やついいちろう『この世界の片隅に』を語る

やついいちろう『この世界の片隅に』を語る TBSラジオ

やついいちろうさんがTBSラジオ『TOKYO JUKEBOX』の中で映画『この世界の片隅に』についてトーク。上村彩子アナと映画の感想を話し合っていました。

バックアゲイン! 前回見逃したシーンもいろいろ発見しました。

みやーんZZさん(@miyearnzzlabo)が投稿した写真 –

(やついいちろう)今週はね、もう僕らエレ片というラーメンズ片桐仁と我々エレキコミックの3人でやっているユニットがあるんですけども。その両国国技館でのライブがいよいよ28日後。12月28日にあるんですよ。それの内容を決めたりいろいろしていたんですけど、その間に映画を見てきて。昨日、『この世界の片隅に』。見ました?

(上村彩子)今日見た!

(やついいちろう)見た!?

(上村彩子)午前中、見た!

(やついいちろう)嘘っ!

(上村彩子)もうやついさんに言いたくてたまらなかったんですけど、ここでびっくりさせようとして内緒にしてました。Twitterで「めっちゃよかった」って言っていたじゃないですか。それを見て、今日午前中空いているから、「行こう!」って。

(やついいちろう)なに、それ。めっちゃいい子やん!

(上村彩子)(笑)。もう話すと言いたくなっちゃうから、今日結構静かめじゃなかったですか? 私。

(やついいちろう)静かめだった。

(上村彩子)そう。ウズウズしてたんです(笑)。

(やついいちろう)俺ね、昨日見て、もう衝撃を受けたわ!

(上村彩子)よかったですよね~!

(やついいちろう)よかったわ~! 俺、もう始まってね、オープニングのコトリンゴさんの『悲しくてやりきれない』がかかった瞬間にもう泣いていたからね(笑)。

コトリンゴ『悲しくてやりきれない』

(上村彩子)嘘(笑)。それはない(笑)。

(やついいちろう)もう泣いたから。「ヤバい! なにかもう、絶対に悲しい!」と思って。

(上村彩子)途中と最後は私も泣きましたけど、最初は泣かなかったな(笑)。

(やついいちろう)いや、もう俺、いちばん先に泣いたんじゃないかな? もしかしたら。もうなんか、想像していたら泣けてきちゃって(笑)。いやー、でもいい映画だったな!

(上村彩子)そう。戦争のね、戦時中のお話なんですよね。

(やついいちろう)広島の呉を舞台にした、昭和20年ぐらいの話ですよね。で、のんさんがね、声優をやっていて。主人公の女の子、すずさんの声をやっていて。本当にすごいよね。あの声。

(上村彩子)役とばっちり合っていましたね。

(やついいちろう)ぴったりだよね!

(上村彩子)ちょっとすずさんがね、ぽわーっとした、ボーッとしたところもあるという女性の役で。

(やついいちろう)だけど、まあまあ、ストーリーはいろんなところで知っているだろうけど。日々ね、普通の生活をしているんだよね。戦時中ながらも。そこで、否が応でも呉ですから。あそこは戦艦とかがいっぱい停まっていた港ですから、否が応でも戦争に巻き込まれていいくんだけども。そこでもやっぱり、自然な生活をずっと続けていてさ。

(上村彩子)ねえ。暗くなる話のはずなのに、がんばって必死で生きていて。

(やついいちろう)うん。常にギャグがあるもんね。

(上村彩子)そう。なんか明るいお話でしたよね。途中もね。

(やついいちろう)うん。4コマ漫画っていうかさ、サザエさん的な要素もあったりしたよね。

(上村彩子)ありました。クスクス笑うところが(笑)。

(やついいちろう)序盤は序盤で結構さ、ファンタジー的な要素もあるじゃない? ねえ。だから暗くなりすぎず、ただ終わった後にやっぱりすっごい来るものがあったね。

(上村彩子)うん。

(やついいちろう)どうだった? よかった?

