西川のりお 松本人志問題・芸人の内側コメントと吉本興業のガバナンス不足を語る

西川のりお 松本人志問題・芸人の内側コメントと吉本興業のガバナンス不足を語る TBSラジオ

西川のりおさんが2024年1月30日放送のTBSラジオ『生島ヒロシのおはよう一直線』の中で松本人志さんの性加害疑惑についてトーク。芸人たちから発せられる内側からのコメントや、吉本興業のガバナンス不足などについて話していました。

(生島ヒロシ)さて、ここのところですね、ダウンタウンの松本さんのね、一連の性加害問題を巡って大変な動きになってますけれども。のりおさんとしては今回の一連の動きをどのように見てますか?

(西川のりお)僕はね、あくまでも第三者……芸能人の方がコメントするのはね、内側からコメントする方が多いんですけどね。僕はあくまでも第三者で。これ、同じ会社ですけど偶然にも彼とは全く付き合いがないんでね。それこそ、聴取者、リスナーの皆さんとか一般の方と同じ感覚でしゃべらせてもらってますし。僕は同じように見てます。

(生島ヒロシ)ですよね。今回、松本さんがね裁判に注力するため休業に入ったということですけど。この判断は先輩ののりおさんから見て、どうですか?

(西川のりお)僕は違うと思いますね。まず、僕はちょっと前に「初動ミス」っていう発言をしましたよね。それでやっぱりいろいろ事情を聞いて、調査して、発表するという、その手順をまず、間違いました。で、それも段階で。裁判をしたらね……もうテレビとかラジオでしょっちゅう言ってますよね? その間、我々は大衆芸能で、お客さんに見てもらうものなんで。この、要するにひとつの疑惑ですよね。疑惑がずっと、何年間にもわたって一般の方に「こんなことがあったんだ」とか「いや、なかったんだったんだ」とかなるっていうことはね、お笑いにとっては僕、まずプラスにならないと思うんですよ。どっちの方向に行ったとしてもね、プラスにならないと思います。

(生島ヒロシ)間違いないですね。

「内側からのコメント」はやめるべき

(西川のりお)あと、この頃ね、僕らの同じ道の方が内側からコメントをするっていう方がいらっしゃるのでね。その内側からの、寄りのコメントはやめた方がいいと思うのがね、「昔、お世話になった」とか「尊敬して入った」とか「憧れていて」とか、どうのこうのというコメントをまず、入れるんですよね。そんなコメントだったら芸人諸氏、僕は悪いけどね、入れない方がいいです。「お世話になった」とかっていうのはね、その本人の問題ですけど、一般大衆には関係ないことですからね。争点と論点を間違ってるんですよね。「いい人だった」とかね、「そんな、僕が飲みに行った時は楽しかった」とかいう、そういう話はいいんですよ。この今、直面している事例の話をしなければ、そんなコメントを入れても意味がないですね。そんな後輩の芸人諸氏、ちょっと僕はコメントとして不適格も甚だしいと感じますね。

(生島ヒロシ)でものりおさんは芸人としてのその松本人志さん、どのように評価されてますか?

(西川のりお)いや、僕らとはまたね、やってきた芸風が違うのでね。それこそ歌舞伎と落語ぐらいの違いがあると思うんですよ。だから僕は、何とも言えません。僕らは僕らの時代のところで、やっぱりやすきよという先輩がいてましたんでね。それは才能のある方だったんで。僕の物差しにはならないです。同じ年代の方でね、よくその才能のことを云々っておっしゃってる方、いらっしゃいますけどね。僕、本心でおっしゃっているのかな?って。やっぱり感覚が違えば……生島さんね、我々、今の子たちって、わらかないでしょう?

(生島ヒロシ)わかんないです。

(西川のりお)そういうことなんですよ。だから。今の、ものすごいわかりやすい説明じゃないですか? それをね、僕らぐらいの年代の70を回った方がね、なんかわかられたようなことをおっしゃっているのを見ると「本当にわかっているのかな?」って。マスコミのなんか、そういう受けがいいようにしゃべられてるように感じてならないんですよ。わからないものはわからないわけです。正直言って、僕は「わからない」って言ってますね。

(生島ヒロシ)なるほど、なるほど。

(西川のりお)今の笑いがね、面白いか面白くないかも正直、僕はわからないです。

(生島ヒロシ)で、所属している吉本興業側はですね。この前、「今回の問題に関して事実確認を進めるために関係者への聞き取りを進める」というような見解を発表したんですけど。このような吉本側の対応に関してはのりおさん、どう思いますか?

