錦鯉のお二人が2021年12月29日放送のTBSラジオ『山里亮太の不毛な議論』に出演。M-1グランプリ2021を振り返る中で最終決戦ネタの伏線回収について、山里亮太さんと話していました。
(山里亮太)ここでオズワルドに点で負けていたことが次に繋がるわけじゃないですか。順番っていう。あのオズワルドにもう激烈なプレッシャーを与えたわけじゃない? あの2本目で。
(長谷川まさのり)まあ、そうですね。順番的にそうなりましたもんね。
(山里亮太)本当にM-1のドキュメンタリーでも言っている人間すべてをぶつけた漫才。それを目の前でやられたあのオズワルドの引きつっている顔……これはだって逆だったらわからなかったでですよ。
(渡辺隆)わからなかったですよ。だって2本目のオズワルドのネタもめちゃくちゃ面白いですから。
(山里亮太)あれ、間とか、たぶんズレなかったらどデカいものができたと思うもん。劇場で練りに練って、試しに試したやつだから。1個目をやった後はたぶんオズワルドは優勝をするっていう自信があったから。その自信と練り込んだネタで来たら、マジで何が起こるかわからなかった。
(長谷川まさのり)もうオズワルドたちは自分たちで言ってますもんね。「次はウィニングランぐらいのつもりだった。優勝を確信した」みたいな。それぐらい、自信があったわけですからね。
(山里亮太)そう。そこを最後、まくっていったんですよね。ただただ面白いっていう。
(渡辺隆)題材が「猿を捕まえる」っていう(笑)。
(山里亮太)最高(笑)。
(渡辺隆)「大丈夫かな?」って思いましたけどね。
(山里亮太)いやー、面白かった(笑)。で、僕ら芸人がみんなで言っていたんですけども。「錦鯉が伏線を敷いたぞ!」って(笑)。
(長谷川・渡辺)フハハハハハハハハッ!
(渡辺隆)嬉しい(笑)。気付いてくれた(笑)。
(長谷川まさのり)あれも我々、ああいうのが今まではないんですよね。
(渡辺隆)伏線なんてわからなかったもん。
錦鯉、まさかの伏線回収
(長谷川まさのり)よくわからなかったから。でも本当、M-1予選の準々決勝の時、始まる前にカラオケボックスに2人で入って。突然隆があの場面、最後の場面を「これ、どう?」みたいな。いきなりその日にやって、僕もめちゃめちゃ笑ったんですよ。「なに、それ? よくわかんないけど面白い!」って。そしたらその日、準々決勝でそれをやったら……はじめて人前。お客さんの前でね。
(山里亮太)ドーン!ってあれ、拍手笑いで。
(渡辺隆)あれでバーッ!って拍手が結構鳴り止まなくて。それで僕、1人で礼するじゃないですか。(横たわっている)まさのりさんがマイクに見えて、山口百恵みたいな……。
(山里亮太)フハハハハハハハハッ! 「普通のおじさんに戻ります」って?(笑)。いや、そうなんですね。それは隆さん、なんで急に? 降りてきた感じですか?
(渡辺隆)そうですね。本当に……なんか、別にあのままでいいかなぐらいに思っていたんですけども。行きの電車の中で「あれ? あれ、あそこを拾ってこうしたら……」みたいな感じで。本当に伏線と言うにはどこを拾っているんだ?っていう話なんですけども。「おじいさんだしな……寝かしちゃおうか」みたいな。本当にフッと降りてきたんですよね。
(山里亮太)それをやっぱりね、「面白い!」ってすぐに自分で感じ取って採用させてくれるまさのりさんもですね。
(長谷川まさのり)だからいきなりだったけど。「それ、ちょっとやってみて」って。
(渡辺隆)相方に当日に言われたら、ちょっとビビりますよね?
(山里亮太)当日に変えるとロクなことがないじゃない?
