宇多丸・コンバットRECが語る山本譲二『みちのくひとり旅』の魅力

コンバットRECさんと宇多丸さんがTBSラジオ『タマフル』で日本酒を飲みながら演歌・歌謡曲を聞く特集企画。その中で、山本譲二さんの『みちのくひとり旅』を取り上げ、その魅力を語りました。

みちのくひとり旅/夢街道/旅の終りはお前 ~プラチナシリーズ~ (MEG-CD)

(コンバットREC)こういう任侠ものとか人生ものっていうのは結構あって。辛さを自分の美学でね。美学があるからしょうがないんだってやるものって結構あるんですよ。ちょっとね、聞いていただければ気づいていただけると思うんですけど、結構ナルシスティックなんですよ。ナルシズムに満ちあふれていて、要は自分を美化することによって許しているっていうのがあって。

(宇多丸)うんうん。

(コンバットREC)それがね、任侠を離れて、恋愛の方にナルシズムを持ち込んだ、僕の大好きな曲があるんですけど。ちょっと聞いてもらっていいですかね?



(宇多丸)ビッグチューン!

(コンバットREC)ビッグチューン!山本譲二『みちのくひとり旅』。

(宇多丸)これはビッグチューン!

(コンバットREC)これ、もう最高。僕、大好きなんですけど。

(宇多丸)ちなみに、さっき出たKOHEI JAPANとMummy-D。あの2人はたぶん母親に仕込まれたんだと思うんですけど、あいつらのスナック芸。これをね、2人で振り付きで歌う。最低にこなれてるの!(笑)。

(コンバットREC)これ、基本的に女を捨てて旅立っていく男なんだけど、それを本当にかっこ良く美しく描いて。自分に酔いしれてるっていう。これ、ナルシズムの権化みたいな曲なんすよ。

(宇多丸)あのさ、『死ねたらいい』とか言って死んでねーし。

(コンバットREC)死なないし、旅立つ女捨てるし。いやー、でもこれ、最高。だから、なんか仕事とかで辛い目にあってるのに、これに共感できちゃうんですよね。悲しいとか辛いっていう一点で、これに入れちゃう。で、やっぱね、日本酒で、さっき襟裳岬はちょっと(テンポが)早いって言ったんですけど。やっぱりね、遅ければ遅いほど、気分もダウナーな時って遅いほうがいいんですよ。

(宇多丸)それはある種のHIPHOPだね。日本酒はだからダウナーにいくから。

(コンバットREC)そう。だからサブちゃんでも、『まつり』とかはぜんぜんわかんないんですよ。もう、落ち込んでいる時に『まつり』とかを聞いても気が狂いそうになる。

(宇多丸)まあまあ、そりゃそうだ。

(コンバットREC)あと、『与作』とか誰向け?とかいまだにわからないとか(笑)。あれ、誰が聞くんだろうね?

(宇多丸)たぶん、木こりの立場になる瞬間があるんだよ!

(コンバットREC)まだ木こりにはジャックインできないんだよ。でも、これ山本譲二のみちのくひとり旅っていうのはやっぱりトラッカーとかドライバーの方とかは結構入り込める世界なのかな?と思うんですけどね。

(宇多丸)でもその、女と別れた時に、その別れを美化するってのはさ、誰にでも起こりうる事態じゃないですか。

(コンバットREC)だから、やってること、男らしく歌ってるけど、西野カナとそんな変わんねーなっていう(笑)。

(宇多丸)(笑)。わすれないよ。だって、わすれないよ、だね(笑)。一生一緒にいると思ったけど、わすれないよ、だもんね。

(コンバットREC)基本的に普段軟弱な歌とかを否定してきたけど、これ大人しく歌ってるけど、結構軟弱なんだよね。

(宇多丸)でもさ、表現が巧みだからそう思わせないっていうのも、表現じゃない。

(コンバットREC)ザ・ベストテンの山本譲二が20人ぐらいふんどし一丁の人たちと一緒にこれ歌ったの、覚えてます?

(宇多丸)(笑)。覚えてます?っていう質問の仕方がおかしいんだけど!

(コンバットREC)あのベストテン、俺のベスト回なんですけど。

(宇多丸)(笑)。ベスト回ってなんだよ!

(コンバットREC)(笑)。やばい!もう時間がなくなってきた!先行くよ、先!やばい、本当時間ねーな!

