渡辺志保 Lil Nas X, Jack Harlow『INDUSTRY BABY』を語る

渡辺志保 Lil Nas X, Jack Harlow『INDUSTRY BABY』を語る INSIDE OUT

渡辺志保さんが2021年7月26日放送のblock.fm『INSIDE OUT』の中でリル・ナズ・Xとジャック・ハーロウの『INDUSTRY BABY』を紹介していました。

(渡辺志保)今日のオープニングチームはこれまた先週の金曜日に放たれた超特大チューンですけども。リル・ナズ・Xさんが彼のデビューアルバム『MONTERO』に向けていろいろと動き出しているところですけども。先週の金曜日に『INDUSTRY BABY』という新曲をリリースしました。フィーチャリングアーティストにジャック・ハーロウを迎えています。で、この曲のプロダクションにカニエ・ウェストが関わっているということで。

(DJ YANATAKE)今日はもう、カニエ関連しかかけませんよ!

(渡辺志保)そうそう。カニエまみれなんでね。で、ただ聞くと、メインプロデューサーはいつもリル・ナズさんの曲をやってるTake a Daytripっていう2人組のプロデュースユニットがたぶんメインで。たぶんカニエさんはその全体の一部をちょちょちょっと触っていらっしゃるだけなのかな?っていうのをビートで感じて。ちょっと私もそういう風に思ったわけなんですけども。でもこれ、ミュージックビデオもやっぱすごくて。

(DJ YANATAKE)なかなかショッキングなね。

(渡辺志保)なかなかショッキングな(笑)。

(DJ YANATAKE)あられもない姿でね。

(渡辺志保)すごいですよね。まあ、美しいなとも思いながら見ていたわけなんですけども。で、ミュージックビデオの舞台は刑務所なんですよね。それでうまいなって思ったのは、彼自身も今、ナイキから訴訟を起こされているということで。

(DJ YANATAKE)例のサタンシューズの話ですね。実際の血を1滴入れたっていう。

(渡辺志保)それもたぶん絡んでるんだろうけど。でも、ミュージックビデオの概要欄とか、あとは彼のホームページに行けばわかるんですけど。これ、リル・ナズ・Xが募金を募っているんですよね。で、これは「ベイル・ファンド(Bail Fund)」って言うんですけども。アメリカの司法システムって裁判が始まって判決が下るまでに保釈金を積めば出てちゃうんですよ。裁判中でも。イコール、金持ちは罪が軽くなるとか……まあ、裁判を逃れるってことはないのかもしれないですけど、だいぶ優遇されるわけですよね。で、500万とか1000万とか保釈金を積んだら釈放されるっていうシステムがあって。

でも、金持ちはそれでいいかもしんないけど、実際にお金がない人たち。これは本当にミーク・ミルなんかもずっと言ってますけれども。いわゆる有色人種の人たちっていうのは貧しい人も多くて。結果、弁護士もちゃんと付けられないっていうことなんかも問題になっているわけですよね。かつ、有色人種の特に男性の方は大量投獄されるというようなことがずっと問題になっていて。そのためにベイル・ファンドっていって、みんなの募金で困ってる人たちの保釈金に充てようっていう、そういったシステムがあるわけなんですけど。

ベイル・ファンド(Bail Fund)への募金を呼びかける

(渡辺志保)今回はこの『INDUSTRY BABY』のミュージックビデオ。もしくは曲そのものを用いて、リル・ナズ・Xがそういった募金活動をファンのリスナーの方に呼びかけているっていう、そういうことなんだよね。ですので、ただ単純に「過激なミュージックビデオを作っていてすげえな」っていうだけではなくて、そういったストーリーも裏にはあるよということをお伝えしたいなと思います。

(DJ YANATAKE)なるほど。なんかヤング・サグとガンナとかも60人分ぐらいだかなんだかね。

(渡辺志保)そうなんですよ。ベイル……保釈金を払って冤罪で刑務所にずっといる方とか、勾留されっぱなしの方とかもいますから。そういった方を一気に助けたという話もちょっと前にありました。

(DJ YANATAKE)なんかラッパーの成功した人、そういう動きをするのはいいことですよね。

(渡辺志保)そうそう。本当にね、素晴らしいことだと思います。というわけで、ちょっと話題の1曲を聞いていただきたいと思います。カニエ・ウェストがプロデュースに関わっている1曲ということで。リル・ナズ・X&ジャック・ハーロウで『INDUSTRY BABY』。

Lil Nas X, Jack Harlow『INDUSTRY BABY』

<書き起こしおわり>

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