梅津有希子と安住紳一郎 高校野球ブラバン応援2017年最新トレンドを語る

梅津有希子と安住紳一郎 高校野球ブラバン応援2017年最新トレンドを語る 安住紳一郎の日曜天国

高校野球ブラバン応援研究家の梅津有希子さんがTBSラジオ『安住紳一郎の日曜天国』にゲスト出演。2017年夏の高校野球ブラスバンド応援の最新トレンドについて安住紳一郎さんと話していました。

(安住紳一郎)それでは今日のゲストです。高校野球ブラバン応援歌の梅津有希子さんです。おはようございます。

(梅津有希子)おはようございます。よろしくお願いします。

(中澤有美子)よろしくお願いします。

(安住紳一郎)梅津さんには3年連続で、ちょうど高校野球の地方大会が佳境を迎える時期にお話をうかがっていますが。今日はちょっとこの後に雨の予定で、埼玉なんかはどうなんですかね?

(梅津有希子)この後は、私は神宮球場に向かおうかなと思っているんですけども。

(安住紳一郎)そうですか。神宮球場は今日は?

(梅津有希子)帝京と東海大高輪台がやっていて。その次に関東一高が出る試合を。

(安住紳一郎)神宮球場で東東京大会。そうですか。はー。相変わらず、予定びっちりですね。

(梅津有希子)そうですね。忙しいですね。自分が47人いればいいのにと思います。もう全然行けないんですよね。重なって。

(安住紳一郎)梅津有希子さんは相変わらず野球のプレー自体はさほど見ず、ブラスバンドのいる応援席の方を向いての観戦スタイルということですね?

応援席を向いて観戦するスタイル

(梅津有希子)そうですね。やっぱりノートに書き留めなければいけないことがたくさんあるもので。どの応援曲をどのタイミングで吹くのか? ですとか。なので、なかなかプレーまで回らないんですよね。

(安住紳一郎)とは言えさすがにそろそろ、野球の中身自体にも詳しくは?

(梅津有希子)はい。だいぶ見るようになってはきましたよ。はい。

(安住紳一郎)だいぶ見るようになってはきた(笑)。

(梅津有希子)はい。意識するようになってきました。

(安住紳一郎)意識するようになった。そうですか。梅津有希子さん、改めてプロフィールです。1976年、昭和51年生まれ。北海道の出身。楽器店の店員、編集者を経てフリーライターに。ペット、料理、美容について執筆をする傍ら、高校野球でのブラスバンドの応援を研究します。甲子園での応援の様子をTwitter上で中継し、高校野球ファンの間で話題になりました。昨年、研究結果をまとめた本『高校野球を100倍楽しむ ブラバン甲子園大研究』を出版。この夏も精力的に取材を続けています。

(梅津有希子)はい。

(安住紳一郎)今年の傾向……顕著なところはなにかありますか?

(梅津有希子)ありますね。千葉ロッテマリーンズの曲がとても人気なんですけども。全国的に。千葉県だけではなくて。なので、特に中でもいますごく人気なのが『モンキーターン』っていう、チャンステーマの3ですね。これがものすごい人気ですね。

『モンキーターン』


(安住紳一郎)はー。『モンキーターン』って競艇の漫画ですよね?

(梅津有希子)そうです。これ、競艇用語ですよね。競艇の漫画でパチスロ『モンキーターン』で使われている、正式名称はこれ『モンキーターン』じゃなくて『SG RUSH 優勝戦BGM』っていうタイトルの曲なんですよ。

(安住紳一郎)はー。

(梅津有希子)まあ通称みんな『モンキーターン』って呼んでいるんですけど。これがいま、ものすごい数やっていますね。甲子園に行くと。

(安住紳一郎)そうですか。パチンコ屋さんでかかる曲ですよね。

(梅津有希子)なのでやっぱり、すごく闘争心を煽られるというか、勢いがあって。

(中澤有美子)アゲアゲな気持ちに。

(梅津有希子)なりますよね。で、勢いがあるのでとても球児に人気ですね。

(安住紳一郎)そうですか。

(梅津有希子)で、これに合わせてタオルをみんな振り回すので。なのでみんな、これでマフラータオルを振り回してやりますね。

(安住紳一郎)たしかに。ここの時にこう。

(梅津有希子)そうです、そうです。

(安住紳一郎)はー。プロ野球で最初、千葉ロッテマリーンズのタオルを振る応援を見て、結構否定的なオールドファンも……。

(梅津有希子)「サッカーみたいな」って。

(安住紳一郎)ですよね。そんな方もいましたけど、いまはごくごく普通ですもんね。

(梅津有希子)普通ですし、もう球児もみんな振ってますね。で、そういうタオルを振りやすい曲が人気っていう傾向がありますね。

(安住紳一郎)はー。そうですね。やっぱり、あれですね。応援のスタイルの伝播は早いですね。

(梅津有希子)いまはYouTubeでみんなチェックするんですよね。アルプスで球児、控え部員の子に取材をするとみんなもう……たとえば寮生活の子なんかだとテレビがなかったりするので、そうなるとYouTubeでいつも全国の応援を研究して、かっこいいところがあったらそれを吹奏楽部にリクエストして……っていう感じですね。いまは。

(安住紳一郎)流行に特に敏感な10代のみなさんですからね。「かっこいい!」となると、そのスピードたるやすごいですよね。

(梅津有希子)そうなんですよ。だから「ロッテの応援がかっこいい、かっこいい!」ってみんな真似していますね。

(安住紳一郎)ふーん。闘争心に火をつけるということでは、格闘技の入場曲なども多いですか?

