町山智浩『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』を語る

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町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』でアイアンマンの監督ジョン・ファヴローが制作、脚本、監督、主演した映画『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』を紹介していました。


(赤江珠緒)さあ、それでは今日の本題。町山さん、お願いします。

(町山智浩)はい。今日はですね、日本で2月に公開される予定の映画でですね、『シェフ』っていう映画で。副題がですね、『三ツ星フードトラック始めました』という映画を紹介します。これは、『アイアンマン』シリーズってありますよね?

(赤江・山里)はい。

(町山智浩)マーベルコミックスのスーパーヒーローもので。あの、アイアンマンシリーズの監督、ジョン・ファヴローっていう人がですね、自分で制作、脚本、監督、主演をした非常に個人的な映画なんですけども。

(赤江珠緒)へー、主演まで。

(町山智浩)主演までしてる。この人、元々俳優なんですよ。この人、アイアンマンでね、ハッピーという名前の、主人公のロバート・ダウニーJrの運転手の役で出てますね。ずっと。

(山里亮太)ふーん。あ、そうだったんだ。

(町山智浩)あの、写真を見ると本当に中年のおっさんなんですけど。僕よりも4才も若いって知って結構ショックを受けましたけど(笑)。

(赤江珠緒)あ、そうですか。ほほう。

(山里亮太)貫禄、すごいなー。

アイアンマンシリーズのジョン・ファヴローが自主映画を作る理由

(町山智浩)そう。で、この人、アイアンマンシリーズっていうのは要するに制作費150億とか200億とかそういうレベルで仕事してたのに、今回、要するに自主映画ですね。制作費が何十分の一とか百分の一とかそのぐらいの映画なんですよ。このシェフは。アイアンマンに対して。アイアンマンで、もうそういうのを作っていジョン・ファヴローがですね、なぜこんな自主制作映画をやったのか?っていうのが非常にポイントになってます。はい。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)で、これね、シェフの役がそのジョン・ファヴローなんですけど。中年のシェフでですね、ロスアンゼルスの一流レストランのシェフなんですね。で、すごく人気があってですね。元々はフードトラックっていうのから始めた人なんですよ。フードトラックって日本だと・・・要するに屋台ですね。

(赤江珠緒)屋台ね。あー、車で来てくれるような。

(町山智浩)で、そこからですね、一流レストランまでのし上がったんですね。ハリウッドの。で、まあやっているわけですけれども。そこにですね、グルメ評論家がやってくるっていうことになったんですよ。そのグルメ評論家が元々ジョン・ファヴローを褒めたんで。カールっていう役名ですけど。カールを褒めたんで、この人はのし上がったんですけど。そのグルメ評論家が久しぶりに来るということで、すっごいもう冒険してですね。クリエイティブな、新しい、斬新な料理を出そうとするんですよ。

(赤江・山里)はい。

(町山智浩)ところが、レストランのオーナーは『ふざけるな!お前を表現するためにこのレストランはあるんじゃないんだ』って言われるんですよ。『お前はただの雇われなんだ。このレストランの持ち主は私なんだ。なぜなら、金を出したのは私だからだ』と。

(赤江・山里)あー!

(町山智浩)『だから勝手なメニューは作るな。みんなが喜ぶメニューをただやってりゃいいんだ』と言われるんですよ。

(赤江珠緒)もっと万人受けするような。なるほど。

(町山智浩)そう。『君がやりたいものをやるために、君は雇われているんじゃないんだ』って言われるんですよ。で、それでそのグルメ評論家が来たんで、普通のメニューを出したんですね。そしたらですね、グルメ評論家にめちゃくちゃ叩かれるんですよ。『なんの冒険心もなく、ただ金儲けのためにダラダラやっているレストラン』とか書かれちゃうんですよ。

(赤江・山里)うわー!

(赤江珠緒)酷評ですね。

(町山智浩)すっごいキツくて。しかも、『シェフのカールがブクブク太っているのは、客が食べ残しているから仕方なく残飯処理してるからだろ?』まで書かれちゃうですよ。で、星をですね、1つとか2つとか最低の点をつけられちゃうんですね。

(赤江珠緒)ええ。

(町山智浩)で、頭に来て息子に『頭にきた!』って言ってると、息子が『いま、ブログとかTwitterとかそういうのがあるんだよね』とかいう話になるんですよ。それでそのグルメ評論家はブログで有名なんですね。ネットでね。で、『こういう風にやってるんだよ』とかって、Twitterとかブログっていうのを初めてお父さんに教えるんですね。息子が。するとそのシェフが頭にきて、そのグルメ評論家にツイートで『バカヤロー!この野郎!死んじまえ!』とかツイートしちゃうんですよ。

