石橋貴明 大谷翔平の初のMLBオールスター戦とホームランダービーを語る

石橋貴明 大谷翔平の初のMLBオールスター戦とホームランダービーを語る 石橋貴明のGATE7

石橋貴明さんが2021年7月18日放送のTBSラジオ『日本生命 presents 石橋貴明のGATE7』の中で大谷翔平選手のはじめてのMLBオールスター戦とホームランダービーについて話していました。

(石橋貴明)まあ、今週はやはりMLBのオールスター。すごかったですね。本当に朝、あんなにスパッと目覚めるんだな、人間って。なんか大谷くんよりも俺の方が緊張しているみたいな(笑)。だいぶ前から起きちゃっていましたからね。なんか、なんだろうね? 自分の子供とか、親戚の子とかが運動会に出るような、そんな気分で日本国民のほとんどの人が見ていたと思うんですけども。

だから、ホームランダービーの時も「ハア……ハア……」って言っている大谷くんを見ていると「大丈夫? 無理しなくていいから!」って。親心になっちゃって。でも、はじめて見ましたね。ああいうへばっている顔。息が上がっている顔。1年目の時に僕、9月に実はアナハイムに行って、大谷くんの試合を見に行って。で、打撃練習の後でちょっと5分ぐらい話す時間をもらって。

で、大谷くんが「グラウンドレベルだとみんなに見られちゃうんで」っていうことで、アナハイム・エンゼルスのベンチ裏でちょっと話したんですけども。その時が9月だったんですよ。1年目の。で、前に松井秀喜くんに聞いたら、松井くんはメジャーの1年目の5月。シーズンが始まってちょうど2ヶ月ぐらいの時に突然、バットが振れなくなったんですって。それが、高校時代やプロ野球を通じてはじめてのことで。「なんでこんなにバットが振れないんだろう?」ってなって。

松井秀喜が感じたメジャーの壁

(石橋貴明)それは、松井くんの長いメジャーの歴史の中でもその1年目の5月だけのことだったらしいんですけども。要は、今まで経験したことのない連戦。あと、移動距離と時差。そういったことではじめて経験した疲れを自分で感じたと。で、とにかく振れなくてどうにもならなかったらしくて。だからあの頃、「ゴロキング」って松井秀喜くんは言われていたんですけども。それがもう、途轍もなく自分の中ではじめて感じた疲労度だったっていうことで。

俺はその話をぜひ、大谷くんにもぶつけてみようと思って。「もう9月だけど、5月ぐらいってバット、振れた? 疲れとか、出なかった?」って。日本のプロ野球ってかならず、まあ多くても6連戦やれば月曜日は休みなんですよ。だけどメジャーに行くと20何連戦とかもあるし、全然日程に休みがない。日本みたいにかならず週イチで休みなんてことはないんで。長いと延々と続いていっちゃって。雨で流れると突然、その日にゲームが入っちゃったりとかっていうスケジュールで。かならず、9月30日で終わるとかっていうスケジュールなんで。

で、「大谷くん、今年の5月……松井くんはこういうことがあったって言っていたんだけども。バット、振れた?」って聞いたらケロッとして言ったんですよ。「振れましたよ」って。「えっ? 疲れ、感じなかった?」「いや、全然」って。「いや、松井くんはこういう風に言っていて。すげえ振れなかったって……」「いや、僕は守ってないですから」って。「『守ってない』って……大谷くん、ピッチャーやってるじゃん!」「いや、あんまり感じないですね」って言っていて。「この人は怪物だな!」って思ったの、俺。

だからはじめて、ああいう膝に手を当てて「はあ……いや、これ、疲れる……疲れる……」って言ったんでしょう? はじめてああいう姿を見たなっていう。「もう無理しないでいいから、翔平! 翔平、無理しないで!」って。で、そういう時にトラウトとかプホルスとかが電話をかけてくるから。2回目は「もういい」って言ってましたよね。「翔平にそんな、電話かけてこないで! トラウト! プホルス!」って思っちゃったんだよね。

「翔平、無理しないで!」

(石橋貴明)まあ、でもすごかったですね。そして次の日、先発するわけですからね。で、バッターボックスに2回も立って。もう結果とかなんとかっていうことは……多くの日本人はホームランを打って、全部のバッターを三振取るだろうって思っていますけども。そんな甘くはないわけですよ。出ている人たちは超一流なわけですから。まあ、とにかくケガをせずに無事に後半戦に向かっていければそれで十分で。

(石橋貴明)大谷くんに至っては今回で終わりじゃないですから。これから少なくとも10年以上はオールスターに出ていくと思うので。またすごい活躍をオールスターでしてくれますから。大丈夫です。今回は十分……あの膝をついて「ハア……ハア……」ってなっていた時に国民全員が「翔平! 無理しないで!」って。その思いをみんな、来年のオールスターに向けて。もう後半戦も始まりますから。がんばっていただきたいなと。

<書き起こしおわり>

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