星野源 第54回ギャラクシー賞授賞式とお祝い金2万円を語る

星野源 第54回ギャラクシー賞授賞式とお祝い金2万円を語る 星野源のオールナイトニッポン

星野源さんがニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で第54回ギャラクシー賞の授賞式についてトーク。ニュースなどで話題になったニッポン放送からのお祝い金2万円(DMM.comカード)についても話していました。

(星野源)さあ、そして……ここにもありますよ。これ。(カンカンカーン♪ ※トロフィーを指で弾いて鳴らす)。ねえ。(ガタッ)。めっちゃくちゃ重いのよ(笑)。鈍器ですけども。とても固くて。なんだろう? 鉄? すっごい重いものがあるんです。先週木曜日、第54回ギャラクシー賞の授賞式に参加しました。ありがとうございます。私、星野源個人としてラジオ部門DJパーソナリティ賞を受賞しました。ありがとうございます。(拍手)。もう本当に、本当にありがとうございます。さらにドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』がマイベストTV賞。投票で決まる、みなさんが本当たくさん投票してくだったみたいで、第11回のグランプリ受賞という。そしてテレビ賞入賞ということで、本当におめでとうございます。スタッフのみなさんも、出演者のみなさんも本当におめでとうございます。

リスナーのおかげ

その時のスピーチでも言いましたけど、本当に聞いてくれる方。そしてメールをくれる方の本当におかげです。僕、本当に笑っているだけだから。メールを読んで。「おもしれー! バカじゃないの?」って言っているだけなんで。どちらかと言うと僕は息抜きに来ている感じで、そんな僕がこういう賞をいただいけるのは、本当にみなさんのおかげです。そして、なんて言うか企画……いろんな企画をやりましたけども。「こういう企画、やりたいのよ」っていうのが個人的にいっぱいあって。それはやっぱり長年ラジオを大好きで、聞いていていろんな企画をぼんやり考えていたりする時期が長かったので。小学生からずっといろいろ聞いてますからね。

なので、そういう企画をやろうと言った時にですね、なんて言うかラジオっていうものはやっぱり長い歴史があって。その中で、「ラジオってこういうものだよ」っていうのがどうしてもある。で、それは番組製作側にもあるし、リスナーの中にもあるんですけど。そういうのはどうでもいいっていうか、もっと自由なのが楽しいんじゃないかなと。だからなんか、たとえば局同士で争ったりとかそういうのよりも、「ラジオを聞く人が少ない!」って言っているんだったらみんなで協力してというか、そういうのを取っ払ってなんか面白いのをただやったらいいんじゃないかな? なんて思って、「こういう企画っていいよな」っていう企画を提案して。それをスタッフのみんなが一生懸命、実現するために動いてくれた。

だからやっぱり、そういう……昔からの業界なので、とてもやっぱり垣根を超えるとか、そういう自由な企画をやるっていうのが結構難しかったりもするので。そういうのを、みなさんが一生懸命実現しようとしてくださったおかげで、本当にこういう賞をいただけました。本当に、本当にありがとう。本当、みんなお疲れ。本当にありがとうございました。で、そのスピーチで、ディレクター、ADさんとか1個言いそびれていて。「ミキサー」って言いそびれちゃって。俺、大沢さんのことを言いそびれたんだ。大沢さん、本当にお疲れ様です。いつも、ありがとうございます。

それで……あ、メール来ていますよね。(メールを読む)「ギャラクシー賞受賞、おめでとうございます。私たちリスナーのことを『僕のリスナー』と言ってくれたことがとてもうれしくて、源さんのリスナーでよかったと思いました」。ああ、うれしいことを言ってくれますね。「……源さん、スタッフのみなさん、いつもいつも楽しいラジオをありがとうございます。毎回、素敵な音楽と笑いで元気をもらっています。これからも源さんと一緒にゲラゲラ笑って楽しいラジオの時間を過ごせるように、くだらないの中に愛のあるリスナーであり続けます」。ありがとうございます! うれしいですね。

愛知県の方。(メールを読む)「DJパーソナリティ賞受賞、おめでとうございます。選評に『他メディアで星野源の魅力に惹かれた人々をラジオの世界に引き込んでリスナーとすることに成功しました』とありましたが、まさに私もその1人です。テレビで星野源さんを知り、『どんな人だろう?』と本やCDやブルーレイを買い、久しぶりにラジオを聞くようになりました。源さんのオールナイトニッポン、本当に素敵なメールやハガキが届きますね。私は凡人なので『バカじゃないの?』と言っていただけるエピソードに出会えるかはわかりませんが、これからも毎週楽しみに聞かせていただきます」。いや、関係ないんだって。なんかその、「凡人だ」って思っている人の方がすごかったりしますからね。なんでもいいからメールください。本当に。ありがとうございます。いつも。

