マキタスポーツ・サンキュータツオ・プチ鹿島 転校生を語る

マキタスポーツ・サンキュータツオ・プチ鹿島 転校生を語る 東京ポッド許可局

マキタスポーツさん、サンキュータツオさん、プチ鹿島さんがTBSラジオ『東京ポッド許可局』の中で転校生について話していました。

(サンキュータツオ)忘れえぬ人々。ふとした時、どうしているのかな? と気になってしまう人。自分の中に爪痕を残しているけど、連絡を取ったり、会おうとは思わない。そんな誰にでもいる忘れえぬ人を送ってもらうコーナーです。

(マキタスポーツ)うん。先生とかね、やったよね。最近ね。

(プチ鹿島)もはやフェイスブックでもつながらない感じする、いい感じの人ですね。

(サンキュータツオ)名古屋市、36才女性。(メールを読む)「私の忘れえぬ人は、中学1年生の時に転校してきたショウコちゃんです。ちょっと日焼けしていて、どこかませた雰囲気がありつつも、とても明るくて人当たりがよい、かわいい女の子でした。授業で最初に教科書読みを当てられた時、あまり感じが読めずに詰まってしまったり、勉強ができるタイプではなさそうでした。転校生が来ると、自分の仲良しグループに入ってくれる子なのかを暗に探りますが、『すでに付き合ったことがある』などの情報が流れてきて、『ああ、私とは違う次元で生きてきた子なんだ』と深入りすることはありませんでした」。

(マキタスポーツ)うん。

(サンキュータツオ)「……しばらくしたある日、なぜそうなったかは覚えてないのですが、私たちのグループで行くカラオケにショウコちゃんが来ることになりました。どんな歌を歌う子なのか、ドキドキしながら構えていると、ショウコちゃんが入れたのはサザンオールスターズの『愛の言霊』。あの怪しげな雰囲気の曲です。正直、特に盛り上がりポイントがある歌でもないため、私たちは戸惑いつつ、不思議な時間をすごしたことを覚えています。ショウコちゃんは中学を卒業する前にまた転校してしまったため、その一時の記憶しかないのですが、いまでもたびたび思い出す女の子です。ショウコちゃん、どんな大人になっているのかな?」。ありがとうございます。

(マキタスポーツ)いやー、なんか陰りのある、ちょっと……。

(サンキュータツオ)中1か。中1で転校してきて、また転校か。まあ、親の都合なんだろうね。

(マキタスポーツ)ねえ。

(サンキュータツオ)異性と付き合ったことがあるとか。

(マキタスポーツ)なかなか変わっている子ですよ。『愛の言霊』っていう曲は。

(サンキュータツオ)中1でサザン。

(マキタスポーツ)サザンでも、その曲ですから。

(プチ鹿島)カラオケでキャラと予想外のことを歌いだしちゃう問題ってありますよね。びっくりしちゃう。

(サンキュータツオ)内面を見ちゃう。だからそういう、社交場としてのカラオケじゃなく、本当に好きな……。

(プチ鹿島)100%叩きつけてくる感じっていうね。

(サンキュータツオ)なんか、本棚を見た時の気持ちと似ている。人の本棚って見た時に見ちゃいけないものを見たような気がするじゃない? なんかそれと似たような感じがありますよね。『愛の言霊』。

(マキタスポーツ)うーん……ませている子はね、違った文化をこう、運んでくるわけですね。

違った文化を運んでくる転校生

(サンキュータツオ)昔、『うちの子にかぎって…』でさ、転校生が来てさ。で、クラスを牛耳るぐらいの優等生なんだよね。完璧な100点の。で、もともとクラスにいた子から割りといじめられるみたいな。で、徹底抗戦が行われるんだけど、そのボスと転校生同士が一騎打ち的な感じになるんだけど、またその優等生が転校していくみたいなね。

(マキタスポーツ)ああー。

(サンキュータツオ)でも、その転校生っていうのは女の子の筆箱を盗んで、鉛筆の先を全部折るっていう癖がある。

(マキタスポーツ)はー。そんな回、あったかね?

(サンキュータツオ)そういうなんかね、俺、すごい面白い回を覚えている。

(マキタスポーツ)面白いね。

(サンキュータツオ)でもなんか転校生……来てはまた去っていく、そのサーカス系転校生。

(マキタスポーツ)うんうんうん。

(サンキュータツオ)で、「明るいところがある」っていうけど、明るく振る舞うのが上手い子じゃん。

(プチ鹿島)転校生っていうのはたしかに、当時大きなトピックスでしたね。

(サンキュータツオ)トピックスでしたよ。俺、自分が転校生になると思ったら憂鬱だなと思っていたよ。

(プチ鹿島)いやいや、ゾッとする。

(マキタスポーツ)以前、ここにゲストで来ていただいたジョビジョバのマギーさん。マギーさんは転校する家庭に生まれたらしくて。で、「自分はやっぱり転校生である以上は一芸に秀でていないといけない」とすごい思っていたんだって。

(プチ鹿島)ご挨拶ネタが必要だと。

(マキタスポーツ)だから、転校生にインタビューするのが好きなんだけど。役者とか……。

転校生たちにインタビュー

(プチ鹿島)それ、面白いね。転校生たちに聞くの、なんかまとめたら? 共通するものって、あるかもしれないよ。つかみをどうやって、世の中を渡ってきたか。

(マキタスポーツ)妙になんか、「転校生くせえな」って自分の中で感覚を……俺、転校なんか全然しなかったから。如才なかったり、なんか一芸に秀でていたりとか。なんか持っていたりとかするような人がいるんですよ。で、「ひょっとして転校生だった?」って言うと、「ああ、そうでした」みたいなこととかを言う人もいるんですよね。そして、「転校した時にどう思った?」とかって言ったら、「僕は長らく東北にいたことが多かったんで。で、なまりを東京に越してきた時に指摘された。それでドッと笑いになった」と。でもその人は、「一瞬傷ついたんだけど、ネタになると思った。だから、なまろう」と。

(プチ鹿島)直すんじゃなくて、なまろうと。

(マキタスポーツ)すごくない? そんなことを考えているんだって。

(プチ鹿島)はー、それ面白いね。「転校生だった」っていうインタビュー集。

(マキタスポーツ)ねえ。

(サンキュータツオ)そうだよね。なんかその、エレベータートークっていうのがあってさ。仕事ができる人って、エレベーターに乗っている時間にすぐその人の懐に入り込んで話を転がすことができて。ちゃんと自分を印象づけることができるって言うんだけど。たぶん転校生ってそのエレベータートークの名人なんだよね。

(マキタスポーツ)まあ、中にはそういう人、確実にいるだろうね。

(サンキュータツオ)だから僕とかマキタさんみたいにずっと転校しなかったタイプっていうのは、なんかそういう人見知りとか……「人見知りとか言ってるんじゃねえよ!」っていうぐらいのレベルの。

(プチ鹿島)結構いい年までな。

(マキタスポーツ)そうなんだよ。

(サンキュータツオ)あと、女の子を口説くのが下手だったりとか。そういうところもね、実は転校生に学ぶべきスキルってたくさんあるんじゃないかな?って思って。転校生論。

(マキタスポーツ)転校生。『なぞの転校生』。

(プチ鹿島)転校生、いいじゃないですか。うん。

<書き起こしおわり>

タイトルとURLをコピーしました