町山智浩 映画『マジカル・ガール』を語る

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町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』の中で、魔法少女アニメが大好きな難病の少女とその父親の姿を描いたスペイン映画『マジカル・ガール』を紹介していました。


(町山智浩)次にですね、今週紹介する予定だった映画の『マジカル・ガール』なんですけども。これ、ちょっと主題歌を。長山洋子さんの主題歌、聞いてください。はい。



(赤江珠緒)長山洋子さん!?えっ、スペインの映画で?

(町山智浩)これ、長山洋子さんのですね、デビュー曲ですよ。

(山里亮太)これが、主題歌?

(町山智浩)これがね、この『マジカル・ガール』のですね、主題歌ですね。

(赤江珠緒)へー!

(町山智浩)この映画ね、スペイン映画なんですけども。『マジカル・ガール』っていうのは、魔法少女のことです。

(赤江珠緒)うんうんうん。

(町山智浩)『セーラームーン』とか、いっぱいいますよね。『プリキュア』とか。

(赤江珠緒)いますね。

(山里亮太)『まどか☆マギカ』とか。うん。

世界中で人気の日本製魔法少女アニメ

(町山智浩)はい。で、魔法少女アニメっていうのは世界中で、特にヨーロッパ。スペインとかイタリアとかではもう何十年も前からすごい人気で。『セーラームーン』以降は全世界で人気なんですね。

(赤江珠緒)はい。

(町山智浩)東映の魔法少女シリーズっていうのは。で、それが大好きな女の子の話なんですよ。このスペイン映画の『マジカル・ガール』っていうのは。

(赤江珠緒)ふーん!うんうん。

(町山智浩)で、すごくアリシアっていう女の子が小学生なんですけども。本当に日本のアニメが大好きで、『マジカル・ガール』が大好きなんですけども。白血病でですね、もう余命いくばくもないということがわかって。お父さんが絶望するんですね。

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)で、一人娘で、しかもお母さんはいないし。で、娘になにか願いを叶えてあげたいと思うと、娘はその『マジカル・ガール』の中でも魔法少女ユキコっていうアニメのコスプレがしたいんですよ。その子は。で、まあコスプレだから自分で作ればいいんですけども、そのお父さんはeBayか、なんだっけ?ヤフオクかなんかで本物が売っていることを知るんですね。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)アニメだから本物ってどういうのかよくわからないですけど。で、それを買ってあげたいと思うんですけど、お父さん、スペインいま経済が崩壊してますからね。仕事がないんですよ。で、お金がないと。どうやって自分の愛する娘のためにですね、魔法少女の衣装を買ってあげられるか?っていう話がこの『マジカル・ガール』なんですね。

(赤江珠緒)ええーっ!?うん。

(町山智浩)で、この長山洋子さんの歌はその『マジカル・ガール ユキコ』の主題歌として劇中で流れるんですよ。

(赤江珠緒)ああ、そういうこと?はいはい。

(町山智浩)そういうことなんですよ。この微妙に昭和歌謡っぽいところがその、『セーラームーン』の最初の主題歌ってこんな感じだったんですよね。

(赤江珠緒)ああー!そうかそうか。

(町山智浩)『マジカルロマンス』か。



(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)あれ、微妙に昭和歌謡っぽいじゃないですか。

(赤江珠緒)たしかに、アニメに行けそうなね。

(町山智浩)そう。それに似ているから監督はこれを選んだんですけど。監督にインタビューしたんですけどね。カルロス・ベルムトっていう監督なんですが。この人、劇場公開される長編映画はこれが第一作なんですよ。

(山里亮太)あ、デビュー作?

(町山智浩)デビュー作なんですよ。でね、ちょっと話を聞くと、なんていうか泣かせる話か?と思うじゃないですか。ねえ。白血病の自分の娘のためにね、アニメのコスプレの衣装を買ってあげるお父さんの話ですよ。そう思って僕、娘と一緒に見ていたんですよ。

(赤江珠緒)ええ、ええ。

(町山智浩)その映画を。途中で、『ちょっとこれはダメだから、やめよう!』っつって、やめたですよ(笑)。

(赤江珠緒)ええっ!?

(町山智浩)そういう話にならないんですよ。

(山里亮太)感動じゃない?

(町山智浩)感動なんだけども、とんでもない、予想外の展開をするんですよ。この映画。

(赤江珠緒)ええーっ!?えっ、じゃあちょっとお嬢さんと見るには・・・っていう?

(町山智浩)娘、いま16だけど。16の娘にも見せられないものになりましたね。

(赤江珠緒)ええっ!?

(町山智浩)びっくりしましたよ、これ(笑)。まあちょっと、『これはダメだ、ストップ!』みたいな感じでしたよ。

(赤江珠緒)ええーっ!?ここからそんな展開になるかな?

(町山智浩)で、『うわーっ!』って思ったら、また、『えっ?えっ?えっ?うわーっ!』っていう感じなんですよ。

(赤江・山里)(笑)

(町山智浩)言えないですよ。これ。

(山里亮太)そっか。結構大事なネタバレになっちゃうんだ。これ。

(町山智浩)もういま僕、冒頭のところしか言ってないですけど。それ以上先はぜんぜん説明できないんですよ。

(赤江珠緒)へー!じゃあ想像している展開には、全くならない?

