安住紳一郎 バイト先のファミレス コダマ店長から学んだことを語る

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安住紳一郎さんがTBSラジオ『安住紳一郎の日曜天国』の中で学生時代のファミレスバイトについてトーク。バイト先のコダマ店長から学んだことについて話していました。



(安住紳一郎)横浜市磯子区40代女性の方。ありがとうございます。(メールを読む)「私は学生時代の夏休み、レストランでアルバイトをしていました。いまで言う、ファミレスのハシリのような、食事と喫茶ができるかなり広いレストランでした。夕方は食事のお客様があまりいらっしゃらず、喫茶の方が数名いるぐらいで暇な時間帯でした。ある時、ふと友達が『ねえねえ、”いらっしゃいませ”と”えらっしゃいませ”ってどっち言ってもわかんなくない?』と突然言い出し、その日から店長不在中の夕方に『えらっしゃいませ』と”え”と”い”の中間音で言うゲームをしていました」。

(中澤有美子)はいはい(笑)。

(安住紳一郎)「……お客様に不審な顔をされたら負けです。案の定、後に店長にチクリが入り、私は1週間のトイレ掃除を命じられました。その挙句に、『なんで私だけがトイレ掃除1週間ですか?』と泣きながら駄々をこねりまくりました。いま考えると、あんなゆるゆるでよくアルバイト代をもらえたな。いい時代だったな。楽しかったなと、いい思い出ばかりです。クビにもならず、度量の大きな店長さんにいまでは感謝の気持ちでいっぱいです」。

(中澤有美子)ねえ(笑)。

(安住紳一郎)40代。そうですね。私たちと世代が一緒ですね。

(中澤有美子)そう。とてもよくわかります。

(安住紳一郎)わかりますよ。いまなんか、もうたぶんネットで大炎上ですよね。「ふざけている!」っていうね。「いらっしゃいませ」と「えらっしゃいませ」でギリギリのところを探るっていう。そうですね。「いらっしゃいませ」「ぇらっしゃいませ」っていうね。

ギリギリの挨拶

(中澤有美子)そうですね。私も「こんにちは」と「ほんちば」っていうのをね、やっていたっていうのがありますよ。

(安住紳一郎)どこでやってらっしゃったんですか?

(中澤有美子)やっぱりファミレスのバイトですね(笑)。

(安住紳一郎)ファミレスでアルバイトをされていたんですか?

(中澤有美子)はいはい。

(安住紳一郎)そこで、なにをやっていたんですか?

(中澤有美子)「こんにちは」って……まあ、あんまり言う機会はないか。「いらっしゃいませ」が多いか。でも、「こんにちは」を「ほんちば」って言ってましたね。先輩とかにも。

(安住紳一郎)「ほんちば」っていうのは、「西千葉」「東千葉』の「本千葉」ですか?

(中澤有美子)はい(笑)。

(安住紳一郎)駅の名前の本千葉?

(中澤有美子)そうですね(笑)。だいたいバレなかったと思っていましたけども。わかっていたのかな? いま思えば。

(安住紳一郎)そうですか。それは誰かと勝負をしていたんですか?

(中澤有美子)そうです。「やってみよう、やってみよう。バレないから」っていうことで、全く同じようなシチュエーションでしたね。

(安住紳一郎)このリスナーさんとほぼ同じ気持ちですね。

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)へー。「こんにちは」じゃなくて「ほんちば」っていう?

(中澤有美子)そうです(笑)。「ほんちば!」っていう。

(安住紳一郎)なかなか気づかれない?

(中澤有美子)うん。かな?

(安住紳一郎)なるほど。「ぇらっしゃいませ」「いらっしゃいませ」。

(中澤有美子)パチンコ屋さんとか、そんな発音の印象がありますよね。

(安住紳一郎)そうですね。ちょっとね。たしかに。「いらっしゃいませ、ぃらっしゃいませ、ぇらっしゃいませ、えらっしゃいませ!」っていうね。ファミリーレストランで中澤さんもアルバイト……ウェイトレスをやってらっしゃったんですか?

