石山蓮華さんとでか美ちゃんさんが2024年6月25日放送のTBSラジオ『こねくと』の中で映画『アイアム・ア・コメディアン』について話していました。
（石山蓮華）先週はウーマンラッシュアワーの村本大輔さんを追ったドキュメンタリー映画『アイアム・ア・コメディアン』をご紹介いただきました。一足、お先にでか美ちゃんも私、石山も試写で拝見いたしました。
（町山智浩）どうでした？
（石山蓮華）面白かったです。私は。なんかその、村本さんが本当に正直者でまっすぐで。で、この村本さんのうまくいかないこともある軌跡っていうのをずっと追っていくと、こんなにヒリヒリしながらも、まっすぐにお笑いというもの。そして社会というものに向き合っている村本さんという人がいるんだなっていう。なんか本当に見れてよかったなと私は思いました。
（でか美ちゃん）私も見ていて思ったのが、私の中の村本さんのイメージって、これも合ってると思うんですけど。やっぱり尖っていて。本当に唯一無二。我が道を行く人。一匹狼ってういイメージだったんだけど。この『アイアム・ア・コメディアン』を見たら、相方のパラダイスさんもそうだし、吉本のマネージャーさんもそうだし。非常に周りの人に愛されていて。家族もそうですけども。だから協力者が村本さんにいるということに、なんかすごい別に友達でも何でもないんですけど。ほっとするというか。きっと繊細な方なんだろうなっていうのはいろいろ拝見してて感じてた部分なんで。その繊細さも、映画の中で結構度々、涙を流されたりしてる部分でね、感じてたんで。ちゃんとそばにいてくれる人がいるんだっていう部分も、すごい良かったなと思いました。
（町山智浩）本当に一緒にお酒を飲んだりすると、無邪気な人なんですよ。でね、もう40過ぎてるけど、すごくかわいいの。
（石山蓮華）そう。なんか、かわいい感じ、ありましたね。
かわいげがずるいウーマン村本
（町山智浩）ねえ。もう、むちゃくちゃ言うんですよ。村本くんって。「何を言ってるんだ？」っていうようなことを言うんだけども。何を言ってもかわいいっていうところでね、ものすごく得をしてるずるい奴だなって思ってますね（笑）。
（でか美ちゃん）こう言っていいのか、わからないですけども。すごい人たらしなんだなと思いましたね。
（町山智浩）俺、たらされたと思う（笑）。
（石山蓮華）だって村本さんが人の話を聞くシーンっていうのが度々、出てきましたけど。本当にその人の話を遮らずに、しっかり相手のお話をまっすぐに聞かれますね。
（町山智浩）そうなんですよ。だからもう全然、彼は最初ね、原発のこととか興味なかったわけですけど。で、実際に福島の方に行ったり、沖縄に行ったり、朝鮮学校の人たちと会ったりして、どんどん人に話を聞いていって。それでどんどんどんどん彼自身がもう、なんていうかですね、お笑い芸人としてですね、高いところに上がってく感じが……あのね、僕ね、彼のセリフで前も言いましたけど。「お笑い芸人って世界で一番、素晴らしい仕事だと思ってる」って言うんですよ。こんなこと言えるお笑い芸人の人って今、いるの？
（でか美ちゃん）思ってはいても、ちょっと自虐的な方の方が多い気はしますね。
「お笑い芸人が世界で一番素晴らしい仕事」
（町山智浩）多いでしょう？ 「所詮、お笑いだから」みたいな。そうじゃないんですよ。彼は「本当に困ってる人とか悩んでる人、苦しんでる人を笑わせることができるっていう、こんな素晴らしい仕事がこの世にあるんだろうか？」って本気で思ってるんですよ。それを、舞台とかで言うのではなく、自分のお父さんに言うんですよ。
（でか美ちゃん）あのシーン、すごい良かったし。家族っていう、血縁というものの、なんだろうな？ 逃れられなさみたいなのもすごい感じたし。本人からしたら結構、しんどい時期だったかもしれないけど。なんか、いいシーンだなと思っちゃいましたね。喧嘩しちゃうシーン。
（町山智浩）ねえ。要するにお父さんが村本くんが政治的な話をしてるから、気に食わなくて。「やめろ」ろって言うと、彼はそこで戦うんですよね。まあ本当にね、まさか泣かされるとは思いませんでした。僕、この映画で。
（石山蓮華）私も見た後にこんな気持ちになるとは思わなかったなと思って。
（町山智浩）どうしてかは言えないですけど。
（でか美ちゃん）そう！ でも、ぜひ見てほしい。
（石山蓮華）ということで『アイアム・ア・コメディアン』は来週、7月6日土曜日から全国順次公開です。ぜひ、ご覧ください。
＜書き起こしおわり＞