<書き起こしおわり>

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町山智浩新刊紹介 『知ってても偉くないUSA語録』書き起こし

町山智浩さんが現代アメリカ社会の現実を描いた新刊コラム集『知ってても偉くないUSA語録』についてTBSラジオ『たまむすび』で語っていました。

知ってても偉くないUSA語録

(赤江珠緒)それでは、映画評論家町山智浩さん。今週もカリフォルニア州バークレーのご自宅からお電話でご出演でございます。もしもし、町山さん。

(山里亮太)もしもーし。

(町山智浩)はい、もしもし、町山です。よろしくお願いします。

(赤江珠緒)今日はね、玉さんもご一緒なんです。

(玉袋筋太郎)ご無沙汰しています。よろしくお願いします。

(町山智浩)どうもどうも。ちゃんとお話したことはないんですよ。

(玉袋筋太郎)まあね、そうですよ。怖くて。僕。町山さん、博士物件だと思ってるから。

(一同)(笑)

(町山智浩)いえいえ(笑)。今日、テーマなんですか?

(赤江珠緒)今日はね、『酔った時の私』っていうね。

(町山智浩)ああ。玉さんはでも、お酒は大好きですよね?

(玉袋筋太郎)僕、好きです。

(町山智浩)僕は酔った時の自分はラジオに出てますね。

(一同)(笑)

(赤江珠緒)こらこら。

(町山智浩)だって夜中の11時過ぎてるんだもん。

(赤江珠緒)そうですよね。毎度毎度ね。

(山里亮太)結構酔拳でお送りしてる時、ある。

(町山智浩)酔拳です。そう(笑)。酔えば酔うほどナントカなんですよ。すいません、本当に。

(赤江珠緒)(笑)。さあ、そんな状態ですが、町山さん。今日はなんですか?オバマ大統領来日と・・・

(町山智浩)来日するんですよね。

(山里亮太)明日、来ます。明日。

(玉袋筋太郎)お忍びで。

(赤江珠緒)お忍びじゃない(笑)。東京もあちこちで警備の方が歩いていたり。すごいですよ。

(町山智浩)ちょうどね、ぜんぜんそれを気づいてなかったんですけど、ちょうど表紙にオバマさんがバーン!と出てる本を出したんですよ。

(赤江珠緒)また、町山さん本を出されてね。町山さんと小田嶋さんの本だけで、私の家の本棚がズラーッ!って。

(町山智浩)どんどんブックオフとかに出していいですから。

(赤江珠緒)いやいや(笑)。

(町山智浩)でもこれ狙ってね、オバマさんを表紙にしたんじゃなくて、本当に偶然なんですよ。たまたまなんですよ。

(赤江珠緒)『日本よ、これがアメリカだ!』というね。

(町山智浩)そう。もうこれで売れるんじゃないかな?って。売れないか。関係ねーな(笑)。

(赤江珠緒)で、タイトルが『知ってても偉くないUSA語録』っていうタイトルですね。

知ってても偉くないUSA語録
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(町山智浩)これね、第二弾なんですけど。週刊文春に連載されているコラムなんで。その前のやつが、『教科書に載ってないUSA語録』っていうタイトルだったんですけど。したらね、教科書に載っていないって書いてあるから、要するに『英単語の本じゃないよ』って言ってるんですね。それなのにamazonには『英語の勉強にならない』とか苦情が載ってるんですよ。レビューで。

教科書に載ってないUSA語録
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(玉袋筋太郎)(笑)

(町山智浩)教科書に載っていないっていうから、すごい勉強になるものだって買った人がいるんですね。これで。

(赤江珠緒)まったくタイプが違いますもんね。

(町山智浩)ぜんぜん違いますから。たしかに、英語のことは書いてあるんですけど、基本的に時事問題で。アメリカでその時に話題になっている英語の言葉を取り上げて、いまアメリカでこういうことが起こっているよっていうコラムなんですよ。毎週書いている。それでもね、ぜんぜん英語の勉強にならない!って本当に怒っている人がいるんですよ。

(一同)(笑)

(玉袋筋太郎)行間を読め。行間を、ちゃんと。

(町山智浩)そう。だからね、教科書に載っていないじゃあもうダメなんで。徹底的にダメな本だっていう感じにしようとして、『知ってても偉くないUSA語録』って書いたんですよ。

(赤江・山里)あー、なるほど。

(町山智浩)そういう書名にしたんですけど。これ、売れないですよ!よく考えたらこんな書名にしたら!

(山里亮太)知ってても偉くないって。

(町山智浩)自分でも、自殺行為だと思いましたよ!

