Saku Yanagawa ウィル・スミスのクリス・ロック殴打事件を語る

渡辺志保 ウィル・スミスのクリス・ロック殴打事件を語る Podcast

アメリカ在住のコメディアン、Saku Yanagawaさんが2022年3月30日配信のポッドキャスト『Saku’s Radio from Chicago』の中で第94回アカデミー賞授賞式で妻を揶揄されたウィル・スミスがクリス・ロックを殴打した事件について話していました。

(Saku Yanagawa)我々が忙しくしてようが世界は動いているということで、今日もちょっと特集しなきゃいけないニュースがありますから。皆さんも想像ついてるんじゃないすかね? それが今から発表する3位のニュースなんですけど。それが皆さんのご想像と合ってるかなということで、ちょっと考えながら行ってみましょう。最初のニュースです。

(SAEKO)第3位、アカデミー賞 ウィル・スミスがクリス・ロックを平手打ちに。27日に行われた第94回アカデミー賞の授賞式でプレゼンターを務めたコメディアンのクリス・ロックがステージ上で俳優のウィル・スミスに顔面を平手打ちされるというハプニングがありました。

(Saku Yanagawa)さあ、皆さん正解だったでしょうか? 

(SAEKO)日本でも報道されていたんだ。

(Saku Yanagawa)それはもう、センセーショナル、ショッキングな出来事でしたからね。今、収録してるのは月曜日じゃないですか。もう昨日のホヤホヤのニュースでしたから。

(SAEKO)もうソーシャルメディア、全部あれで。全部あのミームが。

(Saku Yanagawa)特に僕のFacebookとかさ、みんな友達がコメディアンじゃないですか。だからそこでいじっていたり、私見を述べていたりとかしましたよ。最初はね、多くの人があれをコントやと思ったみたいで。

(SAEKO)思った。仕込んでるんやって。

(Saku Yanagawa)実際の会場にいた俳優たちも「コントやろ?」と思っていたから。なんかみんな、「フォーッ!」みたいに最初、なっていたんやけども。「あれ? これ、どうやらマジやぞ?」ってなっていった感はあったよね。実際にね、このニュースに関しては今日、すごいたくさんメールをリスナーの方々からいただいてますから。ちょっと読んでいきたいんですが。たとえば……「サクさんに質問です。昨日のオスカーでのビンタ事件、アメリカではどのように報じられているのでしょうか? またコメディアンとして一線を越えた笑いやジョークについて、サクさんはどうお考えですか?」というメールだったり。

こちらは「私はウィル・スミスの行動に感動した1人です。妻や身内が公衆の面前で罵倒されたら、誰しも一発ぐらいカマしたくなるものです。アメリカではあの行動が称賛されていると聞きました。どうなんでしょうか? またサクさんなら一発、言ってやりますか?」という、まあいろんな意見があるかと思いますが。何があったか、ご存知ない方々のために説明しておかないといけないなと思うんですが。

まず3月27日(日)の夜、ロサンゼルスで第94回アカデミー賞の授賞式が行われていたんですが。そのドキュメンタリー部門のプレゼンターとして登場したクリス・ロック……このクリス・ロックは言わずと知れたスタンダップコメディアンのね、もう伝説の人ですよ。

(SAEKO)この番組でも何回も取り上げてますよね。

(Saku Yanagawa)そう。もう57歳だよ。びっくりしますよ。世代を代表するスタンダップコメディアンとして、ずっとフロントランナーでやってきた人ですけど。今回はプレゼンターとしてでていたんやけど、これまでもオスカーで司会を担当するなど、関わりが深いわけですよ。で、今回プレゼンターとして出てきて。要はドキュメンタリー部門の作品賞を発表するということだったんだけど。この人、いつも持ち味としては際どいジョークがひとつの特徴じゃないですね。それで今回、まず会場にいたペネロペ・クルスとハビエル・バルデム夫妻をいじるわけですよ。2人ともスペイン出身で、成功した俳優なんですけど。まず2人をちょっといじって。アハハハハハハハハッ!ってなって。