(長谷川まさのり)そうなんです。絶対にいいことの方が少ないですよね。当日に変えるのは。
(山里亮太)少ない! 僕も当日に変えてめっちゃ滑ったことが……。
(長谷川まさのり)わかります。そういうの、ありますよね。
(山里亮太)そう。でも、見事にそれが救ったというか。まあ、元々めちゃくちゃ面白いのがさらに面白いものになって。で、本当にもう何回も説明をさせてしまっているかもしれないですけども。あそこでの「ライフ・イズ・ビューティフル」ですよ。あれは……最後ね。準々の時はだって、言ってないですよね?
(渡辺隆)言ってないです。準々の時は、山口百恵です。
(山里亮太)そうですよね。スッと置いて「ありがとうございました」って。それもめちゃくちゃ面白いですけども。あの「ライフ・イズ・ビューティフル」がめちゃくちゃ笑った後に、「あれ? すごい深いメッセージ?」って。
(中略)
(山里亮太)「ライフ・イズ・ビューティフル」、まさのりさんとあのセリフとあの姿勢。そしてそこまでのドラマ。全部がバチーン!ってハマりましたよね。
(長谷川まさのり)ああ、そうなんですねー。
(山里亮太)自覚がない(笑)。
(長谷川まさのり)僕は、はい。よくわかってないですけども。
(渡辺隆)まあ、あれは本当に決勝が決まった後にハリウッドザコシショウとバイきんぐ小峠さんに「ちょっとネタを見てください」って見てもらったんですよ。
(長谷川まさのり)はじめてですよ。そんなの。
(渡辺隆)で、本当に寝かせるだけのネタを見せたら「いや、あそこは寝かせた後、まさのりさんに一言いわせた方がいいんじゃねえか?」って小峠さんが言ってくれて。いろいろと僕らも出したんですけども、「なんかあんまりしっくり来ねえな」って思っていたら小峠さんが一言、「ライフ・イズ・ビューティフル」って(笑)。小峠さんが言ってくれたんですよ。それで小峠さんが言ったのを聞いて俺ら大爆笑して。「じゃあそれ、もらっていいですか?」っていうので。
(山里亮太)たしかにあそこは他にもなんかあったかもしれないけど。「ライフ・イズ・ビューティフル」が正解だっていうのはすごい……その関係性もすごいですね。小峠さんとかザコシショウとか。
バイきんぐ小峠の「ライフ・イズ・ビューティフル」を採用
「…じゃあいいじゃねえかよ!終わりだ終わり!」だとしても足掻き続けた先に「ライフ・イズ・ビューティフル!」な瞬間がきっとある…というドラマ。#錦鯉 pic.twitter.com/tRVBhAN55s
— ヨシダコウヘイ (@tele1962) December 19, 2021
(渡辺隆)そうですね。お忙しい合間をぬってくれてネタをわざわざ見ていただきまして。で、そんな素晴らしい「ライフ・イズ・ビューティフル」という言葉。その日、M-1が終わった後、もういろいろと配信とか取材とかがあって。深夜3時ぐらいに終わって2人でホテルに向かったんですよ。で、そのタクシーの中でまさのりさんが「ねえ、隆。『ライフ・イズ・ビューティフル』ってどういう意味?」って聞いてきたんですよ。
(山里亮太)フハハハハハハハハッ! 勘弁してくださいよ(笑)。あれで我々、泣いてるんすよ……(笑)。
(長谷川まさのり)いや、でも小峠さんが言った時に笑ったんですけども。なんかその、響きですよ。
(山里亮太)フハハハハハハハハッ!
(渡辺隆)響き、面白いか?(笑)。響きが面白いって、ねえだろ?(笑)。
(山里亮太)想像できない。天才なんですよ、この人は(笑)。
(渡辺隆)俺もどういう気持ちでいればいいのか、わからなかったですよ(笑)。
(長谷川まさのり)いや、なんか……はい。
(山里亮太)今、不思議そうな顔をしてますよ(笑)。
<書き起こしおわり>