般若『グランドスラム』と『フリースタイルダンジョン』を語る

般若『グランドスラム』と『フリースタイルダンジョン』を語る Inter FM

般若さんがInterFM『Tokyo Scene』にゲスト出演。自身のキャリアや最新アルバム『グランドスラム』、そしてラスボスを務める番組『フリースタイルダンジョン』について話していました。

(MC RYU)Friday Night Tokyo Scene InterFM 89.7。また名曲が生まれました。なんて熱い歌なんだろう。俺がもっともドキドキしてヤバいと思うラッパーの1人をご紹介したいと思います。説明不要。ご存知、般若です。よろしくお願いします!

(般若)こんばんはー。ご無沙汰しています。

(MC RYU)元気ですか? 般若 is in the house!

(般若)まだ生きてますよ(笑)。

(MC RYU)知ってるよ! もう般若はいま、気づいたら大活躍じゃないですか。まあいまね、言ったようにね、もっともドキドキするラッパーの1人なんですが。いま、改めて今回のニューアルバム『グランドスラム』から『あの頃じゃねえ』。聞いて、どうですか? 自分でも、どんな感じですか?

般若『あの頃じゃねえ』

(般若)まあある意味、集大成のアルバムにはなったかなと思います。

(MC RYU)なるほどですね。今回、2年ぶり9枚目のアルバム『グランドスラム』ということで、本当に熱い歌詞があって。ここに来て、こういうリリックか!っていうのがいま、俺たちみんなファンは思っているところだと思います。ある意味、般若がずっとストレートにやってきて、いまはスポットライトが当たっているわけですね。それがまあ、般若が正しいと思うスポットライトかどうかはわからないけども、心理的にこういう心理だっていうのを聞いて俺たちは相当グッと来てるところであります。いまは、もう今年で活動が20周年。もともとは96年ぐらいから単独で活動していて、2004年にファーストアルバム。名作ですね。『おはよう日本』をリリースして、2008年には昭和レコードを設立して、MCバトルの最高峰『ULTIMATE MC BATTLE(UMB)』全国大会で優勝。そしていま現在、『フリースタイルダンジョン』ではラストボス、ラスボスを務めていて、7月6日には9枚目のアルバム『グランドスラム』をリリースしたばかりということなんですが、般若自身、いま見て20周年、途中ですか? 山のてっぺんですか? どんな感じなんですか?

(般若)全然新人の気持ちなんですけどね(笑)。2年目ぐらいの。

(MC RYU)やっぱりそうなの?

(般若)2年目ぐらいだと思っているんですけどね。

(MC RYU)あの尖り具合は変わってないからね(笑)。いやー、なるほどですね。たとえばいま、『フリースタイルダンジョン』っていうテレビがすごく大きくなって。で、ある意味そこの大トリが般若である中、そこはいま、般若としてはやっぱり「フリースタイルダンジョンの人」っていう風に見られるのは嫌な感じですか?

(般若)いや、別に僕に対する入り口はどこでもいいですよ。ありがたいことです。

(MC RYU)なるほどですね。じゃあ少し、般若のところにスポットライトが当たっている中、そもそものヒップホップとの出会いをもう1回、改めて教えてください。

(般若)14ぐらいの時に三軒茶屋で『銀座』っつって地下にゲーセンがあって。そこでサイプレス・ヒルとかビースティーボーイズとかがかかっていて。それで衝撃を受けたっていうのが……

(MC RYU)(笑)。また随分悪い、不良のところから入った感じですね。

(般若)そうですね。これ、本当です。はい。

(MC RYU)へー! で、そんな中、自分が初めてマイクを持ってラップしていって、「これ、いけるんじゃね?」って思った瞬間はいつなのかな?