(中澤有美子)やってましたよ。

(安住紳一郎)どのぐらいやってらしたんですか?

(中澤有美子)通算1年ぐらいしましたかね?

(安住紳一郎)どちらのファミリーレストランで? 場所は?

(中澤有美子)地元です。家から10分ぐらいの……

(安住紳一郎)と、言いますと?

(中澤有美子)店の名前ですか?

(安住紳一郎)千葉市内ですか?

(中澤有美子)浦安市内ですね。

(安住紳一郎)浦安市内ですか。ああ、そうですか。へー! 私も、浦和のファミリーレストランでアルバイト、長かったので。

(中澤有美子)ええ。すごかったんですよね。ナントカアワードとかを取っちゃうぐらいの?

(安住紳一郎)そこで、いろいろなことをコダマ店長に教えられました。

(中澤有美子)コダマさんに。

いろいろなことをコダマ店長から学んだ

(安住紳一郎)本当、忘れられません。19、ハタチだったのかな? すごかったですね。いろいろ、結構気合いの入った店長で。いや、厳しかったですよ。ええ。近くに大きなスーパーがあって。そこがたまに、朝6時ぐらいから朝市とか、そういう大セールをやるんですよね。で、それを目がけて買い物に来た人が、そのスーパーの買い物帰りに、6時30分とかにレストランに寄って朝食を食べるっていう、そういうラッシュアワーに担当になったりすると、私、レストランのウェイターをやっていたものですから。

(中澤有美子)ええ、ええ。

(安住紳一郎)その時に当たると、結構広いファミリーレストランなんですけど。たぶんウェイターが4人いないと回らないぐらいのお客さんの量を、シフトで誰かが急に休んだのか、店長がその近くのスーパーの朝市のスケジュールを把握していなかったかで、私1人と店長、計2人で回すことになったんですね。

(中澤有美子)おおーっ。

(安住紳一郎)お店を運営しなきゃいけないことになって。で、私がもう半ギレになっちゃって。お客さんから、「おい、ちょっとお兄ちゃん、こっち!」「まだ? たのんでから何分たっていると思っているの?」「お水、来てない! おしぼり!」「朝粥セットの漬物がないぞ!」なんて言われたりして。「申し訳ございません。ただいまうかがいます!」「はい、はいっ! 少々お待ちくださいませ!」なんて言って。で、注文を取って、「お待ちください」なんて下げてテーブルを拭いて、おしぼり出してね。で、メニューを出して。そして「いらっしゃいませ。4名様ですか? タバコはお吸いになりますか? あっ、吸いますか? お待ちください!」なんて……

(中澤有美子)そうですね。はい(笑)。

(安住紳一郎)「全員揃ってから、もう一度お願いします」なんて言ってやっていたの。で、それを3時間ぐらいずっとやっていたんですよ。その時に、もうすれ違うたびにコダマ店長に「店長、無理ですよ! アルバイト1人でこの時間帯にこのお客さんの数なんか、回せるわけないじゃないですか!」って言って、ブチブチ言っていたんですよ。その時にいちいちコダマ店長は全く笑顔を崩さず、「安住、文句言ったって仕事進まねえぞ。お前の小言でトースト1枚焼けるのか? 泣いている暇があったら、皿のひとつも下げてこい」って言うんですよ。俺、泣きそうになっちゃって。

(中澤有美子)ああー。

(安住紳一郎)とにかく、「泣いている暇があったら皿のひとつ下げてこい」って言って。で、本当にその一言が身にしみちゃって。で、なんとか9時になって新しいアルバイトの子たちが来て、お役御免になって。で、私も怒りが収まらずに着替え終わってロッカーから出て、店長がレジの後始末をしているみたいな部屋があって。金庫室みたいなところに。そこにゴーン!って行って。ドアをガッ!っと開けて、怒りに任せて「店長、僕ちょっと信じられないので今日で辞めます!」みたいなことを言おうと思って。決意が100%決まっていたんですよ。で、ガッ!って開けて、「店長、僕、辞めます」の「ぼ」ぐらいまで来たんですけど、その時に灰色のキャスター付きのイスをキュルキュルいわせながら座っていたコダマ店長がそのキャスターでグーン!ってやってきて……