(山里亮太)じゃあ、知らなくていいってことでしょ?もしくはクレームで、『偉くなっちゃったじゃねーか!』ってクレームが。『みんなにすごいねって言われちゃったじゃねーか!』って。

(町山智浩)(笑)。そんなクレームはないと思いますけど。でも、僕よく出版社が通したと思いましたよ。これ。『もうちょっとなんとかしてくださいよ』って言うかと思ったけど。

(山里亮太)背景にまたね、アメリカのとんでもない文化とか思想、発想。いろいろはいってるわけじゃないですか。町山さんの。

(町山智浩)そうなんです。でもやっぱりね、偉くはなれないような内容ばっかりですよ。今日はだからその話をしたいんですけど。この本の中から。宣伝ですね、はっきり言って。すいません!聴取率週間に宣伝してますけど(笑)。たとえばね、『twerk』っていう言葉が出てくるんですよ。

(山里亮太)トゥワーク?

(町山智浩)twerk。これね、ちゃんとWebsterっていう英語の辞書を出している出版社があるんですけども。そこが辞書に載せたら、これは英語として認知された言葉なんです。それにちゃんと載る言葉がtwerkなんですね。去年、載ったのかな?それで、これはどういうことか?っていうと、お尻をカクカクさせることなんですよ。

(玉袋筋太郎)ええっ?お尻をカクカク?

(町山智浩)こっちでね、アフリカ系の女の人とかが踊りを踊る時に、お尻をカクカクカクカク!ってさせるんですよ。で、その動きのことをtwerkっていうんですね。これ、新しい言葉でどっから出てきたのかいまだにわからないんですけども。で、ちゃんと辞書に載ったんですよ。これ、だからいわゆる西川のりお先生がですね。先生じゃねーか(笑)。

(山里亮太)師匠。

(町山智浩)ホーシツクツク!って言いながら、腰を動かすじゃないですか(笑)。

(玉袋筋太郎)ツクツクホーシ!ツクツクホーシ!

(町山智浩)あれなんですよ。

(山里亮太)ちょっと待って下さい。町山さん。このままだと、たしかに偉くなれません。

(町山智浩)偉くないです。使わないですからね。普段ね。

(赤江珠緒)どこで使っていいか・・・

(町山智浩)わからない。これは、このtwerkの動きをテレビでやると、アメリカは放送できないようなものなんですよ。

(山里亮太)そっか!あの動きだ。

(町山智浩)あの動きはマズいですよ。いくらなんでも。日本のテレビはどうしたら西川のりおさんを放送してたんですか!?

(玉袋筋太郎)最近は、お見かけしませんが・・・(笑)。

(町山智浩)もう、腰動かないんじゃないかと思うんですけど(笑)。あれ、なかなかキレがいりますけど(笑)。

(山里亮太)いまもまだ、キレありますよ。

(町山智浩)あ、そうですか。それはなに?個人的になんか知ってるんですか?

(山里亮太)違います!舞台でやってるからですよ!

(町山智浩)あ、そうですか。なんかされたのかと思いましたけど(笑)。

(山里亮太)俺がツクツクホーシ!されたっておかしいでしょ!

(町山智浩)ああそう。ま、そういうこともありますよ。芸能界だから!

(玉袋筋太郎)(笑)

(町山智浩)あとね、この本の中に出てくるのがね、『affluenza』っていう言葉があるんです。

(山里亮太)アフルエンザ。

(町山智浩)これはね、金持ち病ってことなんですよ。

(玉袋筋太郎)金持ち病!?

(町山智浩)これね、アメリカの裁判でお金持ちのお坊ちゃんが親の車に乗って酔っ払ってですね、たくさん人を殺しちゃった事件があって。その時に裁判で弁護士が『この男の子はなにも責任ないです。お父さん、お母さんに甘やかされて、なにも善悪のわからないバカな子になったんで、彼には責任ないですよ』って弁護した時に、『彼はaffluenzaっていう病気にかかっています』って言ったんですよ。

(山里・玉袋)へー!

(町山智浩)この言葉自体は実は心理学者とかが、金持ちになっちゃうとおかしくなっちゃうってことで作った言葉だったんですけど。裁判で使われちゃってるんですよ。

(山里亮太)じゃあもう、公式の言葉として?

