伊集院光さんがTBSラジオ『深夜の馬鹿力』で、AKB48総選挙で高須クリニック 高須幹弥さんが推しメンバーに組織票を入れると宣言し、小林よしのりさんが猛反発した件をこんな風に語っていました。
(伊集院光)なんかいろいろ芸能ニュース事を見ているとさ、AKBの総選挙がまたあるんでしょ?昔だったら『AKBの総選挙って何よ?』って話が必要だったけど、むしろ総選挙ブームになるぐらいの・・・AKB総選挙またやるみたいで、それに対して高須クリニックの、あの『YES!』のメインの高須さんの息子さんかな?息子さん(高須幹弥)がAKBのすげーファンで。ブログに自分の推してるメンバー(渡辺麻友)を、『巨額(の金)を突っ込んででもトップにさせるって言ってるんだよ!』ってことを書いて。
センターの大島さん
ちょーAKBファンなんでしょ?あの人。自分の推してるメンバーがいて、しかも何だっけ?一番・・・大島?もう、『センターの大島さん』っていうと、俺の中では基本的に中日の大島になっちゃうんで。なかなかその辺がグチャグチャグチャってなっちゃうんですけども。大島優子さん、ブログの内容としては人気のある大島優子さんが『総選挙とかもういいや』ってならないで、総選挙にちゃんと出て、自分の推してる子と正々堂々と戦ってほしいっていうのがメインの文体で。
だから、センター大島はそれは人気あるかもしれない。だって、変な話、侍ジャパンにも一時選ばれたぐらいだから。だけど、藤井は二軍でくすぶっているような選手じゃないんですよ!っていうところですよね。ドラゴンズファン的に言うと。でまあ、高須さんは藤井を推してるんだと思うんですけど、僕もね、藤井はあんなところでくすぶっているような選手じゃないんです。もっと言えば、平田だってそうです。パ・リーグだったら、打撃の薄いチームだったら、クリーンアップを打っててもいいっていう、僕の中のドラゴンズの外野総選挙ってのが今、大変な局面を迎えているんですけども。
でさ、途中経過を見て、自分の推しているメンバーの人がトップじゃなかったら、自分の私財を投げ打ってでもトップにしてみせるみたいなことを言うわけ。でもさ、まあ高須クリニックのお金持ち度合いから言ったら、出来ちゃいそうじゃん。出来ちゃいそうで、1位と2位の差が1万票・2万票・3万票ぐらいですよ。過去の(結果を)見たら。3万票でCDが1枚1000円とか1500円とかだったら、4500万円ぐらい出せちゃうでしょ、この人。だから、『うわっ、すげーな!』って感じなの。
それに対して、AKBファンの小林よしのりさんが『けしからん!』みたいな。『夢を壊すんじゃない!』みたいな話をしてるんだけど。AKBにすごい思い入れのある人の意見とはまた別ですけど、僕自体はちょっとそれが面白いっていうか、『何かこの感じ見たことあるよな』っていう・・・昔さ、俺が小学校ぐらいの時に、プロ野球のバッヂが流行ったの。野球帽かぶっている少年が、野球帽にいっぱいバッヂをつけるわけ。自分のファンの。球団名を書いているのもあれば、球団のマスコットを書いているのもあるし、例えばジャイアンツで王選手だから『GIANTS 1』みたいな、いろんなデザインのピンバッヂがあって。それをみんな帽子にいっぱい付けてコレクションするわけ。
それでそのまま校庭で走り回ってすっ転んで頭血だらけになるヤツとかいて。結局(笑)。ビックリするぐらい血だらけになって。そいで結局禁止になっていくんだけどさ。それが駄菓子屋に売っててさ、駄菓子屋のクジを引いて当てるわけ。そうするとさ、みんなテーマによって・・・俺はパ・リーグが当時から好きで日ハムのなんか種類あんま無いわけ。当時赤ヘルブームとか来てるから、広島のものとジャイアンツのがすごい多くて。たとえばジャイアンツのが15種類ぐらいあるのに対して、日ハムのやつが3種類ぐらいで。パ・リーグ全球団で多分15-6種類ぐらいしか無いから。
「俺はパ・リーグ集めてる」とか言って少ない小遣いでみんなやってく中にさ、中田くんっていう超金持ちのやつが来てさ、ごと買うわけ。それを(笑)。ごと。そのシートごと買うわけ。箱買い、今で言う『大人買い』をするわけ。大人買いをしてきて、そいつが家で大人買いしてる分にはいいんだけどさ、俺たちのコレクションの何が埋まったみたいなやつに入ってくるんじゃねーよ!っていう。そこに入って来られちゃうと、もう超つまんないわけ。そいつが入ってきたお陰で超つまんないっていうことが起きるから、何か俺の中では、『金持ちの面白いやつは金持ちの面白いやつがあるんじゃねーの?』っていう。