(メールを読む)「ギャラクシー賞ラジオ部門DJパーソナリティ賞のご受賞、おめでとうございます。受賞コメントを拝見しました。泣きました。源くんはリスナーへの素敵な言葉をお話ししてくれていたけど、そのリスナーは源くんのラジオが大好きで集まっているリスナーです。そんなリスナーの1人として、私もとてもうれしくて。ますます大好きになりました」。いやー、もう本当にうれしいメールばかりですね。ありがとうございます。

もうちょっと読みたい。兵庫県の方。(メールを読む)「ギャラクシー賞受賞、おめでとうございます。授賞式で源さんが『ラジオで救われていた』とおっしゃっていましたが、私も辛い時、しんどい時は源さんのオールナイトニッポンを聞いてたくさん勇気をもらっています。どれだけ辛くても、このラジオを聞いている時だけは自然と笑顔になれる魔法のような時間です。これからも聞き続けたいと思います」ということで。ありがとうございます。いやー、ありがとうございます。もうちょっと読めるかな?

(メールを読む)「ギャラクシー賞受賞、おめでとうございます。授賞式の様子、テレビのニュースで拝見しました。『ラジオは命を救えるメディアだと思っている』という真面目なコメントがあったかと思うと、司会のアナウンサーさんとの2万円の楽しいやり取りもあり、ラジオの雰囲気そのままのように感じました」という。ありがとうございます。続いて……(メールを読む)「改めましてギャラクシー賞受賞、おめでとうございます。授賞式のコメント、ラジオ愛、リスナー愛にあふれていて感動でした。授賞式の際、RCCの横山アナとのお祝い金格差が話題になりましたが、2万円しかくれなかった(笑)、ニッポン放送からその後、なにかもらえましたか?」ということで(笑)。

ええと、そうなんだよね。僕が受賞が決まった時にニッポン放送の方がブースの中まで来てくれて、すごいご祝儀袋をくれて。「すごいお金、入っていそう!」と思ってご祝儀袋を開けたら、DMM.comのカード2万円分だったんですよ。で、すごいうれしかったのが、なんて言うんだろう? それってラジオで話せるじゃん。で、僕のラジオの中ではAVの話がよく出てきていて、「DMM.comで僕、買っています」っていう話の流れの中で。で、「すごいご祝儀袋の中に2万円かよ! でも、買います! ありがとうございます!」みたいな。そこがニッポン放送の粋なところであって。

星野源 お祝いにDMMカード2万円分をGETする

星野源 ギャラクシー賞DJパーソナリティ部門受賞を語る
星野源さんがニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で第54回ギャラクシー賞のDJパーソナリティ部門を受賞したことについて話していました。 (星野源)あ、どうもこんばんは。星野源です。ええとですね、そうなんです。ちょっとおめでたいこ...

で、個人的に悲しかったのは、あの場で横山さんが「2万円って言ってますけど、僕は10万円でした」って言っていたのは面白かったんですが、ちょっと違うというか……。あれはDMM.comカードだから面白いのであって、金額のことじゃないんですよね。そこがニッポン放送の粋なところであって。でもそれって記者会見だと言えないじゃないですか。で、AVとかって……僕はAVのことは大好きだし、音楽の話もAVの話も平等にしたいと思っているけど、ああいう場でお話をしてしまうとどうしても、そこだけをピックアップされてしまうことがあったりもすると思うし。たとえば、翌日のネットニュースとかテレビのニュースだったりとかっていうものも、そのワードがどうしてもキャッチーになってしまうから、言わないようにしなきゃいけない。だからその、「ダメだぞ、ニッポン放送」っていう風に……なんか、やっぱり失礼だし。せっかく面白くしてくださっているのに。

で、だからそういう風に突っ込んで、みんなワッと笑ってくれたんですけど。で、個人的にちょっぴり悲しかったのは、あそこ本当は進行台本っていうのがあって。番組の企画内容についての質問だったんですね。横山さんからの。で、台本には横山さんから「星野源しか出ない夏フェスっていう企画がありますが、どんな企画を考えてますか?」とか。「影響を受けたラジオ番組はありますか?」とか、そういう質問を……本当、番組の内容の話だったんですよね。で、その前に僕のスピーチっていうのがあって、「スピーチ:2、3分」って書いてあって。もちろん空欄で。で、そこでいろいろ番組の話とかをしたいなと思ったんだけど、この後に質問があるから、本当に俺の気持ちだけ。「『2、3分』って書いてあってし、伊丹さんの時みたいにすごく長くなっちゃうと本当に申し訳ないから、短くまとめなきゃ」って思ってお話をして。