(町山智浩)公式の言葉として。こういうのはもうひとつあって、『twinkies』っていうお菓子があるんです。これも本の中に載ってるんですけど。これ、アメリカに来てはじめて、アメリカにしかない食べ物を食べようとする時、あるじゃないですか。僕、10何年前にアメリカに来たんですけど。したら、やっぱりこうなんでも見たことないものを食べようとするじゃないですか。お店行って。で、買って食べたのがこのtwinkiesっていうお菓子だったんですけど。

(赤江珠緒)ええ。

(町山智浩)これがね、ふわふわのスポンジの中に生クリームみたいなバタークリームが入っていて。ものすごく、甘さに甘さを重ねたお菓子なんですよ。で、食べると頭がキンキンくるような甘さなんですけど。

(赤江珠緒)そんなに甘いお菓子。

(町山智浩)すっごい甘いんですけど。これも裁判で使われたんですよ。これはアメリカの、僕が住んでいるサンフランシスコの市会議員がですね、市長と一緒に射殺されたことがあったんですよ。それも、元市会議員に。で、市長と市会議員が射殺される大変な事件だったんですけど、その犯人を弁護する時に弁護士が『最近、被告はtwinkiesっていうお菓子を食べまくってました。こんなものを食べるぐらい精神が異常な状態だったんで、罪を軽くしてください』って言ったら、本当に軽くなっちゃったんですよ。

(一同)ええーっ!?

(町山智浩)たった5年で出てきちゃうっていう。2人も射殺しておいて。

(赤江珠緒)商品名。そんな、それで?

(町山智浩)そうなんですよ。だからこれ、twinkies裁判っていう風に言われていて。要するに、甘すぎるアメリカのジャンクフードを食べまくると、人を殺してもOKみたいなことになっちゃうぞっていうことでもって、流行語になったんですね。twinkiesって。

(赤江・山里)へー!

(玉袋筋太郎)ちょっと難しいよね。日本で言ったらどんなお菓子って。

(町山智浩)とんでもない弁護をするんですけど。こういうtwinkiesっていう言葉とか、twinkies裁判って言っても、学校では教科書に出てこないと思うんですけど。アメリカ人なら誰でも知っている言葉で、そういうのがいっぱい載ってるんですよね。

(赤江珠緒)これ、メモった方がいいかな。

(山里亮太)その言葉のバックグラウンドでアメリカがとんでもない国だっていうのがいっぱいわかりますね。

(町山智浩)そうそう。あとね、『food desert』っていう言葉。これ、前回の本にも載せたんですけど。これね、アメリカって巨大なスーパーで食料品を売ってるんですね。ものすごいデカいスーパーなんですよ。僕もはじめてアメリカ来た時、びっくりしたんですけど。とにかく、なんていうか店の中が体育館みたいな大きさなんですよ。

(玉袋筋太郎)広いですよね。

(町山智浩)ものすごいデカいです。そこにもう、おんなじような商品がズラーッと並んでるんですけども。それがあるところっていうのは、要するに車で来れるような、大きな駐車場があるところなんですね。ってことは、要するに車で来れない人っていうのは相手にしてないんですよ。食料品店が。

(一同)あー。

(町山智浩)だからその、食料品店と食料品店の距離がですね、互いに何キロも。10キロ以上離れてるんですよ。と、その間に住んでいる人って、なにを食べるか?っていうと、町に小さな食料品屋さんがないんですよ。アメリカって。

(赤江珠緒)完全に車社会なんですね。

(町山智浩)そう。だから車持ってない人は食べるものがないんですよ。だからそれをfood desert、食品砂漠って呼んでるんですよ。

(山里亮太)砂漠の方のデザートだ。

(赤江珠緒)そっかそっか。でも日本でも最近ね、買い物難民みたいな感じで。近くの商店街に買い物が。店、閉まっちゃって行けないというね。ありますよ。

(町山智浩)あ、おんなじですね。

(玉袋筋太郎)生協とかないんですか?向こうは。

(赤江珠緒)コープさん、来てくれないの?

(町山智浩)こっちね、コンビニがね、あんまり食べ物ちゃんと売ってないんですよ。日本のコンビニみたいにいい弁当とか売ってないんですよ。で、売ってるのはtwinkiesみたいなものです。

(赤江珠緒)出た!またtwinkies。

(町山智浩)そう。コンビニで売ってるの、ああいうものなんですよ。ジャンクフードしか売ってないんですよ。

(山里亮太)いまみたいに、『twinkiesしかないんですよ』って時に驚ける自分たち、みたいなかっこよさ。

(町山・玉袋)(笑)

(町山智浩)でもね、子どもたち大変ですよ。そういう貧しい、車がない家の子どもたちは毎日、朝から晩までジャンクフードを食べてるんですよ。すると、ものすごく太っちゃうんですけど。太っているけど栄養失調で、カルシウムとかタンパク質が不足した子どもができるんですよ。

(赤江・山里・玉袋)うーん・・・

(赤江珠緒)ぽっちゃりしてるから、いいものを食べてるっていうわけじゃないんですね。

(町山智浩)そう。すごく太っているんだけど、体を調べると栄養失調を起こしてるんですよ。

(赤江・山里・玉袋)はー!