(般若)いやー、「いけるんじゃない?」って思ったのはなかったですけど、ラップ始めて1ヶ月ぐらいでZEEBRAのラジオで彼をディスったっていうのが先に話題になっちゃったのが。そんな17才だったので。

(MC RYU)(笑)。でも、あの尖り具合は基本変わってないような気がしていて。トンガリの質は変わったんですけども。こう見えて、みなさんね、般若っていうのはもう本当に、実は礼儀正しくて。時間もすごく時間通り来る男なんですけども。

(般若)ありがとうございます。

(MC RYU)マイクを持ってスポットライトを当ててステージに乗っけると、もうカミソリみたいな男で近づけないんですよ。俺も。それがやっぱり般若の強みだな。いつも。

(般若)そんな……普通にやってるんですけどね(笑)。

(MC RYU)いや、だからそれがすごいんですよ。近づけないもん。俺も。MCとかも。自転車乗って、マイク持ってスイッチ入っちゃったらもう近づきたくないから(笑)。でも、それがかっこいいところじゃないですか。で、たとえばフリースタイル。いま本当に俺、全部『ダンジョン』は見せてもらっていますが。で、やっぱりどういう気分で待っているの? 上がってくる時。

(般若)まあ、その気持ち的なことを言っちゃうとあれなんですけども。まあ最近、「俺、雇われ店長なんで」ってずっと言ってるんですけど(笑)。

(MC RYU)(笑)

(般若)まあ僕より他のモンスターの方が大変なんで。

(MC RYU)手間の人の方が。まあ、みんな大変だと思うよ。

(般若)みんなの方が大変ですよ。

(MC RYU)大変だよね。そんな中、今回アルバムでR-指定と(『たちがわるい feat. R-指定』を)やっていますけども。やっぱり俺もR-指定、大好きなんだけど。

(般若)はい。Rとはずっとやりたくて。で、もう全然違う曲をやりたいっていう。

(MC RYU)いいですねー。今回、もうアルバムを「集大成」っていう風に言ったけど、なんで『グランドスラム』なんですか?

(般若)いや、これを作り始めた時にはもうこの名前にしようと思っていました。いまだから、いまの俺だから言えるかなって思いました。

(MC RYU)なるほどね。いま、逆にそのバトルシーンに限って言わせてもらえば、いまのバトルシーンっていうのは般若、どう思っていますか?

(般若)まだいまのところ、現役でやらせていただいているんで。ちょっとそこに対しては言えないですけども、まあやっぱりちょっと怖いなと思っているのが、「バトルが全てではない」ということだけは、この場を借りて言わせてもらいたいと。

(MC RYU)たしかに、たしかに。

バトルが全てではない

(般若)フリースタイルというものの楽しみ方というものは、たとえばサイファーであったりとか、まあ自分1人でやるものだったりとか。バトルが全てではないと。で、僕ないしモンスター全て、全員は音源、そしてライブでやっているというところをみんな、いま一度胸の中に置いてもらえるとありがたいかなと思います。

(MC RYU)素晴らしい! 本当にその通りだと思います。これはダンスやDJにおいてのバトルも同じかもしれませんね。そういうアートがある中での、ひとつの要因でしかないので。別にフリースタイルできないMCだっていっぱいいるわけだし。

(般若)その通りです。

(MC RYU)それはそれでかっこいい人もいっぱいいるので。それはたしかに般若のおっしゃる通りだと思います。ちなみに、般若は最近どういう音楽を聞いてるの?

(般若)ああ、でもね、最近ね、オフスプリングとか、そっちの方を。

(MC RYU)へー! かっこいいよね。弾けてるもんね。あのへんのロックとかね(笑)。

(般若)そうですね。あとは嫁のSAYのアルバムを聞いたりとか。

(MC RYU)へー!

(般若)なんだろう? まあ、好きなものは聞いてますね。また尾崎豊を聞いたりとか。

(MC RYU)へー! 合うね。そういうのもすごくね。

(般若)まあ、雑食です。

(MC RYU)雑食ですね。なんでも聞いているということですね。まあ、みなさん。我らが般若がいま本当に日本のシーンをいろいろ引っ張って……まあ、本人はそういう自覚はないのかもしれないですけど。我々もいろいろと期待するところです。ちなみに、やっぱりフリースタイルやるのと、アルバムを書くのってやっぱりリリックはいくらでも出てくるイメージがあるから。こう、書いてても書いてても終わりがないような気がするんだけど。それは全然……

(般若)僕個人、般若個人では別物ですね。延長のものはあるかもしれませんけれども、やっぱり別物ですね。

(MC RYU)なるほど。じゃあ、作る時も最初から座って書くイメージなんでしょうかね?