(山里亮太)いちばんダメなやつ。

(赤江珠緒)あー、炎上だ、炎上。

(町山智浩)そう。ところが、それが世間から見えていることを、ネットをぜんぜん詳しくないんで知らないんですよ。

(山里亮太)なるほど。個人的なやり取りだと思っちゃったんだ。

(町山智浩)それで炎上してですね、なんていうか、再決闘みたいな話になっていくんですね。で、次にまたグルメ評論家が来るから、その時は俺の最高の料理を食わしてやる!っていう話になるんですよ。

(赤江珠緒)まあ前回不本意だったわけですからね。

(町山智浩)そうなんですよ。『この間出した料理は俺の不本意だ。俺の芸術を食べされてやる!』ってことになって。で、もう大注目されるわけですね。ネット上で、みんなの注目を浴びたら、今度はオーナーがですね、『なにやってんだ、お前は!?お前、クビだ!』って言われて、クビにされちゃうわけですよ。

(山里亮太)ああー・・・

(町山智浩)『お前のためにやってるんじゃないんだ』と言われて。

(赤江珠緒)ああー、まあ、一理あるっちゃ一理ある・・・

(町山智浩)で、そのレストランを辞める辞め際にですね、そのグルメ評論家がちょうどそのレストランに座ってるんで。そこに行ってですね、『バカヤロー!てめー、お前、シェフとか料理人とかの苦労とか分かんねーで、ふんぞり返ってメシ食って、美味いだのマズいだの・・・てめーはとんでもねーやつだ!』っつって、大ゲンカしちゃうんですよ。

(赤江珠緒)(笑)

(町山智浩)ところが、そこに来た客はみんなその決闘を見に来ていた野次馬だったんで。スマホで全部ケンカしてるところを撮ってですね、YouTubeで流されちゃうんですよ。

(赤江珠緒)うわー・・・まあ、いまの時代はねー。

(町山智浩)とにかく、オーナーとケンカするわ、グルメ評論家にはケンカを売るわで、どうしようもないシェフだっていうことで、もう悪評が広まってどこも雇ってくれなくなっちゃうんですよ。主人公を。

(山里亮太)うわー・・・現代のいろんな問題を取り入れた話だ。

(町山智浩)(笑)。そう。ネット上のね、いろんなことが、現代のあれがよくわかるんですけど。で、ガクッと落ち込んでいると、別れた奥さんがね・・・息子っていうのは別れた奥さんが引き取ってて、彼は時々会うだけなんですけど。その別れた奥さんが助け舟を出してくれるんですよ。『私の元カレがフードトラックを一台持っているの』と。

(赤江珠緒)『私の元カレが』。ふんふんふん。

(町山智浩)元カレが(笑)。それで元カレにたのんでフードトラックをもらうから、あんた、そっからやり直したら?って言われるんですよ。で、奥さんはキューバの人でですね、アメリカのフロリダっていういちばん東側の方にですね、フロリダ半島があって、そこってキューバから亡命してきた人たちがいっぱい住んでるんですね。ほとんどキューバみたいなところなんですよ。マイアミとか。

(赤江珠緒)ええ。

(町山智浩)で、そこに奥さんが実家があって。そこにフードトラックを持っている男がいるっていうんで行って。まあ、すごく屈辱ですけどね。カミさんの元カレから、タダでものをもらうわけだから。ねえ。でもしょうがないから、そのフードトラックに乗って、料理を、お昼ごはんを売って回るっていう仕事から再出発しようとする話なんですよ。

(赤江珠緒)あ、じゃあ移動販売でお弁当を売っていくと。

(町山智浩)そうなんですよ。そこから、もうどん底っていうか、自分の出発点にいったん戻るという話なんですけども。ところが、すごいのがですね、料理がめちゃくちゃ美味そうなんですよ。この映画!

(山里亮太)へー。

(町山智浩)このジョン・ファヴローっていう人はですね、本当の料理人のところに弟子入りして、修行して、包丁さばきとか習ったのをそのまま本人がやってみせるんですね。

(赤江・山里)へー!

(町山智浩)だからもう見てるだけでもうヨダレがダラダラ出そうになるぐらいですね、美味そうなんですよ。で、このフードトラック云々っていう話っていうのは、アメリカで大ヒットしたんですよ。このシェフっていう映画は。どうしてか?っていうと、アメリカはいま、フードトラックブームなんですよ。

(赤江珠緒)そうなんですか?

