毒蝮三太夫 夫婦間の情報共有の重要性を語る

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毒蝮三太夫さんがTBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』の中で夫婦間の情報共有についてトーク。自身の反省から、その重要性について話していました。



(小倉弘子)マムシさんはどうですか? 今年も1年の計とか、いろいろ考えたんですか?

(毒蝮三太夫)1年ね、そりゃあ風邪を引かないようにとか、交通事故を起こさないようにとか、転ばないようにとかね。だけどね、やっぱり積み残しというか、反省は残るね。去年の反省っていうか、こういうことをしておけばよかったなって。実はね、まあ弘子ちゃんも主婦だから……

(小倉弘子)主婦っていうか、そうですね。

(毒蝮三太夫)子供2人?

(小倉弘子)はい。全然ちゃんとできてませんけども。

(毒蝮三太夫)これ、1人で地下鉄乗っている時には身震いするぐらいきれいな女だよな。

(ジェーン・スー)本当にそうですよ。モデルさんみたいだもん。

(毒蝮三太夫)運転手さんも立って見に来ているっていう。

(小倉弘子)いやいや、見に来ない! 運転中!

(毒蝮三太夫)そうか(笑)。スーちゃんはまあ、一応独り者だよな。俺ね、夫婦って53年ぐらいたったわけだ。「夫婦だから、これはわかるだろうな」って思うこともね、夫婦だから言わなきゃならないということで、反省しているっていう。

(ジェーン・スー)「言わなくてもわかるだろう」じゃなくてっていうことですか?

毒蝮三太夫の反省

(毒蝮三太夫)やっぱりね、夫婦だからこそ、身近にいるからこそ、言った方がいいという場合もあるの。慮って、守ろうと思って言わないということもあるじゃない? それがかえって親切じゃないという。夫婦だからね。いまの若い人は違うかもしれないけど、俺たちの時代は。俺ね、結婚したのが昭和37年。結婚する日が決まってなかったのよ。で、うちのが三越に勤めていたから。で、俺は結婚って周りがどんどんどんどん話が進んで。で、うちのに「昭和37年11月23日、君、空いている?」って言ったわけね。「なによ?」「いや、実は結婚式なんだよ」って。言ってなかったのよ。

(ジェーン・スー)結婚式の日を!?

(毒蝮三太夫)そうそうそう。というのは、友達が決めてきちゃったの。劇団仲間の連中が。

(小倉弘子)そんなことがあるんですね!

(毒蝮三太夫)やっぱり驚く?

(小倉弘子)驚く。めちゃくちゃ!

(毒蝮三太夫)弘子はどうだったの? 2人で決めた?

(小倉弘子)いやいや、私はもちろん夫と2人で「あの日がいいかな? この日がいいかな? お招きする人たちの日程、この日だと忙しいかな?」とかいろいろ考えて。

(毒蝮三太夫)それから、自分のコンディションとか。で、月は何月?

(小倉弘子)1月です。1月7日。七草の日。

(毒蝮三太夫)ほう。まためでたい。ねえ。ああ、そう。で、冬場の方がいいっていうんで、その日にしたわけね?

(小倉弘子)式はその日です。婚姻届を出したのは4月です。

(毒蝮三太夫)披露宴は?

(小倉弘子)披露宴は同じ日です。1月7日。

(毒蝮三太夫)そうか。それでウチのはね、「11月23日? なによ?」って言うから、「結婚式だよ」「ええーっ!?」って。だって、親同士だって会ってないんですよ。2人だけでずっと1年ぐらい交際していたわけね。それで周りが「もう見てられない。お前らはベタベタしていて」って。だから11月23日の勤労感謝の日。仲人は小林桂樹さんにお願いして。それで、偶然小林桂樹さんの誕生日だったの。11月23日。それでそこの赤坂のプリンスホテル。この間壊して、いままた新しくなって。それで、「ええーっ?」っていうんで、うちのはそれから……言ったのが1ヶ月ぐらい前だと思う。

(ジェーン・スー)えっ? 11月23日の結婚式のことを?

(毒蝮三太夫)10月かなんかに言ったんですよ。

(ジェーン・スー)それは直前すぎますよ。

(毒蝮三太夫)だから、それも「こんなことってあり?」って弘子ちゃんも言うけども、そうなんですよ。それで慌てて支度を。それから、当時はVTRがないから、8ミリの映画で2人のところをいろいろと撮ったんですよ。で、芥川隆行さんっていう名アナウンサーの方がナレーションをやってくれたり。披露宴の日ね。8ミリでシャーッと映写して。そのロケをやらなきゃならないと。で、俺は映画学科出身だから、そのシノプシスやなんか書いて。それで「今日は……」って1週間ぐらいロケに俺の家に来たり、三越に行ったり。TBSの中で撮ったり。8ミリを回して。映画部から8ミリを借りて、それでやって。で、ウチのは「こんなことをしている暇、ないのよ!」って。

(ジェーン・スー)本当、そう思った。

(小倉弘子)女性は忙しいの。大変なんだから!