(中澤有美子)うん。

(安住紳一郎)で、ものすごい勢いでこっち側に寄ってくるわけですね。プシューン!って来て。で、「ぼ、僕、もう……」って言った瞬間にグーン!って来て。「記録を作ったな!」って言われたんだよ(笑)。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)それで、「辞める」って伝える気持ちがジューン!ってなくなったの。

(中澤有美子)おおーっ!

(安住紳一郎)その交渉事においての機先を制する大事さっていうか。なんて言うの? 褒めるタイミングっていうか、よくわからないけど。別にそれで私、時給が上がったとか別になにかをもらったっていうわけじゃないんですよ。ジューン! 「記録を作ったな! 俺とお前で記録を作ったぞ!」なんて言われて。当時のその南関東地区の1時間あたりの売上記録を作ったらしいんですけど。

(中澤有美子)あっ、本当にそうだったんだ!

(安住紳一郎)やるでしょう? で、「辞めたい」っていう気持ちを言えずに、そっから2年近く働くことになっちゃって……

(中澤有美子)(爆笑)

(安住紳一郎)「うーん、あ、なかなかあれだな」と思って。

(中澤有美子)なかなかの店長ですね!

(安住紳一郎)なかなかの店長ですよね。びっくりした。「へー、人の気持ちって操縦できるんだ」ってその時に思った(笑)。

(中澤有美子)ですね! 見事にね。

(安住紳一郎)まあきっとね、店長にしてみれば10代そこそこの男の子、女の子の気持ちなんてチョロいもんでしょうね。

(中澤有美子)まあ、そうですね。でも、難しいですよね。

(安住紳一郎)「へー」と思った。私もほら、気持ちが弱い方だから。「記録を作ったぞ」って言われて、「あ、ああっ、私ですか?」なんつって(笑)。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)「ああ、ありがとうございます……では、お先に失礼します。おっ、お疲れ様でした~」なんつって(笑)。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)ごめんなさい。ちょっと急だったものですから。ええと、もう1回話すチャンスがあったら、もうちょっと上手に……

(中澤有美子)もうちょっと上手に(笑)。大丈夫ですよ(笑)。

(安住紳一郎)大丈夫でした? 本当に? ごめんなさい。ちょっと、うん。

(中澤有美子)よかったです。いや、勢いがあって。

(安住紳一郎)そうですか? ごめんなさいね。20年前の出来事なんで、急に思い出してちょっと、うん。やっぱりどっかで1回、練習が必要だったね……

(中澤有美子)大丈夫ですよ(笑)。よかったですよ。灰色のイスでギューン!って来るあたり、すごい目に浮かぶ。

(安住紳一郎)ああ、そうですか? 灰色のイス、イメージできました?

(中澤有美子)わかります。昔、そうだったよね。デスクについているイス。

(安住紳一郎)ちょっと、うん。でんぷん質が足りないのかな? ちょっとわからないけど。

(中澤有美子)ああ、そうですか? なんか誰か、お持ちして(笑)。

(安住紳一郎)あんまり上手にできていない気がする。ああん! もう……すぐに家に帰って録音を聞き直したい!

(中澤有美子)(笑)。大丈夫、大丈夫。まだ、あと1時間半。何卒……(笑)。

(安住紳一郎)申し訳ない。申し訳ない。

(中澤有美子)いえいえ(笑)。

(安住紳一郎)いやいや、大丈夫です。あの、うん……。アルバイトの思い出、みなさんからのメッセージをお待ちしています。

<書き起こしおわり>

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