星野源 伊丹十三賞受賞

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それで、質問のところだったんですけど、横山さんがガッと横まで来て……本当は「MC卓から」って書いてあったから来る予定じゃなかったんだと思うんですけど、来てくれて。で、「2万円でした」「10万円でした」っていう話をした時に、そこで個人的にはコサキンのお二人の話もしたかったし、もしちょっと時間があったら個人的に自分が「ラジオってやっぱりすごくいいな」って改めて思えたきっかけがあって。それがその、J-WAVEでね、寺ちゃんと番組をやっていた時があって。その時にちょうど、東日本大震災があって。で、あの時に、覚えている人がどれぐらいいるかわからないけど、音楽っていう仕事とか放送っていう仕事とかも含め、足元がものすごく揺らいだ時期だったじゃない。で、「不謹慎」って言われてしまう時もあったし。で、僕はちょうど毎週深夜ラジオをやっていて、寺ちゃんも作家で。

で、その時に……翌週だったっけ? やったのって。もうすぐにやったんだよね。数日後。5日後とかだったっけ? で、やっぱりAMとかも全部自粛していたんだよね。あの時。やっぱり不謹慎になってしまったり悲しくなってしまったりする人がいるのはやるべきではないという判断もあったと思うんですけど。でも、その時に僕がやっていた番組では、判断としては「やってみたい。やろうよ」っていう話で、やったんですよね。帯番組でしたけど、全番組、その帯でやったんですよ。で、その中で「企画をなにか考えて」って言われて「おおう……」と思って。それで、「よし、なんか考えよう」と思って、その時に考えたのが、「ものすごく辛かった時に笑えたこと」っていうメールテーマにしたの。それで、すごくドキドキしながら臨んで。「怒られたりするかもしれないし、どうなるかな?」って思っていた時にすっごいたくさんメールが来たんだよね。

で、被災地からもすごくたくさん来て。あの時Radikoが全部開放して、どこでも聞けるように……被災地でも東京のラジオが聞けるようになって。J-WAVEがその時、まあその番組が東京ローカルだったから。でも、そこでも聞いてくださった人が「面白かった話」っていう。「本当に辛かったんだけど、でもこの時にちょっと笑ってしまいました」とか。「それですごくホッとしました」とかって話をたくさんいろんな人がくれて。僕はそこで笑えたんですよね。で、そこで僕自身がまず救われたというか。本当にあの時、息をするだけでも苦しいような毎日だったと思うんですけど、そこがあの一瞬、なんて言うかみんなが同じ時間をすごして。その中で、自分の中のエピソードで「あの時、本当に辛かったんだけど、あれはちょっと笑っちゃったんですよ」っていう話を全国の人がくれて、それを読んでいる時に、なんかラジオの力みたいなものがすごくあるなと思って。改めて、「時間を一緒にすごす」って本当に大事なんだなと思ったんですよね。

で、この番組も僕は、スピーチでも言いましたけど、話芸に長けているわけではないし、そういう職業ではないので。でも、同じ時間をすごすっていうことがすごく大事だなと思っていて。それは自分がリスナーだった時間が長いっていうのもあるけど。で、なんかそれを企画っていうものの中に……だから、たとえばスペシャルウィークの企画とかでも、なぜぶっ通しをやるか?っていうと、いつものコーナーはコーナーでやるのはすごく楽しいけど、2時間ぶっ通しって圧倒的に一緒の時間をすごしている感覚になるんですよ。区切られていないっていう。そういう中で、ぶっ通しで自分たちでバンドを全部楽器を入れて。やっぱり臨場感が生まれて。自分がその場にいるような感覚にもなるし。それで2時間やるということは、その夜を一緒にすごした記憶になって。で、俺の経験で言うとラジオで「ああ、面白かったな」とか「いい体験をしたな」っていうのは一生記憶の中に残るんですよ。

で、僕の時はカセットテープだったから、もうないんだよ。聞けないんだけど、「あの時のあの放送はマジで最高だったな!」みたいな。で、コサキンのお二人が来てくれた時も(関根勤さんの)フランスベッドのくだりとか、俺たぶんずっと一生忘れないんだよ(笑)。あの時、関根さんがフランスベッドの話をした時のなんか魔法にかかったみたいな感じっていうのは。だからなんかそういうのも含めて……まあここまで長く話せないけど、ちょっとでも話して。たとえばそれがテレビとかで流れたら、ちょっとでも「ラジオっていまこんななんだ」って思ってもらえるかなと思ったんですけどね。

でも、めちゃくちゃ会場の人が笑ってくれたんで(笑)。「ダメだぞ」って言って。だから、「本当、ごめん。ニッポン放送、ごめん」って思いながら。「あれはいいんです」って思いながら。でも、「あの場で説明はできないんだ。申し訳ない」って思いながら。でも本当に、いろんな意味でギャラクシー賞は本当に楽しかったし、すごくうれしかったです。本当にありがとうございます。

<書き起こしおわり>

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