作家の吉本ばななさんがテレビ朝日で放送中のフリースタイルMCバトル番組『フリースタイルダンジョン』についての考察をTwitterに投稿。一連のツイートをまとめてみました。
『フリースタイルダンジョン』審査員のLiLyさんのInstagramによると、吉本ばななさんはご家族で番組のファンなんだそうです。以下、吉本ばななさんによる『フリースタイルダンジョン』考察ツイートです。
吉本ばなな フリースタイルダンジョン考察
せっかく観せてもらえたので フリースタイルダンジョン考 1
これ、ロッキングオンの人とかが読んでいると思うと冷や汗だけれど、私は日本のHip-Hopってなんだかなと昔思っていた。成り立ちからして違うじゃないかと。スチャダラパーはまた別の意味で修羅の道だから好きだったけど。ば— 吉本ばなな (@y_banana) 2016, 2月 17
FSD考2 そうしたら日本のほんとうの意味でのストリートから切実なラッパーがどんどん出てきた。このあたりは都築響一さんの本が専門だろう。人はどうしてクラブに行くのか?おしゃれしたいから、異性に会えるからももちろんあるでしょう。でも「家族から逃げたい」「環境から逃げたい」ば
— 吉本ばなな (@y_banana) 2016, 2月 17
FSD考3「仲間といたい」「金がないからいる場所ない」そういう人だっていっぱいいるのだ。私はそもそもずっとただのオタクだからなにも言えないけど「うわ?、こりゃ、すげえ事態だ。マジで朝目覚めないほうがラクだったよな」という場面は金銭でも修羅場でもたくさん経験している。ば
— 吉本ばなな (@y_banana) 2016, 2月 17
FSD考 そういう意味で日本のラップはそういうことをどんな面であってもほんとうに経験してどん底から這い上がってきた人たちがやっていることは、目を見たらわかる。そういう人たちを、TVが薄めて、キャラにしてしまったらいやだな、と思いながらずっとあの番組を観てきた。ば
— 吉本ばなな (@y_banana) 2016, 2月 17
FSD考 でも若い世代はもっとしたたかで、TVを利用することもできるし、創っている側もかなり真剣でいい感じに口出しをせず、演じる側に主体がある番組だったから、ちょっと安心した。こんなアホな時代でもどん底を知っていて夢とか愛とか捨て身のギャグとかを知ってる人たちがいるのは ば
— 吉本ばなな (@y_banana) 2016, 2月 17
FSD考 ほんとうに嬉しい。ほんとうに今死ぬな、っていう瞬間を人生で知らないとできない捨て身のギャグって、あるんですよね…。私はただのオタクだけど、やっぱり知ってる。だからあのような人たちが音楽をやっていてとっても嬉しい。ただ、決してなめちゃいけないと思う。ば
— 吉本ばなな (@y_banana) 2016, 2月 17
FSD考 そんなことは自慢できることではないけど、何人も友達を亡くしたり、何人もの友達がまだ牢屋の中にいたり(それは私もだけど)、命のやりとりが多い人生の人たちには、生半可な気持ちで接してはいけない。そういう人たちはほんとうに優しいから、甘えたくなるけど、甘えちゃいけない。ば
— 吉本ばなな (@y_banana) 2016, 2月 17
FSD考 番号ふりわすれてた!私も下書きとかしたくないから、フリースタイルでやってますが 笑 そんな命がけの世界から持ってきてもらったものをいろんな条件がうまく重なってTVで観せてもらえる、それがいちばんすごいことだな?と思う。 ば
— 吉本ばなな (@y_banana) 2016, 2月 17
FSD考 それにしてもLiLyさん超きれいだったし、般若さんの目はキラキラ、せいこうさん相変わらず賢くてかっこいいし、唯一の悔いは漢さんに「自伝最高でした!特に観葉植物のあたりの描き方が!」と言えなかったことです。私って、ほんと、金太郎飴みたいにどこ切ってもオタクだなあ…! ば
— 吉本ばなな (@y_banana) 2016, 2月 17
ぎゃ?、久しぶり! ば pic.twitter.com/OPasJFk7bA
— 吉本ばなな (@y_banana) 2016, 2月 15
吉本ばななさんによる番組や日本語ラップシーンへのリスペクトあふれる連続ツイートに超感動!そして吉本ばななさんも漢 a.k.a GAMIさんの著書『ヒップホップ・ドリーム』を絶賛していて驚きました!菊地成孔さんも絶賛していた名著!間違いないですねw
https://miyearnzzlabo.com/archives/29900