(毒蝮三太夫)そうなんだよ。

(ジェーン・スー)だってそこから、ご両親の顔合わせがあったんですよね?

(毒蝮三太夫)そうなんだよ。

(ジェーン・スー)結婚するっていうことは伝えていたんですか?

(毒蝮三太夫)それぞれ、両親には言ってあったんですよ。だけど、日にちは決まっていなかった。日にちを仲間が決めて俺におろしてきたんだよ。「見れられないから」ってんで。

(小倉弘子)1ヶ月前っていうのは、お嫁さんに知らせるものじゃなくて、招待された方々が出席するかどうかを伝える期限です。1ヶ月っていうのは。

(毒蝮三太夫)だからそんなのは、なにしろ見切り発車で、みんなが「やろう、やろう。俺たちがやってあげるから」っていうんで、立川談志が司会をやってくれて。で、TBSの人をたくさん呼んで、立食で千円の会費だよ。金ないんだから、俺。で、赤坂プリンスで。したらそれをね、いまでも「あなたは勝手に決めた」って。

(ジェーン・スー)ああーっ! なるほど。そうかそうか。それはね、わかる。

(小倉弘子)女心。女心。

(毒蝮三太夫)ああ、そう? それともうひとつはね、俺が毒蝮三太夫になった時も、ウチのに相談しなかった。

(ジェーン・スー)ああ、お名前を変えた時に。

(毒蝮三太夫)それで、座布団運びで笑点に出ていたじゃない? それもウチのがデパートに行っているから見てないのよ。で、しばらくたってから、「あなた、名前変わったんじゃない?」って。半月かなんかたってから。誰かに言われたのよ。「あなたの旦那、ヘビになったわよ」って。「これは何よ?」っていうんで、「あなた、名前変えたの?」って。

(小倉弘子)いや、それは家族会議ですわ。

(ジェーン・スー)マムシさん、意外と大事なことをお伝えしない方針ですか?

(毒蝮三太夫)違う違う、それはね、俺は後づけなんだけどね、毒蝮三太夫っていう名前はそんなに女の子だって喜ぶ名前じゃないし。だから、どうせなら彼女に相談しても反対されるかどうか、嫌だから言わなかったのよ。ほいで、談志が「そういう風にやってお前、いろいろと仕事を変えろよ」みたいなことになって。それから演芸の世界にも入っていったわけじゃない。だけどウチのは働いているから、あんまり知らなくていいと思ったわけ。それで、そういう風に言ったら、「あなたね、私はあなたの女房でしょう? あなたが決めたことを反対すると思う?」って言われて。

(ジェーン・スー)ああ、いい奥さん!

(小倉弘子)素敵!

(毒蝮三太夫)そう? 「あなたはそんな浅い考えで私に話をしなかったっていうことを偉いと思っているの? 相談してくれればいいじゃない。私は反対するわけないじゃない。あなたが決めたことに」って言われた時にね、「ああ、悪かった!」って思ったね。やっぱり夫婦ってそういうものなの? 弘子、わかる?

(小倉弘子)わかる。わかるっていうか、「私、そんな風に言えるかな?」っていま自分を思い返してしまいました。「言ってよ!」ってもっとこう……「私、マムシの妻だって自覚したいじゃない?」って。

(毒蝮三太夫)ああ、そうか。「だって私、妻でしょう? 言うのが当然でしょう? あんた、間違っているわよ!」ってそういう言い方、しちゃうよね。それを「私は反対するわけないじゃない」って言われた時、「悪かった!」って思ったね。

(ジェーン・スー)男性の心をどうやったら上手く傷つけずに。

(毒蝮三太夫)だからこれはね、俺の反省でもあるし、世の中の聞いている人たちが旦那が……俺は昭和11年生まれだからそうなのかもしれないけどね。やっぱり、夫婦だから言った方がいいっていうことはあるという。だからそういう小さいことを……それから、今回、去年。ウチのまむしプロダクションの社長を(はぶ)三太郎に譲ったんですよ。これも俺が1人で決めちゃったの。そしたらいまになってやっぱり、「なぜ私に相談してくれないの? 三ちゃんにこういう風に言ったり、いろんなことがあって。私だって事務所のこと、いろいろやっていたじゃない?」って。

(ジェーン・スー)そうだ。そうだね。

(毒蝮三太夫)だから3つ、重なっちゃったの。

(ジェーン・スー)結婚式を勝手に決めました。毒蝮三太夫になったことを伝えませんでした。そして最後は……

(毒蝮三太夫)「社長を譲った」っていうことを……

(ジェーン・スー)そうでございます。この3つです!

(毒蝮三太夫)ウチのに、「今回はこうするよ」って。だからなんでもいいから、奥さんは相談されたいんだね。

(小倉弘子)共有したいですね。

(毒蝮三太夫)ああ、そうか! 辛いことでも。

(小倉弘子)決めているのはわかっているから。

(毒蝮三太夫)反対はしないからね。

(小倉弘子)うん。「伝えて。教えて」って。

(毒蝮三太夫)共有したいのね。まあ、そういうわけでね、お正月の4日、反省です。

(ジェーン・スー)反省です。リスナーのみなさんも今日、これを聞きながら旦那さん、奥さんになにか共有しなきゃいけないこと、あるんじゃないですか? 正月早々、話してみませんか?