(梅津有希子)格闘技は、まあアントニオ猪木の『炎のファイター』ですとかスタン・ハンセンの『サンライズ』。これはド定番なんでたくさんの学校がやりますね。ただプラス、今年の春のセンバツで神戸国際大付属高校が、青木監督がプロレスが大好きで。全ての応援曲がオールプロレスだったんですよね。

(安住紳一郎)へー。

神戸国際代付属高校のプロレス応援曲

(梅津有希子)で、私もプロレス、全然わからないもので。最初「ブルー」っていうボードを掲げていて、「ブルーってなんだろうな?」って思ったら、ブルーザー・ブロディの「ブルー」だったんですね。

(安住紳一郎)(笑)

(梅津有希子)『移民の歌』ですよね。あれをやっていて。他にも「小橋建太」とか「内藤哲也」「オカダ・カズチカ」とかもあって、全然わからないからメモするのに必死。だから、試合が見れないんですよ。


(安住紳一郎)ええ。

(梅津有希子)それでメモをしていて、「ああ、全部プロレスの曲なんだ」と。で、吹奏楽部の女の子に「この曲、なんの曲かわかる?」って聞いたら「1曲もわかりません。全然わかりません」って言っていて(笑)。

(安住紳一郎)もう青木監督の号令の下、「全部プロレスにしろ」と。

(梅津有希子)全部プロレスでしたね。はい。

(安住紳一郎)で、野球でプレーしている選手の名前を上げているのかな? と思いきや……。

(梅津有希子)プロレスラーの名前でした。

(安住紳一郎)プロレスラーの名前が。小橋建太とか。

(梅津有希子)はい。私、全然わからないので。武藤敬司しかわかんなかったです。あと、誰もわからなくて。必死でしたね。

(安住紳一郎)同姓同名の選手がいるのかな? みたいな感じですよね。

(梅津有希子)最初、そう思いましたよ。「あれ? 武藤敬司っていうのがいるのかな?」って思ったら、違って。「ああ、プロレスラーのか」って後からわかりました。

(安住紳一郎)「ずいぶんと外国の人の名前、多いな。この学校、留学生が多いのかな?」みたいな。

(梅津有希子)「オカダ・カズチカってなんでカタカナなのかな?」とか。そう。わかんなかったですね。ここは、だいぶ。

(安住紳一郎)いろいろありますね(笑)。それでは高校野球ブラバン応援研究家の梅津有希子さんに今日はこのお話をうかがってまいります。ブラバン応援2017年夏。まずは一気に紹介します。ブラバン応援2017年夏その1、まだまだ眠っている謎。その2、開会式にも手を出して。その3、納得の1枚。以上の3つです。まずひとつめは、まだまだ眠っている謎。

(梅津有希子)はい。

(安住紳一郎)梅津さんはもう球場だけではなくて、それぞれの学校も訪問して吹奏楽部のみなさんにいろいろとお話をうかがって。

(梅津有希子)そうですね。はい。

(安住紳一郎)さらには、録音をさせてもらって。

(梅津有希子)そうです。録音をしたり、動画を撮らせていただいたりとか。結構行ってますね。大阪桐蔭、天理、習志野、横浜、東邦、沖縄尚学、日大三高は行きましたね。

(安住紳一郎)はー。いわゆるCDなんかでも発売されていますが、それではやはり物足らず?

プロは上手すぎる

(梅津有希子)やっぱりCDはプロのオーケストラが演奏しているので、上手すぎるんですよね。上手できれいすぎる。で、かけ声とかもあんまりないじゃないですか。なので本物の演奏はどういう風な感じなのか?っていうのがやっぱり……本物が知りたいんですよね。誰かが真似をしているものではなくて。オリジナルを聞きたいなというのもあって取材に行く時に、「野球応援の合奏もやっていただけませんか?」と先生にお願いして。もうみなさん、快くやってくださるので。で、音楽室で録音をしていますね。

(安住紳一郎)はー。よく、吹奏楽のCDになってくると、東京佼成ウインドオーケストラという……。

(梅津有希子)そうです。もう名門中の名門ですね。吹奏楽のトップの楽団ですけども。やっぱり、上手すぎるんですよ。当たり前ですけど。で、きれいすぎるので。野球応援ってもっと勢いがあったりとか、明るくフレッシュな感じですよね。高校生だと。

(安住紳一郎)で、手伝いのOBが来て。

(梅津有希子)そうですね。足りないところだと。

(安住紳一郎)ちょっと音が分厚いパートやら……(笑)。

(梅津有希子)そうですね。トランペットをすごい吹き鳴らしたりとか。はい。

(安住紳一郎)そういうのもまた楽しいということで。で、そうやって学校を回っていると、いろいろな謎に出会うということですね。

(梅津有希子)謎がもう多すぎて、全然解けないですね。解ききれないですね。行くたびに、話を聞くたびに、「なんだそれ?」みたいなのが出てくるので。なのでなかなか、活動を終えることができないですね(笑)。

(安住紳一郎)そうですよね(笑)。統計的に研究をされている人は梅津さん以外にいないですからね。

(梅津有希子)たぶんいないと思うんですけど、どうですかね? まあ、好きな人はたくさんいると思うので。結構ブログで書いたりしている方はたくさんいると思うんですけども。たぶん吹奏楽部に取材までしてというのは、あまりいないと思いますね。

(安住紳一郎)そうですね。最近出会ったいちばん大きな謎はなんですか?