(町山智浩)いま、アメリカっていうのは昔からそうですけど、貧乏な人は軍隊に入るんですよね。戦争行って、大学行って、そのまま中産階級になれるんですけど。貧しい人たちはいまも軍隊に志願するんですけども、徴兵検査に受からないんですよ。栄養失調起こしてるから。

(山里亮太)うわー!

(赤江珠緒)そこで引っかかるぐらいの栄養失調ですか。

(町山智浩)栄養失調なんですよ。骨がボロボロになってるんですね。それと、やっぱり肥満がひどくて。血糖値が高くて、子どもなのに糖尿病を起こしていたり。

(玉袋筋太郎)成人病ですね。

(町山智浩)そうなんですよ。っていうこととか。そういうことはね、food desertっていう言葉もね、めったに聞かなくて。デザートっていうと、ご飯食べた後に出てくるのかと(笑)。

(山里亮太)スイーツのやつかな?って。

(町山智浩)違うんですよ。food desertは食料砂漠なんですよ。アメリカに起こっている現状なんですよ。それでいて、今回TPPで肉を売ろうとしてるじゃないですか。国内で飢餓状況の人がこれだけいるのに、それをやろうとしてるのはすごいなって思いますね。

(山里亮太)たしかに。食べ物、輸出しやすくする状況じゃないんだ。本当は。

(町山智浩)でも、国内では食べれない人がもう何千万人もいるんですよね。アメリカは、現在。

(山里亮太)なんでなんだろう?

(町山智浩)またね、売ろうとしている食肉も、アメリカはいまね、豚肉が問題になっているんですけど。食肉加工、すごく雑なんで。アメリカって。ものすごく食中毒で死亡者とか多いんですよ。

(山里亮太)そもそも、それでちょっとね、こっちも渋っているところもあるぐらいで。

(町山智浩)そう。僕、いちばんアメリカ来て困ったの、アメリカに来て、しばらくは僕、ご飯に生卵かけて食べてたんですよ。要するに、日本食でいちばんカンタンにできるものじゃないですか。

(玉袋筋太郎)卵かけご飯。

(町山智浩)ねえ。寂しいから食べるじゃないですか。こっちのジャンクフードに合わないから。したら、すぐに生卵は全米で食べるの禁止になったんですよ。

(山里・玉袋)ええーっ!?

(町山智浩)死亡者が出たからなんですよ。アメリカね、卵をとっている養鶏場みたいなところがあるじゃないですか。そこの管理がひどくて。もうグチャグチャになってるんで、すごく不潔なんですよ。卵が。サルモネラ菌とかに感染した鶏が卵を産んだりするんで。死亡者が連続して出たんで、アメリカでは生卵を食べることを禁止されているんですよ。

(赤江珠緒)うわー、そういうの買って!買って!って言われてもな・・・

(町山智浩)そう。すき焼き食べる時、僕生卵無しで食べてるんですよ。アメリカで。

(赤江・山里・玉袋)ええーっ!?

(町山智浩)アメリカで生卵を出すところって、ないんですよ。だから。

(玉袋筋太郎)そうなんだ。

(山里亮太)そんな状況、環境なのに、食べ物をいま開かなきゃいけないぐらい。明日、その交渉しにくるわけじゃないですか。

(町山智浩)そうそうそう(笑)。だから肉とか売りにきますけど。オバマさんが。買わないほうがいいですよ。安倍ちゃんとかね。あ、テルマエの人じゃないですけどね。

(山里亮太)(笑)。(阿部)寛の方じゃないですね。

(町山智浩)それでね、オバマさんと言えば、この本に収録されているコラムって、2012年からのコラムなんですね。で、2012年ってアメリカで大統領選挙があった時なんですよ。で、現職のオバマ大統領と共和党のロムニーさんが争ったんですけども。日本ではずーっと、この選挙はどっちが勝つかわからないみたいなことを言われてたり。ロムニーさんが勝つ!って本まで出していたアメリカ評論家の方がいたりしたんですよ。

(山里・玉袋)はい。

(町山智浩)で、僕実はアメリカ大使館が主催していたWEBのテレビにも出たんですね。大統領選挙の当日に、24時間放送してたんですけども。その時も、この選挙はどっちかわからないとか、ロムニーさんが勝つって言ってる人が圧倒的で。オバマ大統領絶対勝利っていう風に断定したの、僕だけだったんですよ。

(玉袋筋太郎)へー!すごい。

(町山智浩)で、この文春の連載にも書いてるんですよ。でも、誰も俺を褒めないから自分で褒めますけど(笑)。

(一同)(笑)