(町山智浩)あの、一流店の一流シェフたちが一流レストランを辞めてフードトラックを次々と始めてるんです。要するに、自分の作りたい料理が作りたいからってことで。

(赤江珠緒)あ、じゃあ本当にこの映画の中のようなお話が。

(町山智浩)あるんですよ。で、そのフードトラックブームの火付け役っていうのが、ロイ・チョイ(Roy Choi)っていうですね、韓国系のシェフなんですけども。その人のもとに修行してるんです。この監督、ジョン・ファヴローは。

(山里亮太)へー!

(町山智浩)だから、そのロイ・チョイっていう人自身の物語がこの中に含まれているんですね。そのね、ロイ・チョイっていう人はね、ハリウッドですっごく有名なホテルでですね、ビバリーヒルトンっていうホテルがあるんです。一流ホテル。ハリウッドのスターが来るところですけど。そこのシェフだった人なんですよ。

(赤江・山里)ほー!

(町山智浩)ところが、やっぱりここだと要するに決まった料理しか出せなくて、自分の好きな料理が作れないってことで、辞めちゃったんですね。で、辞めて、自分のずーっとやっていたフレンチと自分のルーツである韓国料理と、あとロスアンゼルスですごく人気があるメキシコ料理をミックスしたですね、コリアン・メキシカン、略してコメックスっていう料理を作ってですね、それをフードトラックで売りだしたんですよ。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)で、その時にネットを利用して、『私はすごく人気のあったビバリーヒルトンホテルのシェフですけど、これからフードトラックを始めます』っていうことをネットでやったら拡散してですね、もう大変な人が集まって、フードトラックブームっていうのが始まったんですよ。アメリカで。

(山里亮太)リーズナブルに食べられるから。

(赤江珠緒)そうですね。腕はあるわけだしね。

(町山智浩)そう。千円ぐらいで食べられるんですよ。一流レストランの料理が。で、しかもそのフードトラックってどこにいるかわからないっていうのが、ネットがあるからどこにいるか、わかるんですね。

(山里亮太)あー、そっか。

(町山智浩)で、要するに本当にタダで、広告費も使わないでネットを使って大ブームにしていったんですよ。このロイ・チョイっていう人は。で、これが面白いのは、日本でも同じようなことが起こってるでしょ?

(山里亮太)えっ?

(町山智浩)日本でほら、『俺のフレンチ』とか『俺のイタリアン』っていうレストランがあるじゃないですか。

(赤江・山里)はいはい。

(赤江珠緒)ちょっと値段を下げて・・・

(町山智浩)そう。一流レストランで働いていた人たちなんですよ。

(山里亮太)そうだ。写真でのってるもんね。

(赤江珠緒)そのかわり、立って食べましょう、みたいなね、お店とか。

(町山智浩)そうそうそう。だから彼らは高い給料で、いいレストランで料理を食べさせるよりも、自分の好きなものを自分の好きな人に食べてもらいたいからってことで、高い給料を放り出して始めたんですよね。そういう人たちを集めてるんですよ。

(赤江珠緒)大人気ですよ。すごく並んでますもんね。

(町山智浩)ねえ。それと同じことがアメリカで起こってるんですよ。

(赤江・山里)へー!

(町山智浩)要するに『金じゃねーんだ。俺の料理を食ってくれ!』みたいな話なんですけども。でね、この映画ね、もうひとつのことがあって。この息子とね、お父さんの関係がすごく薄いんですよ。このお父さん、離婚したのは要するに料理ばっかりやっていて、家を放ったらかしにしてたんで離婚されちゃったんですね。で、息子ともなにをやっていいいのかわからなくて、疎遠になっていたんですけども。そのフードトラックをやり始める時に、息子が『父さん、僕にも手伝わせてよ。一緒にフードトラックに乗るよ!』ってことでもって、息子が弟子入りするんですよ。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)すごくかわいい小学生の息子なんですけど。で、要するにシェフってすごい厳しいじゃないですか。体育会系じゃないですか。だから息子をそれに巻き込みたくなかったわけですよ。甘やかしてたんですね。お父さん。でも、弟子入りしたから、もうバシバシ行くぞ!っていうことで、いわゆるシェフ修行を息子に対してするんですよ。それで、間違ったことをするとビシッと。それをすることによって、初めて息子との心がですね、つながれていくっていう話なんですよ。

