みうらじゅんさんが2023年3月23日放送の文化放送『大竹まことゴールデンラジオ』の中で『シン・仮面ライダー』について話していました。
（みうらじゅん）今日ね、あれなんですよ。「今日ね」っていうことでもないんですけど。一昨日かな？ 『シン・仮面ライダー』を見に行ったんで。これ、ちょっと言っておかなきゃなとは思ったんですけども。
（大竹まこと）『シン・仮面ライダー』。
（みうらじゅん）仮面ライダーは、もちろんご存知ですよね？ 大竹さんは、見てましたか？
（大竹まこと）ええと、まあ、見てましたよ。ものすごくじゃないですけど。
（みうらじゅん）初代の頃ですよね？
（大竹まこと）はい。そうだと思いますけども。
（みうらじゅん）藤岡さんがやっていた1号か、次の一文字隼人のやつですよね？ 僕もね、中学1年ぐらいだったんで。僕、その頃、すっかり仏像が好きになって。仏像の方ばっかり見てたんで、あまり熱を込めて見てなかったんですけども。仮面ライダー、やっぱりずっと気にはなってたんで。1号から、今のやつもテレビでやってますけど。たまには見てるんですよ。で、ビデオで見直して、ほぼたぶん全部見たとは思うんですけども。あんまり、初めは僕は思い入れはなかったんですけども。今度の『シン・仮面ライダー』というのは、1号ライダーなんですよ。
ずいぶんいろいろな、新しい仮面ライダーでましたけども。『シン』は1号ライダーで。実は「旧」なんですよね。だからタイトル、ちょっと間違ってるなとは思ったんですけども。あれ、旧仮面ライダーなんですよ。1号仮面ライダーが新たに出てくるっていうやつなんですけども。
（大竹まこと）なるほど。
（みうらじゅん）仮面ライダーってね、僕、中学の時は京都にいましたんで。撮影場所とかがちょっとよくわからなかったんですけども。野外が多いんですよね。仮面ライダーが戦うのは。大概が野外で。当然、通行人とかが映っても大変なんで。大概が、山に行って戦ってるんですよね。
（大竹まこと）そうですね。うん。
（みうらじゅん）今も割と、フードコートがありそうなちょっと地方の都市のビルの前ぐらいでよく戦ってるんですけれども。昔はね、もう確実に山場だったんですよ。その山場、ずっと「どこなのかな？」と思っていたんですけども。上京してから、わかったんですけど。奥多摩なんですよね。大概が奥多摩で。ショッカーの基地、本拠地っていうところも奥多摩にあるような感じなんですよ。
（大竹まこと）それは、あれですか？ 設定の中でもそうなんですか？ 設定とかは関係ないんですか？
（みうらじゅん）撮影事情から奥多摩になったんだと推測するんですけども。ショッカーって、世界征服を企んでるんですよ。でもなんで、そんな奥多摩に本拠地を設けてるのかな？って、ちょっと疑問だったんですけども。僕、大学も多摩地区で、近かったんで。たまに友達の車に乗せてもらって、奥多摩の方にドライブとか、よく行ったんですけども。「ああ、ここがライダーが戦っていたところだな」って思ってたんすけど。『シン・仮面ライダー』もそれをちゃんと踏襲してたんですよ。
「老いるショッカーたち、わかるでしょう？」っていう感じの、車のナンバープレートが大映しになって。多摩のナンバーなんですよ。わざわざそこをね、大映しにするところがグッと来るところだったんですけども。「初代ライダーは多摩でしょう？」っていう。端々にそういう要素がいっぱい入っていて、ファンを喜ばせてくれる映画だったんですけれども。その奥多摩の多摩のところに、野猿街道というのがあって。そこに昔、ホテル野猿っていうのがあったの、ご存知ないですか？
（大竹まこと）いや……。
（みうらじゅん）知りません？ 僕も、行ったことはないんですけど。俺らの大学のクラスメートの間では噂が立ってたラブホテルなんですよ。
（大竹まこと）野猿？
野猿街道のホテル野猿
ヒロさんの青春散歩
社会人になって、初めてお会いする方の出身地が、多摩や相模原、町田だったりすると、「ホテル野猿って、知ってる？？」と言うと100％の確率で打ち解ける！！?何度、使った事か!?? pic.twitter.com/lSxHa6NwCi— ガチヲタ?✝️ヒロさん (@hiro3CHVRCHES) January 28, 2023
（みうらじゅん）野猿街道のところにね、大きい看板が立っていて。「ホテル野猿」って書いてあった思い出があるんですけども。あの頃、たぶんラブホテルもそこ、たぶん1軒しかなかったんじゃないですかね？
（大竹まこと）まあ、ラブホテルの走り？
（みうらじゅん）走りだったような気がするんですよ。それで後にね、とんねるずさんたちが野猿っていうグループを組むじゃないですか？ あれね、ルーツはたぶんホテル野猿だと僕は踏んでるんですけど。絶対そうだと思うんです。結構ね。巷ではっていうか、割と噂だったんですよね。そこがなんかすごいみたいな。
（大竹まこと）はい、はい。
（みうらじゅん）なんかね、『シン・仮面ライダー』を見ていて、ついついね、ホテル野猿のことをずっと思い出していて。
（はるな愛）いや、思い出すって（笑）。
（みうらじゅん）「行かれた方、いないかな？」って思って今、聞いたんですけど。今、ちょっと調べてみると、もうないらしくて。
（大竹まこと）ああ、もうないですか？