(般若)で、詰まったらフリースタイルやってみたりとか。まあ、いろんな作り方なんですけどもね。

(MC RYU)なるほど。まあね、『フリースタイルダンジョン』、もしかしたら見たことがない人もいると思うんですけども。本当にね、ヒップホップは昔からやっていますから。MCバトルっていうのは。そんな中、なにがすごいかって言うと、お互いバトルするんですが、やっぱり般若がひとつの大トリ、モンスターという中、挑戦者が言ってきたものを全部吸収して返すという。これがまた、すごいところですよね。

(般若)すごいですよね。もう僕を倒せば100万円って、すごくないですか?

(MC RYU)すごいよ(笑)。本当だよね。般若を倒したら100万円だもんね。それってやっぱりね、それだけ大変なことなわけで。見ていてそのチャレンジャーたちの焦りというか、そういうものも本当にリアルに見えて、むちゃくちゃ面白いね。

(般若)俺、チャレンジャーだったら10万で持って帰りますけどね。

(MC RYU)(笑)。般若チャレンジャーだったら誰が相手になる? まあ、それはそれで面白いかもね。

(般若)いや、もう1人倒したら持って帰りますね。「いや、家賃が……」って(笑)。

(MC RYU)(笑)。もう、やめるよね。「携帯代が……」とかさ(笑)。なるよな。けど、空気的に言えないんじゃん? それ、なんかみんな。

(般若)まあ、そうですね。

(MC RYU)1人ぐらいいてもいいよね。1人倒して、「あ、もう帰ります」って(笑)。

(般若)いや、そいつ伝説になりまスカラ。10万は伝説になりますよ。

(MC RYU)なるよね(笑)。

(般若)絶対になりますから。

(MC RYU)で、しかもそいつ上手かったりしたらもっと聞きたいわけでしょ?

(般若)そうですね。で、結構毎回毎回、出てちょこちょこちょこちょこやっていけばいいと思うんですよね(笑)。

(MC RYU)10万で終わり。10回行ったら100万だもんな(笑)。

(般若)だから、いろんな考え方を持っていった方がいいと思います。

(MC RYU)それは面白いかもしれないね。さあ、般若ね、さっきいろいろイベントもあるって言っていたけど。まず、『さんぴんCAMP』がいよいよ明後日。日曜日にあります。その前が明日の土曜日。山梨に?

(般若)そうなんですよ。

(MC RYU)そして7月11日がなんと『DANCE HOLIC SPECIAL』。渋谷のO-EAST。これにも出て。で、17日(日)は山形に言って、23日は『POWER SPOT at 大阪』。そして30日は那覇か。忙しいですねー。

(般若)23なんて大阪行って、柏ですからね。

(MC RYU)あ、本当だ! 大阪行って、柏じゃん。大阪から千葉です。この男。みなさん、よろしくお願いします(笑)。さあ、じゃあもう時間があれなんですけども。また、アルバムから曲を聞かせてもらいたいんですが、なにをかけましょうか?

(般若)まず、その前に『さんぴんCAMP』は僕がトップバッターです。

(MC RYU)マジで? いきなりなの?

(般若)はい。「僕、一番をやらせてください」っていう話をさせてもらって。

(MC RYU)Oh, My God! すごくないか? 『さんぴんCAMP』、みなさん聞きましたか? ド頭が般若なので。今年の『さんぴんCAMP』は頭から行くように(笑)。さあ、本当に般若には我々、むちゃくちゃ期待しているし。プレッシャーとかじゃなくてですね、どんどんどんどん突っ走っていただければと思います。俺らのかっこいい般若。じゃあ、最後に曲、どんな曲か教えてください。

(般若)はい。般若で『月の真ん中』。ありがとうございました。

(MC RYU)般若でした!

般若『月の真ん中』

<書き起こしおわり>

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