俺らは一生それ集めねぇから、そっち集めたほうが・・・だってさ、順位変動に関係あると思うからさ、1000円、1500円出したりとかさ、2枚でも買う人いりゃー2枚3000円出したりするわけでしょ?そこにさ、本人が買うかどうか分からないけど、俺らが想像する高須クリニック財力ってさ、10万枚で一気にトップだって出来るんでしょ?分かんないけど、変な話AKB入ってない子だってトップに出来るでしょ?っていう額を持っているのに、そこに入ってきちゃうのはナシだなっていうのを思うのと、それを小林よしのりが否定するっていうのは、『おぼっちゃまくん』を否定しているってことがちょっと面白いっていう(笑)。
なんだろうね、それやっちゃうと、もうダメじゃん!みたいな力加減わからないやつって、いたよね。まあ何かその、牛乳キャップ集めてたんですよ。小学校の時、牛乳キャップ集めてて。で、その牛乳キャップ集めるブームは、最初俺の周りの3人ぐらいで始まったんだけど、結構大ブームになりはじめて。ほいで、(牛乳キャップが)通貨として通用し始めるっていうのかな?『シャーペンの芯5本と交換して』とか。もっと言うと『掃除当番1回かわるから、その牛乳キャップのフタちょうだい』とかなってきて。で、クラスの、そいつは金持ちじゃないんだけど、空気読めないやつがいて。
そいつが異様な量もってくるようになるんだよね。しかも、学校で配っている白牛乳じゃないキャップを持ち込み始める。最初はすげーそれが面白くなってくるんだけど、そのうち、学校給食で土日がないのに、牛乳キャップの真ん中に日付が打ってあるんだけどさ、その日付が土日のやつとかが出てきてさ。『これはレアだ』みたいな話になるわけ。そうすると俺たちは牛乳キャップバブルに浮かれちゃってるから、ここでそいつの向こう3ヶ月間の掃除当番(を代わること)と引き換えてでも(レアな牛乳キャップを)手に入れれば、下手すれば俺が40になるまでの掃除当番と・・・掃除当番もうねぇんだけどさ、全然学校やめちゃえば。っとさらに転売できるんじゃねーかみたいなこととか。
あとやっぱ手に入れたいっていう意識で、もうおかしなことになり始めるわけ。そしたら、ある日突然・・・俺は何故そいつが手に入れられるのかが知りたくなって、友だち数人の始めた奴らと(調べて)行ったら、何のことはないのよ。駅のミルクスタンドのゴミ箱からそいつは取ってたの。それで、『それだったら!』っていう話になって、友だちのちょっと電車詳しいヤツが「秋葉原の総武線のホームの所にすごい繁盛しているミルクスタンドがあるから、あそこのゴミ箱だったら(牛乳キャップが)すごいあるよ!」って話になるわけ。
それでさ、とんでもない量手に入れた時の『終わった』感っていうか。その帰り道の、楽しかったものが全部終わったっていう、もはや何でもないっていう。これは『ハッ!』と我にかえる、よくよく鼻をきかせてみるとちょっと臭いボール紙を異常に持っているだけの俺はヤツだっていうことになって。で、その時は思えばどっちがトドメを刺したのか分かんないけど、思えば最初にその文化を持ち込んでおかしなことにしたヤツをどうにか・・・許せなくて。自分たちがトドメ刺してるんだけど。
そいつの掃除当番をもう一回、いま手に入れた財産で買い戻して。かなり、円高ドル安で言う所の牛乳キャップ安はすごいことになってるんだけど。俺ノミクスではそういうことになってるんだけど。だけど、それを一気に、今までやることになっていた掃除当番とかと交換したりとかして、元に戻して、もうみんなと「いっせーのせ!で止めようぜ」っつって。そいで、「いっせーのせ!」でそいつにだけ言わなくて、「いっせーのせ!で止めよう」っつって、ある日突然(牛乳キャップが)紙切れになるわけ。リーマン・ブラザーズの株券が。ある日突然、紙切れになるっていうことをすごく良く覚えてんだけど。
だから高須クリニックのおぼっちゃまくんをみんなで煽っておいてさ、秋元康先生がさ、ファンクラブの会報とかでさ・・・まあ、アイツも買ってるんだろうな、本当に好きだから。ファンクラブの会報とかで、「今回の総選挙、結局出す歌『ヘッポコ節』っていう淫猥な数え歌だから。」っつって(笑)。「アイツだけにやらせちゃおうぜ!」っつって(笑)。アイツの推してるヤツだけが12万票入っていて、ほか全員ゼロっていう。『うわっ、止めてんだ、みんな!』みたいな。なんかそういうのだね。
だけど、難しいもんだね。だからなんかすげーなと思うのはさ、引いた方から見てればさ、小林よしのり氏も小林よしのり氏で、周りの普通の一般のファンからしてみたら、『何か調子に乗ってんな、オッサン』って多分思ったと思うんだよね。だって少なくとも、何か分かんねーけど、『来なくていいよ』って思うと思うの。まして一番最初から応援してたりとか、コツコツやっている人からしてみたら、『入ってこなくていいよ、俺たちの楽園に』って所に入って来てんじゃん。で、さらに大きな波が入ってきた時に、『お前、シャレ分かんねーな!』みたいなのって、どうしようもないじゃんか。でもなんかね、そのいざこざを見てる感じは、ちょっと面白い。ちょっと分かんないけど、何だろうこのドキドキする感じ。
<書き起こしおわり>