(梅津有希子)これ、去年いちばんビッグな謎がですね、北海高校アルプスに行った時に、吹奏楽部の子の楽譜を見たら「お米券」って書いている曲があったんですね。

(安住紳一郎)札幌の北海高校?

(梅津有希子)そうです。札幌の北海高校です。で、「お米券ってなに? どんな曲?」って聞いたら「『SEE OFF』です」って言うんですよ。「えっ、どうして『SEE OFF』のことをお米券って呼んでるの?」って言ったら、「これが僕たちの伝統です!」としか言わなくて。で、先生に聞いたんですけど、先生も「もうわからない。昔からお米券って呼んでる」って言っていたんですよ。なんでかな?って。

『SEE OFF』=お米券の謎

(安住紳一郎)これは大変に人気の……。

(梅津有希子)人気ですね。すっごいたくさん……半分ぐらいの学校はやるんじゃないですかね。

(安住紳一郎)よく聞いて。もともとはブラフマンっていうロックバンドの。

(梅津有希子)ブラフマンのロックな曲なんですけども。「なんでお米券なんだろう?」っていうようなことをTwitterで言っていたら、「これじゃないですか?」とフォロワーの方がお米券のテレビCMのURLを送ってくれたんですよね。それを見たら、やっぱり似ているんですよ。『SEE OFF』に。たぶん違う曲なんですけど、曲調が似ているんですよね。なのでたぶん、北海はそこから取って「お米券」と呼んでいるみたいなんですよね。

(安住紳一郎)はー! で、かつてのとある先輩が『SEE OFF』のことをよく知らなくて……。

(梅津有希子)たぶんいろいろと混ざっちゃったんですね。

(安住紳一郎)で、愛称的な感じで。

(梅津有希子)「これ、お米券じゃね?」みたいな感じで。たぶんそうだと思うんですよね。北海だけじゃなくて、函館有斗も「お米券」と呼んでいるので。もしかしたらもう北海道の中では「お米券」の方が広まっているのかもしれないですね。呼び名は。

(安住紳一郎)(笑)

(梅津有希子)でもこれ、道外では聞いたことがないんですね。北海道だけですね。

(安住紳一郎)じゃあ、津軽海峡は超えていない?

(梅津有希子)超えていないと思います。たぶん道内での呼び方だと。

(安住紳一郎)道内の呼び方で。へー!(笑)。お米券?

(梅津有希子)お米券。なんかあまりにも合わなすぎるじゃないですか。『SEE OFF』と。あんなにかっこいい曲なのに。

(安住紳一郎)楽譜に「お米券」って?

(梅津有希子)入ってましたね。「お米券」って書いてました。見ました。

(安住紳一郎)で、もう最近の子はこれが正しくは『SEE OFF』っていうのは?

(梅津有希子)もうわかっています。「『SEE OFF』です」って言っていたからわかっているんですよ。でも、伝統の呼び名はやっぱり継承しなきゃいけないので。「先輩たちがつけた呼び名は勝手に変えるわけにはいかない。我々の代で……」っていう感じで。

(安住紳一郎)あとは、この「お米券」っていうネーミングはやっぱり意外にいいところいってるんでしょうね。どうしてもチグハグなものっていうんは廃れていくじゃないですか。

(梅津有希子)まあ、ドンピシャなんですかね。彼らにとってみたら。

(安住紳一郎)なんか、「次! お米券!」っていう感じが。

(梅津有希子)言ってましたよ。「次、お米券!」「ハイッ!」みたいな。

(安住紳一郎)ですよね。「シーオフ」っていう「ハ」行で終わる感じが気合いが入らないのかもしれないですね。

(梅津有希子)「ケン」っていうのが収まりがいいんでしょうかね?

(安住紳一郎)「次、ブラフマンのシーオフ!」って息を抜くところが多すぎるみたいな。「次、おこめけん!」みたいな。

(梅津有希子)「ハイッ!」ってみんな言ってましたよ。「おこめけん!」「ハイッ!」って。ピシッと締まっていましたね。お米券。

(安住紳一郎)ローカルルールがあるんですね。他にはどんなものがありますか?