(町山智浩)俺だけだったですよ。完全、オバマ大統領圧勝って言ってたのは。ただ、なんで圧勝って言ってたかっていうと、その理由がちゃんと書いてあるんですけど。この本に。『子ども投票』っていうのがアメリカにあるんですよ。これね、英語で『Kids Vote』って言うんですよ。これね、アメリカでは1940年。だから第二次大戦の前から、ずっと小学校で子どもたちに、大統領選挙の時に投票させるんですよ。大統領選挙の投票日の1ヶ月前に投票させるんですよ。

(玉袋筋太郎)子どもたちに。

(町山智浩)で、どっちの大統領に投票するか?って子どもたちに勝手にやらせるんですね。これね、1940年からだから、何十年やってるんだ?もう70年ぐらい。72年、やってるんですけど。外れたことは2回しかないんですよ。

(赤江・山里・玉袋)えーっ!

(赤江珠緒)子ども投票。選挙の意識を高めるためにやってるんですよね。

(町山智浩)これね、子どもの教科書とかを作っている会社が、政治への関心を持たせるために主催してるんですけども。中学生までの子どもに投票させるんですね。公立学校で。小学校や中学校で。で、これでやって72年間やってて、2回しか外れたことはない。

(玉袋筋太郎)すごいな!的中率。なんでこんな高いんですか?

(町山智浩)これはね、なんでかは理由はわからないですけども。たぶん親が言ってることとかを聞いてるんですよ。子どもたちって。

(山里亮太)なるほど。○○はいいなと。

(町山智浩)そうそう。あいつはダメだな!とか、今度どうしようかな?とか、あの人はいい人だね!とかって親同士で話しているのを、子どもが横で聞いてるんですね。ぜったい。で、影響されるんですよ。たぶん。で、その子どもが見ているとおりに投票するから。1ヶ月後に。だから確実に予想するんですよ。

(赤江珠緒)すごい。家族内出口調査みたいな。きっちりと出てくるわけですね。

(町山智浩)そうそう。だからそれが、結果が出た時に僕は絶対オバマ圧勝!って言ってるんですけど。誰も聞いてくれないですね(笑)。ニュースソースが子どもだから!

(一同)(笑)

(町山智浩)子どもの言うこと、真剣に話してるから、聞いてくれないんですけど。でも、ほとんど確実に当たってるんで。日本もこのKids Voteのことを報道すべきなんですよ。アメリカではかなりちゃんと報道されて、これが出た段階で、もう決まったっていう感じになるんですよ。

(山里・玉袋)へー!

(町山智浩)だって2回しか外れてないんだもん。

(山里亮太)逆にその2回が気になっちゃう。

(町山智浩)子どもはやっぱりナメちゃいけないっていうか、話聞いているから気をつけようっていう感じですね。

(山里亮太)あー、なるほど。親の話もちゃんと聞いて。

(町山智浩)そう。聞いてないように見えて、黙っているように見えて、ちゃんと聞いてるんですよ。子どもって。

(玉袋筋太郎)うちのね、テレビ番組の視聴率もそうだな。たぶん。家族の中の。『なんだこれ?』って言っちゃってるから。それと右ならえで見なくなっちゃったりとかね。

(山里亮太)あー、なるほど。

(町山智浩)そうそうそう。『この人、嫌い』とかいうと、子ども聞いて嫌いになったりするんですよ。だからあんまりそういうことを言わないように気をつけた方がいいと思うんですけども。そういうね、またこの本の中に載っている子ども絡みでね、『Kids React』っていうものがあるんですよ。これね、テレビ番組じゃなくてYouTube番組で、ネットで見れるテレビ番組みたいなもんなんですけど。『子どもの反応』っていう意味なんですね。で、これもすごいアメリカに影響力を与えてるんですよ。

(山里・玉袋)うん。

(町山智浩)で、子どもにいろんなものを見せるんですよ。たとえば、最近見せたのはね、子どもに初代ウォークマンを持たせるっていうのをやってましたよ。

(赤江珠緒)えー、どうでしょうね?いまの子に。

(町山智浩)そう。小学生に、11人ぐらいの小学生に初代ウォークマンを持たせて、『これは一体なにをするの?』っていうのを。最初、子どもわかんないんですよ。

(赤江珠緒)わかんない!?

(町山智浩)そう、わからない。カセットテープを見ても、なんだかわからない。で、『こういう風にして、こういう風にやって音楽を聞くんだよ』って教えてやると、『なんでこんな重くてデカいものを!?』って言って驚くんです。

(赤江・山里)あー!

