たのか。インターネットテレビで1回ちょろっと見てアウトしたら、それでも1カウントなので。その人がもう1回戻ってきても、(さらに)1カウントだから、7200万っていうのがどのへんのモノサシで計るかはいろいろと人それぞれだと思いますけども。でも、なんにしろ7200万回っていうのはものすごい数が見ているんですよ。

(吉田明世)本当ですよ。

(カンニング竹山)それで、見た人はわかると思いますけども、望んでいたテレビをやっていたの。「テレビでこんなことをやっていたら面白いだろうな」っていうことを。昔、俺たちが見てきたこと。それは決して「古い」じゃなくて、「こんなことをやったら面白いんじゃない? こんなことを見てみたい。こんなマッチング、見てみたい。こんな真面目な話、聞いてみたい」……もういろんな、気を使うとかそんなのを無しに、そういうテレビを見てみたいっていうことを結構ブチ込んでやっていたわけですよ。でもそれは決して珍しいことじゃなくて、いままでテレビでやっていたことなわけ。

(吉田明世)はい。

(カンニング竹山)それがいつの間にか、地上波というメディアでいろんな忖度だとか、いろんな方向……スポンサーさんだとかいろいろに気を使ったりだとか。で、そこにはビジネスだから。商売をする上でいろんなことを企業として考えなくちゃいけない。そういうのががんじがらめになっちゃって。地上波ってやっぱりちょっとずつ丸く丸く収まってくる。もめごとがないように、もめごとがないように……で。

(吉田明世)ダメなことがいっぱいありますからね。

(カンニング竹山)「そこまでは大丈夫ですよ」「いやいや、もめちゃうから……」ってやってきて、丸く丸くやってきた。その結果、「テレビは面白くない」って言われだした。「どうすりゃいいんだ?」って我々タレントも製作もみんな悩んでいる時期に、俺は扉を開いちゃった気がするんだよね。

(吉田明世)AbemaTVが。ネットで。

(カンニング竹山)これ、どっちかになっていくと思うんだよね。これから、「じゃあ面白いことをやるなら、インターネットテレビでやろうぜ!」っていう時代になるかもしれないし。「いやいや、負けずにこっちでももうちょっと、丸くなりすぎたから尖っていこう」っていうのかもしれないし。

(吉田明世)ちょっと戻そうかって。

(カンニング竹山)けどなかなかね、戻るっていうのは難しいと思う。だからって、インターネットばっかりになってもいけないと思うの。地上波は地上波で戦っていかなきゃいけない。それは何か?っていうと結局、見る人の目線が、チョイスがものすごい増えたんだよね。インターネットを見る人もいれば、地上波を見る人もいれば、CSを見る人もいれば、他の……Amazonでいろんなチャンネルを見る人もいればっていう。

(吉田明世)選択肢が増えてますよね。

視聴者の市場が変わった

(カンニング竹山)そう。視聴者の市場が変わったのよ。それがこの7200万回っていうこれを見ると、やっぱり「市場が変わりましたよ」っていうのをまざまざと見せつけられたというか。これからはこういう時代なんですよっていう。視聴者にとってはすごくいいんですよっていうのがあると思う。

(吉田明世)うん。

(カンニング竹山)あともう1個、『72時間ホンネテレビ』の方がさ、言ったら画はね、ものすごくスタッフも一流のスタッフが揃っているから画もしっかりしていたけど。でも言うほどさ、ものすごく丁寧ではないよね。生でお送りしているから。

(吉田明世)まあ、ロケの時とかもね……。

(カンニング竹山)雑な画もあったでしょう? プロが撮っているのよ。でも、生放送でやっているから。でも、それで本当はいいんだよね。そのへんも、テレビというのはこの何年かの間に「視聴者の人にわかりやすくしよう、わかりやすくしよう」って。下手したらワイプなんかもそうよね。

(吉田明世)無駄な時間がないように。1秒でも惜しみますからね。テレビはね。

(カンニング竹山)ワイプなんかも2通りあってさ、どこのタイミングでテレビを付けても、このチャンネルに止まるようにきっかけをひとつ。それは、ワイプで好きなタレントさんが出たら止まるでしょう?っていうのがひとつと、もう1個は視聴者に「ここ、笑いどころですよ」「ここ、おいしいと思うところですよ」とか。タレントが「おいしそう!」とか「ハハハッ!」って笑うことによって視聴者に教えるみたいな役割だったんだけど、そんなものは実はいらないんだよね。

