大森靖子が語る けしからん曲を作る理由と面白がられるということ

大森靖子が語る けしからん曲を作る理由と面白がられるということ マキタスポーツ土曜もキキマスター

(マキタスポーツ)えー、大森靖子さんに来てもらっています。生放送でお送りしている『土曜もキキマスター』でございます。後半戦でございますけども。メールがちょっと届いておりましてね。(メールを読む)『マキタさん、靖子ちゃんこんばんは。自分が靖子ちゃんを知ったのは去年のTOKYO IDOL FESTIVALでした。そこでの「新宿」のインパクトが忘れられなくてファンになりました。質問ですが、アイドルフェスに出演しようとするには勇気が必要だと思いますが、出てよかったと思ったことはなんですか?』ということですけども。

(大森靖子)あ、そうですね。結構これは無茶ぶりっていうか(笑)。そうですね。周りの大人が面白がって出した感じがあったんですけれど。自分のステージはぜんぜんよかったんですけど、一緒に踊らなきゃいけないっていうのがあって。自分の持ち物じゃないことをやらなきゃいけないっていうのがあって。台無しにしちゃいけないなと思って、すごい、初めて緊張しましたね。なんかライブで緊張したことがなかったんですけど。

(マキタスポーツ)(笑)。あの、自分のやり方ではないところで。

(大森靖子)そうですね。踊ったこととかないしな、みたいな(笑)。どうしよう?って。

(マキタスポーツ)ああ、そう。どうしたの?どうやって切り抜けたの?切り抜けたっていうか、やったんでしょ?

(大森靖子)やりますね。とりあえず踊らせていただいて。そのアイドルの子がちゃんとどうにかしてくれて。なんか、『大森さんという方はすごいシンガーの方で・・・』みたいな説明からちゃんとやってくださって。『しっかりしてるな』と思って。

(マキタスポーツ)ああ、しっかりしてるよね。うん。

(大森靖子)でも、出てすごいよかったことはそこに行くまですごい美容室とか行くのもサボってたぐらいの。もうどうでもいいと思ってたんですよ。見た目とか。で、アイドルとかぜんぜん違う世界の子だからああやってかわいいんだと思ってたんですけど。もう楽屋が結構壮絶で。なんか自分たちでやっぱり全部やっていて。あっ、この子たちはちゃんとがんばってかわいくしてるんだと思ってから、これはサボっちゃダメなやつだって思いましたね。はい。

(マキタスポーツ)そうか。なるほどねー。裏側で頑張ってるんだよね、すっごい。

(大森靖子)すごいですよね。

(マキタスポーツ)そうなんだよね。で、それを見て感化されたと。

(大森靖子)そうですね。たぶんそのTOKYO IDOL FESのアイドルの扱いは割りとたぶん芸人さんより酷いレベルだったと思います。

(マキタスポーツ)でも、実際そうだと思うよ。

(大森靖子)本当、すごかったです。まず人数がすごいし。

(マキタスポーツ)そうだよね。あれ、すごいよね。

(大森靖子)みんなレッドブル5本ぐらい飲みながら(笑)。すごかったです。

(マキタスポーツ)(笑)。蟹工船か!

(大森靖子)本当、そんな感じでしたね、はい(笑)。

(マキタスポーツ)すごい、たぶんあるんでしょ?これはだから・・・でも、ある種わかってるんだけどな。ファンも、そういうのね。

(大森靖子)結構衝撃でしたね。

(マキタスポーツ)で、実際に裏側で目の当たりにしちゃうとね。うん、そうか。

(大森靖子)甘かったなと思いましたね(笑)。

(マキタスポーツ)なるほど。それから大森靖子もでっかいパンツからもうちょっとちっちゃいパンツに変えてみようとか。そういう風に思った?私生活でも。たとえば。もうちょっとがんばってみようって。見えないところでも。

(大森靖子)私生活でも(笑)。あ、そうですね。

(マキタスポーツ)見えないところでは。

(大森靖子)そうですね。普通にお金をかけるようになりましたね。

(マキタスポーツ)お金かけるようになったんだ。で、なんか俺、いみじくもさ、いまさ、『大人たちが面白がって』っつったけどさ。面白がられるっていうことに関してはどうですか?