(上村彩子)よかったです。私も2回、泣いてしまいましたし。やっぱりエンディングの時にお客さんたちがまた曲がかかって泣いている人、いっぱいいました。

(やついいちろう)ねえ。すっごいよかったな、あれ。もう詳しくはね、いろんなプロの方が批評していると思いますから。まあ、そういうのをいまとかはネットとかでね、バンバン見れると思うんで。ちょっと読んだりして興味を持ったら行けばいいと思いますけども。

町山智浩『この世界の片隅に』徹底解説
町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』で映画『この世界の片隅に』を徹底解説。すでにこの映画を見た赤江珠緒さん、山里亮太さんとその素晴らしさや隠された意味について話していました。 (町山智浩)で、今日はですね、本年度のレコード大賞……じゃな...

(上村彩子)うん。

(やついいちろう)これは本当ね、もう1回行きたいもん。

(上村彩子)うん。『君の名は。』よりも私、心にグッと来たな、これ。

(やついいちろう)そういう相対的なことじゃないじゃん。作品っていうのは絶対的なものだから……

(上村彩子)いや、やっぱりアニメの他のヒットと比べちゃって(笑)。

(やついいちろう)何でもかんでも比べちゃダメよ。これよりこれがいいとか。

(上村彩子)すいません。はい(笑)。

(やついいちろう)これもいい。そして、これもいい。これでいいじゃない。

(上村彩子)それです。よかった!

(やついいちろう)人と比べなかったよ、すずちゃんは。

(上村彩子)比べなかった!(笑)。

(やついいちろう)(笑)。いろんなことが起きるんだけど、全部ポジティブなんだよね。ただ、こう抱えているものもちゃんとあってさ。そのへんも全部描かれていたしね。よかったな~。だって3人で行ったんだけど。作家の2人と。それ、『シン・ゴジラ』も『君の名は。』もその3人で見に行ったの。で、『君の名は。』も『シン・ゴジラ』も終わった後に結構みんなでベラベラ喋っていたの。

(上村彩子)はい。

(やついいちろう)「いやー、よかったね」とか言って。「怖いね、ゴジラ!」とか、そんな感じだったんだけど、今回は誰もしゃべらなかったもんね。一言も。見終わった後に。

(上村彩子)へー!

(やついいちろう)静かに下りてきて(笑)。

(上村彩子)みんなそれぞれで考えてっていう感じで。

(やついいちろう)そうそう。で、俺の車に乗せて。3人で乗っていてちょっとたってから、「よかったな……」みたいな(笑)。「よかったっすよね。来ちゃいましたよ」とか言って。

(上村彩子)見てほしいですね。あれね。

(やついいちろう)俺、ちょっと触られたらもう泣きそうだったからね。終わった後。

(上村彩子)(笑)。最初から最後まで、じゃあ結構ずっと……

(やついいちろう)必死だよ。ちょっと後輩と行ったから、泣いているのも見られたくないから。もう全部拭いて、全然泣いてないふりして。「ちょっとトイレ行ってくる」って。

(上村彩子)他のお二人はどうだったんですか?

(やついいちろう)泣いていたと思うな。のんちゃん、よかったな。天才だな、あれ!

(上村彩子)ねえ!

(やついいちろう)すっごいよかった。ということで、今日はその『この世界の片隅に』のサントラから。最後にかかるんだよね。

(上村彩子)ねえ。またやついさん、泣いちゃうんじゃないですか? これ、聞いたら(笑)。

(やついいちろう)いや、俺さっきちょっと聞いていて、グッと来ちゃったもん。それだけで。

(上村彩子)ねえ。私、知らんぷりしてました。気づかれないように。

(やついいちろう)嘘? なにそれ? いい子だなー(笑)。

(上村彩子)(笑)

(やついいちろう)じゃあ、聞いてください。コトリンゴ『たんぽぽ』。

コトリンゴ『たんぽぽ』


※胴が4:45からスタートします

(やついいちろう)はい。コトリンゴ『たんぽぽ』を聞いていただきましたけども。

(上村彩子)はい。しんみり来る……

(やついいちろう)エンディングでかかるんだよね。いやー、いいな。本当にすずさんが料理しているシーンでも、そこでもう泣きそうだから。俺は。

(上村彩子)絶対後輩たちにバレてましたよ(笑)。

(やついいちろう)朝早く起きてさ、井戸に水を汲みに行くシーンとかもさ、普通のシーンだけど、あんな重いもんを持って、あんな早くに起きて。ああー、なんて偉いんだと思って、もう泣きそうになっちゃった。

<書き起こしおわり>

タイトルとURLをコピーしました