(梅津有希子)ええとですね、これは駒大苫小牧に先月行ってきたんですけども。田中マーくんの母校の。学校に行ってみたくて行ったんですよね。そしたら、マーくんが現役の頃、どんな高校生だったのか?っていうお話を聞いて、マーくんのテーマ曲が『ジーパン刑事』だったんですよね。『太陽にほえろ!』の。「どうしてですか?」と吹奏楽部の内本先生に聞いたら、昔はすごく細くて松田優作に似ていたんですって。ジーパン刑事の風貌とすごく似ていて。「じゃあお前はジーパン刑事だ」と先生が決めたそうです。

(安住紳一郎)はー。そうやってやっぱり、いまプロやメジャーで活躍している人が高校時代にどんなテーマでやっていたのか?っていうのは。

(梅津有希子)それも興味ありますね。なので、極力アルプススタンドで……まあ、試合が長いですから。結構先生といろんなお話をするので。「あの○○選手は現役の頃、どんな曲を使っていたんですか?」とか、結構そういう話も聞いたりするので、余裕がないんですよね。

(安住紳一郎)そうですか。そして、すごい逆転劇を演じた時にかけていた曲などがどんどんどんどんライバル校に。

(梅津有希子)そうですね。「魔曲」といわれるような曲が。やっぱりみんな、印象に残る試合でやっていると、対戦相手がまた真似をしていったりだとか。で、その対戦相手のいる県にワーッと広まっていったりしますよね。やっぱり県のトップ校がやると広まりますね。

(安住紳一郎)ああ、そうですか。面白いですね。なんか人気になったり、廃れていったりというのがありますよね。

(梅津有希子)そうですね。変わっていないようでいて、だいぶ応援は変わっていると思います。はい。

(安住紳一郎)で、逆に人気になる曲がある一方で、あの時に吹いて全然逆転しなかったからちょっともう……。

(梅津有希子)ああ、そういうジンクスもよく聞きます。「全然打てなかったからもう封印した」とかっていうもの聞きますね。逆にやっぱり、ゲン担ぎっていうのもすごく多いですよね。

(安住紳一郎)ですねー。あとは謎はなにかありますか?

(梅津有希子)謎はですね、浦和学院の『浦学サンバ』っていうオリジナル曲があるんですけども、これ、沖縄の学校ほとんどがやるんですよね。なんでだろう?って思って。で、みんな『興南サンバ』とか『浦商サンバ』とかっていう風に名前を変えて『浦学サンバ』をやるんですよ。

『浦学サンバ』と沖縄代表校応援


(安住紳一郎)はい。

(梅津有希子)で、沖縄代表校の応援っていうのはいつも市立尼崎高校がいつも応援を吹いてあげるんですけど。友情応援で。

(安住紳一郎)遠いから吹奏楽が来れないので、神戸の学校にお願いして。

(梅津有希子)遠くて、お金がかかって大変なんで。そうなんです。神戸の市立尼崎がいつも吹いてあげるんですけど、市尼の吹奏楽部の羽地先生が「なんか最近、『興南サンバ』を浦学もやっているみたいだね」って言っていて。「先生、違うんです。あれは逆です。あれは浦学の曲を沖縄がやっているんです」って。でもみんな、わかんなくなっているんですよ。もうどこ発祥なのかって。

(安住紳一郎)そうですよね。

(梅津有希子)「あれは浦和学院のオリジナル曲ですよ」っていうのを私が解説して。正しい知識を……と思いまして。

(安住紳一郎)なるほど。浦和学院はやっぱり毎年埼玉大会を勝ち抜けるわけではないので。かならず沖縄県の担当している市立尼崎はまあ、毎年吹奏楽としては連続出場しているに近いということなので。うっかり浦学がちょっと出場歴を途絶えさせていると……。

(梅津有希子)ああ、もういま市立尼崎、130回ぐらい出場しているんで。

(安住紳一郎)そうですよね(笑)。なんで、「これはもともとうちのものです」みたいなことに?(笑)。

(梅津有希子)もう、だからわかんなくなっちゃっているので。そうなんですよね。

(安住紳一郎)そうですか。浦学のみなさんはじゃあ、あれですね。『浦学サンバ』の名誉を取り返すべく、なるべくがんばって甲子園に行かないとっていうことかもしれないですね。さて、梅津さんにお話を聞いています。続いて、2つ目ですが、開会式にも手を出している。

各地方大会の開会式

(梅津有希子)はい。もう開会式、私はずっと研究したかったんですよね。開会式、私好きなんです。甲子園でも。

(安住紳一郎)これ、地方大会の開会式っていうことですか?

(梅津有希子)そうです。地方大会の。甲子園しか見たことがなかったので、地方大会はどんなだろう? と思って。やっぱりあそこで演奏できる吹奏楽部ってすごく名誉なんですよね。

(安住紳一郎)あ、地方大会の開会式も?