(小倉弘子)意外と新年ってそういうお話をするのにいいかもしれないですね。

(毒蝮三太夫)そうそう。だからどんな小さなことでも、どんな大きなことでもいいんだよね。「ちょっとお前には関係ないことかもしれないけど、俺、こうやって思っているんだよ。こうしようと思っているんだ」っていうことでも、いいんだよね。

(小倉弘子)いいんです。

(毒蝮三太夫)共有したいんだよ。それが夫婦なんだよ。そうだよね?

(ジェーン・スー)勉強になります。

(小倉弘子)そうだと思います。

(毒蝮三太夫)弘子ちゃん、共有されなかったこともあるの?

(小倉弘子)いや、結構共有しています。二次会のお店まで、共有してます。

(ジェーン・スー)なんて素敵な(笑)。

(毒蝮三太夫)っていうことは、見極めたい(笑)。旦那がモテるといけないから。「私が女房よ」って。

(小倉弘子)ちょっとマムシさん、リスナーの質問を1個だけ答えてくださいよ。「いまと昔のジジイとババアに違い、ありますか?」。

いまと昔のジジイ・ババアの違い

(毒蝮三太夫)ああ、それは大いにあるね。っていうのはね、48年やっているわけでしょう。最初から「ジジイ、ババア」って言ったわけじゃないよね。でも、最初のうちにもお年寄りはいましたよ。10時半の時間だから。お年寄りはいたけど、そのお年寄りはマイクロフォンとかテレビのカメラの前でしゃべることには慣れていないよ。40年ぐらい前の人は。だから俺がマイクロフォンやったら、「なんだい、その棒は?」っつったんだから。「目の前にフラフラさせるんじゃないよ」みたいな。で、マイクロフォンを向けたらみんな恐れてしゃべらなかったよ。だけどいまは俺のマイクを取ってしゃべるジジイやババアがいるよ。

(ジェーン・スー)たしかに。マムシさんがよくマイクを取られちゃったっていうの、聞きますもんね。

(毒蝮三太夫)あれは本当に取られているのよ。俺、実況放送しているんだから。だから、いまはお年寄りもしゃべるようになった。「あいつがマムシなら、俺はハブだ!」みたいなジジイ、ババアも出てきたよ。だからそのしゃべるということがいかに楽しいことで、お金がかからない素晴らしいレクリエーションだっていう文化論だね。おしゃべり文化論。ラジオ文化論。それが浸透してきたっていうことが、これから平成の時代、とてもいいことだと思うね。だからラジオの道っていうのはたくさん、これから広がっていくと思うよ。だから、スタジオでたまには弘子ちゃんも俺のところに来たり、スーちゃんも時々来るじゃない? ああいう外の空気を知って、この部屋の中だけにいないで。フェイス・ツー・フェイスで人に会うっていう。ラジオは出会いだよ。いまは。

(ジェーン・スー)街のことをね、やっぱりいちばん知っているのはマムシさんですからね。私たちは「マムシさーん!」って言うことはできても、風の音とか、砂利の足の裏に感じる感覚とかっていうのはわからないから。そこはマムシさんに、これからお任せします。

(毒蝮三太夫)ラジオはね、俺はマイクロフォンはラジオの絵筆だと思って。そこにいる人たちはキャンバスだと思って。その絵筆でどういう絵が描けるか。今日なら今日。行った先の人たちの表情がスーちゃんや弘子ちゃんに、「ああいう顔をしてらっしゃるんだ、きっと。ああいう店なんだ。ああいう、後ろに山があって森があるんだ」っていうことがね、絵で伝わればいいなと思うよ。俺はだから、ペインターだよ。

(ジェーン・スー)ねえ。絵描きさんですね。

(小倉弘子)これからもマムシさんのミュージックプレゼント、楽しみですね。

(毒蝮三太夫)そう? それから、男性として、旦那として些細なことでも奥さんに……だから俺はここで奥さんにね、その3つのことを俺自身、勝手に決めちゃったのは、あなたを守ったっていうのは大きな間違いだった。共有した方が守ったことになるんだっていうことは、今日は小倉弘子に教わったよ。

(小倉弘子)いやいやいや……

(ジェーン・スー)マムシさん、奥さんの名前、なんて言うんですか?

(毒蝮三太夫)みさおっていうんですよ。

(ジェーン・スー)「みさお、愛してるよ」って言ってやれ!

(毒蝮三太夫)みさお、怯えているよ(笑)。

(ジェーン・スー)(笑)

(小倉弘子)ちょっとー!(笑)。いつもと違うじゃないですかー! 「言ってやれ!」っていっつもマムシさん、言ってるのに。

(毒蝮三太夫)おう、俺について来い!(笑)。

(ジェーン・スー)やるとしゃべるでは、話が違うようで。

(小倉弘子)マムシさん、明日もどうぞよろしくお願いします。

<書き起こしおわり>

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