で、その次の流れで同じく2人とも俳優のビッグカップル、セレブカップルっていうことでウィル・スミスカップに行ったわけなんですよ。で、ウィル・スミスの奥さんで女優のジェイダ・ピンケット・スミスを差しながら「ジェイダ、君のこと大好きだよ。君が『G.I.ジェーン』の続編に出演するのを楽しみにしてるよ」という風に言ったわけ。これ、どういうことかというと『G.I.ジェーン』っていうのはデミ・ムーアが出演してヒットした映画で。女性が海軍特殊部隊に入るために丸坊主にするっていうシーンがものすごくセンセーショナルだったわけですよ。「あのデミ・ムーアが坊主にするの?」っていうところでいわゆるアイコン化して。ポスターとかでもそこが使われたりとかして、ある種のアイコンになったんだけど。

それでジェイダ・ピンケット・スミスって最近、実は丸刈りになっていたんだよね。これ、僕も知らなかったんだけど。最近髪を丸刈りにしたことも。ただ、どうやら彼女は2018年頃から脱毛症に悩んでいて。その中で丸刈りにした。本人もすごく苦悩したという記事とかが出ていて。僕、そのことも知らなかったんだけど、クリス・ロックもそれをどうやら知らなかったみたいなんです。でも、それでいじったら会場はウケたんだよね。それで彼女の横におったウィル・スミスも愛想笑いなのかわかんないけどアハハハッ!って……。

(SAEKO)にこやかにね。

(Saku Yanagawa)してたわけですよ。だけど横にいるジェイダ・ピンケット・スミス本人は明らかに不快な感じでいたわけよ。

(SAEKO)だって首とかもね……。

(Saku Yanagawa)そうそうそう。そしたら、ウィル・スミスがクリス・ロックがまだ舞台にいるのに、そこにツカツカツカッて舞台上を歩いてきてベチーン!っていきなりビンタした。で、さっきも言ったけど、この時点ではコント(寸劇)と思った人が多かった。「仕込みで、ウィル・スミスとクリス・ロックが裏で打ち合わせをしていたジョークだろう」と思った人も多かったんだけど、でも客席に戻ったウィル・スミスが完全に「ファック」っていう言葉を用いながら……放送禁止用語ですよね。「俺の奥さんの名前をお前のそのファッキンマウスから二度と発するな!」というのを大声でバーン!って言ったんですよね。これ、ABCが生中継していたんですけど。急いで差し替えですよ。で、会場の人は思うわけよ。「こんなウィル・スミスプロの俳優がこのFワードを生放送中に言うわけないのに言った。ということはこれ、マジやったんや!」って。

(SAEKO)しかも2回、言ったからね。ガチな顔で。

(Saku Yanagawa)それで理解した。もうクリス・ロックも唖然やったよ。

(SAEKO)ちょっと目、泳いでいたしね。

(Saku Yanagawa)あれはたぶんビンタの衝撃でしょう。猪木さんにビンタされた人もだいたいみんな、あんな顔になってるから。同じ表情ですよ。結構な衝撃だから。ビンタって。

(SAEKO)ちょっと目が泳いで、次の言葉を探していたよ。「えっ、えっ?」ってなって。

(Saku Yanagawa)それででもクリス・ロックは「ああ、ひっぱたかれてしまいましたね……これ、テレビの歴史の中でも最高の夜です」っていうフォローをして一応、進行したんですよ。

(Saku Yanagawa)でね、この後ちなみにウィル・スミスは本命と目されていた主演男優賞と受賞して。日本タイトルだと『ドリームプラン』っていうのかな? 要は要はテニスのウィリアムズ姉妹を育てたお父さんを描いた作品で主演男優賞を取ったんだけども。それで舞台に上がったウィル・スミス、ちょっと感極まって泣きながら「先ほどのことは全てのアカデミー関係者、ノミネートされた全ての方々に謝りたい」という風に一応、謝罪はしたということで。アカデミーの公式Twitterも後ほど、「いかなる暴力も我々は容認しない」という声明を発表してるんですよ。