(玉袋筋太郎)なるほど。ほほう。

(町山智浩)『こんな巨大なものを!?』ってびっくりするんですよ。

(赤江珠緒)憧れのウォークマンだったのに。

(町山智浩)でね、これが面白いのは、きゃりーぱみゅぱみゅってアメリカですごい大ヒットしたんですけども。自分で言えてませんけど(笑)。これもね、このKids Reactっていう番組でね、ビデオを。『PON PON PON』のビデオを子どもに見せて。それで拍車かかったんですよ。アメリカで。

(赤江・山里・玉袋)ええーっ!?

(山里亮太)好評だったんですか?

(町山智浩)子どもたち、大喜びで。これ見て。『キモいけど楽しい!』とか言って。『好き!』とか言って。で、これでガガッ!とまた拍車がかかって。まあ、元々見てる人、すごく多かったんですけど。



(町山智浩)でね、これで初音ミクをおじいさんたちに見せるっていうのもやってますよ。



(玉袋筋太郎)(笑)。おもしれー!

(山里亮太)(笑)。どんな感じになるんですか?それは。

(町山智浩)おじいさんたちね、最初びっくりするんですよ。『これ、人間じゃないのになんでみんなコンサート来て熱狂してるの?』ってびっくりするんですよ。で、1人だけね、そういうのに理解を示すおじいさんっていうのが出てきて。『いや、こういうのもね、未来だからね。テクノロジーが進むと、こういう時代にもなるよ』とか言って。『ちょっとこういうのもかっこいいんじゃないか?』って理解を示すおじいさんがいるんですよ。

(山里亮太)へー。

(町山智浩)で、『じゃあアメリカでもこういうコンピューターで出来たアニメのキャラクターが人気になったらどうしますか?』って言ったら、『そんなものは許さん!』とか言って(笑)。

(赤江・山里・玉袋)(笑)

(町山智浩)めちゃくちゃ怒っていてね(笑)。コロッと変わってるの。その人。おかしいんですよ。ただね、この子どもたちはねすごいなと思うのは、たとえばオサマ・ビンラディンを暗殺したってことをオバマさんが発表した時のビデオとかを見せるんですね。そうすると、『オサマ・ビンラディンってどういう人か知ってる?』って言うと、『すごくいっぱい人を殺した悪い人でしょ?』っていうことまでは知ってるんですね。で、『テロリストでしょ?それが死んだんだからよかったじゃない』って子どもたちは言うんですよ。

(玉袋筋太郎)うん。

(町山智浩)『なんとなくハッピー』って言うんですけど。言いながら子どもたちが、『でもなんか、人を殺したのにハッピーってなんかおかしいよね?』って気づくんですよ。で、『やっぱりハッピーって言って喜んでいる人たちいたけど、おかしいよね?』ってことも言うんですよね。

(山里亮太)核心をついてくる。

(町山智浩)そう。やっぱり子どもっていうのは怖いですよ。これは。だからアメリカ人、本当にオサマ・ビンラディン死んで、イエー!って喜んで、パレードしてましたからね。そういうの、子ども見て、『やっぱりおかしいな、この人たち』って言ってるんですよ。っていうようなことが書いてある本なんで!

(赤江珠緒)はい。今日は町山さんの新刊『知ってても偉くないUSA語録』。アメリカの現実がいろいろと見えてきますよ。

(山里亮太)ぶっ飛んだ国ですよね。読んでると。めちゃくちゃ。

(赤江珠緒)こちら、たまむすびをお聞きの5名様にプレゼント。イラストもね、秀逸ですよね。町山さん。

(町山智浩)そう。澤井健さんのイラストがめちゃくちゃすごいんですよ!ケンコバさんのイラストとか、もう最高ですよ!

(赤江珠緒)併せて読むと、面白いですね。町山さん、ありがとうございました。

(町山智浩)どうもです。今日、玉玉コンビですよね!

(玉袋筋太郎)そうなんですよ。

(町山智浩)ギリギリだと思います。

(赤江珠緒)(笑)。ありがとうございました。

(町山智浩)どうもでした!

<書き起こしおわり>

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ピエール瀧が語る 忘れられない先生との思い出

ピエール瀧さんがTBSラジオ『たまむすび』の中で、保育園時代の忘れられない先生との思い出について語っていました。


(赤江珠緒)瀧さんもそういう忘れられない先生っていないですか?

(ピエール瀧)忘れられない先生ですか。えー、でも僕ね、忘れられない先生って保育園の時の先生がいて。女の先生なんですけども。すごく厳しい先生だったんですよ。保育園児なんですけど、たとえばハンカチを忘れると、『ハンカチ、忘れたの!?』。バーン!ってビンタ。

(赤江珠緒)ええっ!?