（みうらじゅん）当時ね、80年代ですよね。結構有名でしたね。ホテル野猿は。
（はるな愛）ベッドでも戦ってたということですか？
（みうらじゅん）うん。また違うところで戦っていた人たちがいたっていうことでしょうね。ええ。今日、そんな話です。
（はるな愛）アハハハハハハハハッ！
（みうらじゅん）ごめんなさい（笑）。
（大竹まこと）ありがとうございます。
（みうらじゅん）知りません？ 愛ちゃんも、知りません？
（はるな愛）知らないです。私の知ってるところはね、大阪はね、ちょっとね、セクシーな番組があったんですよ。夜に『おとなのえほん』みたいな番組だったんですけど。そのコマーシャルのスポンサーがラブホテルだったんですけど。もうね、夢ある名前でしたよ。子犬のベッドとか。
（みうらじゅん）子犬のベッド？
（はるな愛）そう。あと、もしもしピエロとか。なんかそういうね、ちょっとファンタジーな感じでしたけど、野猿って……すごい渋くないですか？
（みうらじゅん）「野猿」って書くんですよね。だからたぶん、そのとんねるずさんの野猿はそこから来てると思いましたね。それは、当時ね。
（大竹まこと）横浜の方に、赤い靴っていうのはありましたね。
（みうらじゅん）赤い靴、ありました、ありました。看板、見たことあります。
（はるな愛）ああ、「赤い靴♪」のあの赤い靴？
（大竹まこと）横浜だから。
（みうらじゅん）京都でもね、ちょっとここらで、みたいなタイトルのやつが四条かな？ なんかのところに看板があって。たぶん、「ちょっとここらで」って言って、入るんですかね？ ドライブしている男がハンドルを切るんですかね？ そういう、なんか80年代の洒落た名前のやつあった中で、やっぱりホテル野猿っていうのは相当インパクトありましたね。
（大竹まこと）まあ、でも元を正せば野猿峠から来てるんだから。まあつける時は、そんなに躊躇はなかったんだと思いますね。で、後になってみれば、野猿っていうラブホテルは結構インパクトがでかくなるなと。
（みうらじゅん）ありますよね。
（はるな愛）なんか激しさがね。あと、ホテルエンペラーというのもあったんですよ。
（みうらじゅん）ああ、ありましたね。
（大竹まこと）目黒だよね？
（はるな愛）大阪にもあったんですよ。うちの、大和川の近くにも。エンペラーでつくと、ちょっとなんかすごく、それ相当の何かがないと、ちょっとね。高貴な。なんか、躊躇するじゃないですか。
（みうらじゅん）目黒のエンペラーは取材で1回、行ったことがあるんですけども。回転ベッドがあるところで。昔はもう、回転ベッドとガラス張りで有名でしたね。
（大竹まこと）目黒のエンペラーは俺も取材で行ったことあるけど。
（はるな愛）ほんまに取材？ それ（笑）。取材では行けへんでしょう？（笑）。
（みうらじゅん）俺も大竹さんも言うの、変ですよね。なんか。
（大竹まこと）そうだよね。言うんじゃなかったなって……。
（みうらじゅん）でも、取材ですよね？
（大竹まこと）取材なんですよ。でも本当に、うる覚えだけども。階段とか、お城みたいになっていなかった？
（みうらじゅん）なっていました。外観がモロにお城でしたもんね。
目黒エンペラー
今日のハイライト
私
「日本にも西洋っぽい城がありますよ。」アメリカの友人
「そうなのですか！」私
「これが日本のラブホ城の先駆け！
『目黒エンペラー』です！
ここからラブホ戦国時代が始まりました。」アメリカ
「奥深いですっ！」私
「日本型と西洋型の城。これが日本です！」 pic.twitter.com/UrOlOj4C5P— Joji Cokumu（赤字貿易経営者！倒産したけど今年は黒字化目指す！毒の人ではありません。） (@_596_) February 14, 2023
（はるな愛）お城みたいなところで、お城の王子様とお姫様のような愛し方だったらいいんですけどね。やっぱりなんかね、ちょっと自信ない人は野猿の方がね……。
（大竹まこと）ちょっと記憶が曖昧だけど。エンペラーってちょっとお値段、高かったような気が……。
（はるな愛）やっぱり高級感があるもん。
（みうらじゅん）取材で行かれたのにですか？
（はるな愛）取材でお金を払って？（笑）。
（みうらじゅん）お金のことまで、ちゃんと取材されたってことですよね？
（大竹まこと）それが取材じゃないですか！
（みうらじゅん）それが取材ですよね。そうです、そうです。そこまでちゃんと調べないと、取材になりませんもんね。そうですよね（笑）。
（大竹まこと）話、ここで止まってますけど（笑）。
（みうらじゅん）まあ、『シン・仮面ライダー』、面白かったです。すごい面白いんで。ぜひとも見られた方がいいっていう話でございます。
（大竹まこと）はい、わかりました。ありがとうございます。
なお、オープニングやエンディング、アイキャッチなどはこの放送用の編集で加わっております。そのほかの本編は公開中の映画冒頭の幕前／第１幕をノーカットでお届けしております。
今回の放送・配信部分も含め、劇場ではまたお楽しみいただけますので、ご期待ください。#シン・仮面ライダー pic.twitter.com/1dOgrPoigA
— 『シン・仮面ライダー』【公式】 (@Shin_KR) March 28, 2023
＜書き起こしおわり＞