ちなみにクリス・ロックは(暴行をされたことに対して)被害届を出さないということになってるみたいなんだけど。まあ、さっきも言いましたけどもSNSは大荒れですよ。まあ、どっちの意見もあるんですね。たとえばハッシュタグでブワーッとなっていたひとつ目。「#ArrestWillSmith」。つまり「ウィル・スミスを逮捕しろ」っていうのがひとつ。まあ、暴行罪ですからね。あと、もうひとつは「#CancelChrisRock」。「クリス・ロックをキャンセルしろ、降板させろ」ということですね。

ちなみにクリス・ロックとジェイダピンケットとの間には因縁というか、過去がありまして。2016年……この番組でも1回、言ったことがありますけど。アカデミー賞の全てのノミネートが白人俳優で、黒人がいないということで「#OscarSoWhite」という批判を受けたことがあったんだよね。それで多くの有色人種の映画人がアカデミー賞のボイコットを発表したんです。それでジェイダ・ピンケット・スミスもその中の1人だったんですけど。この時の司会がクリス・ロックだったんですね。で、舞台に上がって。「いやー、今年はいろんな俳優がボイコットを表明しましたね。中でもジェイダ・ピンケット・スミスが印象的でした。でも俺に言わせりゃ、それは俺が日リアーナのパンティーをボイコットしたみたいだよね。ハナっから別に招待されてないでしょ?」っていうジョークを言ったの。

だから、要はお呼びでないっていう。「そもそもノミネートされてないのに何をボイコットしてるんだ?」っていうことなわけですよ。で、会場はそれに沸いたっていうのがありまして。で、別にそこでいざこざがあったとかはないんだけども。そういう風にジョークにしたという過去があるわけですよ。で、ちなみにその年、クリス・ロックはアジア人の少年を舞台上に呼んで、ものすごいステレオタイプ的ないじりをして炎上したのよ。むしろそっちの方がニュースになったぐらいなんですよ。批判としては。っていう歴史がある中での今回の一件なんだけど……この3人、もちろん初対面じゃなくて。ずっとハリウッドにいる人たちだから親交はあるし、仲はある程度いいっていう風に芸能記者は言ってるんだけど。でも、わからへんやん? 芸能記者が「ああ、仲いいっすよ」って言っても。

(SAEKO)まあね。3人でいるところを見ただけかもしれないもんね。

(Saku Yanagawa)そうそう。まあ、そんなのは本当はどうでもいいのよ。仲がいいとかは本当にどうでもよくて。で、この問題の核心に行きたいんですが……まずクリス・ロックから。クリス・ロックのこのジョーク、いわゆる「容姿いじり(ボディ・シェイミング)」っていうものになると思うんやけど。しかも今回、病気ですよ。この番組でもずっと言ってきましたけども今、アメリカにおいて人の容姿を自分の物差しでジャッジして……たとえば背がちっちゃいとか、大きいとか。それから痩せている、太っている。それこそ髪いじりもそうですけども。そういうことをやるのは今では時代錯誤だという風に言われていて。だからほぼ、容姿いじりは行われていないわけです。自分で自虐することはあってもね。

アメリカでも容姿いじりは「時代錯誤」

(Saku Yanagawa)で、今回のクリス・ロック。さっき「知らなかった」って言ったじゃないですか。ジェイダ・ピンケット・スミスの脱毛症のことを。でも、「知らなかった」っていうのは論外ですから。その今の時代のギリギリのラインがどこか?っていう線を自分でちゃんと認識した上で、そこのギリギリを攻めるていうのがコメディアンの姿なんだとしたら、この無知っていうのは「罪」だよね。批判覚悟で行くっていうのはある程度、わかるよ? だけど、無知は罪ですから。これに関して「知らなかった」では僕は済まされないとは思うんです。しかも、仮に知ってたとしてもね、ライン読みは完全に間違えてるよね。それでこれ、ひとつ思うのはクリス・ロック、こういうジョークをおそらく自分で考えてないんちゃうかな?って。

(SAEKO)そうなの?

