宇多丸 ダ・チーチーチー特集後の反響と追加調査情報を語る

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宇多丸さんがTBSラジオ『タマフル』の中で前週に放送したダ・チーチーチー特集に対する大きな反響と、特集に登場したMOBYさんによる追加調査情報について紹介しました。



(宇多丸)先週、1月14日(土)に放送しました特集、非常に反響を巻き起こしました。DJ JIN present ダ・チーチーチー特集 feat. MOBY。これ、本当に大きな反響を巻き起こしていまして。後ほどのインターネットなんかを見たら、いとうせいこうさん……まあ、MOBYとも親交が深いですから。いとうせいこうさんがお聞きになっていただいて、「ダ・チーチーチー最高! 俺もダ・チーチーチー大好き」というわけで。

いとうせいこうも絶賛


ちなみに、「ダ・チーチーチー」とは何か? というと、バーナード・パーディさんという名ドラマーが1971年前後に編み出したと我々の研究では言われている、まあドラムフィルの一種ということですね。ダ・チーチーチー。「ドッツ、タッツ、ドッツ、タッツ、ドッツ、タッツ……ダ・チーチーチー♪」って。このダ・チーチーチーということでございます。この特集が非常に大反響を巻き起こして、みなさん、ありがとうございますということなんですけども。

まず、このダ・チーチーチーについて、先週出演して、しかも生ドラムで非常にいい解説をしてくれましたね。MOBYさんが貴重な追跡調査をしてくれたということで。ダ・チーチーチー特集、楽しんでいただいた方はぜひこの貴重な追跡調査を聞いていただきたいと思います。MOBYさんと交流のあるイギリスのファンクバンド、ザ・ニュー・マスターサウンズというグループのドラマー、サイモン・アレンさんにダ・チーチーチーについてたずねてみたらしいんですね。「ダ・チーチーチーはどう?」みたいなことを英語でたずねてみた。すると、やはりサイモン・アレンさん、ドラマーですから。これは世界共通語でござます。やはり、ダ・チーチーチーの存在は知っていた。

世界共通語 ダ・チーチーチー

何度も言いますけどこれ、正式名称はいまのところないということで。なので、英語でも「ダ・チーチーチー」って言ったんだと思うんですよね。ダ・チーチーチーの存在は知っていたと。で、MOBYさんが「このフィルに英語の名前(呼び方)はあるのか?」と質問したところ、アレンさんは一応こう答えた。「Puridie Signature Hi-Hat Choke Fill」という。だから、「パーディおなじみのハイハットを絞めて打つフィル」っていうことで。要は、「パーディおなじみの例のやつ」っていうことで。まあ、これは名称っていうか……っていうことですね。僕はもう「Purdie Fill」とかでいいんじゃないか? みたいに言ってましたけども。というようなお答えがあった。

つまり、どうやらはっきりとした名前はないと考えた方がいいらしいということでございました。「呼び名とか、ないんじゃないの?」みたいな、そんなことも言われていたなんて聞きましたけどね。さらに同じ、ザ・ニュー・マスターサウンズのベーシスト、ピート・シャンドがいままさにニュージャージーにいて、その当のバーナード・パーディさんと仕事をしているということなので、本人にこのダ・チーチーチーはバーナード・パーディさんご本人の呼び方があるのかどうか、パーディさんご本人に聞いてみるということだそうですね。

なので、このダ・チーチーチーについては新事実が判明次第……だからさらに新たな事実が判明するかもしれない。だからパーディさんに聞いたら、さらにダ・チーチーチーに関する新たな起源とか……最初は「ダ・シャンシャンシャン」だった話とかも聞かなきゃいけないですからね。やっぱりね。(新事実が)明らかになってくるかもしれませんので、ということでございます。まず、この件がひとつ。MOBYの追跡調査、いろいろございました。

さらに、この特集でひとつみなさまにお詫びというか、先週の放送で明らかに言及しておくべきだった件というのがひとつございまして。それはなにか? といいますと、先週の放送後にスタジオでずっとダベっていたらMOBYさんが何気なく、「そういえばRHYMESTERにもダ・チーチーチー、ありますよね?」なんてことを言うわけですね。で、まあ我々、宇多丸とDJ JINがいましたから。我々は「んな、バカな! そんな、そんなわけ、ないないない! そんなわけない。俺らの曲にダ・チーチーチー、あるわけないじゃない!」なんて言っていたんですけど、あったんですね。これがね。しかもですね、このダ・チーチーチーが入っていた曲、DJ JINプロデュースだったんですね。

これがなにか? といいますと、2006年発売、RHYMESTER6枚目のアルバム『HEAT ISLAND』に収録された『REDZONE』という曲。でね、これやっぱ「えっ、でも『REDZONE』ってダ・チーチーチーじゃないですか?」ってMOBYに言われて、しばらく『REDZONE』っていう曲はライブでもやっていないんで、僕らもあんまり聞いてなかったわけ。でも、たしかに思い返してみると、僕は歌詞を書く時にビートを……特にJINはビートとかサンプリングフレーズにキメが多いんですよ。そういう、ダ・チーチーチーとかもそうだけど。「デッデッデッ♪」みたいなのも多くて。(Mummy-)Dといつも、「あいつの作るトラック、書きづれえよな。キメに合わせて書かなきゃいけないから、面倒くせえな」みたいなことを言っていて(笑)。

だから、そういう意味でダ・チーチーチーってそのキメを意識して歌詞を書いたのを、「あっ、そうだな。あったな」って。で、聞き返してみたら、やっぱり案の定この『REDZONE』、ダ・チーチーチー連発曲だった。つまり、DJ JINは自分がダ・チーチーチーが好きであると意識しだすはるか前からダ・チーチーチー曲を作っていた! ウェ~イ! ウェ~イ! ということですね。で、『REDZONE』は当然ヒップホップで打ち込み曲……だから「打ち込みでダ・チーチーチーって合わないんじゃないの?」って僕とJINはずっと話していたぐらいだったんですよ。ところが、テメーが打ち込みでやっていたという。

で、ループだから、(ダ・チーチーチーが入っている曲は)20回が最大っていまのところ言われていたけど、「ループで繰り返し出てくるからもっと、余裕で超えるんじゃね?」って思ったんですけどね……残念ながら17回というね。かなり多いですけどね。17回はね。ということで、ある意味DJ JINによるマッチポンプというかね。そんなことはない。彼は自分が好きなビートパターンに本当に忠実だったということの証明でもあると思いますんでね。僕も結構久しぶりにこの曲を聞くんで、かけてみたいと思います。2006年発売、RHYMESTER6枚目のアルバム『HEAT ISLAND』より……ちなみに私のバース、結構自分のバースが気に入っているんですけど、「赤」縛り。「赤」っていう言葉、「赤」をめぐるたとえがいっぱい出てくるという、そんな言葉遊びにもなっているという曲でございます。お聞きください。RHYMESTERで『REDZONE』。「ダ・チーチーチー」「ウェ~イ!」入りバージョンで行きたいと思いますんで……

RHYMESTER『REDZONE』


はい。結構手数が多い感じのビートをループするというDJ JINのスタイル……あ、いま来ましたね。ウェ~イ! ということで、『REDZONE』、ダ・チーチーチーがいっぱい入っている曲でございました。という、ダ・チーチーチー特集の追加情報でございました。

<書き起こしおわり>

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