(吉田明世)うん。見ている人が感じることであって。教えてもらうことじゃない。

(カンニング竹山)それが手前味噌で申し訳ないけど、結局じゃあ俺が大阪でやらせてもらっている『探偵ナイトスクープ』っていう番組は30年やっているんだ。30年って普通、終わり時なのよ。でも、『ナイトスクープ』は終わらないわけ。まだね。なんでか?っていうと、あれは誰のものでもないのよ。西田(敏行)さんのものでもないし、我々探偵のものでもないし。あれって誰のものか?っていうと、視聴者のもので。あれの主人公って昔から変わらない人間の奥底の気持ちなんだよね。

(吉田明世)うんうん。

(カンニング竹山)この気持ちってたぶん江戸時代の人もいまの人もそんなに変わらないんだよね。だからずーっと続いているような気がする。で、『ナイトスクープ』は決して画は丁寧ではないのよ。荒いのよ。それでも、ずーっとみんな愛されて、見てきている。まあ視聴率はたしかに、大昔よりは落ちているけど。で、この間の『72時間』を見ると、やっぱりその画でもドキドキ感で面白いから。テレビを仕事としている我々にとってはさ、ちょっと丁寧に全てをやりすぎているんじゃないか? 角があるところを全部ヤスリで削りすぎなんじゃないか?っていうのはちょっと思いましたよね。

(吉田明世)そうですね。テレビに対しては割と見ている人も――私もそうですけど――厳しくなりがちじゃないですか。ネット番組よりは。いつか、ネットもこうなるんですかね? 丸く丸くなっていく時代が?

(カンニング竹山)だからそのへんがネットを作っている人たちがどう判断していくかじゃない? やっぱりスポンサーさんもものすごくネットも入っているし。「ネットだからいい」とかいう価値観で行くのか、「ネットは関係ねえよ」って誰かが旗を振るのか。それか、ネットももしかしたらそうなっていく時代があるのかもしれないけど。ただ、ひとつ言えることは吉田さんも俺もこの時代にいま、現役でいるじゃない。現役でいる人たちはいま、このメディアというものが変わっていく流れのど真ん中にいるんですよ。それは時代だからしょうがないよね。

(吉田明世)うん。

(カンニング竹山)ということは、我々はそれを考えていかなきゃいけないし、いまテレビとかを作っている人たちもど真ん中にいるから、それを考えていかなきゃいけない時代に入ったから。俺、ひとつ宿題をみんなに与えられているような気がするのよ。「これからのテレビ、これからのメディアをどう作っていくんだ? どう変わっていくんだ? どう参加するんだ? 視聴者の人とどう結び合っていくんだ?」っていう。そういう時代の流れのど真ん中にいるような気がしますけどね。

(吉田明世)うん。ねえ。各テレビ局もそういう局を作って、必死でどうすべきか考えていると思うんですけど。

(カンニング竹山)ただ、1個だけ言わせてもらいますよ。『72時間テレビ』に行きましたよ。俺、あの3人とさ、めっちゃ仲がいいわけじゃないですけど、嫌いじゃないし。何回か仕事をして好きだし。「行く、行く」って行ったんだけど。プレゼントをもっていこうっていうくだりになって。俺はあの3人のことを考えてさ。ヘリノックスのイスっていうのがあるわけ。

(吉田明世)ヘリノックスっていうブランドがあるんですか?

(カンニング竹山)キャンプとかに使う折りたたみのイス。ビーチっていう俺の使っているイスで、それがものすごい座り心地がいいんですよ。だから俺はさ、自前でさ、三脚買ったわけ。三脚買ったら、5万ぐらいするのよ。

(吉田明世)そんなにするんですか? ひとつ2万弱?

(カンニング竹山)俺、1台持っていって「3人で使ってくれ」って言おうとしたけど、やっぱりそこはケチ臭くちゃいかんと。三脚買おうと。

(吉田明世)72時間がんばるわけですからね。

(カンニング竹山)で、俺はその重い荷物を持っていたの。そしたらあの野郎たちさ、座りゃしねえ!

(吉田明世)アハハハハッ! えっ、座ってくれなかったんですか?

(カンニング竹山)もう本当に……返してくれ!(笑)。

(吉田明世)さすが竹山さん、いじられてますねー。

(カンニング竹山)いや、楽しかったです。

<書き起こしおわり>


タイトルとURLをコピーしました