DJ YANATAKE Joey Bada$$『ALL-AMERIKKKAN BADA$$』を語る

DJ YANATAKE Joey Bada$$『ALL-AMERIKKKAN BADA$$』を語る INSIDE OUT

DJ YANATAKEさんがblock.fm『INSIDE OUT』の中でジョーイ・バッドアスの新作アルバム『ALL-AMERIKKKAN BADA$$』についてトーク。その中から『Rockabye Baby feat. Schoolboy Q』を紹介していました。

(DJ YANATAKE)というわけで今日の1曲、行ってみたいんですけども。まあとにかくヒップホップ業界、4月7日に向けて話題が沸いていたんですけども。それはなにかと言うと、ケンドリック・ラマーのアルバムが4月7日に出るんじゃないか? と。この番組でも何度か言いましたけども。

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でも、どうやらケンドリック・ラマーは4月14日に延期になったよという情報になりまして。そうかと。ただもうひとつ、ジョーイ・バッドアスのアルバムも実は同日発売で。こっちの方が先に日付を発表していましたからね。ジョーイ・バッドアスのアルバムは無事に4月7日に出まして、これがまあ何と、ものすごいいい内容になっております。で、やっぱり聞き応えがあるし、アートワークから言っていることとか……まだ僕も正直、アルバム全部の歌詞とかそういうところまで勉強できてはいないんですが。いままで以上に「おっ、こんなことまで言っちゃうんだ」みたいなところがある感じで、すごく面白いです。

で、まず最初にちょっと言っておきたいのが、『ALL-AMERIKKKAN BADA$$』っていうアルバムですけども。これはもちろん、知っている方はいらっしゃると思うんですけど、「アメリカン(AMERIKKKAN)」で「KKK」となっているんですね。これは、「KKK」っていうのは「クー・クラックス・クラン」という白人至上主義の謎の団体というか、そういう白人至上主義の人たちがいて。本当に歴史的に見ると、黒人の人たちから見たらすごくよくないことをいろいろしてきちゃっている人たちがいて。まあ、白人至上主義のことを反体制というか、そういう感じで訴えているのがジョーイ・バッドアスさんっていうことなんですけども。

これはですね、ジョーイ・バッドアスは「90’s Baby」と言われてまして、いわゆる90年代に生まれたり、90年代の音楽を聞いて育った人たちがそのへんを上手くサンプリングしているんだと思うんですけど。N.W.A.から脱退したアイス・キューブがソロアルバムを出した時に『Amerikkkas Most Wanted』っていうアルバムを出しました。その時に「Amerikkkas」ってやったんで、おそらくそこからの引用じゃないかと思うんですけども。

『Amerikkkas Most Wanted』

まあ、そういった結構いままでよりもさらにメッセージ色の強いアルバムになっているような気がします。そしてですね、最初に出たビジュアルがアメリカの星条旗に赤と青のバンダナの模様を作って。それをジャケットっぽくしていたんですけども。赤と青のバンダナといえば、やっぱりギャングのことに触れていくということなんですかね。

赤がブラッズで青がクリプスっていう、まあロサンゼルスの一大……もうロスだけじゃないのか。ずっと色分けされてカラーギャングというか、その対立がずっとあったりするんですけども。最近はやっぱりヒップホップを通してですね、そのへんが一緒につながっていく。そういうところも、根深い問題だとは思うんで簡単に解決する問題じゃないとは思いますけども、そういう、「どっちにもピースを送るよ」みたいなことを歌っているのがこれからかける『Rockabye Baby』っていう曲になるんですけども。これ、どっちが赤でどっちが青でとかはわからないですけど、そこにフューチャリングで参加しているスクールボーイ・Qがですね、やっぱりロサンゼルスの思いっきりそういうのの中心にいる人なんで。そういうところをフィーチャリングしてくるあたりも、なかなかすごい話かなと思います。

で、もう曲の途中で、「クリプスにもピースを送る」とか「ブラッズを守れ、子供たちを守れ」とか、同じ曲の中でどっちのギャングのことも語っていたりするんで。そのへんが結構今回のジョーイ・バッドアスのメッセージかなと思います。そしてもちろんですね、サウンドも鬼かっこいいし、ラップも鬼かっこいいということで。やっぱり、なんだろう? ここに来てちゃんと期待以上の内容を出してこれるっていうのは注目されている人の強いところかなと思います。そんな感じですけど、ジョーイ・バッドアスのニューアルバム『ALL-AMERIKKKAN BADA$$』、本当に最高なんでみなさん、チェックしてください。じゃあ今日はその中から1曲、行ってみたいと思います。ジョーイ・バッドアスで『Rockabye Baby feat. Schoolboy Q』。

Joey Bada$$ ft. ScHoolboy Q『Rockabye Baby』

はい。聞いていただいておりますのはジョーイ・バッドアスのニューアルバム『ALL-AMERIKKKAN BADA$$』の中から、『Rockabye Baby feat. Schoolboy Q』ですけども。まあ、2人とも超ラップかっこいいっすね。これ、『Rockabye Baby』ってでも、18世紀後半にイギリスで出版されたマザーグースの子守唄。でも、韻を踏むような内容になっているような子守唄のタイトルだったりするんでね。そのへんとかもヒップホップのライミングと関係してくるのかなと思ったり。

あと、「勇気があるならお前も叫べ。ファック・ドナルド・トランプ!」みたいな。やっぱり反トランプ政権の内容になっているのかなと思います。やっぱりアルバムを通して結構ギャングの抗争っていうんですかね。ブラッズとクリプスについてのことはいっぱい語られているということなので。またアルバム全体を聞き込んだら、この番組でも紹介していきたいなと思っております。

<書き起こしおわり>

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