面白がられる感覚

(大森靖子)ああ、面白い。なんか一緒に面白がっている感覚がたぶんその時ぐらいから生まれて。『大森靖子がこんなことしてる』ってなんか吉田豪さんとかがRTすると、『あっ、こういうのが面白いんだ』って思って。ちょっと誇張するとか。

(マキタスポーツ)(爆笑)。吉田豪がRTすると(笑)。

(大森靖子)そういうことばっかりやってます(笑)。2年前ぐらいから。

(マキタスポーツ)いや、いいですねー。このサブカルトーク、たまんないですね。いまCMにいってる最中、水中、それは苦しいのジョニー大蔵大臣の話をしてましたからね。もうちょっとで杉作J太郎の名前が出てくるところだと思いますけども。

(大森靖子)(爆笑)

(マキタスポーツ)ある層にとっては、なにをしゃべってるんだかさっぱりわからないでしょうけど。そうですね。でも、面白がられるっていうことで言うとさ、俺なんかも最近とかさ、役者の仕事とか結構やってるんだけど。完全に面白がられてるんだよね。

(大森靖子)ああ、そうでしょうね(笑)。面白いですね。

(マキタスポーツ)で、それにさ、10年前だったら乗っかることに抵抗してたっていう自分がいるわけ。自意識的にさ。それがいま、面白がっているところに乗っかるとかってことが、あなたの場合っていつからそんなにできてるの?感覚として。

(大森靖子)うーん・・・震災後とかですね。たぶん。の、タイミングで大学も卒業して。とかまあ、ギターを教えてくれた方が亡くなったりとか。その、なんかいろいろあったタイミングが重なった感じですね。

(マキタスポーツ)そこで面白がられてるのにさ、『いや、俺はこうだから、私はこうだから』って言っちゃうと、ちょっとつまんねーかな?って。最近やっぱり、ことに思うんだよね。だけどともすればさ、面白がられるってさ、愛のない人に担がられたりすることあるじゃん。

(大森靖子)あ、ありますね。はい。

(マキタスポーツ)それってどう思いますか?

(大森靖子)あ、それってでも、わかりますよね。なんか感覚で。そこは放っておこう、みたいな(笑)。

(マキタスポーツ)ここは放っておこうって。そうか。

(大森靖子)見極めが。そうですね。

(マキタスポーツ)それ、だからさ、生贄になるようなことだともある種思うんだけど。生贄になるにはさ、生贄になって、なるのはいいんだけど、壊れちゃう人もいるじゃん。

(大森靖子)そうですね。

(マキタスポーツ)無理してやって。そこがさ、なんか線引きとして難しいところでさ。

(大森靖子)難しいですね。

(マキタスポーツ)なんか鬼束ちひろみたいになっちゃってもさ。ああいう壊れ方もあるじゃん。

(大森靖子)(笑)。そうですね。なんとも言えないですけど(笑)。

(マキタスポーツ)あなた、10年後大丈夫?壊れてない?

(大森靖子)そう、だからまあ、2年ぐらいで辞めようってつもりでやってますね。

(マキタスポーツ)(笑)

(大森靖子)辞めようと思ってると、なんだかんだ続けたりとか大丈夫だったりとかすると思うので。で、まあ音楽やってればね、誰かプロデュースとかでもいいわけじゃないですか。

(マキタスポーツ)ああ、そうなんだ。

(大森靖子)そういうのもやりたいっていう気持ちもあるし。つんくさんとか小室さんとかに憧れてるんで。そうですね。

(マキタスポーツ)もう一方で意地悪な目線でね、なんつーか、残酷っつーかさ。そんなこと、あるわけよ。『ほら行け!大森靖子、もっと行け!もっと行け!』っていう観客目線ってあるわけよ。で、もし最悪な事態になったら、『はあ・・・』みたいな。手を引いてさ。急に。で、勝手に胸を痛めて、みたいなことになっていたりとかするっていうのが、そのリスナーや・・・俺らが自分以外にさ、自分のことは大事に思っていたりとかするけど。大森靖子にはそういう期待をかけて、面白がってたりとかすることあるわけよ。

(大森靖子)そうですね、はい。

(マキタスポーツ)それがだから、なんつーかメジャーの残酷なとこだし。

(大森靖子)そうですね。結構、乖離していきますね。私も『大森靖子、これやれ!』っていう気になっていきますね。だんだん。

(マキタスポーツ)あー、なっていくか。もう本当に、いちいち返しとかも面白いでしょ?この子。ね。で、言葉ばっかりとかさ、軽妙なトークばっかり面白くなりすぎてってさ。音楽にマジックがかからないアーティストもいるんですよ。

(大森靖子)あー、なるほど。たまに見かけます(笑)。

(マキタスポーツ)だからまあ、いま、ひょっとしたら大森靖子のすっげーいい瞬間を我々は見てるのかもしんないとか思うんですよ。

(大森靖子)そうですね。バランスが崩れる可能性もありますからね(笑)。

(マキタスポーツ)(笑)。でさ、元々音楽のルーツはなんだったですか?いろいろインタビューを僕、見ては知ってるんですけど。一般の方にもちょっと教えてほしいんですけど。

(大森靖子)そうですね。もう本当にJ-POPランキング50位から1位まで全部聞く!みたいな聞き方をずーっとやってましたね。

(マキタスポーツ)音楽が好きだったの?サブカルチャーっていうかさ、カルチャー全般が好きだったの?

