石橋貴明 メジャー挑戦を迷う吉井理人の背中を押した話

石橋貴明 メジャー挑戦を迷う吉井理人の背中を押した話 石橋貴明のGATE7

吉井理人さんが2022年8月21日放送のTBSラジオ『石橋貴明のGATE7』に出演。ヤクルトからFA宣言をし、メジャー挑戦をするか、国内球団へFA移籍するか迷っているタイミングで石橋貴明さんが酔っ払って「メジャーで勝負!」と言い、背中を押したという話をしていました。

(石橋貴明)とにかくですね、吉井くんとはですね、近鉄時代ですね。近鉄時代からずっと、長い付き合いがあって。そして、ヤクルトから……これ、本当に申し訳ないなと僕は思っているんですけど。あれは96年?

(吉井理人)97ですね。

(石橋貴明)96のオフでしょう?

(吉井理人)97年のオフですね。

(石橋貴明)その時に吉井くん、FAになったんですよ。で、当時吉井くんは巨人、横浜、西武……。

(吉井理人)巨人、横浜、西武、阪神ですね。あと、中日もありましたね。

国内球団による争奪戦

(石橋貴明)で、ものすごい争奪戦になっていて。巨人はものすごい金額を出してる。で、西武は当時、東尾さんが監督で。東尾さんって、箕島高校でしょう? で、吉井も箕島だから。「来い」って言われたら絶対に行かなきゃいけないみたいな、そういう状態で。横浜もなんか、すごい金額を出したとか……。

(吉井理人)横浜は権藤さんがいたんで。

(石橋貴明)ああ、そうだ。権藤さんは近鉄時代のピッチングコーチだから。その三つ巴だ、みたいな感じで。

(吉井理人)いや、これが中日も星野さんから「今から東京に行くから! お前、ジャイアンツに入ったら承知しねえぞ!」とか言われて。脅されたんですよ(笑)。

(石橋貴明)阪神は?

(吉井理人)阪神は吉田義男さんが当時、監督だったんですけども。

(石橋貴明)ムッシュが。

(吉井理人)あの、低い提示をしてサッと帰っていきました(笑)。

(石橋貴明)で、とにかくその争奪戦の真っ只中の時に、あれはなんだっけな? 俺が事務所の打ち上げをやっていたのかな?

(吉井理人)そうですね。忘年会かなんかで。

(石橋貴明)忘年会だよね? 忘年会に野茂が吉井くんを連れてきたんですよ。それで、俺はもうベロベロで。ベロベロで酔っ払ってるところに野茂が連れてきて。「タカさん。吉井さんがビビッてんすよ」って言って。俺、酔っ払っているから「何をビビッてんの?」って聞いたら「FAをせっかく取ったのにね、メジャーをビビッて。日本の球団と契約しようとしてるんですよ」とか言うから。俺は酔っぱらってるから「ええーっ? だって吉井くん、メジャーに行きたいんじゃないの? メジャーに行きたいからFA宣言をしたんじゃないの?」とか言って。

「ええ、まあ最初はそうだったんですけど……」とかいう話をしたから。「ビビッてないで。メジャーでしょ!」って。俺が勝手に「メジャーで勝負! 勝負!」とか言ったらそれから何日かしたら「吉井、メジャー挑戦」って出て。「あれ?」と思って。「俺、余計なことを言ったのかな?」って。だって、話を聞いていたら当時の日本のプロ野球の球団は3年で○億って、ものすごい金額を提示してるのに、メジャーはほぼ……1000万行かないぐらいの?(笑)。

(吉井理人)まあ、メジャーの最低年俸だったですね。

(石橋貴明)800とか?

(吉井理人)いや、それでも2000万ぐらいはあったんですけど。

(石橋貴明)2000万って、日本のプロ野球は1年で2億だとか3億とか、そういうあれでしょう?

(吉井理人)そうですね。4億とか、そんな感じでしたね。

(石橋貴明)ねえ。それの何年契約みたいなのを吹っ飛ばして、それで2000万って行っちゃって。「あれ? 俺、余計なことを言った?」って思って(笑)。それで、メッツに行って。その年かな? 俺、ニューヨークに仕事で行って。吉井くんと会って、肉をご馳走したの。「ひさびさに肉、食います」っつって(笑)。

(吉井理人)いや、本当に「メジャーリーガーになったのにも、なんかひもじいな」と思って(笑)。でも本当に嬉しかったです。

(石橋貴明)でもそれで頑張って、勝ち取って。だから、メッツから……。

(吉井理人)ロッキーズですね。

(石橋貴明)それでモントリオール・エクスポズ。これで5年間、メジャーをしっかり経験して。だからやっぱり、後の野球人生において、あの時にメジャーに行って大正解だったですか?

(吉井理人)大正解です。本当、お金の面ではちょっと損したかもしれないですけども。野球人としてもそうですし。人間としても、すごくアメリカに行って。手前味噌ですけども、成長したなという風に思ってますね。

メジャーに行って大正解

(石橋貴明)いやー。よかった。俺はそれを聞いて。本当にあの時、酔っ払って「メジャーだよ!」って言ったことに責任をずっと感じていたから。これを聞いて、ちょっとほっとしました(笑)。

<書き起こしおわり>

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