佐野元春 デビッド・ボウイ追悼特集

佐野元春 デビッド・ボウイ追悼特集 SOUND AVENUE 905

佐野元春さんがTBSラジオ『Sound Avenue 905 元春レイディオ・ショー』の中でデビッド・ボウイさんの追悼。デビッド・ボウイさんの名曲の数々を振り返っていました。

(佐野元春)さて、また1人の素晴らしいロックアーティストが亡くなりました。デビッド・ボウイ(David Bowie)。元春レイディオ・ショーでもデビッド・ボウイのレコードを過去に多く紹介してきました。今夜は彼が残したレコードを改めて聞きながら、追悼の特集としたいと思います。

デビッド・ボウイ。イギリスを代表するロックアーティストです。69才で亡くなりました。レコーディングアーティストとしてデビューしたのが1964年。最初はデイビー・ジョーンズ(Davie Jones)という芸名でデビューしていました。その後、何枚かレコードを出しているんですけども、1972年に出したアルバム『Ziggy Stardust』。このアルバムが大ヒットして人気が出ました。

とてもファッショナブル。そして演劇的なステージですよね。グラム・ロックなんて呼ばれてましたけども。デビッド・ボウイはそれまでにない、新しいエンターテイメントを作りました。その後、80年代。デビッド・ボウイは米国でレコードを作ります。ナイル・ロジャース(Nile Rodgers)をプロデューサーに迎えたアルバム『Let’s Dance』。このアルバムが大ヒットして世界的なスターになりました。

David Bowie『Let’s Dance』

David Bowie『Heroes』

個人的に自分がいちばん気に入っているデビッド・ボウイの曲はどれか?と言えば、この曲。『Heros』です。デビッド・ボウイがドイツ、ベルリンに渡ってブライアン・イーノ(Brian Eno)と一緒に作った音楽ですね。アルバムで言うと、『Low』、『Heroes』、そして『Lodger』。後に『ベルリン三部作』と呼ばれていました。この3枚のアルバム。僕は個人的によく聞いていました。元春レイディオ・ショー、今夜はデビッド・ボウイの音楽を振り返っています。

さて、どんなアーティストにも終わりがあれば始まりがあります。デビッド・ボウイのデビューは60年代。この当時のレコードを見つけたので聞いてみたいと思います。リリースは1965年。デイヴ・ボウイ、当時18才ですね。デビューしてまだ間もない頃です。David Bowie with The Lower Thirdという名義でレコーディングをしています。曲は『Can’t Help Thinking About Me』。

David Bowie & The Lower Third『Can’t Help Thinking About Me』

デビッド・ボウイ『Can’t Help Thinking About Me』。リリースが1965年。イギリスではまさにビートルズを始めとしたビートポップスが全盛の頃ですね。デビッド・ボウイ、当時18才。まだ少年と言っていい頃のデビッド・ボウイのレコードを聞いてみました。まあ、たしかに曲調からすると、当時のキンクス(The Kinks)とかザ・フー(The Who)、そしてザ・プリティ・シングス(The Pretty Things)あたりを思い出すようなゴキゲンなポップロックですよね。すでに天才の片鱗を見せている、そんな感じのレコードでした。

元春レイディオ・ショー、今夜はデビッド・ボウイの音楽を振り返っています。デビッド・ボウイ。僕が見る限り、とても英国的なアーティストです。そのデビッド・ボウイがアメリカのソウル・ミュージックを目指したというのはとても興味深いです。1975年のアルバム『Young Americans』。このアルバムは米国フィラデルフィアのシグマ・サウンドというレコーディングスタジオで作られています。

シグマ・サウンドと言えばフィラデルフィアソウルの本拠地ですね。オージェイズ(The O’Jays)、スピナーズ(The Spinners)、スタイリスティックス(The Stylistics)。そんなグループが全米でヒットを飛ばしていた時代です。フィラデルフィアソウルの魅力にハマったデビッド・ボウイ。この時代のレコードから『Young Americans』。そして『Fame』。2曲聞いてみます。

David Bowie『Young Americans』

David Bowie『Fame』

David Bowie『Ashes To Ashes』

David Bowie『Boys Keep Swinging』

デビッド・ボウイ『Ashes To Ashes』、そしていま聞いているのが『Boys Keep Swinging』。元春レイディオ・ショー、今夜はデビッド・ボウイの音楽を振り返っています。

(中略)

今夜の元春レイディオ・ショー、デビッド・ボウイの音楽を振り返ってみました。同じ時代を生きたミュージシャンが亡くなるということはとても残念なことです。デビッド・ボウイが残した音楽に最大のリスペクトを込めて、改めて追悼の意を表したいと思います。番組ラストの曲は1972年。Mott The Hoopleのヒット曲。ソングライティングはデビッド・ボウイです。生前、『この曲はやっぱり自分が歌うべきだった』なんて言っていたそうです。デビッド・ボウイ自身が歌うこの曲を聞いてお別れです。『All the Young Dudes』。デビッド・ボウイ。

David Bowie『All the Young Dudes』

<書き起こしおわり>

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