(山里亮太)へー。

(町山智浩)いままでは要するにちゃんとした父親として接してなかったんですね。で、そのいちばん東の端のフロリダからハリウッドに向けてフードトラックを走らせながらですね、主人公は。どんどん評判を高めていって、最終決闘に向かうっていう話なんですよ。大陸を横断しながら。でね、これね、ひとつ面白いのは、キューバの料理を取り入れたフロリダ料理みたいなところから始まるんですけど。このフードトラックは。行く先々でアメリカのいろんな土地の料理を取り入れてくんですよ。

(山里亮太)ほうほう。

(町山智浩)で、次に行くのはルイジアナ。ニューオリンズなんですね。ニューオリンズっていうのはフランス系の入植者と、そこに住んでいたアフリカ系の人たち。アフリカから来た人たちとの料理が混じって、ケイジャン料理っていう非常に特殊な料理を作っているんですよ。ザリガニを使ったりするんですけど。オクラとかね。アフリカ産の。で、その料理を取り入れて。その次に、またさらに西に行ってテキサスに行くと、テキサスはカウボーイの土地だから、ビーフですよ。バーベキュー、ステーキですよ。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)それをまた取り入れてっていう風な形で。各地の料理を取り入れながら、大陸を横断していくんですね。このフードトラックで。

(赤江珠緒)それは日本でもご当地グルメみたいなのがね、スポット当たってますけども。アメリカもそれは、あれだけ広いですから。いろいろあるでしょうね。

(町山智浩)だからアメリカ料理っていうとみんな、あんまり美味しくないとか、ハンバーガーとか思っているじゃない。ステーキとか。そうじゃなくて、アメリカは逆に世界中の料理が集まってるんですよ。

(赤江・山里)へー。

(町山智浩)だからそれをどんどん取り入れていって、なんでもありのアメリカ料理っていうものが作られていく、そのアメリカの文化みたいなものに対する賛歌みたいなものでもあるんです。で、もうひとつ、この映画は裏があってですね。これ、ジョン・ファヴローっていう人自身がですね、なぜ何百億円もの仕事を放り出して、アイアンマンの監督を辞めちゃったか?っていう話でもあるんですよ。このシェフっていう映画は。

(山里亮太)ああ、なるほど。

(町山智浩)これはですね、アイアンマン2っていう映画を作ったんですね。ジョン・ファヴローは。アイアンマンが大当たりしたから。したらアイアンマン2、めちゃくちゃ叩かれたんですよ。

(赤江珠緒)酷評された。

(町山智浩)批評に。ヒットはしたけれども。『なんの工夫もない、金儲け目当ての続編だ!』って叩かれたんですよ。映画としてぜんぜんダメで、ジョン・ファヴローっていうのは元々人の心っていうのをしんみりと描くことができた監督だったのに。彼もインディーズから立ち上がったんですね。自主制作映画から始まった人なんですよ。それがまあ、超大作をやって、大味な・・・ねえ。いままで繊細な味の映画を撮っていた人が、大味なつまらない映画を作って・・・と言われたんですよ。

(山里亮太)うんうん。

(町山智浩)で、それでもその時、同時に『カウボーイ&エイリアン』っていう映画を撮ってたんですね。ジョン・ファヴローは。で、そっちは制作費が163億円っていうバカげた値段なんですよ。で、そっちも大コケしちゃったんですよ。で、彼としてはプロデューサーに言われるまんまに作った映画で。自分が作りたい映画じゃなかったんですよ。

(赤江珠緒)はー!すごい重なりますねー。

(町山智浩)まったくこのレストランのシェフと同じことなんですよ。『失敗した!俺は自分のやりたいことを徹底的にやってりゃよかったのに、莫大な金目当てでやりたくもない、つまらないハリウッド大作を作ってボロカスに叩かれて。金目当てだって言われて・・・』ってことで辞めたんですよ。彼は。

(赤江珠緒)これはでも、組織で働く人とかに結構共感があるテーマかもしれませんね。

(町山智浩)もう本当にね、会社を辞めたりした人にはね、しみじみ来る話なんですよ。でね、何度もいいセリフが出てくるんですよ。『この世でいちばん幸せなことがある。なんだと思う?自分が一生懸命作ったものを人に味わってもらうことだよ』って言うんですよ。これはもちろん料理のことなんだけど、映画のことでもあるんですよ。で、他の人たちにとってはもっと別のことであると思うんですね。一生懸命作ったものっていう。

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)で、そういうところがすごくね、この映画の中における料理っていうのはいろんなものに置き換えられる映画なんですね。でね、いいシーンが何個もあってですね。これ、アイアンマンで、アイアンマンっていうのはロバート・ダウニーJrがアイアンマン役をやってすごい人気なんですけど。あの人自身も実は落ちぶれてたんですよ。アイアンマンをやる前は。