(町山智浩)ならない。もう想像のどんどん斜め上、斜め上に行って。もう、『えっ?こんなところに行くの!?』っていう感じなんですよ。

(赤江珠緒)へー!

(山里亮太)時々そういう時って、わけわからなくなっちゃって。なんだったんだろう?みたいな。

映画のピタゴラスイッチ

(町山智浩)そう。『あれ?これ、どういう始まりだっけ?』ってことを思い出せなくなるっていうね。あのね、一言で言うと映画のピタゴラスイッチですね。

(赤江珠緒)はー!

(町山智浩)『ああーっ!』っていう感じですよ。

(山里亮太)うわっ、それ、面白そう。

(赤江珠緒)うん。映画のピタゴラスイッチね。

(町山智浩)あと、風が吹けば桶屋が儲かるみたいな感じなんですけど。でね、まあこの監督はすごく変な人で。日本のものが大好きでですね。特に、美輪明宏さんが好きなんですね。

(赤江珠緒)へー!

(町山智浩)美輪明宏さんが昔、『黒蜥蜴』っていう映画で女大泥棒の役を演じたんですけども。ちょっと曲、聞いていただけますか?



(町山智浩)この頃の美輪明宏さんは歌い方が普通ですね(笑)。最近、ものすごい歌い方になっちゃってますけども。

(赤江珠緒)いや、でも私、舞台の『黒蜥蜴』は見に行ったことがありますね。

(町山智浩)そう。この人のために三島由紀夫さんが戯曲化して。で、ずーっと演じ続けているんですね。『黒蜥蜴』役をね。で、この歌も作詞作曲は丸山明宏さん。現在の美輪明宏さんなんですけども。これが、この『マジカル・ガール』では途中から絡んでくるんですよ。

(赤江珠緒)ええっ!?

(町山智浩)で、この歌も主題歌としてかかるんですよ。

(赤江珠緒)『黒蜥蜴』に?ええっ!?

(町山智浩)魔法少女アニメから『黒蜥蜴』に雪崩れ込んでいくんですよ。

(赤江珠緒)(笑)

(町山智浩)だからもう、なにも説明できないですけど。そういう映画が『マジカル・ガール』っていう、まさにマジカルな映画でね。この監督、変な人でね。日本が大好きだから、しょっちゅう日本に来ている。カルロス・ベルムト監督っていうのは。で、『日本に来て、どこにいるの?』って聞いたら、『新宿ゴールデン街で飲んでるよ』って言うんですよ。

(赤江珠緒)(笑)

(山里亮太)渋い飲み屋街ですよ。

(町山智浩)それで、『どこで飲んでるの?店は』って聞いたら、『ゴールデン街のダーリンだよ』って言うんですよ。ダーリンって僕、行く店ですよ(笑)。

(赤江珠緒)あ、そうなんですか!

(町山智浩)そう。僕、そこで園子温と会ったりしてるんですけど。だからこのベルムト監督も『あ、園子温も会ったよ』って言ってましたけど(笑)。

(赤江・山里)へー!

(町山智浩)そう。ゴールデン街で飲んでいる人が作った魔法少女アニメで『黒蜥蜴』な映画なんですよ。

(赤江珠緒)うわー、すごいな。魔法少女から『黒蜥蜴』の間のピタゴラスイッチがどういうつながりになるのか?がね。

(町山智浩)これはもう、見てのお楽しみでね。これ以上話せないんで。僕、映画が終わった後のトークショーをやりますんで。はい。3月3日木曜日、午後6時開場でヒューマントラストシネマ渋谷でやります。2500円でなんかお土産がついてくるそうです。はい(笑)。

(赤江珠緒)お土産付き。

(町山智浩)よくわからないですけど。『黒蜥蜴』かなんか、ゴムのトカゲかなんかかもしれないですけど(笑)。

(赤江珠緒)いやいやいや(笑)。

(町山智浩)で、これはまあ、映画終わった後なんで。もう、なんでもしゃべり放題なんで。いろいろ言いますんで。

(赤江珠緒)うわー、これはちょっと気になる映画ですね。

(町山智浩)というのが『マジカル・ガール』でした。

(赤江珠緒)『マジカル・ガール』。

(町山智浩)これほど説明しにくい映画はないですね(笑)。

(赤江珠緒)そうですか。町山さんがお嬢さんと行って、『ちょっと!』って言うっていうのはどういうことなんだろう?っていうね。

(町山智浩)『これ、ダメ!見ちゃダメ!』って思いましたね。はい。ブーたれながら、去って行きましたけど。娘は。

(赤江珠緒)(笑)。ひな祭りプレミア上映、町山智浩マジカルトークショーというのが行われますので。ヒューマントラストシネマ渋谷のホームページをぜひ、ご覧ください。町山さん、今日もすごく盛りだくさんな情報、ありがとうございました。


(町山智浩)すいません、もう、本当にドタバタして。はい。

(赤江珠緒)いえいえ。まずはアカデミー賞、楽しみに。

(町山智浩)来週は日本に行きますんで。

(赤江珠緒)はい。『たまむすび』でもお待ちしてまーす。

(町山智浩)はい。どもでした。

(赤江珠緒)ありがとうございました。

<書き起こしおわり>

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