(ピエール瀧)マジですよ。マジ。

(赤江珠緒)保育園児に?

(ピエール瀧)『なにしてんの?持ってくるはずでしょ!』。ピチャンッ!ってビンタなんですけども。それをやるとすごい暴力的な先生に思えるじゃないですか。でも、放課後ね、僕、両親が働いてましたから。母親、看護婦ですから。あんまり家にいないじゃないですか。夕方とか。そん時に、いつまでも残っているわけですよ。いなくちゃいけないから。要は、園に僕しかいないっていう状態が結構長く続くんですけど。

(赤江珠緒)そうなんですか。

(ピエール瀧)何日も。

(赤江珠緒)瀧少年、結構こじんまり待っているみたいな。

(ピエール瀧)そうそう。でもその間、ずーっと先生、一緒に遊んでくれて。で、晩御飯だって出前とると、カニサラダをちょっとわけてくれたりとか(笑)。

(赤江珠緒)えっ?ええっ!?

(ピエール瀧)っていう。すごいマンツーマンなんですよ。で、すごい厳しいんだけど、すごい優しくて。僕も大好きで。ピシャッとやられるんだけど、それは自分が悪いじゃないですか。だって。まあ、それはそうだよなっていうのがあって。で、すごい大好きで。卒園してからも、すごいかわいがってくれて。

(赤江珠緒)普通、卒園しちゃったらね、あんまり幼稚園は立ち寄らなかったりしますけど。

(ピエール瀧)で、小学校行ってる時も、たとえば夏休みとかになると、『まあちゃん』って呼ばれてたんですけど。正則ですから。

(赤江珠緒)まあちゃん。

(ピエール瀧)『まあちゃん、もしあれだったら、友達何人かで映画に連れてったげる』って、映画連れてってくれたりとか。すごいかわいがってくれた先生で。

(赤江珠緒)あ、それはいいですね!

(ピエール瀧)で、すごい大好きな先生だったんですけど。映画に行くっていうのが割と定番になってきまして。何回か連れて行ってもらって。で、ある時見に行った映画で、僕が『これ面白そうだから、これ見たい!』って言って見た映画が『デス・レース2000年』っていう(笑)。

(赤江珠緒)なにそれ?

(ピエール瀧)とんでもない映画なんですよ。改造車でバンバン、レースをするんですけど。路上で。公道で。勝手に。しかも。レースをするんですけど。途中に人を跳ね飛ばして行くと、点が入るっていう。

(赤江珠緒)ちょっと!(笑)。

(ピエール瀧)とんでもない映画なんです。それを見終わった時に、最後出てきて、先生が俺と友達もう1人ぐらいいたかな?に向かって、『まあちゃん、○○君、ごめんね』って言ったのが、映画を見に行く会の最後の回だったっていうのを、いま急に思い出しました。その話で(笑)。

(赤江珠緒)それはよかった。急に古いところね、フッと思い出すこと、ありますからね。まあちゃんに。

(ピエール瀧)そうなの。その先生、でもいろいろ教わりましたよ。そのカニサラダっていう食べ物があるとか。あと、『まあちゃん、こっそり教えてあげるね』って言って、牛乳瓶をね。放課後なんで、こっそりくれるわけですよ。『これ、残っている牛乳、1本あげるね』なんつって。

(赤江珠緒)ガラスに入った瓶の。

(ピエール瀧)そう。ポーンと開けて。『まあちゃん、これ内緒だけどね、牛乳を一口飲んだ後、ここにヤクルトを半分くらい入れて混ぜると美味しいのよ』って言われて、『えー、本当に?』なんつって(笑)。飲んで、『おいしー!』なんてことを言ってね。毎日、だから先生とマンツーマンで。

(赤江珠緒)秘密の時間があるみたいな感じでね。

(ピエール瀧)そうそうそう。

(赤江珠緒)ああ、いい思い出ですね。それはね。

(ピエール瀧)まあ、体も弱かったものですから。幼稚園児のころは。

(赤江珠緒)ぜんぜん思えない(笑)。どうしてこうなったか。

(ピエール瀧)そうなんですね。みんなゲラゲラ笑うんですけど。それ聞くと。ものすごい病弱な子どもだったんで。そこも込みでね、かわいがってくれたんですけどもね。本当に。

(赤江珠緒)そうですか。いやー、面白いな。

(ピエール瀧)その先生がいちばんかな?覚えているので言うと。

<書き起こしおわり>



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