(梅津有希子)名誉ですね。あんな大きな球場で、ああいう入場行進を担当するっていうのは、私だったらぜひ吹いてみたかったですね。高校生の時に。やりたいですね。なので、どういう学校が演奏を頼まれているのかな? とか、どんな曲をやるのかな?っていうのがずっと知りたくて。今年、ただ結構日程がかぶるんですよね。なので今年は東京と千葉の2つ、行けたんですけども。で、結構違うんですよね。演奏する曲とかが。

(安住紳一郎)へー。

(梅津有希子)まあ、『栄冠は君に輝く』とか公式の野球大会行進曲っていうのはやったりするんですけども。たとえば、神奈川だったら『箱根八里』。「箱根の山は天下のの嶮♪」っていうので退場したりするんですけど。退場はみんな基本的に駆け足で走って退場するんで、すっごいテンポ早いんですよね。『箱根八里』のテンポがめちゃくちゃ早い。

(安住紳一郎)ええ。

(梅津有希子)すごい早いんですよ。あとは、埼玉は浦和学院が演奏するんですけども。『銀河鉄道999』とか『宇宙戦艦ヤマト』とか『情熱大陸』とか、そういうのをやってあげるんですよね。で、「どうしてそういうのをやるんですか?」って言ったら、お客さんはずっとこうやって拍手をするじゃないですか。「手拍子が退屈にならないように、お客さんへのサービスも含めて。もちろん選手へのエールもあるんですけども。毎年、曲を変えている」とおっしゃってましたね。

(安住紳一郎)そうですか。

(梅津有希子)でも、「最近はポップスコンサートみたいになっている」って言ってました(笑)。

(安住紳一郎)へー!

(梅津有希子)そう。全然違うんですよ。

(安住紳一郎)地方大会の開会式は、楽団はどこが担当するのが……?

(梅津有希子)これも県によってバラバラで。だいたい県のトップの吹奏楽の部活がやることが多いんですけど。千葉だったら習志野プラス、他にも千葉商業、京葉高校、磯辺高校の合同バンドだったりとか。埼玉はその浦学だけだったりとか。県によってバラバラなんですよね。あとは単純に球場から近いから頼まれるというケースもあります。

(安住紳一郎)ああ、そうでしょうね。

(梅津有希子)楽器の移動が大変なので。

(安住紳一郎)自分の学校の応援だったらまだしも、開会式なのでやっぱり近いところで。

(梅津有希子)トラックとか稼働しなきゃいけないので。

(安住紳一郎)ああ、そうですか。いや、地方大会の開会式までは注目してなかったですね。

(梅津有希子)いや、面白いですよ。すごい面白いですね。全然違いました。山梨なんかはチアが先導して入ってきたりとか。

(安住紳一郎)ええ。

(梅津有希子)栃木だと『星条旗よ永遠なれ』っていうマーチの定番の曲があるんですけども。それで入ってきたりとか。みんな違うんですよ。

(安住紳一郎)そうですね。まして梅津さんの場合には野球のプレー自体にはさほど興味がないので。なので開会式の方がより堪能できるという(笑)。

(梅津有希子)そうです、そうです。「退場で何をやるのか?」とか「指揮は誰が?」とか。そういうところを見ているので。

(安住紳一郎)はー。東京の開会式は神宮球場でやるんですね?

(梅津有希子)東京はすごかったですね。東東京と西東京を神宮球場で合同でやるんですよ。となると、272校とかいるんですよね。すごい数で。で、普通は入場ってみんな1校ずつプラカードに先導されて歩くじゃないですか。東京は6列なんですよね。6校が並んでいっぺんに入ってくるんですよ。だからそれを見ていると、本当に、たとえば甲子園に行くような強豪校はすごいみんな「1、2、1、2!」とか手をきちんと上げてみんなピシッと揃っているんですけど、だんだん後半の方になってくると、そんなに強くない学校になってくるんで。結構ダラダラと歩いてきたりとか。全然手を振らないとか。足並みが揃っていないとか、そういうところが多いんですよね。

(安住紳一郎)へー!

(梅津有希子)やっぱりいちばん最初に入場してくるのって前年の優勝校だったりするので。やっぱり立ち振舞いも美しいですね。キビキビしています。


(安住紳一郎)はー。270校出てくるのは壮観ですね。

(梅津有希子)大変です。だからやっぱり、退場も多すぎるので。演奏は東京消防庁の音楽隊なんですよね。東京は高校生じゃないんですよ。

(安住紳一郎)すごいですね。消防庁が出てくるんですか。

(梅津有希子)びっくりしました。私も。普通は高校生なので。「あれ? 消防の音楽隊がやっている」と思って。大人なんですよね。

(安住紳一郎)「この規模はもう高校生に任せられない!」みたいな?

(梅津有希子)たぶん高野連との伝統なんでしょうね。「もう50年ぐらい続けている」って言っていましたから。たぶん昔からお願いしていて、ずーっとその伝統が変わっていないというだけのことだと思うんですけど。ただその、退場の時に途中で譜面台とか片付けはじめて。途中からテープに切り替わったんですよね。で、最後の方の選手はみんなテープのスピーカーからの音で退場するんですけども。

(安住紳一郎)もう270校あるんで。

(梅津有希子)たぶん多すぎるんでしょうね。もしかしたら、次の本番の演奏がなにかあったのかもしれないですし。でも、他の県というのは先生が最後の選手の1人まで、何回も振り向いて指揮を止めないんですよね。最後の子がいなくなってからピタッと止めるというのばかり見ていたもので結構びっくりして。「あれ、止めちゃった……」と思って。結構ショックでしたね。

(安住紳一郎)そうですね(笑)。

(梅津有希子)最後まで演奏してあげてほしかったなと思いました。

(安住紳一郎)そうですね。やっぱり消防庁なんで、他の勤務もあるから。

(梅津有希子)たぶん忙しいんですよね。

(安住紳一郎)ちょっとね、会が押すと「時間です」っていうことで。

(梅津有希子)だと思います。次に移動しなきゃいけなかったんじゃないでしょうかね。

(安住紳一郎)ですね。ああ、そうですか。東京の地方大会の開会式、東京消防庁。それはそれで気になりますね。

(梅津有希子)まあ、素晴らしい演奏でした。本当に。

(安住紳一郎)そうですか。高校野球ブラバン応援研究家、梅津有希子さんにお話を聞いています。最後の3つ目は、納得の1枚。

(梅津有希子)はい。

(安住紳一郎)これは何のことでしょうか?

