ドンデコルテのお二人が2025年12月24日放送のTBSラジオ『山里亮太の不毛な議論』に出演し、M-1グランプリ2025を振り返り。1本目に「デジタルデトックス」ネタを披露し、その後の2本目、ファイナルネタで「名物おじさん」ネタを選んだ理由を話していました。
（山里亮太）そして最終決戦に行って、一番手。
（小橋共作）はい。これはもう3位ですから、宿命ですね。決められないんで。
（渡辺銀次）でも3位って決まった時点で……笑神籤とは違うじゃないですか。だからもう絶対トップバッターにさせられるのはわかってるんで、なんか心は楽でしたね。
（山里亮太）そうか。で、あのネタで……大体みんなさ、一番いいやつをファーストラウンドに持ってくる傾向があるじゃん？ で、2本目は「ファーストラウンドのあれ、すごい良かったけどな……」って言われることがちらほらとある中、ファーストラウンド以上にいいネタを持っていて。かつ、このネタってあんまり出してきてなかったやつなんでしょう？ 名物おじさんのネタ。
（渡辺銀次）全然やってなかったです。
（山里亮太）すごいな！ あんなネタ、隠し持ってたら1本目で受けた後、結構明確に夢を見なかった？ 「えっ、行けるんじゃない？」って。
（小橋共作）それはママタルトが終わった時に思いました。「2本目、できるぞ！ あれがあるなら、とんでもないことになるぞ!?」って。
（山里亮太）ねえ。
（小橋共作）あれを隠してたっていうか、やっていなかった理由が別であって。あれ、最後にナベさんがめっちゃ怒鳴るじゃないですか。
（渡辺銀次）怒鳴り散らかす時に喉にすごい負担がかかるので、あんまりできないんですよ。
（山里亮太）かっこいい！ えっ、ちょっと待って？ ヒロアカの緑谷出久みたいじゃんか！
（渡辺銀次）ああっ、読んでない！ ごめんなさい！
（山里亮太）いるのよ、そういうのが。すっげえ必殺技を持っているんだけど、負担がでかすぎて打てないのよ。
（渡辺銀次）あれ、使用限界がある漫才なんですよ。だから大きい声を出すのとかは結構、喉が強いんでいけるんですけど、ガーッと怒鳴るとやっちゃうんで。3日前とかにもう最後の調整をしておいて。だから、やってなかったんですよ。
（山里亮太）かっこいい！
（渡辺銀次）「あれ、できるぞ。1回、しゃべって喉も元気だし……」って。
（山里亮太）最高な状態だ。あったまって。あれが今回、変えていったよね。あの天才エバースにちょっとした動揺を、ひょっとしたら町田くんに与えたのかな？っていうのも。
（小橋共作）もちろん、面白かったですよ。
（山里亮太）もちろん、面白かった。さあ、それでちょっとドンデコルテの香りがしている中、大トリに来たのがたくろう。
（渡辺銀次）すごかった（笑）。
（山里亮太）すごかったね！ いや、同じすごさを持ってのたよ、三組とも。会場で、どうだった？
（小橋共作）会場の後ろで僕ら、たくろうを見ていたんですよ。エバースと二組で。で、見ていて、たくろうが出ていって1分ぐらい経った時、僕がゆっくり左の方を向いたんですよ。そしたらエバースの佐々木が全く同じタイミングでゆっくり右の方を向いてきて。
（渡辺銀次） 俺を挟んで佐々木と小橋がもう顔を見合わせて。
（小橋共作）で、口パクで2人とも同時に「終わったね」って（笑）。
（山里亮太）ええっ!?
エバース佐々木と顔を見合わせて「終わったね」
（小橋共作）もうそれぐらい、後ろで聞いていたら「確定！」って。
（渡辺銀次）受けの格が違いました。
（山里亮太）ああ、そう？
（渡辺銀次）はい。我々が戦ってたところはボケとかツッコミが受けるかどうかなんですけども。たくろうは振りとかも全部受けていたんですよ。もう人がハマっている状態だったんで。
（小橋共作）赤木が何かしゃべろうとしたら、もう受けてるっていうか。そういう漫才師になりたくてM-1に出てたのに、そういう漫才師がまだ出てるという感じでしたね。「やばい！」って思いました。
（山里亮太）見ているうちらからすると、本当に同じぐらい受けまくっていたのよ。
（小橋共作）えっ、マジですか？
（山里亮太）だから、そんな感覚になったんだ。まあたしかに振りの「ビバリーヒルズ」っていうね、あのちょっと誇張したしゃべり方をするっていうところがまず1個、おもしろが乗っかっているもんね。かつ、無茶ぶりをする人っていうのと、その無茶ぶりを受けている時の仕草が上手すぎるから。絶対、全部受けるのよね。あのパッケージ。1個目よりもたしかに……だからたくろうもそうだよね。2本目にこれを持ってるっていう。
（渡辺銀次）そうなんですよね。あれは1本目があった方が……。
（山里亮太）1本目を説明書としてみんなが受け取って。その説明書で「ちょっと待って？ この説明書以上のことをするじゃん！」みたいな。
（小橋共作）「これ、俺ら以外もやるのかよ？」って。
（山里亮太）その作戦で行ったのに。
（小橋共作）そうなんです。僕ら、1本目が結構静かなネタじゃないですか。ナベさんがずっと静かにしてるので。だから一発目で怒鳴っちゃうと2本目でなんか……。
（渡辺銀次）「弱くなったな」と思われるから。
（山里亮太）完璧。
（渡辺銀次）で、切り口がいいのはデジタルデトックスかなっていうのは自分の判断だったので。
（山里亮太）そうね。いや、どっちも切り口最強だよ。めちゃくちゃ面白い！ あれ、すごいなって思ったよ。
（小橋共作）僕はそのエバースが終わった後ぐらいにいろいろバーッて考えて。僕なりに考えて。こういう組み立てでって。それで「もしかしたら1本目、名物おじさんのネタで行った方がいいんじゃないか？」と思って。「名物おじさんのネタで行った方がいいわ。ナベさん、俺は決めた。名物おじさんのネタで行った方がいいよ！」って言ったらナベさんが「違うよ」って言って。「はい。分かりました。デジタルデトックスでいきましょう」ってなって。
（山里亮太）いや、これはもう名采配じゃない？
。
（渡辺銀次）結果、そうですね。そうでしたね（笑）。
エバースで動揺して1本目に名物おじさんをやろうとした
（小橋共作）っていうか、名采配というよりは本当に「こいつ、何を言ってるんだ？」みたいな目で見られたので。喧嘩にもならない。「違うよ」っていう風に優しく……。
（山里亮太）まさに漫才の時みたいに（笑）。
（小橋共作）だから「はい！」って。
（渡辺銀次）めちゃくちゃ見当違いなことを言ってきたんで。本当、フワフワしてて。
（山里亮太）そうか。エバースはそうさせるパワーがあったと。
（渡辺銀次）ありましたね。
（山里亮太）たしかにな。
ドンデコルテのネタ、2本とも面白かったですが喉のコンディションを保つために名物おじさんは2本目にしたというのは面白いですね。エバースで動揺した小橋さんが1本目にしようとしたのを全く聞き入れなかったところもいい選択だったと思います！