(山里亮太)へー。

(町山智浩)麻薬が酷くて。麻薬中毒でですね、何度も逮捕されたり病院に入ったり死にそうになっていた人で。ハリウッドからは『危ねえやつ』ってことで呆れられてたんですよ。『あんなやつ、使えるか?』みたいな感じで。でも、それなのにこのアイアンマンで彼は大スターになって復帰したんですね。ハリウッドに。で、その恩があるから、ジョン・ファヴローが自主制作でこのシェフっていう映画を作るっていうことになった時にロバート・ダウニーJrはですね、ほとんどノーギャラで友情出演してるんですよ。この映画で。

(赤江・山里)へー!

(町山智浩)でも役がね、金持ちのプレイボーイっていうほとんどアイアンマンと同じ役なんですよ(笑)。

(山里亮太)ちょっとアイアンマンファンもクスッとくるような・・・

(町山智浩)そう(笑)。ただのアイアンマンじゃん!っていうやつなんですよ。で、あとですね、アイアンマン2にブラックウィドウっていう役で出てたスカーレット・ヨハンソンも出てるんです。この映画に。

(山里亮太)あのセクシーな。

(町山智浩)セクシーな。エロい。はい。ムチムチの。

(赤江珠緒)もう町山さんが『いまいちばんエロいよ』って言っていた、あのキレイな女性ね。

(町山智浩)もうムッチムチの人ですけど(笑)。この人がですね、この映画の中でちょっと離婚して寂しそうなジョン・ファヴローに恋をしているソムリエの役で出てくるんですよ。で、彼女が自分の家にですね、彼を呼ぶんですね。齢はまあ、親子ほど離れているんですけど。で、その時にこのジョン・ファヴローは別れた奥さんにまだ未練があるから、彼女とはなんかしたくないんですよ。

(山里亮太)ほう。

(町山智浩)だから、エッチする代わりにですね、ペペロンチーノを作るんですよ。すごく丁寧に、キレイにペペロンチーノを作るんですよ。で、彼女にそれを食べさせるんですよ。すると彼女はそれを、『ああーん・・・』って食べるんですよ。

(赤江珠緒)(笑)

(山里亮太)『ああーん・・・』って食べるって、それはいま、町山さんの言い方じゃない?(笑)。

(町山智浩)あのポッテリした唇にね、こうスパゲッティを運ぶんですけど。これはもう、すごいですよ。これ、料理はもうエッチ以上のエクスタシーみたいな映画になってるんですよね。

(山里亮太)ああ、たしかに。それ、言う人いた。

(赤江珠緒)でも食べるという行為はね、官能的でもありますからね。

(町山智浩)そうなんですよ。すっごいね、この映画はいろんな意味。ただの料理映画かと思うと、もう芸術とはなにか?とか、働くとはなにか?とか、親子とはなにか?とか。いろんなことを含んだ、やっぱり素晴らしい映画でしたね。

(赤江珠緒)へー!

(山里亮太)最後、なんかその逆転劇みたいなのが見えたりとか、スカッとするようなとこもあったりとかは?

(町山智浩)ありますよ、これ。ロッキー的なところもあるんで。もうどん底まで堕ちた男がですね、下からのし上がっていく話でもあるんですよ。

(山里亮太)いや、そういうの好きなんですよねー。面白い。

(赤江珠緒)じゃあ今回はもう、ジョン・ファヴロー監督が、自分が作りたかった!というものを作れた作品なんですね。

(町山智浩)もう、そうですね。だからもう、お金じゃねーんだよ!っていうところがね、爆裂しててね。最高の映画でした。はい。

(山里亮太)なるほど。最高の映画。うわっ、見よう。

(赤江珠緒)すごい見たくなりましたね。

(町山智浩)『シェフ 三ツ星のフードトラック』です。

(赤江珠緒)お腹すきそうな映画ですね。写真見てるだけでも。

(町山智浩)ちょっとね、腹すいてくるんですよ。見ていると(笑)。ジュージューのね、ジューシーな料理が次々と出てくるんで。

(赤江珠緒)(笑)。そうですね。来年2月28日に日本では公開予定ということです。今日は映画『シェフ 三ツ星のフードトラック始めました』、ご紹介いただきました。

(町山智浩)アイアンマンファンは是非見てください。

(赤江珠緒)ありがとうございました。

(山里亮太)ありがとうございました。

(町山智浩)どもでした。

<書き起こしおわり>

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