(梅津有希子)これはですね、『ブラバン!甲子園』シリーズっていうCDが10年前からあるんですけども。これが今年、10周年の記念として『ブラバン!甲子園V』っていうのが来週出るんですけども。今年、私に監修をしてほしいと頼まれまして。はじめて……。

『ブラバン!甲子園V』

(安住紳一郎)もう監修をするようになられましたか!

(梅津有希子)参加をさせていただきました(笑)。なので選曲。どういう曲を入れるのかとか、かけ声をどうするかとか。あと、アレンジもどういうアレンジで演奏を録音するのか。楽譜を作るかとか、そういうところから加わってますので。なので結構アレンジもアレンジャーの方はプロの編曲の方がいるんですけども。どうしてもプロだからちょっとおしゃれに作りたがるんですよね。だから「ちょっとその余計な装飾音は取ってください」とか。「前奏を2回繰り返して、ここから入ってください」とか。より球場でのリアル、甲子園でリアルに吹かれているようなバージョンでと思って、すっごい細かく口を出しました。

(安住紳一郎)はー! これはかけ声も入ってるんですね。

(梅津有希子)入ってます。かけ声もやっぱりリアルさを再現したかったので、今年は高校生にお願いしています。川越東高校の吹奏楽部の男の子たちにお願いして、かけ声をメガホンでやってもらいました。

(安住紳一郎)はー! 吹奏楽の演奏の間にメガホンを叩いて。

(梅津有希子)そうです。叩いて、メガホンで「かっせ! かっせ!」とか。

(安住紳一郎)それを梅津さんが指導し。

(梅津有希子)はい。一緒にメガホンを持って。男子に混じってやりましたね。

(安住紳一郎)へー! 川越東高校というのは、なにかあるんですか?

(梅津有希子)これはですね、アレンジャーの方の母校だったんですよね。そういうつながりもあってお願いして。じゃないとなかなかね、知っている高校生いないですからね(笑)。スタッフで。

(安住紳一郎)いえいえいえ。で、梅津有希子さんの熱い思いを。

(梅津有希子)はい。鬼顧問が。

(安住紳一郎)凝縮。

(梅津有希子)はい。すごいリアルだと思います。

(安住紳一郎)はー! 梅津さんの活動、どんどん広がりますね。

(梅津有希子)いや、もうどうしよう?っていう感じで。来たものを受けていたら、こうなったみたいな感じなんですけど。

(安住紳一郎)あれ、去年もなんか、映画でしたっけ?

(梅津有希子)ああ、『青空エール』っていう土屋太鳳ちゃんと竹内涼真くんが主演の映画の監修を。

(安住紳一郎)吹奏楽部の。

(梅津有希子)はい。吹奏楽部と野球部のお話なんですけども。その中の楽曲を監修したりとかもしましたね。

(安住紳一郎)もう、ちょっととどまるところを知りませんね。次はなんですか?

(梅津有希子)いえいえ(笑)。次……。

(安住紳一郎)NHKの全国高校野球大会(甲子園)の開会式のゲスト解説、ありますよね?

(梅津有希子)いやいやいや……。

(安住紳一郎)いや、あります、あります!

(中澤有美子)うんうん。そう。今度、そういう志向をね。

(安住紳一郎)最近、なんかちょっとNHKの開会式、ゲストを呼んでますもんね。

(梅津有希子)そうなんですか?

(安住紳一郎)呼んでますよ。なんかね、一昨年ぐらいから映画監督とか。

(梅津有希子)ああ、そうなんですか? 私はいつもその時、アルプススタンドにいるからわからないんですよ。見てないんですよね。

(安住紳一郎)ちょっと呼ぶ解説者が変わってきたなと思っていますんで。ありますよ。

(梅津有希子)いやいやいや、そんな滅相もありません。とんでもない。

(安住紳一郎)いやいや、出てくださいよ(笑)。

(梅津有希子)いやいや、お呼びがかかれば……。

(安住紳一郎)そうですよね。ぜひね、その時は「私は応援席の方で聞きたいんです」なんて断っていただいたりね。

(梅津有希子)(笑)。「私はアルプスにいたいんです」って。

(安住紳一郎)そうですよね。そしたらNHKはNHKでね、「じゃあアルプス席の方からの解説参加で……」みたいな感じの。そういうのがどんどん膨らんでいって(笑)。

(梅津有希子)いや、そんな勝手な妄想を(笑)。

(安住紳一郎)勝手に妄想して、怒られる(笑)。

(梅津有希子)(笑)

(安住紳一郎)さて、この精魂を込めて作ったといわれる『ブラバン!甲子園』ですがその中でも『サンバ・デ・ジャネイロ』という曲。これは最近人気急上昇だと。

(梅津有希子)これですね、もともと昔からよく演奏されている曲なんですけど、これのコールが「アゲアゲ・ホイホイ」っていうコールがいますっごい爆発的に人気なんですよ。

(安住紳一郎)ああ、曲目じゃなくて、かけ声が?