(大森靖子)ああ、音楽ですね。

(マキタスポーツ)音楽がやっぱり好きだったの?

(大森靖子)高校生までは音楽ですね。で、大学になって東京に上京したんで、いろんなものを見ようと思って見ていったものがどんどんサブカルチャーだったのかもしれないですけど。まあ、よくわかんないですけどね。

田舎にはサブカルがない

(マキタスポーツ)でもさ、愛媛だっけ?田舎じゃんね。正直。だから田舎に行けば行くほど、サブカルってないよね。

(大森靖子)ないですよ。なかったですよ。

(マキタスポーツ)真ん中のものしかないじゃん。俺もそうなのよ。山梨でさ。

(大森靖子)そう。ぜんぜんなくって。

(マキタスポーツ)東京出てきてから。俺も。

(大森靖子)だから小学校6年生の時とかに、歌手になりたいと思ってテレビ見てたんですけど。

(マキタスポーツ)(笑)。俺も俺も。俺も本当、そう。

(大森靖子)でも、沖縄か東京の人しかデビューできないと思ってたんですよ。世代的に。

(マキタスポーツ)(笑)。世代的にそうか。

(大森靖子)だから、『あっ、無理じゃん!』って思って。『私、愛媛だし・・・』みたいな。

(マキタスポーツ)愛媛、いねーもんな。あんまし。ああ、そういう感じだったの。沖縄とかって、つまりアクターズスクール系の?

(大森靖子)そうそうそう。スピード、安室ちゃんとか。そうですね。

(マキタスポーツ)まあさ、そういう昔ね、15年ぐらい前の大森靖子ちゃんが、いまの大森靖子になると思ってなかったんだろうな。

(大森靖子)ないですねー。だからもうカラオケでいいやと思って。カラオケで歌うために、中島みゆきさんとかお母さんが聞いてるのを引っ張りだして。『80年代のメロディーがやっぱり歌いやすい!』とか、なんかそういう研究を、カラオケのためにしてた感じですね。

(マキタスポーツ)ああ、なるほどな。

(大森靖子)それで1人でカラオケに行って。学校サボってずーっと歌って。気持ちいい!って思って終わり、みたいな(笑)。

(マキタスポーツ)あー、ちゃんとそこでね、終われてたわけだね。一瞬はね。さあ、まだまだ話題は尽きませんけども。またぜひ、共演してくださいよ。僕と。

(大森靖子)あー、お願いします。お願いします。

(マキタスポーツ)実はほら、人脈が似てるじゃないですか。

(大森靖子)そうですね(笑)。

(マキタスポーツ)ということで、ちょっと最後に告知などありましたら。

(大森靖子)はい。大森靖子、私ニッポン放送で10月からたまーに、1時間半。特番を中島みゆきさんのオールナイトニッポン月イチの前の枠に、放送休止枠を借りて・・・

(マキタスポーツ)(笑)。そんなこと、言わなくていいんです。

(大森靖子)やっておりますので。次回は12月21日 日曜日深夜1時半から。よかったら聞いてください。

(マキタスポーツ)はい。あと、全国ツアーもあるんでしょ?

(大森靖子)はい。全国ツアーありまして。いろんなところに行って、最後は4月26日中野サンプラザでやりますので。

(マキタスポーツ)最後だけ言ってく(笑)。

(大森靖子)結構売り切れちゃって。

(マキタスポーツ)あ、そうか。売り切れが続出してるということで。

(大森靖子)ちょっと変な、ストリップ小屋とか倉庫とか借りてやってたら、全部ちょっとちっちゃすぎて売り切れちゃいましたね。

(マキタスポーツ)そうだね。まあまあ、とにかくいま、大森靖子を見ておかないでなにを見るんだ?って僕は思っておりますから。みなさん、おすすめでございます。さあ、最後に1曲かけたいんですけど。僕からリクエストさせてもらったんですけど。

(大森靖子)はい。これ、じゃあ初公開ですね。

(マキタスポーツ)いいっすか?ということで、この曲で曲振りをしていただきたいと思います。最後に。

(大森靖子)はい。大森靖子で『焼肉デート』!

(マキタスポーツ)本日のゲスト、大森靖子さんでした。ありがとうございました。

(大森靖子)ありがとうございました。

<書き起こしおわり>

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