(Saku Yanagawa)割とね、こういうオスカーレベルのモノローグとか……今回はプレゼンターだから、もしかしたらそこまでじゃないかもしれないけど。ホストとしてのモノローグはおそらくライターが書いているわけ。だから、「ライターがいるんじゃないか?」というのはコメディアン同士の会話の中でもされていたんですよ。「これ、クリス・ロックは自分で作ってないでしょう?」って。言わされているというか、いろんなジョークを提供された中から選び取ってるんだけど。だとしたら、その選び取り方を間違ってるよね。その読みが甘いっていうことは確実に言えることですから。だからもちろんクリス・ロックの今回のジョークは0点ですよ。0点という前提でここから話をしたいんだけど……じゃあ、ウィル・スミスは何点か? 僕はマイナス100点、マイナス1000点だと思う。

っていうか、もうこれは「最悪」と言わざるをえないと僕は思っていて。これ、リスナーにファンの方がおったらごめん。別に僕もウィル・スミスの演技も大好きだし、人となりも好きなのよ。でも今回のことはかなり重大にヤバいんちゃうかな?っていうのをちょっと思っていて。特に日本語のSNSとかを見た時に「奥さんを守るためにやったこと、かっこいいね!」みたいな意見が多いこと、多いこと。いや、これね、もしそれが許されるんだったらコメディだけじゃなく、全ての芸術、表現を行う人々への大きい大きい脅威ですよ。

(SAEKO)ああ、なるほどね。

(Saku Yanagawa)もちろんね、僕らはラインを見極める仕事で。そこに対してギリギリを攻めていくこともありますよ。その時に「一線を越えた」って思う人も会場の中にはいるかもしれへん。そのギリギリのラインは人によって違うから。でも、その「一線を越えた」って思った人が舞台上に上がってきて、暴力で解決していいなんてことがあるわけないのよ。

(SAEKO)それはそうね。

(Saku Yanagawa)現にこの今回のオスカーってね、随所に青色と黄色が施されていて。映画界がウクライナへの支援を呼びかける場だったんですよ。黙祷だって行われていたし。だけど、ウィル・スミスの行動はその意味をまるで理解していないというか。要は、不当な暴力への抵抗。そして平和への祈りと情熱への冒涜行為だと思うんですよ。「暴力での解決は何も生まない」っていうことを映画の作り手は一番理解してるはずじゃない? だからこそ、映画という芸術っていうのが生まれているという意味もあると思うし。実際、それの最高峰の式典でそういうことが起こってしまったっていうのはただただ残念と言わざるをえないかなという風に思うんですよ。

で、これをもし少しでも称賛したりとか……共感をする人がいてもいいとは思うんだよね。その暴力っていう行為をなしにしても。あとさ、「俺でも一発、やってますよ!」みたいなコメントもあるけど。それ、イキって言ってるんだったら全然いい。「俺、行っちゃうよ?」って。だけど、本気でウィル・スミスの行動を称賛する気持ちや意思があるんだとしたら、結構怖いことやと思うんですね。僕は。

この時、僕はワールドコメディエクスポっていうコメディフェスティバルの楽屋にいたんですよ。で、ワールドコメディエクスポって言うぐらいですから、10人のコメディアンたち……国籍もアメリカだけじゃなく日本やカナダ、ロシア、ブルガリア、アルゼンチン、クロアチア、インド。もうたくさんのコメディアンがいる中で、その世界中から来てる我々コメディアンのが本当に騒然としたのよ。この映像を見て。まあ、クリス・ロックっていうコメディアンとしての同じ立場の人がベチーン!っていかれたわけですよ。