(梅津有希子)かけ声が。「かっとばせ!」じゃないんですよ。「はいやはいやはい、アゲアゲ、ホイホイ!」っていうのが大流行中です。いま。

(安住紳一郎)梅津さんはじゃあ、このかけ声を絶対に今回、収録しなくちゃいけないという?

(梅津有希子)そうです。これは絶対に入れなければいけないと。

『アゲアゲ・ホイホイ』

(安住紳一郎)これは「アゲアゲ・ホイホイ」っていうかけ声はどこかの野球部が作り出したんですか?

(梅津有希子)これはですね、兵庫県の報徳ですね。報徳が発祥なんですよ。で、彼らがこの曲のことを「クラブ」って呼んでいるんですね。吹奏楽部の子たちは「サンバ」って呼んでいるんですけど。「僕たちはクラブって呼んでます」みたいな。「どうして?」って聞いたら、「クラブミュージックみたいだからです」っていう話で。で、このかけ声をやりはじめて、一気に兵庫県に広まったんですね。2014年ぐらいから。

(安住紳一郎)このかけ声が?

(梅津有希子)はい。やっぱり報徳って強いじゃないですか。強い学校がやる応援っていうのはみんな真似をしていくので。で、あっという間に兵庫県内で広まって。で、明石商業と対戦した時に報徳が負けたんですよ。兵庫県の大会で。で、「よかったら俺たちの応援を使ってくれませんか?」と。そして明石商業が2016年のセンバツでこれをやったんですね。そこからですね。全国に広まったのは。

(安住紳一郎)はー! それを見ていて、全国の球児たちが。

(梅津有希子)「なんだ、あれ? これ、うちもやろう!」って。すっごいアルプスが盛り上がるんですよ。もう楽しいじゃないですか。なにを言っているのか、すぐにわかるので。みんな、一般の人もすぐに真似をするんですよね。それでいま、大流行中ですね。

(安住紳一郎)へー! それで梅津さんはこれを収録する時は?

(梅津有希子)私もメガホンで。1人、女の声が入っているの、私の声ですね。

(安住紳一郎)そうですか。

(梅津有希子)そうなんですよ。

(安住紳一郎)ただ、川越東高校の吹奏楽部の男の子たちはさほど、応援する熱はないわけですか?

(梅津有希子)結構みんな頭のいい子たちで。あと、結構シャイな子が多かったので、最初は割と恥ずかしがってやってくれないんですよ。で、YouTubeとかを見て、「本当にこうやってアルプスでやってるんだ。バカになれ! だからもっと声を張り上げて、メガホンで叫べ!」って言って、だんだんと乗ってきて。

(安住紳一郎)それ、梅津さんが言ったんですか?

(梅津有希子)そうです。

(安住紳一郎)うわあ……。

(中澤有美子)(笑)

(梅津有希子)監修ですから(笑)。誰も「アゲアゲ・ホイホイ」を知らないので、「本当にそんなの、流行ってるの?」みたいな感じなんですよ。みんな音楽の世界の人たちなので。「本当に流行っています」っていうのを伝えるために彼らにがんばってもらいました。

(安住紳一郎)そうですか(笑)。あと今回、野球部が廃部になったPL学園の応援曲をどうしても入れたいということで。『ウィニング』と『ヴィクトリー』という2曲を入れたと?

PL学園の伝説の応援曲たち

(梅津有希子)はい。もう代表の名応援曲ですね。PLの。これもやっぱりかけ声をきちんと再現したくて。せっかく入れるのであれば、きちんと本物に忠実にやりたいと思ったんです。ただ、動画を見たんですけども、何を言っているのかいまいち聞き取れない部分があったんですよね。そこがなんか、「猪木、猪木」みたく聞こえるところがって。猪木のわけはないじゃないですか。なんて言っているのかな?って思ってPLのOBに確認したんですよね。で、ちゃんといまこうやってボードを上げていますっていうのをきちんとメールで文面を送ってもらって。そこが「We Wanna Win, We Wanna Win」って言っていることがわかったんですよ。

(安住紳一郎)「We Wanna Win(私たちは勝利がほしい)」。はー!

(梅津有希子)そう。だったんですよね。それが動画じゃ聞き取れなくて。それもきちんと再現したくて、確認しました。

(安住紳一郎)そうですよね。別に楽譜にかけ声が残っているわけじゃないですもんね。なのでほとんど口承で、口伝えで伝わっていくので。聞き取れない時は先輩方に聞くしかないですもんね。『ヴィクトリー』をお聞きいただきましょう。

(安住紳一郎)本当だ。「猪木」に聞こえる。へー!