ガバナンスが足りていない吉本興業

(西川のりお)ちょっとガバナンスが足りてないですね。元々、僕らもコンプライアンス、やってたんですよ。でもね、結局ね、コンプライアンスというのはもっとね、会社の中でそれなりに調査しないとダメなんですよ。たとえばこの芸人はこういう動きをしているっていうのも……で、やっぱりずっといたら言い難いこともあるかわからないけど。「ひょっとしたらこんなことあるけど、ないですか? 大丈夫ですか?」っていうのも……お門違いの方のコンプライアンスの相手が多いんですよ。本当に会社がタレントのこととか芸人のことを思うんだったらね、「このような行動、おかしいな?」っていうのは察しがつくはずなんですよ。で、マネージャーも報告を上げていると思うんですよ。なのにそこがなぜできなかったのか?っていうのは僕、疑問ですね。だから、ガバナンスができている芸人はいっぱいいてるんですよ。だから、言いにくいのか言いづらいのか、なんなのかはわからないですよ。なぜそうなのか?っていうことを僕は言いたいですね。

(生島ヒロシ)たとえば、やっぱり超売れっ子になってくると、会社側もそういうタレントさん。超人気者に対して、やはり厳しくものを言いにくいような風土ができてるんですかね?

(西川のりお)でもそれって考えたら大間違いでね。本当にね、会社も儲けさせてもらっていますよね。その芸人、タレントかわいいですよね。かわいかったら余計に、言いにくいかもわからんけども、やっぱり言うべきじゃないですかね。

(生島ヒロシ)そう思いますね。それが本当の意味での優しさに繋がるわけですもんね?

(西川のりお)はい。それをね、会社が「言いました。にも関わらず……」っていうことやったらわかるんですけども。そこのところは僕、言ったのか、言わないのかは知らないです。

(生島ヒロシ)しかし、のりおさんの後輩である紳助さんも引退にしました。それで今回、松本さんも今、休業という形ですけれども。芸はね、非常に腕があるっていうお二人でしたけれども。今後、松本さんもこれから先、どうなるかわかりませんけれども。お笑いの世界に及ぼす影響みたいなものっていうのは、どう思いますか?

必ず新しい人は出てくる

(西川のりお)これね、よくおっしゃいますけどね。それはゼロとは言いませんけどね。でもね、野球でも芸能界でも一緒で。必ず新しい人が出てきますから。それはね、当然ね、人間っておかしいもんでね。過ぎ去ったことは人間って、美化するんですよ。いい部分だけ切り取って、しゃべるんですよ。でも、元々松本くんもね、最初は新人ですからね。で、そのうち才能も開花して、そうなったと思うんですよ。だからこれも同じことだと思うんですよ。僕は。だから「2度と出てこない」みたいなことではないと思いますけどね。現に横山やすし師匠の後も、うちの会社はたくさん漫才師が出てきました。で、紳助くんの後も立派な司会者とか、いろんなタレントが出てきました。だからまあ、それはやっぱり逆に新芽も増えてくるんじゃないですかね。

(生島ヒロシ)なるほどね。さて、西川のりおさんと上方よしおさんのコンビ、西川のりお・上方よしおは来年、結成50周年ということですけれども。さあ半世紀に向けたこの1年の意気込みをぜひとも、お願いします。

(西川のりお)1日でも長生きするようにやりたいです。

(生島ヒロシ)ですよね。

(西川のりお)大げさなことは言いません。正直ね、毎日毎日、「ああ、今日も体、元気だな」っていうのでね。1日でも長く元気でやるっていうことが目標です。

(生島ヒロシ)さんまさんの「生きてるだけで丸儲け」って、僕はあの言葉が大好きなんですけども。

(西川のりお)ああ、その通りですね。

(生島ヒロシ)さあ、これからますます我々70代、元気に行きましょうね。

(西川のりお)生島さんと同じ年代ですから。本当、毎日毎日元気でいきましょうよ。

(生島ヒロシ)ありがとうございました。

(西川のりお)ありがとうございました!

<書き起こしおわり>

西川のりお 松本人志・週刊文春報道を語る
西川のりおさんが2024年1月18日放送のABCラジオ『ますだおかだ増田のラジオハンター』の中で週刊文春の一連の松本人志さん報道について、話していました。
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