で、それを称賛する声があるっていうのもリアルタイムで入ってきてたわけですよ。それで思ったのが、「これがもし賞賛される世界なら、我々はこれからSPを雇わなきゃいけなくなってしまうよね」って話をしたの。僕らの舞台、スタンダップコメディっていうのは舞台に1人で立ちますから。漫才みたいに2人おって、ボケ・ツッコミじゃなくて。舞台にコメディアンとSPの2人が立つみたいにしないと本当に怖いよね、みたいな話をしてて。もちろん、言葉の暴力っていうのもあるよ。それはもちろん、いけないんですよ。

だから、そのさっき言ったクリス・ロックのジョーク選びとか、そのジョークっていうものに関しては本当によくはないよね。だけどこのウィル・スミスっていう人は今後の俳優人生の中で、おそらく一生言われ続けるしさ。これを、なんだろう? 「男気」とか「美談」とかで済ましちゃいけないだろうなと思うし。これ、別に男気でも何でもないなと思うんだよね。だから、これを美談と言う人とはちょっとあんまり、表現者として仕事はしたくないなっていうのを思ってしまいましたね。別にね、この夫妻っていじるところ、他にいっぱいあるじゃないですか。だからクリス・ロックからしたらこのレベルの人でもね、その線を間違うんやっていう。これは別に「いろんな人の線がありますからね」ではないよ。完全に線を間違っているから。というのはあるんですけど。

「アメリカの笑いはこういうもんだ」

(Saku Yanagawa)あと、これはひとつ思ったことで強調しておきたいんですけど。なんかね、「アメリカの笑いはこういうもんだ」っていう日本語のツイートが多すぎるなと思って。なので何件か、紹介しちゃいますけども。たとえば「ウィル・スミスの1件、いい一発だったと思う。それにしてもアメリカのコメディっていうのはこうやって人をけなしたり、人種差別をしたりするのがデフォルトっていう時点でレベル低すぎ。民度を疑う」とか。「オスカービンタ騒動、よくわかんないコメディアンが出てきて軽口を叩いたと思ったら自分が叩かれていて乙。そもそもアメリカのお笑いって全部差別が基本だから笑えない」とか。「よくやったぞ、ウィル・スミス。差別には鉄拳制裁だ!」っていうね。これ、お前らが一番無知だよ?っていう。

だからこれ、別になんもわからんままクリス・ロックと同じことをしてるんですよ。無知で他者をパンチダウンしてるわけでしょう? そんなのさ、そう言っている人たちはもうアメリカのコメディアンに平手打ちされても文句言えないからね。僕が行ってペチーン!ってやって。「お前、行ったるで!」っていう風に……いや、これはだからイキって言ってるわけ。同じことでしょう? で、それをやられた時にこの人たち、果たして「よくやった!」って言えるか?っていう風に僕はちょっと考えたかな?

だからね、日本の作品も国際長編映画賞を取ったりとかして、すごいいい夜だったわけなんだけども。でも本当にクリス・ロックの言うように「歴史に残る夜」にね、悪い意味でなってしまったかなっていうのは思いますし。ねえ。なんか間違って作品賞を発表しちゃった2017年とかさ、エレン・デジェネレスがセルフィーをやった回とかさ。今でも「ああ、あの時ね」って覚えてるじゃないですか。

(SAEKO)ちょっとしたハプニングみたいなね。別にオスカーとか、グラミーとかだけじゃなくて。

(Saku Yanagawa)それで言うたら、ほら。スーパーボウルのハーフタイムショーでジャネット・ジャクソンがおっぱい出したりとか。ジャスティン・ティンバーレイクと。まあ、あれはやらせやったけど。とか、カニエ・ウェスト……今はYeか。Yeがテイラー・スウィフトが受賞した時に舞台上に上がってきてスピーチをぶち壊したとか、ありましたけど。でも本当に、たとえば10年後とかさ、「あの時って誰が取ったっけ? ああ、クリス・ロックがウィル・スミスにひっぱたかれた時か」っていう風に言うと思うよね。だからそれぐらいセンセーションでね、いろんな人がいろんなことを言うオスカーになってしまったなと思いますよね。

(SAEKO)たしかに。ちょっとコントラバーシャルだったね。

<書き起こしおわり>

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