(梅津有希子)この最後もなんて言っているのかわからなくて。そしたら「F-I-G-H-T, V-I-C-T-O-R-Y」って。「FIGHT VICTORY」をバラして言っていたんですよね。それもやっぱり聞き取れなかったですね。それも全部聞いて。

(安住紳一郎)きっと現役の人たちはこれを早口で言っているところでちょっと興奮したんでしょうね。

(梅津有希子)でしょうね。だと思いますよ。

(安住紳一郎)「F-I-G-H-T!」みたいな(笑)。

(梅津有希子)そう(笑)。で、人文字も変わるじゃないですか。だから、あの素晴らしい名応援をちょっと残しておきたいなと思いまして。

(安住紳一郎)PL学園の応援っていうのはもう聞けないんですよね?

(梅津有希子)聞けないと思っていたんですよ。そしたら私、去年アルプススタンドで取材をしていた時に佐久長聖高校から『ウィニング』と『ヴィクトリー』が聞こえてきて。「えっ、どうしてだろう?」って。泣いたんですよね。もう聞けないと思っていたんで。「ええっ?」と思ったら佐久長聖の藤原監督がもともとPLのご出身で、PLで監督をやれていて。佐久長聖に移って、それで野球部の部員の提案でPLの応援を継承したいということで使われたと聞いていますね。

(安住紳一郎)そうですか。名門校の応援が違う県の野球部で蘇るんですね。さて、それでは梅津さんが監修したCDの中から1曲お聞きいただきたいと思います。演奏はSymphonic Wind Ensemble 21。かけ声はお話に出ています川越東高校吹奏楽部のみなさんです。『アフリカン・シンフォニー』、どうぞ。

『アフリカン・シンフォニー』

(中澤有美子)さあ、改めまして今日ゲストにお迎えしていますのは高校野球ブラバン応援研究家の梅津有希子さんです。梅津さんのこれまでの研究結果をまとめたご本『高校野球を100倍楽しむ ブラバン甲子園大研究』は文藝春秋社から税別1200円で発売中です。

そして梅津さんにとってはこちらも本業ということで、手軽に作れるお料理の本『今夜も終電ごはん』が幻冬舎から税別1000円で発売中です。

今夜も終電ごはん
Posted at 2018.8.11
梅津 有希子, 高谷 亜由
幻冬舎

(梅津有希子)はい。ありがとうございます(笑)。

(中澤有美子)梅津さんのパワーの源が詰まっているという感じがして。

(梅津有希子)簡単なレシピ本です。

(中澤有美子)ねえ。とてもいいです。

(安住紳一郎)『今夜も終電ごはん』。そうですか。

(中澤有美子)遅く帰っても大丈夫。

(梅津有希子)こんなのをやっているんですよ。本当は。

(安住紳一郎)そうですね。高校野球の話を聞いた後に『今夜も終電ごはん』って言われると、ちょっとヌルさを感じますね(笑)。

(梅津有希子)普段はこういうことをやっているんですよ(笑)。

(安住紳一郎)普段はこういうことを。

(梅津有希子)夏は甲子園で忙しいんですけどね。はい(笑)。

(安住紳一郎)そうですか(笑)。どんどん情報量が増えていって、もういまやオーソリティー的な存在ですよ。

(梅津有希子)いえいえ、とんでもないです。

(安住紳一郎)この先も、当然好きなのでどんどんどんどんと活動はしていくと思いますけども。なんか、最終目標的なこととかはありますか?

(梅津有希子)どうしたらいいと思いますかね? 私もどうすればいいか、わかんないんですよね。もはや。

(安住紳一郎)なんですかね? もう、最終的には甲子園の全国大会の開会式の監修やら、演出やら……。

(梅津有希子)100回大会ですよ! そんな、そんな……とんでもない!

(安住紳一郎)いいや、ええ。ですよね。なんですかね?

(梅津有希子)私もわからないですよ、もう。

(安住紳一郎)そうですか。

(梅津有希子)もうどうしていいか、わかりません(笑)。

(安住紳一郎)でもやっぱり、あれですよね。吹奏楽人気と、あと高校野球がテレビで中継されるということもあって、どうしても夏の風物詩的なところですもんね。

(梅津有希子)やっぱり、わなわなして追わずにはいられないんですよね。そうなんですよ。追わないわけにはいかない、みたいになってきちゃっているので。もう。

(安住紳一郎)そうですよね。あとは吹奏楽部のみなさんの真剣さと、あとはグラウンドに出られなかった控え選手のみなさんの熱い思いに。

(梅津有希子)そうなんですよ。やっぱりアルプスで控え選手の方たちがすっごい一生懸命応援しているので。それを見ていると、胸が熱くなりますよね。

(安住紳一郎)そうですよね。もう運動神経バツグンの子たちが応援団で。

(梅津有希子)体も大きいし。そうなんです。

(安住紳一郎)今年の夏も長そうですね。

(梅津有希子)長いと思いますね(笑)。1回戦、甲子園全部見ます。

(安住紳一郎)今日はゲストに甲子園ブラバン応援研究家の梅津有希子さんをお迎えしました。ありがとうございました。

(梅津有希子)ありがとうございました。

<書き起こしおわり>

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